10 / 18
10 迷宮を解除する
しおりを挟む
ラントに会いに王都に行った日、思ったよりも早くラントに家を追い出され(ラントは徹夜明けで眠りたかったみたいだ)、ブライズは東の砦にとんぼ返りした。
夜には寄宿舎に着き、馬を休ませるとブライズはまた塔の窓が見える場所に行き、ぼうっとそこを眺めた。
相変わらず窓には仄かな光が灯っている。時折ゆらゆらと動く影が見え、今あそこにいるんだなと、会えないバドへの想いが募る。
この前は精気を分けてと言われ手を差し出すと、指を咥えられてしまった。
ブライズからは何をされたかは見えなかったが、指を吸い上げつつまとわりつくあのぬめぬめとした感触。
指を咥えたのだと気づいた時には、驚いて腰を抜かしかけた。
休暇はまだ残っている。明日は塔の迷宮に行くつもりだ。
ラントからは結局目新しい情報を得られなかったが(ラントが聞くと怒るだろうな)、迷宮は幻覚解除するしか攻略方法はないという自分の考えは肯定されたので、もうその路線でなんとかするしかない。
ラントも、もしかするとスイッチのような仕掛けがあるのかもとは言っていたし、まだブライズが見つけられていないだけで解除の方法はあるかもしれない。希望は捨てていない。
それに例え幻覚であっても、壁の後ろに通路などが実際に存在するのであれば、壁を叩く音で分かるかもしれない。怪しい場所があれば、物理的に壁を破壊すれば良い話だ。
ブライズは残り2日の休暇、ここには戻らず迷宮攻略にすべて使うつもりだ。
野営の準備もしてある。多少なり腕に覚えもあるので、いざとなったら迷宮内でのモンスター討伐も覚悟の上だ。
絶対にバドに会う! その思いを胸に、ブライズは明日の迷宮入りに自分を奮い立たせた。
△△△
朝早く、ブライズは塔の前に立った。
まだ日は昇りかけで辺りは薄暗い。
塔のてっぺんを見上げたが、バドは淫魔だしたぶんまだ寝ているだろうと、今日は手を振らなかった。
ちなみにこの前貰った腕輪はサイズが小さくて腕に食い込むので、外して懐にいれてある。
せっかくお揃いなのに、付けていないことでバドががっかりするといけない。
会えるときになったら着けるつもりだ。
腕輪を確認するように懐に手をやりつつ、ブライズは簡素な木製の扉を開け、迷宮の入り口に立つ。
背後でバタンッと扉が閉まる音がし、胸がドキッとするが、深呼吸し落ち着かせ、目の前に広がる広大な迷路のごとく迷宮を見た。
ゴクリと息を呑むと、よしっと気合を入れ直した。
まだ何も始まっていないのにここでビビる必要はないんだ。
慎重に階段を下りると、そこは薄暗いようで歩くには不自由のない程度には明るい不思議な空間。
遠くからは何かのざわめきが絶えず聞こえるこの不気味さ。心の中がぞわぞわする。
とりあえず壁伝いに歩きつつ、壁に何か異物はないか都度確認する。
心配になり振り返ると、まだ入り口はすぐそこにありブライズはホッとした。
でも外に出入りするなら、絶対に出入り口近くに何か仕掛けがありそうなんだよなーと、近場から探っていくことにした。
壁に耳をつけて音を聞いたり、手でペタベタ触ったり、剣で叩いて音に変化がないか確認したり、やれることはすべてやってみた。
しかしやはり入り口付近は何もない。
段差や突起物どころか、壁にはなんの変化も感じない。
「うーん。スイッチみたいなものはやっぱりないのか」
入り口付近左右どちらも確認したが、3m程度の距離には何もなかった。
ブライズはバタンと床に倒れて天井を見た。
「天井はあるんだよなぁ」
壁の上に這い上がろうとしたが、低く見える壁も幻視なんだろう。手が届くようで届かない。そして壁は剣でえぐることなどできないくらい頑丈だ。
これはすべて幻覚なんだと言い聞かせるが、感触から何もかも本物のように感じ、やはりラントに来てもらうべきだったなと後悔してしまう。
そうやって天井をみながらぼんやり考えていると、急に視界がブレた。
