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23)荷物を探しに行ったのに
しおりを挟むドラクロエが消えた後、ノエビアとシェルリナは洞穴を出た。
「ぼんくらノエビアの屋形馬車に二人の荷物が捨て置かれているって、ドラクロエ伯爵は言ってたけれど、ぼんくらの馬車は何処よ」
「馬は馬小屋、屋形車は車庫にきまっているだろう。アソコだけじゃなく頭も働かせよ。しかし、守衛がいるはずだからおいそれとは……」
言った側から非番の兵士に首根っこを掴まれた。
「何処に行かれる、可愛いご仁」
兵士は酒を飲んでいて、ノエビアとシェルリナの首が後ろ向きなのに気づかない。
「あらん、お兄さん、素敵な方」
シェルリナがしなを作って迫るのを相手にせず、ノエビアをがっしりと抱き締める。
「おお、抱き心地の良いしなやかな身体……遊ぶのならお前が良い。女はすっこんでおれ」
ノエビアはシェルリナに救いを求めようにも喧嘩中の為に大きな声では頼めない。シェルリナはそっぽを向いている。
「その男、好きなようにしても良いわよ、お兄さん。その代わり、車庫の場所を教えて」
「おお、そこに行こう。可愛がってやるぞ」
「え、あの、ぼ、僕は……あの、その、そんなことは」
「優しくしてやるから」
「ひえええ……お、お願いします。本当に、や、優しく」
ノエビアは苦渋の選択をした。言葉だけでも相手に従うふりをすれば車庫に案内してもらえる。酔っ払った兵士にがっしりと抱えられて地に足もつかない状態で連れていかれる。シェルリナはその後を笑いながらついて行った。
「いざとなったら助けてあげるわよ」
しかし、車庫に入るやいなやシェルリナは屋形車を探しに奥へ行き、古びた屋形車に連れ込まれたノエビアは猛烈なキスをされてあれやこれや小さな抵抗を示しながら「あぁ……ん、うっ……ふうん、こ、こんなの、は、初めてぇ」と兵士の前戯に悶えていた。
「あ、この屋形車だったかしら」
シェルリナは、屋形車のドアを開きたいのに首が後ろ向きで思うように身体を動かせない。左手を動かそうと思ったら右手が出る。四苦八苦してやっと幾つかの車の内部を確認したが、何れにも二人の荷物はなかった。
ノエビアは兵士にがっつり攻められお尻の初体験の尋常ならぬ快感に打ち震えて、女を相手にするよりもこっちの方が良いと人生初の目覚めを経験した。
「お前の身体は便利だ。挿入しながらキスもできるなんて、素晴らしい。俺たち、結婚しようか。一生面倒みるぞ」
「ああ、お、お願いします。一生面倒みてください」
ノエビアは歓喜の涙を流してプロポーズを受け入れた。目の前から将来の不安が掻き消えて辺りが薔薇色に見え始めたとき、血も涙もない意地悪な魔女のようにシェルリナがドアを開く。
「何がお願いしますよっ。朝になってあんたが化け物だと知ったらお払い箱よっ」
「そ、そんなことは……」
「ないぞ。化け物だろうがなんだろうが面倒みてやる。可愛いやつ」
兵士はキスしながらノエビアの身体を軽々と上下に動かす。
「んあっ、んああっ、んおおーっ……あへっ」
シェルリナは馬鹿馬鹿しくなって揺れる屋形車を後にした。
♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️
ジェットマンズマニさんの
友情投稿です💮💮💮
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