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あれから数日が経ち、王都の混乱も徐々に落ち着きを取り戻しつつあった。
とはいえ、聖女が引き起こした大爆発や毒ガス被害の後処理は、まだ終わりが見えない。
私自身も伯爵家の救護体制を整えたり、王宮での財務処理を再点検したりと休む間もないほど動き回っている。
そんな中、レオポルド殿下が「国王陛下への正式な報告を行う」と決断されたとの知らせを受けた。
この報告とは、アレクサンドル殿下に関わる疑惑をすべて国王陛下の前で明らかにし、厳粛な裁定を仰ぐという意味だ。
もちろん、今はアレクサンドル殿下自身が行方不明(あるいは死亡の可能性もある)という状況で、直接対話することはかなわない。
しかし、偽りの聖女の問題や、王家の財産を横領した疑惑など、早急に審議を進めなければ国政が滞ってしまう。
伯爵令嬢として私も事情を説明する場に同席すべく、レオポルド殿下から招かれたのだ。
報告の場は王宮の謁見の間。
以前、アレクサンドル殿下が聖女を得意気に紹介したのもこの場所だったと記憶している。
天井を飾る豪奢な装飾や、深紅の絨毯が敷かれた広大な床――以前は圧倒されるばかりだったが、今の私は少し違う気持ちでそこに立っていた。
何より、伯爵令嬢としての誇りに加え、自分の手で真実を明かすという使命感が胸を支えてくれているのだ。
国王陛下は玉座に腰掛けておられるが、表情は心なしか痛ましいほどやつれている。
先の大惨事と、第二王子の生死不明というショックは計り知れない。
私が一礼すると、陛下は小さくうなずくだけで何も仰らない。
その代わりに、側近が代弁するかたちで今回の集会の趣旨を説明した。
「国の財産の扱いと、アレクサンドル殿下の継承資格に関する疑念が持ち上がっています。このたびレオポルド殿下と伯爵令嬢から、その詳細を陛下にご報告いただきます」
側近の声に合わせるように、レオポルド殿下が半歩前へ進み出る。
いつもとは違い、深い紺色の軍服ではなく、黒に近い落ち着いた正装だ。
敬意を示すために抜刀はしていないものの、その静かな気迫が場を引き締めているのがわかる。
「父上、まずは先日の儀式によって多くの国民が被害を受けたこと、そして混乱の渦中にあることをお詫び申し上げます。これまで弟アレクサンドルの言動を十分に監督できず、結果的に悲惨な事態を招いたのは我が責任です」
殿下は頭を下げ、国王陛下も重いまなざしを向けている。
続いて殿下は、偽りの聖女による詐欺的行為や、不正な資金流用、さらにはアレクサンドル殿下の出生に関わる黒水晶の秘密まで順序立てて報告していく。
私は殿下のそばで、必要に応じて証拠の書類や記録を提示する。
特に王宮の会計と照らし合わせた資料には、定められた留学費用以上に多額の金が動いている事実や、聖女に献上したという魔術道具の請求が異常に高額であることが示されている。
それらが、実際には闇商人から毒や薬品を仕入れるための資金だった可能性が高いという証言も、騎士団長が裏付けを取ってくれた。
「加えて、こちらは……」
私が差し出した封筒には、王宮の医師や記録係が残した“第二王子出生時の不自然な記載”がまとめられていた。
そこには、黒水晶による血筋の確認が一度は否定された事実、そして後日になって無理やり「正統な王子の証明」として上書きされた経緯が記されている。
国王陛下はそれを受け取り、震える手で封を開ける。
「私の……知らぬところで、そんな改ざんが行われていたのか……」
陛下は弱々しく呟き、表情には深い悲しみが浮かんでいる。
もしかすると、陛下自身も真相を知らぬまま周囲の官僚に流され、アレクサンドル殿下を認知してしまったのかもしれない。
もしそうだとしたら、このショックは計り知れないものがあるだろう。
殿下は声を落とし、「弟が正当な王子かどうかを今さら問うのは辛いが、ここで事実を歪めればさらに国は混乱する」と締めくくる。
会場にいる貴族や高官たちも、衝撃のあまり言葉を失っている者が多い。
