34 / 135
第2章
思いの在処
しおりを挟む
左胸郭から腹部にかけた傷は10センチほどあり、その傷は不自然に途切れていた。その傷に指を這わせたクロウは静かにほほ笑む。
「知っていたのか。」
セリカの声に先ほどの怒りは感じない。クロウにとっての興味対象が自分の体ではなく魔障痕であると分かったからだ。
「一応主治医だからね。あ、勿論着替えとかは看護師に任せたよ。まぁ、この学園の中の施設だからね。魔障痕なんて別に珍しい物でも何でもない。」
クロウの伊達メガネには冷ややかな目で睨むセリカが映っている。
「ただ・・・君のは特別だ。素人が見ても気付かないだろうが普通の霊魔のそれとは別物だよ。これはもう一種の呪いのようだ。」
クロウはウットリとしながら傷を撫でセリカの反応を楽しんでいた。
「・・・っ!」
「この魔障痕は君にどんな影響を与えているんだい?魔法力の器に変化があったかな?あぁ、見てみたい。君の全身を診てみたい。」
クロウは顔の位置をゆっくり下げていく。首から胸部、そして露になっている傷の所まで。
魔障痕に小さく息を吹きかけるとセリカの体がピクンと跳ねた。
「いい加減に・・・!」
「いい加減にしろ、このエロ医師っ!!」
セリカの膝はクロウのみぞおちに、そして頭部にはジンの拳がめり込んでいた。
上下からの圧迫にクロウはスローモーションのような動きをみせた。
「ゴホッ、いって、ゴッホッ・・・!!」
「いつか訴えられるぞ、オマエ。」
呆れながらため息を吐くジンはクロウの首を引っ張り、セリカから引き離した。
「ゴホ、ゴホッ!謹慎処分の人間が何の用だい、ジン・・・。」
涙目になっているクロウの眼には親しみが込められている。
「謹慎処分だろうとコイツはオレの生徒だから迎えに来たんだ。ったく、入ってきたのがオレじゃなかったら大騒ぎだぞ、クロウ。」
「その時は見た者の記憶を消すだけさ。」
「医者の言葉とは思えねーな。」
そしてセリカに向き直った。
「大丈夫か、セリカ・アーツベルク。」
「・・・はい。」
服の乱れを直したセリカはクロウを睨んでいる。
「警戒するのも無理はない、が・・・、医者としての腕は確かだ。安心しろ。」
「安心はできない。」
セリカは魔障痕をギュッと握る。
「その件についても誰かに話したりしないから安心しろ。」
「!」
「お前の担任と言ったろ。生徒の情報は把握している。お前が隠したいなら隠せばいい。だがこちらも配慮はしない。いいな。」
ジンの真っ直ぐな視線にセリカは頷いた。
「準備ができているなら行くぞ。」
ジンは部屋の棚に置いてあった小さな荷物を持った。セリカの荷物だ。
「おら、変態医師。とっとと仕事に戻れ。」
振り返った先にクロウはいない。チッと舌打ちして視線を戻せば、部屋から出ようとするセリカの前に立ちはだかっていた。
「勘違いしないでほしいな、セリカ。例え魔障痕が無くても君はとても魅力的だ。オレはいつでもセリカを待っているよ。」
セリカの頬をゆっくり撫でながら肩にかかる髪の毛を掬い軽くキスをする。
セリカは右手の拳をみぞおちに入れようとした。しかし、その攻撃を手で受け止めたクロウは再びセリカの耳元で囁いた。
「───────。」
「!!」
セリカは思いきりクロウの脛を蹴り上げた。そしてそのまま足早に部屋から出ていった。
「イタタタタタタタ・・・・。」
「オマエ、蛇に絞め殺されるぞ。」
冷ややかな声音と共にジンも部屋から出ていく。
クロウは膝を折り脛を摩ったが、その口元には、意味ありげな笑みを浮かべていた。
真っ白な壁に光を反射するほど磨かれた廊下には人の気配がない。
そこに、2人分の足音が一際大きく響いている。
「ジン先生、ここは?」
「学園の中にある施設だ。病院ではないが医療体制はその辺の病院と引けを取らない。
魔術師を輩出するこの学園では、日常的に医療を必要とするカリキュラムが組まれている。そういった状況ですぐに対応できるよう、学園と併設してあるんだ。」
2人はエレベーターホールで立ち止まった。エレベーターの上には『6』と数字が書いてある。セリカは初めてここが6階だということを知った。
「にしては、人を見かけませんが・・・。」
ジンは下向き三角のエレベーターボタンを押した。
「このフロアは一般患者ではなく特別患者用のフロアだからな。なるべく人と顔を合わせないよう注意してあるんだろう。」
「特別患者?」
「ワケあり、ってことだ。」
エレベーターの階数表示が点灯している。
点灯している数字が2から3に変わろうとしていた。
「今回お前は、課題中に足を滑らせて崖から滑落したことになっている。頭を強く打ったので精密検査の為入院、ということだ。」
「・・・。」
「複製エレメントを固着させる作業に問題が生じていた。それに気付かず決行した課題に遂行不可な事例が発生。その場で課題は中止。ということだ。表向きはな。」
2人は理由もなく上を見上げている。点灯している数字が6になり、ガタンという音と共に扉が開いた。中には誰も乗っていない。
エレベーターに乗ったジンは『1』のエレベーターボタンを押した。
ガタンと扉が閉まり動き出すと、壁に寄りかかりながら再び口を開いた。
「察している通り、今回の課題に霊魔と咎人の存在は無かったことになっている。勿論、お前を含み咎人に関わった生徒には他言無用を要請している。」
「謹慎というのは?」
「まぁ、どこかで責任を取らないといけないからな。その辺は気にしなくていい。」
キンという音と共に扉が開く。どうやらエレベーターが1階に着いたようだ。
施設のロビーはたっぷりの光が差し込み解放感ある空間だった。人も複数いる。閉鎖的な空気にいたセリカはホッと息を吐いた。
その時、2人の姿を確認したある人物がロビーのソファーから立ち上がった。
「お前がこの施設に来て5日間経っている。明日からは通常通り授業を受けるように。他に何か質問は?」
「・・・。」
セリカは言い淀んだ。
「なんだ?」
「私の・・・この傷についてどこまでご存知なのですか?」
傷を握りしめながらジンを見れば、魔障痕があるであろう部分を一瞥した後に視線を窓の外へとうつす。眉間には皺が寄っていた。
「ただ魔障痕があるってことだけを聞いている。いつ、どんな霊魔にやられてできた傷なのかは知らない。」
「・・・。」
「魔障痕による影響がお前の体にどう響いているか聞いた方がいいか?」
セリカは首を振る。
「さっきも言ったが、傷を隠したいのなら隠せばいいさ。でも、1人で手に負えないと思うなら学園に協力を求めることもできる。霊魔が消滅しないとその傷は消えることはないからな。選択の自由はお前にある。ただ・・・お前のそれはもう決めているって顔だな。」
ジンはいつものしたり顔で笑った。
「ただ、影響が危険なものだと判断すればその時は全力でお前を止める。一応教師だからな。それまでは・・・足掻いてみろ。」
ジンの鋭い視線にセリカは頷く。そして魔障痕をもう1度強く握った。
『その傷で困ったら遠慮なく来なさい。力になれると思うよ。』
クロウの脛を蹴り上げる前に耳打ちされた言葉だ。セリカはその言葉を振り払うように首を振った。
(これは・・・私だけの傷だっ!)
「オレが付き添えるのはここまでだ。あとはコイツに聞け。」
ロビーのソファーから立ち上がった人物はもう2人の目の前にいた。
「初めまして。セリカ・アーツベルクさん。私はライオス・リードです。」
細身で背の高い教師がセリカに柔らかく笑いかけた。
「ジン先生、謹慎処分の人がウロウロしていたらダメじゃないですか。早く自宅へお戻りください。」
「わーってるよ、口煩いやつだな。じゃーな。」
肩に担いでいた荷物をセリカに渡し、ジンは振り向くことなく歩いて行く。
その後ろ姿を見ながらライオスが独り言のように呟いた。
「今回の責任を1人で背負ったんです。バカですよね。本当に昔から変わらないんだから。」
「長いんですか、謹慎処分。」
「いえ、幸いなことに今回の課題に死人は出ていません。ケガ人もあなたを除いては、回復魔法である程度軽度な状態です。入院もしていませんしね。だからすぐ戻って来られるはずですよ。」
緊張したセリカの顔が少しだけほころぶ。
「さぁ、とりあえずあなたが森で気を失っていた時から入院中の話をしておきますね。複数の生徒からの意見と照合もしたいので確認をお願いします。歩きながらでもいいですか?」
ニッコリと笑うライオスの横に並んだセリカも静かに歩きだした。
学園に続く道の脇には等間隔でマロニエの木が植えてある。
薄いオレンジ色の紅葉した葉っぱが空の青によく映えていた。
「知っていたのか。」
セリカの声に先ほどの怒りは感じない。クロウにとっての興味対象が自分の体ではなく魔障痕であると分かったからだ。
「一応主治医だからね。あ、勿論着替えとかは看護師に任せたよ。まぁ、この学園の中の施設だからね。魔障痕なんて別に珍しい物でも何でもない。」
クロウの伊達メガネには冷ややかな目で睨むセリカが映っている。
「ただ・・・君のは特別だ。素人が見ても気付かないだろうが普通の霊魔のそれとは別物だよ。これはもう一種の呪いのようだ。」
クロウはウットリとしながら傷を撫でセリカの反応を楽しんでいた。
「・・・っ!」
「この魔障痕は君にどんな影響を与えているんだい?魔法力の器に変化があったかな?あぁ、見てみたい。君の全身を診てみたい。」
クロウは顔の位置をゆっくり下げていく。首から胸部、そして露になっている傷の所まで。
魔障痕に小さく息を吹きかけるとセリカの体がピクンと跳ねた。
「いい加減に・・・!」
「いい加減にしろ、このエロ医師っ!!」
セリカの膝はクロウのみぞおちに、そして頭部にはジンの拳がめり込んでいた。
上下からの圧迫にクロウはスローモーションのような動きをみせた。
「ゴホッ、いって、ゴッホッ・・・!!」
「いつか訴えられるぞ、オマエ。」
呆れながらため息を吐くジンはクロウの首を引っ張り、セリカから引き離した。
「ゴホ、ゴホッ!謹慎処分の人間が何の用だい、ジン・・・。」
涙目になっているクロウの眼には親しみが込められている。
「謹慎処分だろうとコイツはオレの生徒だから迎えに来たんだ。ったく、入ってきたのがオレじゃなかったら大騒ぎだぞ、クロウ。」
「その時は見た者の記憶を消すだけさ。」
「医者の言葉とは思えねーな。」
そしてセリカに向き直った。
「大丈夫か、セリカ・アーツベルク。」
「・・・はい。」
服の乱れを直したセリカはクロウを睨んでいる。
「警戒するのも無理はない、が・・・、医者としての腕は確かだ。安心しろ。」
「安心はできない。」
セリカは魔障痕をギュッと握る。
「その件についても誰かに話したりしないから安心しろ。」
「!」
「お前の担任と言ったろ。生徒の情報は把握している。お前が隠したいなら隠せばいい。だがこちらも配慮はしない。いいな。」
ジンの真っ直ぐな視線にセリカは頷いた。
「準備ができているなら行くぞ。」
ジンは部屋の棚に置いてあった小さな荷物を持った。セリカの荷物だ。
「おら、変態医師。とっとと仕事に戻れ。」
振り返った先にクロウはいない。チッと舌打ちして視線を戻せば、部屋から出ようとするセリカの前に立ちはだかっていた。
「勘違いしないでほしいな、セリカ。例え魔障痕が無くても君はとても魅力的だ。オレはいつでもセリカを待っているよ。」
セリカの頬をゆっくり撫でながら肩にかかる髪の毛を掬い軽くキスをする。
セリカは右手の拳をみぞおちに入れようとした。しかし、その攻撃を手で受け止めたクロウは再びセリカの耳元で囁いた。
「───────。」
「!!」
セリカは思いきりクロウの脛を蹴り上げた。そしてそのまま足早に部屋から出ていった。
「イタタタタタタタ・・・・。」
「オマエ、蛇に絞め殺されるぞ。」
冷ややかな声音と共にジンも部屋から出ていく。
クロウは膝を折り脛を摩ったが、その口元には、意味ありげな笑みを浮かべていた。
真っ白な壁に光を反射するほど磨かれた廊下には人の気配がない。
そこに、2人分の足音が一際大きく響いている。
「ジン先生、ここは?」
「学園の中にある施設だ。病院ではないが医療体制はその辺の病院と引けを取らない。
魔術師を輩出するこの学園では、日常的に医療を必要とするカリキュラムが組まれている。そういった状況ですぐに対応できるよう、学園と併設してあるんだ。」
2人はエレベーターホールで立ち止まった。エレベーターの上には『6』と数字が書いてある。セリカは初めてここが6階だということを知った。
「にしては、人を見かけませんが・・・。」
ジンは下向き三角のエレベーターボタンを押した。
「このフロアは一般患者ではなく特別患者用のフロアだからな。なるべく人と顔を合わせないよう注意してあるんだろう。」
「特別患者?」
「ワケあり、ってことだ。」
エレベーターの階数表示が点灯している。
点灯している数字が2から3に変わろうとしていた。
「今回お前は、課題中に足を滑らせて崖から滑落したことになっている。頭を強く打ったので精密検査の為入院、ということだ。」
「・・・。」
「複製エレメントを固着させる作業に問題が生じていた。それに気付かず決行した課題に遂行不可な事例が発生。その場で課題は中止。ということだ。表向きはな。」
2人は理由もなく上を見上げている。点灯している数字が6になり、ガタンという音と共に扉が開いた。中には誰も乗っていない。
エレベーターに乗ったジンは『1』のエレベーターボタンを押した。
ガタンと扉が閉まり動き出すと、壁に寄りかかりながら再び口を開いた。
「察している通り、今回の課題に霊魔と咎人の存在は無かったことになっている。勿論、お前を含み咎人に関わった生徒には他言無用を要請している。」
「謹慎というのは?」
「まぁ、どこかで責任を取らないといけないからな。その辺は気にしなくていい。」
キンという音と共に扉が開く。どうやらエレベーターが1階に着いたようだ。
施設のロビーはたっぷりの光が差し込み解放感ある空間だった。人も複数いる。閉鎖的な空気にいたセリカはホッと息を吐いた。
その時、2人の姿を確認したある人物がロビーのソファーから立ち上がった。
「お前がこの施設に来て5日間経っている。明日からは通常通り授業を受けるように。他に何か質問は?」
「・・・。」
セリカは言い淀んだ。
「なんだ?」
「私の・・・この傷についてどこまでご存知なのですか?」
傷を握りしめながらジンを見れば、魔障痕があるであろう部分を一瞥した後に視線を窓の外へとうつす。眉間には皺が寄っていた。
「ただ魔障痕があるってことだけを聞いている。いつ、どんな霊魔にやられてできた傷なのかは知らない。」
「・・・。」
「魔障痕による影響がお前の体にどう響いているか聞いた方がいいか?」
セリカは首を振る。
「さっきも言ったが、傷を隠したいのなら隠せばいいさ。でも、1人で手に負えないと思うなら学園に協力を求めることもできる。霊魔が消滅しないとその傷は消えることはないからな。選択の自由はお前にある。ただ・・・お前のそれはもう決めているって顔だな。」
ジンはいつものしたり顔で笑った。
「ただ、影響が危険なものだと判断すればその時は全力でお前を止める。一応教師だからな。それまでは・・・足掻いてみろ。」
ジンの鋭い視線にセリカは頷く。そして魔障痕をもう1度強く握った。
『その傷で困ったら遠慮なく来なさい。力になれると思うよ。』
クロウの脛を蹴り上げる前に耳打ちされた言葉だ。セリカはその言葉を振り払うように首を振った。
(これは・・・私だけの傷だっ!)
「オレが付き添えるのはここまでだ。あとはコイツに聞け。」
ロビーのソファーから立ち上がった人物はもう2人の目の前にいた。
「初めまして。セリカ・アーツベルクさん。私はライオス・リードです。」
細身で背の高い教師がセリカに柔らかく笑いかけた。
「ジン先生、謹慎処分の人がウロウロしていたらダメじゃないですか。早く自宅へお戻りください。」
「わーってるよ、口煩いやつだな。じゃーな。」
肩に担いでいた荷物をセリカに渡し、ジンは振り向くことなく歩いて行く。
その後ろ姿を見ながらライオスが独り言のように呟いた。
「今回の責任を1人で背負ったんです。バカですよね。本当に昔から変わらないんだから。」
「長いんですか、謹慎処分。」
「いえ、幸いなことに今回の課題に死人は出ていません。ケガ人もあなたを除いては、回復魔法である程度軽度な状態です。入院もしていませんしね。だからすぐ戻って来られるはずですよ。」
緊張したセリカの顔が少しだけほころぶ。
「さぁ、とりあえずあなたが森で気を失っていた時から入院中の話をしておきますね。複数の生徒からの意見と照合もしたいので確認をお願いします。歩きながらでもいいですか?」
ニッコリと笑うライオスの横に並んだセリカも静かに歩きだした。
学園に続く道の脇には等間隔でマロニエの木が植えてある。
薄いオレンジ色の紅葉した葉っぱが空の青によく映えていた。
0
あなたにおすすめの小説
弁えすぎた令嬢
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。
彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。
彼女は思った。
(今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。
今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。
小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。
【第一章改稿中】転生したヒロインと、人と魔の物語 ~召喚された勇者は前世の夫と息子でした~
田尾風香
ファンタジー
ある日、リィカの住む村が大量の魔物に襲われた。恐怖から魔力を暴走させそうになったとき前世の記憶が蘇り、奇跡的に暴走を制御する。その後、国立の学園へと入学。王族や貴族と遭遇しつつも無事に一年が過ぎたとき、魔王が誕生した。そして、召喚された勇者が、前世の夫と息子であったことに驚くことになる。
【改稿】2026/01/01、第一章の36話までを大幅改稿しました。
これまで一人称だった第一章を三人称へと改稿。その後の話も徐々に三人称へ改稿していきます。話の展開など色々変わっていますが、大きな話の流れは変更ありません。
・都合により、リィカの前世「凪沙」を「渚沙」へ変更していきます(徐々に変更予定)。
・12から16話までにあったレーナニアの過去編は、第十六章(第二部)へ移動となりました。
転生皇女はフライパンで生き延びる
渡里あずま
恋愛
平民の母から生まれた皇女・クララベル。
使用人として生きてきた彼女だったが、蛮族との戦に勝利した辺境伯・ウィラードに下賜されることになった。
……だが、クララベルは五歳の時に思い出していた。
自分は家族に恵まれずに死んだ日本人で、ここはウィラードを主人公にした小説の世界だと。
そして自分は、父である皇帝の差し金でウィラードの弱みを握る為に殺され、小説冒頭で死体として登場するのだと。
「大丈夫。何回も、シミュレーションしてきたわ……絶対に、生き残る。そして本当に、辺境伯に嫁ぐわよ!」
※※※
死にかけて、辛い前世と殺されることを思い出した主人公が、生き延びて幸せになろうとする話。
※重複投稿作品※
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セレフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セレフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セレフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセレフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセレフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セレフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
猫なので、もう働きません。
具なっしー
恋愛
不老不死が実現した日本。600歳まで社畜として働き続けた私、佐々木ひまり。
やっと安楽死できると思ったら――普通に苦しいし、目が覚めたら猫になっていた!?
しかもここは女性が極端に少ない世界。
イケオジ貴族に拾われ、猫幼女として溺愛される日々が始まる。
「もう頑張らない」って決めたのに、また頑張っちゃう私……。
これは、社畜上がりの猫幼女が“だらだらしながら溺愛される”物語。
※表紙はAI画像です
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる