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第3章
歩む影
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「目が覚めた時はいつものおっしょうの家だった。おっしょうは言ったよ。お前は匣になったと。」
「ふぅむ。匣になった時の記憶はハッキリしておるのか?」
セリカは首を振った。
「おっしょうにも聞かれたけど、その時の記憶は無いんだ。だけど体が重くてすごく眠かった。」
「最後に覚えている言葉は?」
「名前だ。」
「名前?」
「あぁ。懐かしく温かい声で何度も呼ばれたんだ。」
(なるほど・・・。名前とは、1番身近で自分の存在を確立するもの。極限状態の中で自分という存在を認識することで、生存とは違う節理の生命力を宿らせた、ということか・・・)
「そういえば、その中にあの子も――」
「どうした?」
「そうだ、ユイ君。あの子とユイ君の声が――」
「ユイ君?」
「ソフィアには魔障痕が付けられた時の話をしたことがあっただろう?
暑い夏の日に、田舎のおばあちゃんの家に行った時だった。その時2つの声がしたんだ。それが1人の人間の声だったのか、それとも違う2人の声だったのか記憶が混濁して分からなかったけど・・・今ハッキリ分かった。あの時の声はユイ君と、あの子だったんだ。」
「言葉とは脳のあらゆる場所が刺激し、口から紡がれる。匣になった時の回想で思い出すことがあっても不思議はない。」
「そうか・・・。とても大事なことを思い出したよ、ソフィア!」
「ふぉっふぉっふぉ。それはよかったな。それで、それから師から匣のことは聞いたのじゃな?」
「あぁ。2回話すのはメンドクサイとブツブツ言いながらも話してくれた。
そしておっしょうは、学園に入るまでずっと戦い方を教えてくれたんだ。
精霊を使役するのと、自分の器に入っているおっしょうの精霊の使い方が全然違って、大変だった。それこそ、おっしょうとの生活は毎日が死と隣り合わせだったよ。」
「お前さんの心身の強さは、師との壮絶な日々のなかで培われたものだったのじゃな。」
セリカは満足そうに頷いたが、その顔は冴えなかった。
「でもおっしょうは、匣が精霊界と人間界を結ぶ鍵となる話はしてくれなかった。そんな大事なことを、なんで教えてくれなかったんだろう。それに――」
「それに?」
「おっしょうの精霊の真名は入っていないんだ。ソフィアの精霊の真名は入ったのに。
真名を知っていれば、よりその精霊の力を最大限に活かせる使い方ができるのに。」
「真名を呼んで死にかけた奴がよく言うのう。そもそも、真名とはそんな簡単に教えてよいものではない。」
「ソフィアは教えてくれたじゃないか。」
「お前さんにエレメントを入れた時点で、火精霊はワシの気持ちを汲んでくれたんじゃろう。コイツは信用できるとな。」
「おっしょうは私に教えたくなかったんだろうか・・・。」
セリカは俯いた。何となくヴァースキから距離を取られたようでショックだったからだ。
(教えたくなかった、というのはある意味で正解じゃろうな。)
ソフィアは長くたくわえた髭をなでる。
「その理由は師しか分からん。今度聞いてみればよい。」
「聞いて素直に教えてくれるような人じゃないんだ、あのヤニジジィは。
匣の役目だって、おっしょうから聞きたかった・・・。」
「本来ならば、人間が精霊界へ行くことなんて必要ないこと。それが必要となる時は、世界の均衡が崩された時だと察していたのかもしれん。」
(そして、その時に愛弟子を巻き込みたくないと願っていたのじゃろう。)
「でも、ソフィア・・・。」
「あぁ。残念ながら咎人たちはその均衡を崩そうとしておる。ワシの予想どおり、咎人が霊魔を伴って精霊王を標的にしているのならば、鍵が必ず必要となってくるじゃろう。」
「・・・。」
「セリカ。お前は魔障痕を付けた霊魔を殺すため、また消えた母を探すために魔法を取り戻すと決めて匣になることを決心したんだな?」
「ああ。匣になるのは、魔法を失った私の唯一の生きる道だった。だから後悔はしてないし、今でも母を諦めていない。」
「では、精霊界と人間界を結ぶ鍵になる覚悟はあるか?」
「・・・。」
セリカはためらった。匣が2つの世界を担う役割をすることを今知ったばっかりだ。大きな英断を下すには、自分の気持ちが追い付いていないというのが本音だ。
フワリと風が吹く。その時、フリージアの匂いが鼻をかすめた気がした。
「匣になると決めた時ほどの覚悟はないよ。正直戸惑っている。
でも・・・精霊を生み出す精霊王が消えてしまえば、あの子も消えてしまうということだ。私は、小さな頃から一緒にいた水精霊にもう1度会いたい。もう1度、あの子の名前を呼びたい。