かつて聖女を賛美し、アレクサンドル殿下を支持していた面々の中には、顔を真っ青にして震える姿も見える。
「陛下、私どもも心苦しいのですが、これ以上隠し立てするわけにはいきません。今こそ、国民にも正しい情報を伝え、再出発を図る必要があると考えます」
私も深く頭を下げ、意見を述べる。
もはやアレクサンドル殿下が戻ってくる保証はないし、聖女は完全に破滅したと見るのが妥当だ。
でも、だからこそ、この国を立て直すために避けて通れない壁がある。
国王陛下は長い沈黙の末、やがて重々しい口調で言葉を発する。
「……レオポルドよ。お前を次期国王として正式に認める。アレクサンドルは……そうか……やはり……」
そこから先は声が詰まって聞こえなかったが、陛下がすべてを受け入れざるを得ない心境に追い込まれていることだけはわかる。
こうして、第二王子アレクサンドルの継承権は実質的に剝奪される見通しになった。
国王陛下が下す苦渋の決断は、王家だけでなく貴族社会にも大きな影響を及ぼすだろう。
私は胸に疼く痛みを抱えながらも、この場で成し遂げるべきことはやりとげたのだと自分に言い聞かせる。
最期まで一緒に戦ったわけではないし、彼への私怨が消えたわけでもない。
それでも、アレクサンドル殿下が招いた悲劇を正すために、やるべきことはやらなければならない。
そう胸に決めると、レオポルド殿下は静かに玉座に近づき、国王陛下の手を支えるようにして言った。
「すべてが終わったわけではありません。私たちは国の再生のため、さらに努力していきます。……父上、どうか今はご静養を」
陛下は息も絶え絶えな様子で、殿下の言葉に頷くしかない。
やがて複数の側近が陛下を支え、玉座から退室していった。
こうして、謁見の場は一時的に閉会となり、レオポルド殿下の実質的な権限が拡大されることになる。
私も騎士団や貴族たちの視線を一身に受けながら、熱いまなざしとともに深い疲労を覚えていた。
だが、まだこの国は完全に立ち直っていない。すべての不正を洗い出し、財務を再建し、庶民の信頼を取り戻すには、これからが本当の正念場だ。
とはいえ、聖女が引き起こした大爆発や毒ガス被害の後処理は、まだ終わりが見えない。
私自身も伯爵家の救護体制を整えたり、王宮での財務処理を再点検したりと休む間もないほど動き回っている。
そんな中、レオポルド殿下が「国王陛下への正式な報告を行う」と決断されたとの知らせを受けた。
この報告とは、アレクサンドル殿下に関わる疑惑をすべて国王陛下の前で明らかにし、厳粛な裁定を仰ぐという意味だ。
もちろん、今はアレクサンドル殿下自身が行方不明(あるいは死亡の可能性もある)という状況で、直接対話することはかなわない。
しかし、偽りの聖女の問題や、王家の財産を横領した疑惑など、早急に審議を進めなければ国政が滞ってしまう。
伯爵令嬢として私も事情を説明する場に同席すべく、レオポルド殿下から招かれたのだ。
報告の場は王宮の謁見の間。
以前、アレクサンドル殿下が聖女を得意気に紹介したのもこの場所だったと記憶している。
天井を飾る豪奢な装飾や、深紅の絨毯が敷かれた広大な床――以前は圧倒されるばかりだったが、今の私は少し違う気持ちでそこに立っていた。
何より、伯爵令嬢としての誇りに加え、自分の手で真実を明かすという使命感が胸を支えてくれているのだ。
国王陛下は玉座に腰掛けておられるが、表情は心なしか痛ましいほどやつれている。
先の大惨事と、第二王子の生死不明というショックは計り知れない。
私が一礼すると、陛下は小さくうなずくだけで何も仰らない。
その代わりに、側近が代弁するかたちで今回の集会の趣旨を説明した。
「国の財産の扱いと、アレクサンドル殿下の継承資格に関する疑念が持ち上がっています。このたびレオポルド殿下と伯爵令嬢から、その詳細を陛下にご報告いただきます」
側近の声に合わせるように、レオポルド殿下が半歩前へ進み出る。
いつもとは違い、深い紺色の軍服ではなく、黒に近い落ち着いた正装だ。
敬意を示すために抜刀はしていないものの、その静かな気迫が場を引き締めているのがわかる。
「父上、まずは先日の儀式によって多くの国民が被害を受けたこと、そして混乱の渦中にあることをお詫び申し上げます。これまで弟アレクサンドルの言動を十分に監督できず、結果的に悲惨な事態を招いたのは我が責任です」
殿下は頭を下げ、国王陛下も重いまなざしを向けている。
続いて殿下は、偽りの聖女による詐欺的行為や、不正な資金流用、さらにはアレクサンドル殿下の出生に関わる黒水晶の秘密まで順序立てて報告していく。
私は殿下のそばで、必要に応じて証拠の書類や記録を提示する。
特に王宮の会計と照らし合わせた資料には、定められた留学費用以上に多額の金が動いている事実や、聖女に献上したという魔術道具の請求が異常に高額であることが示されている。
それらが、実際には闇商人から毒や薬品を仕入れるための資金だった可能性が高いという証言も、騎士団長が裏付けを取ってくれた。
「加えて、こちらは……」
私が差し出した封筒には、王宮の医師や記録係が残した“第二王子出生時の不自然な記載”がまとめられていた。
そこには、黒水晶による血筋の確認が一度は否定された事実、そして後日になって無理やり「正統な王子の証明」として上書きされた経緯が記されている。
国王陛下はそれを受け取り、震える手で封を開ける。
「私の……知らぬところで、そんな改ざんが行われていたのか……」
陛下は弱々しく呟き、表情には深い悲しみが浮かんでいる。
もしかすると、陛下自身も真相を知らぬまま周囲の官僚に流され、アレクサンドル殿下を認知してしまったのかもしれない。
もしそうだとしたら、このショックは計り知れないものがあるだろう。
殿下は声を落とし、「弟が正当な王子かどうかを今さら問うのは辛いが、ここで事実を歪めればさらに国は混乱する」と締めくくる。
会場にいる貴族や高官たちも、衝撃のあまり言葉を失っている者が多い。
かつて聖女を賛美し、アレクサンドル殿下を支持していた面々の中には、顔を真っ青にして震える姿も見える。
「陛下、私どもも心苦しいのですが、これ以上隠し立てするわけにはいきません。今こそ、国民にも正しい情報を伝え、再出発を図る必要があると考えます」
私も深く頭を下げ、意見を述べる。
もはやアレクサンドル殿下が戻ってくる保証はないし、聖女は完全に破滅したと見るのが妥当だ。
でも、だからこそ、この国を立て直すために避けて通れない壁がある。
国王陛下は長い沈黙の末、やがて重々しい口調で言葉を発する。
「……レオポルドよ。お前を次期国王として正式に認める。アレクサンドルは……そうか……やはり……」
そこから先は声が詰まって聞こえなかったが、陛下がすべてを受け入れざるを得ない心境に追い込まれていることだけはわかる。
こうして、第二王子アレクサンドルの継承権は実質的に剝奪される見通しになった。
国王陛下が下す苦渋の決断は、王家だけでなく貴族社会にも大きな影響を及ぼすだろう。
私は胸に疼く痛みを抱えながらも、この場で成し遂げるべきことはやりとげたのだと自分に言い聞かせる。
最期まで一緒に戦ったわけではないし、彼への私怨が消えたわけでもない。
それでも、アレクサンドル殿下が招いた悲劇を正すために、やるべきことはやらなければならない。
そう胸に決めると、レオポルド殿下は静かに玉座に近づき、国王陛下の手を支えるようにして言った。
「すべてが終わったわけではありません。私たちは国の再生のため、さらに努力していきます。……父上、どうか今はご静養を」
陛下は息も絶え絶えな様子で、殿下の言葉に頷くしかない。
やがて複数の側近が陛下を支え、玉座から退室していった。
こうして、謁見の場は一時的に閉会となり、レオポルド殿下の実質的な権限が拡大されることになる。
私も騎士団や貴族たちの視線を一身に受けながら、熱いまなざしとともに深い疲労を覚えていた。
だが、まだこの国は完全に立ち直っていない。すべての不正を洗い出し、財務を再建し、庶民の信頼を取り戻すには、これからが本当の正念場だ。
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