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セイドリックのモテ期7
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「いやいや、笑ってすまない。本当にそんなことを心配するんだなって思ってな。安心してくれ。俺たちの中に仲間に手を出すヤツはいない。他から来てる奴らは知らないが、俺の仲間は、何度も一緒に仕事を引き受けたことのある信頼できる奴らばかりだ。だから、そんなことにはならない」
俺を安心させるためか「それにみんな結婚してるヤツばかりだし、女性にしか興味ない」と、付け加えた。
——みんな結婚してるヤツばかり
じゃあコウさんは?
コウさんだって、結婚したいんじゃないのか?
ここを引き払って、その後は?
「——仕事がひと段落したら、あの女性とは……」
一緒に住むのかと言いかけて、言葉を飲み込んだ。
「ん? あの女性って、今日のか? ……なんだか勘違いしてるな。あんた俺の話を聞いてなかっただろ」
「いや、聞いていなかった訳では……コウさんの看護をした人だと……」
気まずい雰囲気でゴニョゴニョと言い訳をする俺を、コウさんは呆れ顔で笑った。
「いやそれはそうなんだが、あの人は俺の仕事仲間の身内でな、安いアパートを探しているんだそうだ。俺がここを引き払うのを聞いて、中を見せてくれというから、今日片付けに来るついでに案内したんだ。水もひいてないし古いし、女性が住むには適していないと言ったんだがな。近々結婚を機に新居へ引越しする予定らしいんだが、余分な荷物を置くところが欲しいらしい。住むわけじゃないし、不便なところでもいいんだそうだ」
——部屋の内見。
ああ何だ、そんなことか……!
一気に力が抜けた。
今日一日悩んだことが、すべて解決してしったじゃないか。
俺はバカか。くだらないことでクヨクヨして。はじめからコウさんに聞くべきだったんだ。
「そうか、それで」
「俺はあのときちゃんと紹介したぞ。それにこんな部屋に女を連れ込むか?」
——そう言われぐるっと見回すと、たしかに女性を呼ぶ部屋ではない。
あちこちに仕事で使うのだろうと思われる道具が無造作に置いてあり、まるで仕事部屋だ。仕事道具がなかったとしても、インテリアは非常に簡素。女性が好みそうな洒落たものなど一つもない。
水がとおってないから、風呂もないような部屋だ。……女性と致すには、衛生的にもちょっと憚られる。
「……まあ、……たしかにな」
「はは、だろ? そういえば、セイドリックさんと話しているのを見て、神兵のお知り合いがいるなんて凄いですねって、彼女が褒めていた。……俺も、警らしている姿は近くではじめて見たからな。ちょっと見惚れた」
「そ、そうか!?」
コウさんが俺に見惚れるなんて……!
「神兵は男なら憧れの職業だしな。セイドリックさんは体格がいいから、隊服がとても似合っていた。馬も大人しくセイドリックさんに従っていたし、乗る姿も格好良かった。みんなが騎馬隊を見に行く気持ちが分かった」
俺が格好良い!?
——コウさんに褒められるだなんて、今日はなんていい日なんだ!!
「ところでセイドリックさん」
「なんだ?」
「さっきの俺が仲間に襲われる云々の話だが、それは何かセイドリックさんの身の回りで同様のことがあったとか、そういうことなのか?」
「え」
俺は先程のアンリとのことが頭をよぎり、内心さーっと青ざめた。
「い、いや? な、そ、そんなことはない」
「本当に何もないんだな? おおかた神兵の間で起こってる事案を、俺に当てはめて勝手に心配しているんじゃないかと思っているんだが。仲間に襲われるとか、神兵の間でそんなことがまかり通っているとかじゃないだろうな」
言えない! 言えないぞ! 神兵の間でまかり通ってますなんて、言えやしない!