それに、やっぱり咎人や霊魔を許せない。子どもたちが犠牲になる世界を止めたい。・・・クーランのような犠牲はもう、見たくない。」
「セリカ・・・。」
「だから、覚悟はこれから固めていく。そもそもまだ、おっしょうの水精霊と、ソフィアの火精霊しか入ってないから鍵としては不完全なんだろう?」
「そのとおりじゃ。聖霊以外の精霊、すなわち四元素の精霊を使役することで初めて鍵としての役割が与えられる。残り、風精霊と土精霊の精霊を入れなければならないということじゃ。」
「シリアやオルジじゃダメなのか?」
「成長途中の精霊では、ちと心許ないのう。それに、入れる方にもそれなりの技術と魔法力が必要じゃ。魔術師でもない者が、匣に力を注げば魔法力の器が破壊され、魔法が使えなくなってしまう可能性だってある。」
「そ、それは困る!」
「できれば上級魔術師クラス以上の実力があり、さらにセリカという匣に、自分の力を渡していいと思えることが必須となる。
人間と精霊は信頼関係で繋がっておる。そこが抜け落ちれば、その精霊の力を十分に発揮することはできんからな。」
「なかなか厳しい条件だな。」
「それにもし残りの精霊を入れたとしても、鍵がどのようにして精霊界への扉を開くのかは叡智の賢者のワシであっても想像がつかん。もしかしたら、より一層の苦しみや痛みが待っているかもしれんぞ。」
眉間のシワをより一層深くしたソフィアは真っ直ぐとセリカを見る。
その瞳の強さに、どこか嬉しさを感じたセリカは、口元に笑みをほころばせた。
「うん。まだピンときてないし、何が起こるか分からないけど・・・・。
水精霊を失った悲しみと、クーランを救えなかった苦しみに比べれば越えられる気がする。何より、鍵という存在が世界の救いとなるのなら喜んで受け止めようと思う。」
「セリカ・・・。」
ソフィアは、セリカが背負う役目の大きさを憂うと、ある物を取り出した。それをそっとセリカに手渡す。
「これは、クーランの・・・」
手渡されたのはフリージアの髪飾りと1冊の本だった。本の表紙には、物悲しく空を見上げる人魚姫の影が描かれている。
「あの子の好きだった物だ。お前さんが持っているといい。」
「いいのか?クーランの形見だぞ。」
「ワシは短かったがクーランとの時間をもらった。それに、この場所に留まるワシより、これから広い世界を見るお前さんと一緒の方がよかろう。クーランに色んな景色をみせてやってくれ。」
受け取った髪飾りと本を優しく握りしめる。目の奥がまた熱くなってきた。
「ありがとう・・・!大事にする。」
コクリとソフィアは頷く。そしてセリカの身体に手を当てるとゆっくりと詠唱を口にした。
じんわりと暖かい熱がセリカの傷を癒していく。
「ソフィア、本当に色々とありがとう。あなたからたくさんの事を教えてもらった。」
「ワシは叡智の賢者。また何かあったら顔を出しなさい。お前なら大歓迎じゃ。」
「うん。ソフィアは私の、う~ん、おじいちゃんみたいな存在だ。また遊びにこさせてもらう。」
「ふぉっふぉっふぉっふぉ。楽しみにしとるぞい。」
何度も振りかえり手を振る姿に、ソフィアは目を細める。そして、同じくここを去っていた1人の青年を思い出した。
『じゃーな、ハゲ。長生きしろよ。』
『ハゲじゃない。師範と呼べと何度も言っただろう。』
生意気な口調の青年の左耳には黒のカフスが嵌められている。
『結局最後まで師範と呼ばなかったのう、お前は。』
『ふん。ハゲで十分だろ、ハゲ。』
『ハゲじゃない、師範じゃ。』
『師ハゲ。』
『そもそもハゲておらん。』
ぷっと吹き出した青年は、ボロボロの荷物を背負うと振り返ることなく歩き出す。ほんの一瞬だけ軽く右手をあげたかと思えば、すぐにその姿は風にとけていった。
「おじいちゃんか。言い得て妙じゃのう、弟子よ。」
少しずつ小さくなる2人の影に、ソフィアは平安を願いながらカツンと大きく杖を鳴らせた。
「ふぅむ。匣になった時の記憶はハッキリしておるのか?」
セリカは首を振った。
「おっしょうにも聞かれたけど、その時の記憶は無いんだ。だけど体が重くてすごく眠かった。」
「最後に覚えている言葉は?」
「名前だ。」
「名前?」
「あぁ。懐かしく温かい声で何度も呼ばれたんだ。」
(なるほど・・・。名前とは、1番身近で自分の存在を確立するもの。極限状態の中で自分という存在を認識することで、生存とは違う節理の生命力を宿らせた、ということか・・・)
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「そうだ、ユイ君。あの子とユイ君の声が――」
「ユイ君?」
「ソフィアには魔障痕が付けられた時の話をしたことがあっただろう?
