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第一章 一日目 朝 転んだらダンジョン
(12)パイコン
しおりを挟む「みかんさん、私はまだ女に育つ決心着いてないのにぃ」
「赤っぽい眼鏡で睨むウサギ耳の中二女子。いやあん、生まれながらのオンナぁ。ぶひぃぃ」
「そんなに羨ましがられると悪い気はしないけど、私はまだオンナではないってば。生理出ただけの未熟者だからさ、生理出る前に戻りたい」
「女に育つのが嫌だと言いながら女の子らしいファッションしてるじゃないよ。ブスでも生まれながらのオンナって云うだけで、恵まれているんだよぉぉ。私なんか、余計なモノが付いているだけで、オンナになれないのにぃ。ふん。ぁ……お酒の疲れがぁぁ……」
「ゲス。ゲスのオカマのクソオカマ」
「何よぉぉ、毎日ティッシュペーパーひと箱分は丸めるんだからぁぁ。金かかっているのよぉ。コンビニの人に若いオトコがティッシュペーパー買いまくっているって笑われているんじゃないかと気が気が気がぁぁははは」
「で、私は出口に行きたいんだけど、みかんさん」
「あ、それ、あたしも知りたい。ドラゴン様ぁ、出口を教えていただけませんかぁ。いやん、ドラゴン様のおの目々がぁ、金色に変わるぅ」
「そうだな、折角お前らを餌係に任命したのだから仕事してもらわないとな」
「ひええっ、食べるの早いんじゃないぃぃですかぁぁ。あたしにはまだできることがあるはずだと」
ああ、腰抜けて横座りのまま立ち上がれない。
「早いか。俺様、三ヶ月前からなにも食っていないのだが」
「げっ、飢え死に寸前じゃない」
「あたしぃ毎日プリンとプリンとプリン食べなきゃ気が済まないの。三ヶ月ぅ死ぬ」
「それなら早く何か食べなきゃ、ね」
「ってポーラぁ。あたしを見ないで」
「そうだな」
「ってぇぇ何ぃぃその細目はぁぁ。ドラゴン様ぁぁあたしぃぃマジですかぁぁあたしぃぃじにだぐなあああいぃぃ」
「さっさと行ってこい。俺様は黄色い草は食わんぞ」
「へ……クサ、でしゅか」
「そうだ。嗤うな。俺様は昔、預言者を喰い殺して食中毒になってからというもの、人間には胃もたれするのだ」
「い、胃もたれぇぇ」
「何で預言者を喰ったの」
「俺様と敵対したからだ。天の神の使いだとか抜かして」
「ひええっ、敵対ぃぃ」
「だから何で敵対したのよ。敵対したからって食べちゃうなんて」
「誰も食べたとは言っとらんぞ。噛み殺したのだ」
「うわわぁぁ。飲み込まなきゃ胃もたれしないじゃあんんん」
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