僕の可愛い次郎

大森心晴

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次郎からのプレゼント

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「はい、タロちゃんにプレゼント!」
「なに?」

目をやると、どこぞのショップの袋
「これって女物が売ってるショップじゃん?」
「そだよ!タロちゃんに似合うと思ってさ」

男が一人で行ける所じゃない
『他の女といったな・・・』

こうやって憂鬱な気分にさせるのも次郎の作戦
「で何よ?」
中身を見ると
「なに?」
「ワンピースや色々かなぁ」

とヘラヘラした次郎
「妹が誕生日でさ、昨日買い物に一緒に行ってきたんだよ」」
ニヤニヤしながら続ける
「その時に、タロちゃんに凄く似合うなって思ってさ~」
「似合いません!」
「紗香もアドバイスくれてさ一式買ってきた」

紗香とは次郎の妹である
「聞かんでいい」
「メイクもあるじゃん、って・・・なんで下着?」
「下着いるでしょ?」
「いらないでしょ・・・」

『えー』なんて良いながら俺の服を脱がす
「ちょ!何してる!?」
「サイズ合わなかったら返品するから、着てみてよ」
「合わせなくてもいいから!」」

散々、暴れてもビクともしなくて
いつの間にかパン一に
「はい、コレね」
「あぁ・・・」

諦めてファッションショー
「ってこれブラじゃん!」
『ベシッ!!』
「投げないでよ~高かったんだから」
「着ろってか!」
「うん」

モタモタしていると『俺が着せてあげるね』とブラを付け
「下は今はく?ワンピ着てから?」
「したも!?」
「もちろん」
「ワンピ着てから・・・・」

淡いピンクのワンピース
フワッとした感じの女性らしいデザインだった
俺が買うものは結構、丈が長いが、これは
「短い!」
「良い感じでしょ、可愛い」

そう言って次郎はスカートの裾から太ももを触り
「あ!」
下着を脱がした・・・
「はい、コレ」
「うん」

次郎に背を向けて下着を履く
布が小さくてモノが収まらず苦戦する
「じゃぁ、コレ羽織って、まだ寒いからね」
「あ、うん」
「で、こっち向いて、目を瞑って」
「うん」

座らされて、顔に何か塗られて
「出来たよ」
「メイクかよ・・・」
膝から崩れ落ちた・・・俺

「そんな恰好しているとパンツ見えるよ」
後ろからのぞき込む次郎
「も、やめてよ!」

笑いながら次郎は言った
「じゃぁ、行くよ」
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