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番外編
番外編 皇子の夜2※
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「何だ? そこはまだ嫌なのか」
ノーマは顔をやはり真っ赤にしたまま、必死で下を押さえている。
「どうした? ……やはり触られたくないか」
「いや、あのえっと……」
ノーマは触られたくないわけじゃない。ただ、下着が、あのスケスケの、やけに布面積の小さい下着が気になっているだけなのだ。
「ふむ」
アンバーは手を止め起き上がると、上からノーマを見下ろした。
首元までしっかり留めた、かっちりとした白い神官服から伸びた細い足。
恥ずかしそうに裾を手で押さえ、赤い顔で俯くノーマのなんと艶めかしいことか。
「ノーマ。改めて問うが、嫌ではないんだな?」
その問いにノーマは下を向いたままコクリと頷く。
「では上着を脱がせるが、良いな?」
アンバーはノーマの襟に手をかけた。
上から順に、なるべく焦りを悟られぬようアンバーは慎重にホックを外していく。
襟のホックが外れるとノーマの細い首と鎖骨がちらりと見える。
「……はじめてだな。こうして神官服を脱がせるのは」
いつも着たままか、ノーマが先に脱ぐか。神官服でなくともアンバーがこうして服を脱がせることは、これまでもあまりなかった。
「……なんだか背徳的な気分になる」
体を白い花の中に横たえたまま、されるがままに神官服を脱がされていくノーマ。まるで無垢な神官を手にかけているようで、妙な気分になる。
急くようにボタンを外していき、ようやくノーマが押さえる腰あたりに手をかけた。
「……下に何を着ている?」
「あ、あの……」
裾を握りしめるノーマの手を外し前を開けると、神官服の下へ身につけるにしてはひどく淫らに透けたガウンと下着が現れた。
ノーマは恥ずかしいのか、顔を両手で覆い隠してしまった。
「これは……侍従らが?」
こくこくと顔を隠したまま頷く。
(なるほど、妙に恥ずかしがるわけだ)
これは今貴族の間で流行っている初夜用の夜着だ。気分を盛り上げるために侍従らが用意したのだろうが、透けている上、下着にしては布面積がやけに小さい。
しかも、この花の香りにあてられたのか、ノーマにしては珍しく、すでに形がはっきりと布越しに浮き出てしまっている。
真面目で貞潔なノーマが恥ずかしがるのも頷ける。
——だがノーマは知っているのだろうか。
隠すために着込んだ神官服のせいで、どれだけ自分を淫らに見せているのかを。
そうやって恥ずかしがれば恥ずかしがるほど、男を興奮させ昂ぶらせるのかを。
「ノーマ、この衣装をもっとよく見たい。起きて見せてくれ」
「え、ア、アンバー様っ!?」
「俺のために着てくれたのではないのか?」
「こ、これはお風呂から出たら用意されていて……!」
「ノーマ、見せてくれ」
自らすすんで着たのではないというノーマの主張など無視し、アンバーは真っ赤な顔ですぐにでも泣いてしまいそうなほどに眉をハの字にしたノーマを抱き起こすと、目の前で膝立ちにさせた。
神官服を下に落とし、ガウンと下着だけの姿になったノーマは、恥ずかしさのあまりガウンの裾をぎゅっと伸ばしに伸ばし握りしめていたが、それでも裾の長さは足りない。しかしいくら隠そうとしても下半身は正直なもので、そこから見える下着はすでに大きく持ち上がり、横からはみ出しかかっている。
——まさかこんなノーマのこのような姿を見ることができるとは。
これまでであれば、あまりの羞恥に怒って布団をかぶり、アンバーがいくら頼んでも絶対に見せてなどくれなかっただろう。
「ア、アンバーさ、ま……」
アンバーは耳の後ろに手をやると、そこから首筋、鎖骨と手で撫で下ろした。ノーマは震える声でアンバーの名を呼ぶが、制止するそぶりはない。
そのままガウンの中に手を差し入れ、胸から腰へと薄っすらと見える筋肉の筋に沿って撫でると、ノーマがぴくりと反応する。