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「言葉とは脳のあらゆる場所が刺激し、口から紡がれる。匣になった時の回想で思い出すことがあっても不思議はない。」
「そうか・・・。とても大事なことを思い出したよ、ソフィア!」
「ふぉっふぉっふぉ。それはよかったな。それで、それから師から匣のことは聞いたのじゃな?」
「あぁ。2回話すのはメンドクサイとブツブツ言いながらも話してくれた。
そしておっしょうは、学園に入るまでずっと戦い方を教えてくれたんだ。
精霊を使役するのと、自分の器に入っているおっしょうの精霊の使い方が全然違って、大変だった。それこそ、おっしょうとの生活は毎日が死と隣り合わせだったよ。」
「お前さんの心身の強さは、師との壮絶な日々のなかで培われたものだったのじゃな。」
セリカは満足そうに頷いたが、その顔は冴えなかった。
「でもおっしょうは、匣が精霊界と人間界を結ぶ鍵となる話はしてくれなかった。そんな大事なことを、なんで教えてくれなかったんだろう。それに――」
「それに?」
「おっしょうの精霊の真名は入っていないんだ。ソフィアの精霊の真名は入ったのに。
真名を知っていれば、よりその精霊の力を最大限に活かせる使い方ができるのに。」
「真名を呼んで死にかけた奴がよく言うのう。そもそも、真名とはそんな簡単に教えてよいものではない。」
「ソフィアは教えてくれたじゃないか。」
「お前さんにエレメントを入れた時点で、火精霊はワシの気持ちを汲んでくれたんじゃろう。コイツは信用できるとな。」
「おっしょうは私に教えたくなかったんだろうか・・・。」
セリカは俯いた。何となくヴァースキから距離を取られたようでショックだったからだ。
(教えたくなかった、というのはある意味で正解じゃろうな。)
ソフィアは長くたくわえた髭をなでる。
「その理由は師しか分からん。今度聞いてみればよい。」
「聞いて素直に教えてくれるような人じゃないんだ、あのヤニジジィは。
匣の役目だって、おっしょうから聞きたかった・・・。」
「本来ならば、人間が精霊界へ行くことなんて必要ないこと。それが必要となる時は、世界の均衡が崩された時だと察していたのかもしれん。」
(そして、その時に愛弟子を巻き込みたくないと願っていたのじゃろう。)
「でも、ソフィア・・・。」
「あぁ。残念ながら咎人たちはその均衡を崩そうとしておる。ワシの予想どおり、咎人が霊魔を伴って精霊王を標的にしているのならば、鍵が必ず必要となってくるじゃろう。」
「・・・。」
「セリカ。お前は魔障痕を付けた霊魔を殺すため、また消えた母を探すために魔法を取り戻すと決めて匣になることを決心したんだな?」
「ああ。匣になるのは、魔法を失った私の唯一の生きる道だった。だから後悔はしてないし、今でも母を諦めていない。」
「では、精霊界と人間界を結ぶ鍵になる覚悟はあるか?」
「・・・。」
セリカはためらった。匣が2つの世界を担う役割をすることを今知ったばっかりだ。大きな英断を下すには、自分の気持ちが追い付いていないというのが本音だ。
フワリと風が吹く。その時、フリージアの匂いが鼻をかすめた気がした。
「匣になると決めた時ほどの覚悟はないよ。正直戸惑っている。
でも・・・精霊を生み出す精霊王が消えてしまえば、あの子も消えてしまうということだ。私は、小さな頃から一緒にいた水精霊にもう1度会いたい。もう1度、あの子の名前を呼びたい。
それに、やっぱり咎人や霊魔を許せない。子どもたちが犠牲になる世界を止めたい。・・・クーランのような犠牲はもう、見たくない。」
「セリカ・・・。」
「だから、覚悟はこれから固めていく。そもそもまだ、おっしょうの水精霊と、ソフィアの火精霊しか入ってないから鍵としては不完全なんだろう?」
「そのとおりじゃ。聖霊以外の精霊、すなわち四元素の精霊を使役することで初めて鍵としての役割が与えられる。残り、風精霊と土精霊の精霊を入れなければならないということじゃ。」
「シリアやオルジじゃダメなのか?」
「成長途中の精霊では、ちと心許ないのう。それに、入れる方にもそれなりの技術と魔法力が必要じゃ。魔術師でもない者が、匣に力を注げば魔法力の器が破壊され、魔法が使えなくなってしまう可能性だってある。」
「そ、それは困る!」
「できれば上級魔術師クラス以上の実力があり、さらにセリカという匣に、自分の力を渡していいと思えることが必須となる。
人間と精霊は信頼関係で繋がっておる。そこが抜け落ちれば、その精霊の力を十分に発揮することはできんからな。」
「なかなか厳しい条件だな。」
「それにもし残りの精霊を入れたとしても、鍵がどのようにして精霊界への扉を開くのかは叡智の賢者のワシであっても想像がつかん。もしかしたら、より一層の苦しみや痛みが待っているかもしれんぞ。」
眉間のシワをより一層深くしたソフィアは真っ直ぐとセリカを見る。
その瞳の強さに、どこか嬉しさを感じたセリカは、口元に笑みをほころばせた。
「うん。まだピンときてないし、何が起こるか分からないけど・・・・。
水精霊を失った悲しみと、クーランを救えなかった苦しみに比べれば越えられる気がする。何より、鍵という存在が世界の救いとなるのなら喜んで受け止めようと思う。」
「セリカ・・・。」
ソフィアは、セリカが背負う役目の大きさを憂うと、ある物を取り出した。それをそっとセリカに手渡す。
「これは、クーランの・・・」
手渡されたのはフリージアの髪飾りと1冊の本だった。本の表紙には、物悲しく空を見上げる人魚姫の影が描かれている。
「あの子の好きだった物だ。お前さんが持っているといい。」
「いいのか?クーランの形見だぞ。」
「ワシは短かったがクーランとの時間をもらった。それに、この場所に留まるワシより、これから広い世界を見るお前さんと一緒の方がよかろう。クーランに色んな景色をみせてやってくれ。」
受け取った髪飾りと本を優しく握りしめる。目の奥がまた熱くなってきた。
「ありがとう・・・!大事にする。」
コクリとソフィアは頷く。そしてセリカの身体に手を当てるとゆっくりと詠唱を口にした。
じんわりと暖かい熱がセリカの傷を癒していく。
「ソフィア、本当に色々とありがとう。あなたからたくさんの事を教えてもらった。」
「ワシは叡智の賢者。また何かあったら顔を出しなさい。お前なら大歓迎じゃ。」
「うん。ソフィアは私の、う~ん、おじいちゃんみたいな存在だ。また遊びにこさせてもらう。」
「ふぉっふぉっふぉっふぉ。楽しみにしとるぞい。」
何度も振りかえり手を振る姿に、ソフィアは目を細める。そして、同じくここを去っていた1人の青年を思い出した。
『じゃーな、ハゲ。長生きしろよ。』
『ハゲじゃない。師範と呼べと何度も言っただろう。』
生意気な口調の青年の左耳には黒のカフスが嵌められている。
『結局最後まで師範と呼ばなかったのう、お前は。』
『ふん。ハゲで十分だろ、ハゲ。』
『ハゲじゃない、師範じゃ。』
『師ハゲ。』
『そもそもハゲておらん。』
ぷっと吹き出した青年は、ボロボロの荷物を背負うと振り返ることなく歩き出す。ほんの一瞬だけ軽く右手をあげたかと思えば、すぐにその姿は風にとけていった。
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