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第一章 一日目 朝 転んだらダンジョン
(16)うぎゃおぉぉぴぎぃぃ
しおりを挟む「うごあぁぁぴぎゃぁぁああっ歩く度にどっかがヤバいぃ。傷だらけの美女ぉ。うっさいわね美女なのよってあたし誰にキレてるのかしらっ」
「みかんさん、天井高いけど、穴開いてる。ここら辺が明るかったのは天井からの光と草の色が黄色いせいよ」
「ん、黄色い草。ドラゴン食わない草があっても」
「あそこ、ほら見て、天井。上れないかな。出口が探せるんじゃない」
「ぇ、転んで刺さるのと落ちて刺さるのとどっちを選べってどっちも選べないよぉ。ここら辺には木が一本も見当たらないよね。おかしいんじゃない。天井は蔦だらけなのに、何処からの蔦ぁ」
「兎に角、逃げ道捜さなくては」
「草はどうするのよ。待ってるよ、ドラコ」
「みかんさん、草持って戻る気なのっ」
「だってお宝をくれるって約束したものぉ」
「お宝は諦めて逃げよう。チャンスを逃がすな」
「嫌よっ。あんたはいいよね、パイパイほっといても育つからさ。あたしはもうティッシュは嫌なの。ラーポ、無理して振り向かないでぇ。なあに、大人に向かって指差すのぉ。しかも仁王立ちぃ、随分偉そうねっ」
「あのね、みかんさん。あいつは人類の敵なのよ。王族殲滅を狙っているの。そんなドラゴンに食わす草はない」
「あっ、言ってたね、王族殲滅。でもぉ、その前に関係切るからぁ」
「はあぁ……この酔っぱらいっ」
「パイパイほしいの。あんたがいらないなら切ってあたしにちょうだい。あたしは女に生まれるべきだったんだからね。神様も知っているんだから」
「どすけべ、変態っ。しかも何で神様が出てくるのよっ。ムカつく」
「神様はあたしが女の子に生まれるべきだって知っているんだから。それを悪魔の悪戯でめちゃくちゃにされたのよっ。五体満足に生まれない子供たちだってそうなのよ。大昔からよっ。みいいんな、悪魔の仕業よ。悪魔こそ人類の敵よ。神様はそれを知っているから被害者のあたしを生かしてくれているのよ。言いたいことわかるかな。悪魔こそ人類の敵なのよっ」
「はああ、悪魔あぁ。今ここで悪魔が何の関係あんの。百歩譲って悪魔が人間に影響与えたとして」
「そうよ。これぞ素晴らしき真理なのだっ。わかるよね、ラーポっ」
「アホか。被害者だから生かしてくれてるなんてあり得ん。被害者はみんな死なされてるわ。あぁぁぁ」
うぎぁぁラーポっ、ぐあぁぁ、たっ倒れて来ないでぇ。何っ、どうしたのっ、いきなり……ん……
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