「いやいや、ない! ないぞ! ありえない! そ、そうだ、この部屋の荷物はどうする予定なんだ? 現場に持っていくには邪魔だろう?」
コウさんが方眉を上げて、怪訝そうに見た。
「……。仕事用の道具以外の日用品とかいらないものは捨てて、残りはどこか倉庫でも借りようかなと思っているんだが。まだ決まってない」
「そ、そうか」
急に話を切り替えた俺を、コウさんは訝しげにはしたが、追求せずに話にのってくれた。
よかった。
だが節約が目的でここを引き払うのに、荷物のために倉庫を借りるのでは、あまり意味がなかろう。
それならば——
「コウさん、俺の家で良ければ預かるが」
「家? セイドリックさんは、神兵の寄宿舎に住んでいるだろう? あそこでは俺の荷物は邪魔だろう」
「実は、西地区のほうに小さい屋敷を持っている。以前戦で隊長と共に手柄をたてたことがあってな。そのときに報奨でいただいたのだが、管理人だけ置いて放置していた。そこで良ければ、使っていい」
そうなのだ、俺は密かに家持ちだったりする。とはいえかなり小さな家なのだがな。
神殿の寄宿舎にいたほうが何かとラクだということもあり、結婚でもしない限り使うことはないと思っていた。
「いや、そうさせて貰えたらありがたいが……。いいのか? せっかくの屋敷を俺の仕事道具の物置に使うなんて」
「ああ。まったく使ってないんでな。むしろ屋敷に出入りする理由になる。管理してくれている者も喜ぶだろう。……ただ一つ条件がある」
本当に使っていないし、コウさんのためなのだから無償で貸せばいいものを、俺からほんの少しだけ欲が湧いた。
「なんだ? 家賃ならもちろん払うぞ」
「家賃はいい。貰っても困る」
「じゃあなんだ?」
コウさんがまったく思いつかないといった顔で俺を見る。
——俺が提示する条件は一つ。
「こちらに戻ってくる日は、必ず屋敷に顔を出すこと。そうすれば管理人から俺に連絡がくるからな。それだけだ。あと屋敷に物置とは別で部屋を用意するから、こっちに戻ってくるときは、そこを自由に使ってくれ」
「ちょ、それは俺にばかり条件がよくないか?」
「いや、そんなことはない。寂れるだけだった屋敷が、使われるようになるんだ。それは俺にとっては、ありがたいことだ。あと、何より確実にコウさんに会える」
その言葉に、コウさんは頭を両手で抱えてしまった。
最後の言葉は余計だったか!
「あ、いや、別に好意を無理やり押しつけている訳じゃないんだ! ただ俺が会いたいだけで、コウさんが嫌なら無理に俺に会う必要はない。そこは気にしなくて……」
しどろもどろでそう取り繕う俺に、コウさんは深いため息を吐いた。そして短い髪を手でクシャッとかき上げながら顔を上げると、破顔した。
「——いや、ありがたいよ。セイドリックさん。本当に感謝してる。……他には何も条件はないのか? それだけでいいのか?」
今ならなんでも聞いてくれそうな雰囲気に、俺の中に欲深い下心が芽生える。
だが、弱い立場の相手に迫るようなことはできない。
「と、とくに他は何も……」
だが、俺の戸惑いの理由を見透かしたように、コウさんが煽りにくる。
「本当に? 条件はそれだけでいいのか。今だけだぞ」
「……あ、ああ」
コウさんがふっと挑発するように目を細めた。
「——今日はいつものアレ、言わないのか」
俺の喉がゴキュッと音を立てる。
いつものアレ……。
——もしかして、いや、もしかしなくても、コウさんは……
俺はガタッと音を立てて椅子から立ち上がった。そして天板に手を付き、机を乗り越えるようにして、コウさんの顔に顔を近づけた。
「……言っても、いいのか?」
「ああ。今日はいい」
コウさんは逃げなかった。
そのまま真っ直ぐに俺の顔を見据えていた。
「コ、コウさん……、好きだ」
近い。コウさんが近い。
コウさんのキリッと引き締まった薄い唇が目の前にある。
ドクドクと胸が鳴り、呼吸が苦しい。だが目の前のコウさんの唇から目が離せない。
鼻先が触れ、俺はそのまま引き込まれるように唇を落とした。
——その唇の端に。
「ぶっ、なんだ、口じゃなくてもいいのか」
俺は意気地がなかった。
コウさんの肌はピンと張って固そうに見えるが、思いのほか柔らかく、ヒゲも唇に触らなかった。
「いや、すまない、勇気がでなくて……。な、なんだったら、やり直しをさせてくれ!」
コウさんは一瞬考えたフリをして、即「いや、もうダメ」と却下し、またブフッと吹き出した。
「はははっ、これで契約は成立だ」
コウさんはいたずらが成功したような顔で笑った。
——なんだかコウさんにハメられた気分だ。
だがコウさんなりに礼がしたかったのだろうと、俺は自分に都合のいいほうに解釈した。
それにしても口づけを許してくれるなんて、すごい進歩だ。
ちょっとずつでも、気持ちがこちらに傾いてくれていることを期待するとしよう。
俺を安心させるためか「それにみんな結婚してるヤツばかりだし、女性にしか興味ない」と、付け加えた。
——みんな結婚してるヤツばかり
じゃあコウさんは?