ノーマはもともとが山の民だっただけあり、華奢なようで体には薄くきれいな筋肉がついている。そのしなやかな体は未発達の少年のようでもあり、ノーマの人形のような美しさをひきたたせている。
ノーマのこの美しい体を堪能するため、何人もの男がサリトールの神殿を訪れたことか。
だがどれだけ乞われようと、ノーマが自らすすんで体を差し出したのは、アンバーひとりだけだ。
「ノーマ……」
これまで見たことがないほどにガチガチに勃ち上がった先端に下着の上から指で触れると、すでに先走りが溢れペトリとしている。
「あ、……」
少し触れただけなのに、フルフルと足を震わせ、快感から逃れるように腰を引いた。
「ノーマだめだ」
尻を掴みぐいと引き寄せると、アンバーはそのまま先端を下着ごと口に含んだ。
「ひ、あ……アンバー様っ! だめ、だめです!」
思わずアンバーを引き離そうとするが、強い力で引き寄せられ、逆に尻をもみ上げられ、思わず声をあげた。
「あっ、や……! ああっ」
前を舌で弄ばれつつ、指で後孔を探られ、ノーマは大きな声が出そうになるのを必死で堪えた。
ノーマの後孔は、アンバー節の高い太い指を難なく飲み込めるほど緩み、潤んでいる。
「ノーマ、後ろを侍従に触られたか」
ノーマ自身が準備をするわけがない。それならば侍従に何かされたかと、アンバーが尋ねるとノーマはこくこくと頷いた。
「お、お風呂で指をいれられて……何か塗り込まれました……」
前準備をしなくても済むよう、何か侍従が塗ったようだった。そこはもうしっかりとほぐされ、すぐにでも挿入できそうである。
「ひ、ああっ! や、あ、ああ……」
アンバーは口で前を吸い上げつつ、後ろは二本、三本と指を増やし、さらに中をかき混ぜる。
グチュグチュと音をたてるごとに、アンバーの口の中で陰茎がピクピクと反応するのを、楽しそうに弄ぶ。
「あ、あ、や……ああっ! も、アンバー、さま!」
ノーマは耐えきれず嬌声をこぼし、もう立っていられぬと前かがみでアンバーの逞しい肩にしがみついた。
「あ、やだ、アンバー様! 出ちゃう……!」
もうあと少しで達する、というときとになって、アンバーは口を離し、後ろからも指を抜いた。
「え……や、アンバー様、やだ、イキたい、やめないで」
ねだるように腰をアンバーの口に押し付けながら、涙目で懇願するノーマを、アンバーは愛おしそうに押し付けられた陰茎に口づけ、目を細めて下から眺めた。
「アンバー様、お願い。なんだか体がおかしいんです……! さきほどからずっとイキたくて……」
アンバーは懇願するノーマに下から口づけると、そのまま抱き上げて寝台に横たえた。
ぽすんとノーマの背が下につくと、ふわりと風がおこり、白い花がいくつか寝台の下にひらひらと舞い落ちた。
「……ノーマ、その体の異変はおそらくこれだ」
アンバーはノーマから体を離すと、寝台の横の棚から油差しを取り出した。
「これには媚薬が含まれている。その原液か何かを直接塗り込まれたようだな。作用はさほど強くないと聞いたが……花の香りあてられたお前の体が、敏感に反応したようだ」
アンバーは羞恥と官能に震えるノーマの足を肩につくほど折り畳むと、後孔に油差しの先を差し込んだ。
「あ、やだ! アンバー様……んっ」
それはノーマが期待していたものではなかったが、トロリと温かな香油が中に注ぎ込まれ、ノーマが身じろぐ。
「は、あぁ…………んっんん」
先端を抜くとたらりと中から溢れた。それを指で穴の周囲をほぐすように馴染ませると、そこはひくひくと震え、物欲しそうに口を開ける様が、まるでアンバーを誘っているかのように見えた。
棚に油差しを戻すと、アンバーは蕩けきり陶然とした表情のノーマに覆いかぶさり、唇を重ね、舌を差し込み、激しく舌をもつれ合わせた。
「ん、はぁ……アンバーさま……!」
ノーマも声が出ることなど気にとめる余裕などなく、夢中になってアンバーの舌を求め吸い付き、腕を首に絡めしがみつく。
ずっとお預け状態で、いますぐにでも射精したいノーマは、アンバーの体にぶらさがるようにして足をかけ、必死に腰を擦りつけてくる。
媚薬のせいとはいえ、淫らに乱れる恋人の姿を見て、冷静にいられるはずもない。
