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第1章 はじまりは突然に
俺の好青年計画が
しおりを挟む「むしょく…」
思ったよりもダメージがデカイ。
魔法使いじゃなくてもいいから…剣士とかでもいいから…
異世界にもニートは居るのかな…
「でっでも!クロガネは火を出してたんだよ?!ボゥって!!」
リンファちゃんの声が響く。
「火、ですか。でしたらクロガネさん、貴方の魔法をここで実演できます?
クロガネさん?」
「…あ…はい…」
まだぼーっとする頭のままホルダーから札を出す。
ちなみに霊符はリーシャさんが乾かしてくれていた。
「急急如律令」
霊符はガスバーナーの様に勢いよく燃えた
「うぉっ!」
火傷するかと思った…
今ので一気に頭が冴えた。やっぱり霊符が使えるのは間違いじゃないみたいだ。
「たっ!確かに魔法のようですが…!?」
「魔法以外の何物にも見えねぇなぁ。」
ミリヤさんはゲンナイさんと顔を見合わせた。
「珠が壊れてるってことは無いのかい?」
「それは無いと思います。この珠は魔力で動くので。」
試しにリーシャさんが珠を手に取ると橙の光が灯った。
「確かに生活を司る橙の光。私は《料理人》だから合ってるねぇ?」
リーシャさんの職業は料理人なのか。道理であんなにご飯が美味しい訳だ!!
あと橙の光は生活を司るらしいが細かい判断はどうやってやっているのか気になる。
「クロガネさん。少し気になったのですが、きゅっ。きゅうきゅうにょにつりょう?というのが魔法の詠唱ですか?あまり聞いたことのない呪文なのですが…」
惜しい!
「一応そうですけど…」
仕方ない。なんかめんどくさいから少し言っちゃうか。
「正直に言うと、この火は俺の力じゃありません。火の神様、精霊?の力をお借りしているだけです。この霊符には神様の力が込められていて俺達陰陽師はこの霊符を使って、穢れ払いを神様の代わりにしている訳で。御先祖様は元々神通力などの力を持っていたかも知れませんが、俺達には特別な力も有りませんし代々続けてきただけなので」
ん?俺言い過ぎた?
喋りすぎた??
皆の顔を伺う。
「…おんみょう?」
リンファちゃんが首を傾げ俺を見る。
可愛い。そう言えばリンファちゃんって何歳なんだろう。
肩に重みが増した。Why?
It's because…ゲンナイさんが俺と肩を組んでいるから。
「お前さん、俺達になんか隠してるだろ?」
リンファちゃんの無邪気な瞳
リーシャさんの心配そうな目
ミリヤさんの刺すような視線
ゲンナイさんの怖すぎる笑顔
周りに広がってゆくざわめき
「…スミマセン」
俺の豆腐メンタルは異世界に来ても補正されないようです。
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