目覚めたら猫耳⁉ ～神隠しで別宇宙のアイドル級猫耳メイド魔法使い⁉に大変身！～

第79話 魔石封印再び⁉ルクス・マグナ遺跡攻略！

　ルクス・マグナ遺跡は、エルフェリア王国における魔法の歴史が詰まった特別な場所である。かつてこの場所は光の魔法の中心地として栄え、数多くの魔石が封印されてきた。しかし、それが崩壊した後、魔石は再び力を持ち始め、危険が迫っていた。遺跡内の魔石の封印に一度は成功しかけたステラ一行だが、黒騎士との激戦により、すべての封印を終えることができなかった。

　それから数日が経ち、ルクス・マグナ遺跡は再び動き始めていた。遺跡に封じ込められた魔石たちが復活しつつあり、その影響は徐々に国全体に広がっていた。魔石の力が再び暴走する前に、完全な封印を行わなければならなかった。

　ステラ、リリカ、セルフィの三人は、メルヴィルの研究所で勉強会を終えたばかりだった。メルヴィルの指導のもとで学んだ魔法の知識と歴史は、二人にとって大きな財産となり、次の任務への準備が着々と進んでいた。リリカは特に、魔法の扱いが徐々に向上していることを実感していたが、それでもまだ完璧とは言えなかった。

　勉強会が終わった後、メルヴィルは突然、深刻な表情を浮かべてステラに話しかけた。

「ステラ大隊長、少し話があるの。ルクス・マグナ遺跡のことよ。」

　その言葉に、ステラとリリカ、セルフィは顔を見合わせた。彼女たちにとってルクス・マグナ遺跡は、過去の激しい戦いの記憶が蘇る場所だった。あの時は、黒騎士との戦闘で命をかけた激戦を繰り広げ、なんとか一部の魔石を封印することができたが、すべてを終わらせるには至らなかった。

「どうやら、せっかく封印した魔石が復活してしまう兆しが見え始めているの。」

　メルヴィルは言葉を続けた。

「黒騎士との戦いの影響で、封印は一時的にしか機能していない。今、魔石たちが再びその力を増しているのよ。このまま放置すれば、いずれその力が暴走し、国全体が危険に晒されるわ。」

　ステラは黙ってメルヴィルの話を聞いていた。ルクス・マグナ遺跡に再び挑むことは、彼女にとって大きな決断だった。過去の戦いの記憶が鮮明に蘇り、黒騎士との再会が避けられないことを予感していた。だが、彼女はこの国を守る大隊長としての責任を負っていた。

「どうする、ステラ？」

　リリカが心配そうに尋ねた。

　ステラはしばらく考え込んでから、深く息をつき、決意の表情で言った。

「わかりました。許可します。再びルクス・マグナ遺跡へ向かい、今度こそ完全に魔石の封印を行います。」

　メルヴィルはステラの決断を受け、静かに頷いた。

「ステラ大隊長の意見を尊重します。三ヶ月後、ルクス・マグナ遺跡攻略作戦を再開。これから新たな作戦会議を行い、メンバーや作戦の詳細を決めなくてはなりません。」

　その言葉に、リリカとセルフィも同意した。

「黒騎士が再び現れる可能性が高いわ。」

メルヴィルが厳しい表情で続けた。

「前回の戦いで貴重な情報を得たけれど、黒騎士たちの全てを知っているわけではない。今度の戦いでは、彼らにどう対抗するか、その対策も練る必要があるわね。」

「黒騎士の力は非常に強力です。前回の戦いでは、彼らの魔力に翻弄されましたが、今回は絶対に勝ちたいです。」

　ステラは力強く言った。

「そうですね。彼らの攻撃をどうやって防ぐか、それに対応するための防御策も考えなくてはなりません。」

　セルフィも冷静に意見を述べた。

「私も、今回の作戦は必ず成功させたい！」

　リリカは拳を握りしめ、強い決意を込めて言った。

「魔石の封印を完成させるために、私ももっと強くなるんだから。」

　ステラはそんなリリカに微笑みながら

「あなたならできるわ、リリカ。頑張ろうね。」

　と励ました。

　こうして、再びルクス・マグナ遺跡攻略作戦が決定された。新たに作戦会議を行い、メンバーの選定や具体的な戦略、黒騎士の再登場に備えた対策が検討されることになった。

　メルヴィルは地図を広げ、遺跡の詳細を確認しながら話を進めた。

「ルクス・マグナ遺跡は広大で、内部にはまだ私たちが未踏のエリアが多い。魔石が封印されている場所は、遺跡の中心部にあるが、その道中には強力な魔物や仕掛けが存在する可能性が高い。そして、黒騎士たちが待ち構えている可能性もある。今回の作戦では、彼らを打ち破りつつ、全ての魔石を完全に封印しなければならない。」

　ステラは地図を見つめ、険しい顔をした。黒騎士との再戦は避けられない。彼女たちが挑んだ最初の戦いでは、黒騎士の力に圧倒され、危機に瀕したこともあった。しかし、その経験から彼女たちは多くを学び、今度こそ勝利を掴むための準備を整えようとしていた。

「次の作戦は前回以上に厳しいものになるでしょう。しかし、私たちは成長しています。黒騎士たちに再び挑む覚悟を決めましょう。」ステラは力強く言った。

　リリカとセルフィも、それぞれの決意を胸に刻んでいた。

「この遺跡の攻略は、私たちにとっても大きな試練です。でも、絶対に成功させましょう！」

　セルフィが元気に言い、リリカもそれに頷いた。

　メルヴィルは微笑みながら彼女たちを見つめ、言葉を続けた。

「今回の作戦は、あなたたちの成長が鍵になるわ。準備を整え、万全の体制で臨みましょう。私もできる限りのサポートをするわ。」

　ステラはメルヴィルに感謝の意を込めて深く頷いた。そして、彼女たちは再びルクス・マグナ遺跡攻略作戦に向けての準備を始めることになったのだった。

　こうして、国の運命を左右する大きな戦いが、再び動き出そうとしていた。

　ステラたちの次なる挑戦が始まる。黒騎士との再戦、魔石の封印、ルクス・マグナ遺跡での新たな試練が待ち受けている。誰もが厳しい戦いを覚悟しながらも、ステラ、リリカ、そしてセルフィは、それぞれの成長と力を信じ、再び立ち向かう決意を固めるのであった――。