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右藻田の視点
しおりを挟む「あんたが懲らしめを受けるべきだ」
私の口を突いて出た言葉は、右藻田にとっては非常なショックだったのですね。右藻田は本当に涙を流していました。
でもそれはどんな感情かわからないです。
驚きのあまりの涙だったのかもしれない。私を完全に籠絡したつもりの男の受けたショックが悔し涙になったのかもしれない。今でも良くわかりません。
「なんでそういうことを言うのか」
と泣くので、どうして良いのかわからずになんとなく慰めました。なんで泣くのかわからなかったからです。
こいつは
いつまでも
少年のような
男でいたいと
言うけれど
まるで子供のまま
ではないか
しかも
過去に犯した罪は
懲らしめを受けたのか
嬉々としてしゃべる
様々な過去話を
実話だとするなら
こいつは反省していない
千円あげたら喜んでいた
とは
誰の経験だ
友達の子供
とは
幾つの子だ
寝た
とは
何を指す
まだある
私を信用できないから
教えないと言った
トイレ殺人事件の犯人は
一体誰なのだ
悪いやつを懲らしめようと
言える立場か
こいつの視点は……
不気味な感覚
自分を棚に上げすぎた右藻田自身は弱いものを吊し上げようと悪に走りたがりそれを「懲らしめ」などと聞きやすい言葉で飾るのです。
「勧善懲悪」
その他に
右藻田はこんなことも言いました。
「勝てば官軍」
「バレなければ犯罪は成立しない」
「死に金は使わない」
「元は必ず取る」
「金では動かない」
「仲間の女をみんなで味見する」
「仲間だから疑わない」
「資金には限りがあるから、誰にでも儲けさせるわけではない」
「時計のトリックを使う」
「マインドコントロールの本を読め」
「繋がりのない三人の人間から得をすると言われたら人はその情報を信じる」
「世界征服する」
「ユダヤ人が金持ちの理由を知っているか」
「ホワイトハウスでも聖書を研究している」
「薬屋の儲け方は病原菌をばらまいて薬を売る方法」
その他 ets……
これは右藻田(仮名)を形造っている情報の一部です。
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