さすがのアンバーも堪らず、自身のいきりたった剛直をノーマに突き立てた。
「あ!」
くぷと中から香油が溢れ、代わりにアンバーの太く硬いモノがねじ込まれていく。
香油を足したおかげか、苦もなく飲み込まれていくのを感じ、アンバーは半分ほど入れたところで、一度ギリギリまで引き抜くと、思い切って勢いよく深く突き入れた。
「ひっ! あああああっ」
ノーマが悲鳴のような声をあげ、アンバーの体の下で細い体をぐっと硬直させたかと思うと、ビュルッと白濁を噴き出させた。
「あ、……は、ああ……」
「気持ち良かったか」
力なく四肢を投げ出し、恍惚とした表情で、ノーマはこくこくと頷く。
「素直なお前は愛らしい」
荒い息をつき、力尽きたように動かないノーマの胸を弄り、控えめな突起を口に含む。
ノーマの股から流れ落ちる香油を指ですくうと、片方の突起に塗りつけクニクニと優しく指で転がせば、次第にノーマの口から吐息が漏れはじめ、ノーマ自らゆっくりと腰を動かしはじめた。
「アンバー様……もっと」
愛らしくねだられ、胸を愛撫しながらゆっくりと抽挿を再開させる。
「あ……気持ちいい……あ、や……は、あああ」
さきほど達したばかりなのに、ノーマの陰茎はもう勃ちあがり、中をえぐるたびピクピクと反応している。
そして中は、抽挿を繰り返すごとアンバーの男根にうねうねと絡みつき、抽挿が激しくなる頃には、まるで絞りとるかのごとく絡みつきギュッと締まりはじめた。
アンバーは、ふと動きを止めると顔をあげ、ノーマを見つめた。
「……ノーマ。俺はお前をもう手放すつもりはない。お前にその覚悟はあるか」
その言葉に、恍惚とした表情のまま、ノーマはアンバーに微笑んだ。
「ふふアンバー様、今更です、よ」
そして手を伸ばし、アンバーを引き寄せると、その分厚い体を細い腕でぎゅっと抱きしめた。
「今更私をおいだそうとしても無駄ですからね、アンバー様」
そう耳元で囁くと、頬に口づけた。
ノーマは顔をやはり真っ赤にしたまま、必死で下を押さえている。
「どうした? ……やはり触られたくないか」
「いや、あのえっと……」
ノーマは触られたくないわけじゃない。ただ、下着が、あのスケスケの、やけに布面積の小さい下着が気になっているだけなのだ。
「ふむ」
アンバーは手を止め起き上がると、上からノーマを見下ろした。
首元までしっかり留めた、かっちりとした白い神官服から伸びた細い足。
恥ずかしそうに裾を手で押さえ、赤い顔で俯くノーマのなんと艶めかしいことか。
「ノーマ。改めて問うが、嫌ではないんだな?」
その問いにノーマは下を向いたままコクリと頷く。
「では上着を脱がせるが、良いな?」
アンバーはノーマの襟に手をかけた。
上から順に、なるべく焦りを悟られぬようアンバーは慎重にホックを外していく。
襟のホックが外れるとノーマの細い首と鎖骨がちらりと見える。
「……はじめてだな。こうして神官服を脱がせるのは」
いつも着たままか、ノーマが先に脱ぐか。神官服でなくともアンバーがこうして服を脱がせることは、これまでもあまりなかった。
「……なんだか背徳的な気分になる」
体を白い花の中に横たえたまま、されるがままに神官服を脱がされていくノーマ。まるで無垢な神官を手にかけているようで、妙な気分になる。
急くようにボタンを外していき、ようやくノーマが押さえる腰あたりに手をかけた。
「……下に何を着ている?」
「あ、あの……」
裾を握りしめるノーマの手を外し前を開けると、神官服の下へ身につけるにしてはひどく淫らに透けたガウンと下着が現れた。
ノーマは恥ずかしいのか、顔を両手で覆い隠してしまった。
「これは……侍従らが?」
こくこくと顔を隠したまま頷く。
(なるほど、妙に恥ずかしがるわけだ)
これは今貴族の間で流行っている初夜用の夜着だ。気分を盛り上げるために侍従らが用意したのだろうが、透けている上、下着にしては布面積がやけに小さい。
しかも、この花の香りにあてられたのか、ノーマにしては珍しく、すでに形がはっきりと布越しに浮き出てしまっている。
真面目で貞潔なノーマが恥ずかしがるのも頷ける。
——だがノーマは知っているのだろうか。
隠すために着込んだ神官服のせいで、どれだけ自分を淫らに見せているのかを。
そうやって恥ずかしがれば恥ずかしがるほど、男を興奮させ昂ぶらせるのかを。
「ノーマ、この衣装をもっとよく見たい。起きて見せてくれ」
「え、ア、アンバー様っ!?」
「俺のために着てくれたのではないのか?」
「こ、これはお風呂から出たら用意されていて……!」
「ノーマ、見せてくれ」
自らすすんで着たのではないというノーマの主張など無視し、アンバーは真っ赤な顔ですぐにでも泣いてしまいそうなほどに眉をハの字にしたノーマを抱き起こすと、目の前で膝立ちにさせた。
神官服を下に落とし、ガウンと下着だけの姿になったノーマは、恥ずかしさのあまりガウンの裾をぎゅっと伸ばしに伸ばし握りしめていたが、それでも裾の長さは足りない。しかしいくら隠そうとしても下半身は正直なもので、そこから見える下着はすでに大きく持ち上がり、横からはみ出しかかっている。
——まさかこんなノーマのこのような姿を見ることができるとは。
これまでであれば、あまりの羞恥に怒って布団をかぶり、アンバーがいくら頼んでも絶対に見せてなどくれなかっただろう。
「ア、アンバーさ、ま……」
アンバーは耳の後ろに手をやると、そこから首筋、鎖骨と手で撫で下ろした。ノーマは震える声でアンバーの名を呼ぶが、制止するそぶりはない。
そのままガウンの中に手を差し入れ、胸から腰へと薄っすらと見える筋肉の筋に沿って撫でると、ノーマがぴくりと反応する。
ノーマはもともとが山の民だっただけあり、華奢なようで体には薄くきれいな筋肉がついている。そのしなやかな体は未発達の少年のようでもあり、ノーマの人形のような美しさをひきたたせている。
ノーマのこの美しい体を堪能するため、何人もの男がサリトールの神殿を訪れたことか。
だがどれだけ乞われようと、ノーマが自らすすんで体を差し出したのは、アンバーひとりだけだ。
「ノーマ……」
これまで見たことがないほどにガチガチに勃ち上がった先端に下着の上から指で触れると、すでに先走りが溢れペトリとしている。
「あ、……」
少し触れただけなのに、フルフルと足を震わせ、快感から逃れるように腰を引いた。
「ノーマだめだ」
尻を掴みぐいと引き寄せると、アンバーはそのまま先端を下着ごと口に含んだ。
「ひ、あ……アンバー様っ! だめ、だめです!」
思わずアンバーを引き離そうとするが、強い力で引き寄せられ、逆に尻をもみ上げられ、思わず声をあげた。
「あっ、や……! ああっ」
前を舌で弄ばれつつ、指で後孔を探られ、ノーマは大きな声が出そうになるのを必死で堪えた。
ノーマの後孔は、アンバー節の高い太い指を難なく飲み込めるほど緩み、潤んでいる。
「ノーマ、後ろを侍従に触られたか」
ノーマ自身が準備をするわけがない。それならば侍従に何かされたかと、アンバーが尋ねるとノーマはこくこくと頷いた。
「お、お風呂で指をいれられて……何か塗り込まれました……」
前準備をしなくても済むよう、何か侍従が塗ったようだった。そこはもうしっかりとほぐされ、すぐにでも挿入できそうである。
「ひ、ああっ! や、あ、ああ……」
アンバーは口で前を吸い上げつつ、後ろは二本、三本と指を増やし、さらに中をかき混ぜる。
グチュグチュと音をたてるごとに、アンバーの口の中で陰茎がピクピクと反応するのを、楽しそうに弄ぶ。
「あ、あ、や……ああっ! も、アンバー、さま!」
ノーマは耐えきれず嬌声をこぼし、もう立っていられぬと前かがみでアンバーの逞しい肩にしがみついた。
「あ、やだ、アンバー様! 出ちゃう……!」
もうあと少しで達する、というときとになって、アンバーは口を離し、後ろからも指を抜いた。
「え……や、アンバー様、やだ、イキたい、やめないで」
ねだるように腰をアンバーの口に押し付けながら、涙目で懇願するノーマを、アンバーは愛おしそうに押し付けられた陰茎に口づけ、目を細めて下から眺めた。
「アンバー様、お願い。なんだか体がおかしいんです……! さきほどからずっとイキたくて……」
アンバーは懇願するノーマに下から口づけると、そのまま抱き上げて寝台に横たえた。
ぽすんとノーマの背が下につくと、ふわりと風がおこり、白い花がいくつか寝台の下にひらひらと舞い落ちた。
「……ノーマ、その体の異変はおそらくこれだ」
アンバーはノーマから体を離すと、寝台の横の棚から油差しを取り出した。
「これには媚薬が含まれている。その原液か何かを直接塗り込まれたようだな。作用はさほど強くないと聞いたが……花の香りあてられたお前の体が、敏感に反応したようだ」
アンバーは羞恥と官能に震えるノーマの足を肩につくほど折り畳むと、後孔に油差しの先を差し込んだ。
「あ、やだ! アンバー様……んっ」
それはノーマが期待していたものではなかったが、トロリと温かな香油が中に注ぎ込まれ、ノーマが身じろぐ。
「は、あぁ…………んっんん」
先端を抜くとたらりと中から溢れた。それを指で穴の周囲をほぐすように馴染ませると、そこはひくひくと震え、物欲しそうに口を開ける様が、まるでアンバーを誘っているかのように見えた。
棚に油差しを戻すと、アンバーは蕩けきり陶然とした表情のノーマに覆いかぶさり、唇を重ね、舌を差し込み、激しく舌をもつれ合わせた。
「ん、はぁ……アンバーさま……!」
ノーマも声が出ることなど気にとめる余裕などなく、夢中になってアンバーの舌を求め吸い付き、腕を首に絡めしがみつく。
ずっとお預け状態で、いますぐにでも射精したいノーマは、アンバーの体にぶらさがるようにして足をかけ、必死に腰を擦りつけてくる。
媚薬のせいとはいえ、淫らに乱れる恋人の姿を見て、冷静にいられるはずもない。
さすがのアンバーも堪らず、自身のいきりたった剛直をノーマに突き立てた。
「あ!」
くぷと中から香油が溢れ、代わりにアンバーの太く硬いモノがねじ込まれていく。
香油を足したおかげか、苦もなく飲み込まれていくのを感じ、アンバーは半分ほど入れたところで、一度ギリギリまで引き抜くと、思い切って勢いよく深く突き入れた。
「ひっ! あああああっ」
ノーマが悲鳴のような声をあげ、アンバーの体の下で細い体をぐっと硬直させたかと思うと、ビュルッと白濁を噴き出させた。
「あ、……は、ああ……」
「気持ち良かったか」
力なく四肢を投げ出し、恍惚とした表情で、ノーマはこくこくと頷く。
「素直なお前は愛らしい」
荒い息をつき、力尽きたように動かないノーマの胸を弄り、控えめな突起を口に含む。
ノーマの股から流れ落ちる香油を指ですくうと、片方の突起に塗りつけクニクニと優しく指で転がせば、次第にノーマの口から吐息が漏れはじめ、ノーマ自らゆっくりと腰を動かしはじめた。
「アンバー様……もっと」
愛らしくねだられ、胸を愛撫しながらゆっくりと抽挿を再開させる。
「あ……気持ちいい……あ、や……は、あああ」
さきほど達したばかりなのに、ノーマの陰茎はもう勃ちあがり、中をえぐるたびピクピクと反応している。
そして中は、抽挿を繰り返すごとアンバーの男根にうねうねと絡みつき、抽挿が激しくなる頃には、まるで絞りとるかのごとく絡みつきギュッと締まりはじめた。
アンバーは、ふと動きを止めると顔をあげ、ノーマを見つめた。
「……ノーマ。俺はお前をもう手放すつもりはない。お前にその覚悟はあるか」
その言葉に、恍惚とした表情のまま、ノーマはアンバーに微笑んだ。
「ふふアンバー様、今更です、よ」
そして手を伸ばし、アンバーを引き寄せると、その分厚い体を細い腕でぎゅっと抱きしめた。
「今更私をおいだそうとしても無駄ですからね、アンバー様」
そう耳元で囁くと、頬に口づけた。
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※現在、コウとセイドリックの話『失恋した神兵はノンケに恋をする』を新作として公開しています。閑話コウの受難の続きでセイドリック視点で始まります。コウの受難の続きが気になっていた方がいればぜひ。
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