「へ!?」
ブライズは慌てて立ち上がったが、もう遅かった。
————迷宮は動いた。
それは一瞬のことで、ブライズのいる位置はもう入り口付近ではなくなっていた。
「しまったああああ!」
どうやら時限式でこの迷宮は動くらしい。長く中にいるべきではなかったのだ。それに気がつくのが遅れたブライズは、迷宮に閉じ込められてしまった。
あまりのことにブライズはしばし呆然とし、ドカッと床に座り込む。
耳を澄ますが、モンスターの唸り声は聞こえない。ブライズはとりあえずほうっと息をつき安堵した。
「うーん。どうすっかな。ここはどの位置だろ」
とりあえず周囲を探ろう。
自分の長所は、あまり深く考えないところだと思っている。絶望するにはまだ早い。絶望は餓死するその時までするつもりはなかった。
床を掘り、壁を探り、あちこち探索してみたが、今いる位置にはとくに何もない。またバタリと床に倒れて、天井を見る。
そうしているとまた迷宮が動き、位置が変わる。
5度目にそれが行われたとき、ブライズは携帯食料を鞄から取り出し、口に入れた。
ブライズは一時間ごとに迷宮は動くと仮定して、密かに時間を計っていた。
定期的に水を飲み、食料を齧りつつ探索をする。20回、30回と迷宮が動き、40回を過ぎたあたりでブライズは疲れて倒れ込んでしまった。
体力バカのブライズでも徹夜状態で動き続けると、さすがに疲れがくる。
モンスターの声は遠くに聞こえるものの、何度動いても近づくことはない。だから安心して野営できるだろう。
鞄から毛布を取り出し体に巻くと、鞄を枕にし目をつむった。
————どれくらい寝ただろうか、生臭いものが鼻につき、目が覚めた。
ブライズは飛び起きた。
これはまずい!
慌てて剣を構え左右を確認する。寝ているうちに迷宮は動いたらしい。
ハァハァという人間のものとは到底思えない息遣いが聞こえるが、姿は見えない。
しばらく左右を警戒していたが、ハッと上を見ると天井にそのモンスターはいた。
「おい、うっそだろ!? あいつらは天井行けるのかよ!?」
モンスターとの睨み合いが続き、相手が天井を蹴って落ちてきた瞬間、ブライズが剣を振り上げ薙ぎ払った。
モンスターは悲鳴をあげ床に転がったが、首らしき箇所が切り裂かれてはいるもののまだ動いていた。
落ちてきたモンスターをブライズは凝視したが、今までこんなモンスターはみたことがない。
獣のようで獣でなし。虫のようで虫でもない。
「……なんだこれは」
こういうものが他にもいるのか?
あの魔導士はモンスターすら作り上げたのか?
さすがのブライズも怖気が立ち、背筋が震えた。
動揺し狼狽えているところで、また迷宮が動いた。
「あああ! 鞄!!」
気がつくと、即戦闘態勢に入ったせいで床に投げていた鞄と毛布がない。
モンスターから離れられたのは良かったが、鞄を床に置いていたせいで、野営に必要な道具すべてを失ってしまった。
「なんだよ! 身につけていないと持ってこれないのかよ!!」
ブライズは駄々っ子のように思わず床に倒れ込んだ。
剣だけは持って来られたのは幸いだった。あんなものがいるなら、剣がないと命が危ない。
しかし今いるここはモンスターがいないのか、シーンと静かだ。さきほどのやつは深手を負ったのか、追いかけてきている感じもない。
仰向けになり、じっと天井を見ていると、ふと懐にある腕輪を思い出した。
役に立たないものが残っちゃったなあと、懐から取り出して腕に嵌め、金色に光る腕輪を眺めた。
「ん? あれ?」
金の腕輪を眺めていると、目の端に見えていた壁が消えていることに気がついた。
迷宮が動いたのはついさっきのこと。
次に動くにはまだかなり早い。
慌てて起き上がり、周囲を見回すと、遮っていた壁すべてがすっかり消え去り、そこはもう迷宮などではなく、ただのがらーんとした石造り壁の建物の中だった。