コウさんだって、結婚したいんじゃないのか?
ここを引き払って、その後は?
「——仕事がひと段落したら、あの女性とは……」
一緒に住むのかと言いかけて、言葉を飲み込んだ。
「ん? あの女性って、今日のか? ……なんだか勘違いしてるな。あんた俺の話を聞いてなかっただろ」
「いや、聞いていなかった訳では……コウさんの看護をした人だと……」
気まずい雰囲気でゴニョゴニョと言い訳をする俺を、コウさんは呆れ顔で笑った。
「いやそれはそうなんだが、あの人は俺の仕事仲間の身内でな、安いアパートを探しているんだそうだ。俺がここを引き払うのを聞いて、中を見せてくれというから、今日片付けに来るついでに案内したんだ。水もひいてないし古いし、女性が住むには適していないと言ったんだがな。近々結婚を機に新居へ引越しする予定らしいんだが、余分な荷物を置くところが欲しいらしい。住むわけじゃないし、不便なところでもいいんだそうだ」
——部屋の内見。
ああ何だ、そんなことか……!
一気に力が抜けた。
今日一日悩んだことが、すべて解決してしったじゃないか。
俺はバカか。くだらないことでクヨクヨして。はじめからコウさんに聞くべきだったんだ。
「そうか、それで」
「俺はあのときちゃんと紹介したぞ。それにこんな部屋に女を連れ込むか?」
——そう言われぐるっと見回すと、たしかに女性を呼ぶ部屋ではない。
あちこちに仕事で使うのだろうと思われる道具が無造作に置いてあり、まるで仕事部屋だ。仕事道具がなかったとしても、インテリアは非常に簡素。女性が好みそうな洒落たものなど一つもない。
水がとおってないから、風呂もないような部屋だ。……女性と致すには、衛生的にもちょっと憚られる。
「……まあ、……たしかにな」
「はは、だろ? そういえば、セイドリックさんと話しているのを見て、神兵のお知り合いがいるなんて凄いですねって、彼女が褒めていた。……俺も、警らしている姿は近くではじめて見たからな。ちょっと見惚れた」
「そ、そうか!?」
コウさんが俺に見惚れるなんて……!
「神兵は男なら憧れの職業だしな。セイドリックさんは体格がいいから、隊服がとても似合っていた。馬も大人しくセイドリックさんに従っていたし、乗る姿も格好良かった。みんなが騎馬隊を見に行く気持ちが分かった」
俺が格好良い!?
——コウさんに褒められるだなんて、今日はなんていい日なんだ!!
「ところでセイドリックさん」
「なんだ?」
「さっきの俺が仲間に襲われる云々の話だが、それは何かセイドリックさんの身の回りで同様のことがあったとか、そういうことなのか?」
「え」
俺は先程のアンリとのことが頭をよぎり、内心さーっと青ざめた。
「い、いや? な、そ、そんなことはない」
「本当に何もないんだな? おおかた神兵の間で起こってる事案を、俺に当てはめて勝手に心配しているんじゃないかと思っているんだが。仲間に襲われるとか、神兵の間でそんなことがまかり通っているとかじゃないだろうな」
言えない! 言えないぞ! 神兵の間でまかり通ってますなんて、言えやしない!
「いやいや、ない! ないぞ! ありえない! そ、そうだ、この部屋の荷物はどうする予定なんだ? 現場に持っていくには邪魔だろう?」
コウさんが方眉を上げて、怪訝そうに見た。
「……。仕事用の道具以外の日用品とかいらないものは捨てて、残りはどこか倉庫でも借りようかなと思っているんだが。まだ決まってない」
「そ、そうか」
急に話を切り替えた俺を、コウさんは訝しげにはしたが、追求せずに話にのってくれた。
よかった。
だが節約が目的でここを引き払うのに、荷物のために倉庫を借りるのでは、あまり意味がなかろう。
それならば——
「コウさん、俺の家で良ければ預かるが」
「家? セイドリックさんは、神兵の寄宿舎に住んでいるだろう? あそこでは俺の荷物は邪魔だろう」
「実は、西地区のほうに小さい屋敷を持っている。以前戦で隊長と共に手柄をたてたことがあってな。そのときに報奨でいただいたのだが、管理人だけ置いて放置していた。そこで良ければ、使っていい」
そうなのだ、俺は密かに家持ちだったりする。とはいえかなり小さな家なのだがな。
神殿の寄宿舎にいたほうが何かとラクだということもあり、結婚でもしない限り使うことはないと思っていた。
「いや、そうさせて貰えたらありがたいが……。いいのか? せっかくの屋敷を俺の仕事道具の物置に使うなんて」
「ああ。まったく使ってないんでな。むしろ屋敷に出入りする理由になる。管理してくれている者も喜ぶだろう。……ただ一つ条件がある」
本当に使っていないし、コウさんのためなのだから無償で貸せばいいものを、俺からほんの少しだけ欲が湧いた。
「なんだ? 家賃ならもちろん払うぞ」
「家賃はいい。貰っても困る」
「じゃあなんだ?」
コウさんがまったく思いつかないといった顔で俺を見る。
——俺が提示する条件は一つ。
「こちらに戻ってくる日は、必ず屋敷に顔を出すこと。そうすれば管理人から俺に連絡がくるからな。それだけだ。あと屋敷に物置とは別で部屋を用意するから、こっちに戻ってくるときは、そこを自由に使ってくれ」
「ちょ、それは俺にばかり条件がよくないか?」
「いや、そんなことはない。寂れるだけだった屋敷が、使われるようになるんだ。それは俺にとっては、ありがたいことだ。あと、何より確実にコウさんに会える」
その言葉に、コウさんは頭を両手で抱えてしまった。
最後の言葉は余計だったか!
「あ、いや、別に好意を無理やり押しつけている訳じゃないんだ! ただ俺が会いたいだけで、コウさんが嫌なら無理に俺に会う必要はない。そこは気にしなくて……」
しどろもどろでそう取り繕う俺に、コウさんは深いため息を吐いた。そして短い髪を手でクシャッとかき上げながら顔を上げると、破顔した。
「——いや、ありがたいよ。セイドリックさん。本当に感謝してる。……他には何も条件はないのか? それだけでいいのか?」
今ならなんでも聞いてくれそうな雰囲気に、俺の中に欲深い下心が芽生える。
だが、弱い立場の相手に迫るようなことはできない。
「と、とくに他は何も……」
だが、俺の戸惑いの理由を見透かしたように、コウさんが煽りにくる。
「本当に? 条件はそれだけでいいのか。今だけだぞ」
「……あ、ああ」
コウさんがふっと挑発するように目を細めた。
「——今日はいつものアレ、言わないのか」
俺の喉がゴキュッと音を立てる。
いつものアレ……。
——もしかして、いや、もしかしなくても、コウさんは……
俺はガタッと音を立てて椅子から立ち上がった。そして天板に手を付き、机を乗り越えるようにして、コウさんの顔に顔を近づけた。
「……言っても、いいのか?」
「ああ。今日はいい」
コウさんは逃げなかった。
そのまま真っ直ぐに俺の顔を見据えていた。
「コ、コウさん……、好きだ」
近い。コウさんが近い。
コウさんのキリッと引き締まった薄い唇が目の前にある。
ドクドクと胸が鳴り、呼吸が苦しい。だが目の前のコウさんの唇から目が離せない。
鼻先が触れ、俺はそのまま引き込まれるように唇を落とした。
——その唇の端に。
「ぶっ、なんだ、口じゃなくてもいいのか」
俺は意気地がなかった。
コウさんの肌はピンと張って固そうに見えるが、思いのほか柔らかく、ヒゲも唇に触らなかった。
「いや、すまない、勇気がでなくて……。な、なんだったら、やり直しをさせてくれ!」
コウさんは一瞬考えたフリをして、即「いや、もうダメ」と却下し、またブフッと吹き出した。
「はははっ、これで契約は成立だ」
コウさんはいたずらが成功したような顔で笑った。
——なんだかコウさんにハメられた気分だ。
だがコウさんなりに礼がしたかったのだろうと、俺は自分に都合のいいほうに解釈した。
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