公爵令嬢の破滅願望:呪われた運命

第11話 冥界での奴隷生活

クロエは冥界に足を踏み入れた瞬間、冷たい空気と異様な気配に包まれた。目の前には、薄暗い霧に覆われた地平線が広がり、遠くからはうめき声や泣き声が聞こえてくる。彼女は恐怖と期待に心を躍らせたが、すぐにその心が冷え切るのを感じた。

冥界の住人たちは、亡者たちであり、彼女を無情に捕らえた。彼らは彼女の存在を見つけると、冷たい手で彼女を掴み、引きずり回す。クロエは自らの力を失い、抵抗することもできず、ただ無様に屈服するしかなかった。

「ようこそ、冥界へ。」

誰かの声が耳に届く。それは冥界の王の声だった。彼は彼女を見下し、冷たく笑っていた。

「貴様のような高貴な者が、ここで過ごすことになるとはな。貴様の破滅を見届けるのが楽しみだ。」

その言葉に、クロエは屈辱を感じると同時に、心のどこかで快楽を覚えてしまう。彼女の内に秘めた破滅願望がますます強まっていくのを感じた。

### 奴隷としての日々

冥界では、クロエは他の亡者たちとともに奴隷として扱われることになった。彼女は命令に従い、労働を強いられ、日々辱めを受け続けた。彼女が持っていた高貴さや美しさは、ここでは何の価値もなく、ただの道具として扱われることに耐えなければならなかった。

亡者たちは彼女を日々侮辱し、辱め、時には彼女の身体を弄ぶこともあった。その度にクロエは苦痛を感じるが、同時にその屈辱の中にある快楽を否定することができなかった。彼女の心の中で、破滅を求める願望が大きくなっていく。

「もっと感じろ、お前はこの運命を受け入れるしかないのだ。」

亡者たちの冷たい笑い声が響く。クロエは無抵抗で、その言葉に従うしかなかった。彼女は次第に、自分の存在がただの奴隷であることを受け入れ、そこから逃れることを諦めてしまった。

### 失われた尊厳

クロエは日々の屈辱に耐えながら、かつての高貴な自分を思い出そうとするが、その記憶は薄れ、彼女の中にあるのはただの奴隷としてのアイデンティティだけになっていた。冥界での生活が続くうちに、彼女は自らの美しさや高潔さを完全に失ってしまう。

「私はもう、かつての私ではないのかもしれない。」

そう考えることで、少しだけ心が楽になる自分を見つけた。彼女はこの無限の苦しみと屈辱の中で、自らの破滅を甘んじて受け入れつつあった。

### 新たな運命

冥界での生活が続く中、クロエは他の亡者たちと共に過ごし、彼らの哀れな運命に共感するようになった。彼女はその中で、新たな運命を見つけようとしていた。永遠の奴隷として、破滅の中で生き続けるという運命を選んだのだ。

「私はもう逃げない。」

その言葉が彼女の口から自然にこぼれ出る。クロエは冥界での奴隷生活を通じて、失われた尊厳を受け入れ、破滅を受け入れることで、少しずつ心の平穏を見出していくのだった。