ブライズはそこでぽつんと1人座り込んでいた。
夜には寄宿舎に着き、馬を休ませるとブライズはまた塔の窓が見える場所に行き、ぼうっとそこを眺めた。
相変わらず窓には仄かな光が灯っている。時折ゆらゆらと動く影が見え、今あそこにいるんだなと、会えないバドへの想いが募る。
この前は精気を分けてと言われ手を差し出すと、指を咥えられてしまった。
ブライズからは何をされたかは見えなかったが、指を吸い上げつつまとわりつくあのぬめぬめとした感触。
指を咥えたのだと気づいた時には、驚いて腰を抜かしかけた。
休暇はまだ残っている。明日は塔の迷宮に行くつもりだ。
ラントからは結局目新しい情報を得られなかったが(ラントが聞くと怒るだろうな)、迷宮は幻覚解除するしか攻略方法はないという自分の考えは肯定されたので、もうその路線でなんとかするしかない。
ラントも、もしかするとスイッチのような仕掛けがあるのかもとは言っていたし、まだブライズが見つけられていないだけで解除の方法はあるかもしれない。希望は捨てていない。
それに例え幻覚であっても、壁の後ろに通路などが実際に存在するのであれば、壁を叩く音で分かるかもしれない。怪しい場所があれば、物理的に壁を破壊すれば良い話だ。
ブライズは残り2日の休暇、ここには戻らず迷宮攻略にすべて使うつもりだ。
野営の準備もしてある。多少なり腕に覚えもあるので、いざとなったら迷宮内でのモンスター討伐も覚悟の上だ。
絶対にバドに会う! その思いを胸に、ブライズは明日の迷宮入りに自分を奮い立たせた。
△△△
朝早く、ブライズは塔の前に立った。
まだ日は昇りかけで辺りは薄暗い。
塔のてっぺんを見上げたが、バドは淫魔だしたぶんまだ寝ているだろうと、今日は手を振らなかった。
ちなみにこの前貰った腕輪はサイズが小さくて腕に食い込むので、外して懐にいれてある。
せっかくお揃いなのに、付けていないことでバドががっかりするといけない。
会えるときになったら着けるつもりだ。
腕輪を確認するように懐に手をやりつつ、ブライズは簡素な木製の扉を開け、迷宮の入り口に立つ。
背後でバタンッと扉が閉まる音がし、胸がドキッとするが、深呼吸し落ち着かせ、目の前に広がる広大な迷路のごとく迷宮を見た。
ゴクリと息を呑むと、よしっと気合を入れ直した。
まだ何も始まっていないのにここでビビる必要はないんだ。
慎重に階段を下りると、そこは薄暗いようで歩くには不自由のない程度には明るい不思議な空間。
遠くからは何かのざわめきが絶えず聞こえるこの不気味さ。心の中がぞわぞわする。
とりあえず壁伝いに歩きつつ、壁に何か異物はないか都度確認する。
心配になり振り返ると、まだ入り口はすぐそこにありブライズはホッとした。
でも外に出入りするなら、絶対に出入り口近くに何か仕掛けがありそうなんだよなーと、近場から探っていくことにした。
壁に耳をつけて音を聞いたり、手でペタベタ触ったり、剣で叩いて音に変化がないか確認したり、やれることはすべてやってみた。
しかしやはり入り口付近は何もない。
段差や突起物どころか、壁にはなんの変化も感じない。
「うーん。スイッチみたいなものはやっぱりないのか」
入り口付近左右どちらも確認したが、3m程度の距離には何もなかった。
ブライズはバタンと床に倒れて天井を見た。
「天井はあるんだよなぁ」
壁の上に這い上がろうとしたが、低く見える壁も幻視なんだろう。手が届くようで届かない。そして壁は剣でえぐることなどできないくらい頑丈だ。
これはすべて幻覚なんだと言い聞かせるが、感触から何もかも本物のように感じ、やはりラントに来てもらうべきだったなと後悔してしまう。
そうやって天井をみながらぼんやり考えていると、急に視界がブレた。
「へ!?」
ブライズは慌てて立ち上がったが、もう遅かった。
————迷宮は動いた。
それは一瞬のことで、ブライズのいる位置はもう入り口付近ではなくなっていた。
「しまったああああ!」
どうやら時限式でこの迷宮は動くらしい。長く中にいるべきではなかったのだ。それに気がつくのが遅れたブライズは、迷宮に閉じ込められてしまった。
あまりのことにブライズはしばし呆然とし、ドカッと床に座り込む。
耳を澄ますが、モンスターの唸り声は聞こえない。ブライズはとりあえずほうっと息をつき安堵した。
「うーん。どうすっかな。ここはどの位置だろ」
とりあえず周囲を探ろう。
自分の長所は、あまり深く考えないところだと思っている。絶望するにはまだ早い。絶望は餓死するその時までするつもりはなかった。
床を掘り、壁を探り、あちこち探索してみたが、今いる位置にはとくに何もない。またバタリと床に倒れて、天井を見る。
そうしているとまた迷宮が動き、位置が変わる。
5度目にそれが行われたとき、ブライズは携帯食料を鞄から取り出し、口に入れた。
ブライズは一時間ごとに迷宮は動くと仮定して、密かに時間を計っていた。
定期的に水を飲み、食料を齧りつつ探索をする。20回、30回と迷宮が動き、40回を過ぎたあたりでブライズは疲れて倒れ込んでしまった。
体力バカのブライズでも徹夜状態で動き続けると、さすがに疲れがくる。
モンスターの声は遠くに聞こえるものの、何度動いても近づくことはない。だから安心して野営できるだろう。
鞄から毛布を取り出し体に巻くと、鞄を枕にし目をつむった。
————どれくらい寝ただろうか、生臭いものが鼻につき、目が覚めた。
ブライズは飛び起きた。
これはまずい!
慌てて剣を構え左右を確認する。寝ているうちに迷宮は動いたらしい。
ハァハァという人間のものとは到底思えない息遣いが聞こえるが、姿は見えない。
しばらく左右を警戒していたが、ハッと上を見ると天井にそのモンスターはいた。
「おい、うっそだろ!? あいつらは天井行けるのかよ!?」
モンスターとの睨み合いが続き、相手が天井を蹴って落ちてきた瞬間、ブライズが剣を振り上げ薙ぎ払った。
モンスターは悲鳴をあげ床に転がったが、首らしき箇所が切り裂かれてはいるもののまだ動いていた。
落ちてきたモンスターをブライズは凝視したが、今までこんなモンスターはみたことがない。
獣のようで獣でなし。虫のようで虫でもない。
「……なんだこれは」
こういうものが他にもいるのか?
あの魔導士はモンスターすら作り上げたのか?
さすがのブライズも怖気が立ち、背筋が震えた。
動揺し狼狽えているところで、また迷宮が動いた。
「あああ! 鞄!!」
気がつくと、即戦闘態勢に入ったせいで床に投げていた鞄と毛布がない。
モンスターから離れられたのは良かったが、鞄を床に置いていたせいで、野営に必要な道具すべてを失ってしまった。
「なんだよ! 身につけていないと持ってこれないのかよ!!」
ブライズは駄々っ子のように思わず床に倒れ込んだ。
剣だけは持って来られたのは幸いだった。あんなものがいるなら、剣がないと命が危ない。
しかし今いるここはモンスターがいないのか、シーンと静かだ。さきほどのやつは深手を負ったのか、追いかけてきている感じもない。
仰向けになり、じっと天井を見ていると、ふと懐にある腕輪を思い出した。
役に立たないものが残っちゃったなあと、懐から取り出して腕に嵌め、金色に光る腕輪を眺めた。
「ん? あれ?」
金の腕輪を眺めていると、目の端に見えていた壁が消えていることに気がついた。
迷宮が動いたのはついさっきのこと。
次に動くにはまだかなり早い。
慌てて起き上がり、周囲を見回すと、遮っていた壁すべてがすっかり消え去り、そこはもう迷宮などではなく、ただのがらーんとした石造り壁の建物の中だった。
ブライズはそこでぽつんと1人座り込んでいた。
0
お気に入りに追加
72
あなたにおすすめの小説
冤罪で投獄された異世界で、脱獄からスローライフを手に入れろ!
風早 るう
BL
ある日突然異世界へ転移した25歳の青年学人(マナト)は、無実の罪で投獄されてしまう。
物騒な囚人達に囲まれた監獄生活は、平和な日本でサラリーマンをしていたマナトにとって当然過酷だった。
異世界転移したとはいえ、何の魔力もなく、標準的な日本人男性の体格しかないマナトは、囚人達から揶揄われ、性的な嫌がらせまで受ける始末。
失意のどん底に落ちた時、新しい囚人がやって来る。
その飛び抜けて綺麗な顔をした青年、グレイを見た他の囚人達は色めき立ち、彼をモノにしようとちょっかいをかけにいくが、彼はとんでもなく強かった。
とある罪で投獄されたが、仲間思いで弱い者を守ろうとするグレイに助けられ、マナトは急速に彼に惹かれていく。
しかし監獄の外では魔王が復活してしまい、マナトに隠された神秘の力が必要に…。
脱獄から魔王討伐し、異世界でスローライフを目指すお話です。
*異世界もの初挑戦で、かなりのご都合展開です。
*性描写はライトです。
【BL】【完結】神様が人生をやり直しさせてくれるというので妹を庇って火傷を負ったら、やり直し前は存在しなかったヤンデレな弟に幽閉された
まほりろ
BL
八歳のとき三つ下の妹が俺を庇って熱湯をかぶり全身に火傷を負った。その日から妹は包帯をぐるぐるに巻かれ車椅子生活、継母は俺を虐待、父は継母に暴力をふるい外に愛人を作り家に寄り付かなくなった。
神様が人生をやり直しさせてくれるというので過去に戻ったら、妹が俺を庇って火傷をする寸前で……やり直すってよりによってここから?!
やり直し前はいなかったヤンデレな弟に溺愛され、幽閉されるお話です。
無理やりな描写があります。弟×兄の近親相姦です。美少年×美青年。
全七話、最終話まで予約投稿済みです。バッドエンド(メリバ?)です、ご注意ください。
ムーンライトノベルズとpixivにも投稿しております。
「Copyright(C)2020-九十九沢まほろ」
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
俺をハーレムに組み込むな!!!!〜モテモテハーレムの勇者様が平凡ゴリラの俺に惚れているとか冗談だろ?〜
嶋紀之/サークル「黒薔薇。」
BL
無自覚モテモテ勇者×平凡地味顔ゴリラ系男子の、コメディー要素強めなラブコメBLのつもり。
勇者ユウリと共に旅する仲間の一人である青年、アレクには悩みがあった。それは自分を除くパーティーメンバーが勇者にベタ惚れかつ、鈍感な勇者がさっぱりそれに気づいていないことだ。イケメン勇者が女の子にチヤホヤされているさまは、相手がイケメンすぎて嫉妬の対象でこそないものの、モテない男子にとっては目に毒なのである。
しかしある日、アレクはユウリに二人きりで呼び出され、告白されてしまい……!?
たまには健全な全年齢向けBLを書いてみたくてできた話です。一応、付き合い出す前の両片思いカップルコメディー仕立て……のつもり。他の仲間たちが勇者に言い寄る描写があります。
生贄として捧げられたら人外にぐちゃぐちゃにされた
キルキ
BL
生贄になった主人公が、正体不明の何かにめちゃくちゃにされ挙げ句、いっぱい愛してもらう話。こんなタイトルですがハピエンです。
人外✕人間
♡喘ぎな分、いつもより過激です。
以下注意
♡喘ぎ/淫語/直腸責め/快楽墜ち/輪姦/異種姦/複数プレイ/フェラ/二輪挿し/無理矢理要素あり
2024/01/31追記
本作品はキルキのオリジナル小説です。
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?
悪辣と花煙り――悪役令嬢の従者が大嫌いな騎士様に喰われる話――
ロ
BL
「ずっと前から、おまえが好きなんだ」
と、俺を容赦なく犯している男は、互いに互いを嫌い合っている(筈の)騎士様で――――。
「悪役令嬢」に仕えている性悪で悪辣な従者が、「没落エンド」とやらを回避しようと、裏で暗躍していたら、大嫌いな騎士様に見つかってしまった。双方の利益のために手を組んだものの、嫌いなことに変わりはないので、うっかり煽ってやったら、何故かがっつり喰われてしまった話。
※ムーンライトノベルズでも公開しています(https://novel18.syosetu.com/n4448gl/)
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる