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8(フェルナンド視点)
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ユリアーナが叫んだとたん、部屋の中が緑色の光に埋め尽くされる。眩しくて目を閉じた、一瞬で光は消え、…ユリアーナも消えていた。
「ユリアーナ!」
「ユリちゃん!」
「…フェルナンド、ユリたんをどこに隠した!」
「隠していません!父上がセドリックを使って何かしたのではないのですか!」
「俺がするわけねえだろ!たとえセドリックでも緊急事態でない限りユリたんに触らせるわけがねぇだろうが、バカが!緊急事態だって俺がユリたんを救う!さっきの光はなんだ、あんなの見たことねぇぞ!」
すると母が、「ユリちゃん、なんか持ってたわ。緑色の何か…あんた、心当たりないの!?さっさと教えなさい!ユリちゃん、無事でいてぇ!」と俺の胸ぐらを掴み上げる。
こんな芸当ができるのは、
「…サフィールド」
俺の呟きを聞き取った父は、
「おめえがバカな指輪を作らせたのもあいつか?ったく、拗らせもいい加減にしろ!」
…誰のせいだ。誰のせいだ…!元はと言えば、面白がってる性悪なあんたら夫婦のせいだろうが…!!
「…とにかく手がかりはあいつしかいない、今すぐ行きます」
するとバカ女が、
「ねぇ!フェル、わたしを妻にしてくれるのよね!わたしは処女だったんだから、責任とるべきよ!いいわよね、お義父様、お母様」
とまた腕に絡み付いてきた。俺の我慢も限界だ。
「おい」
バカ女の髪を引っ張り上げて床に突飛ばし、そのカラダを足で踏みつけた。「グエッ」とカエルが潰れたような声を出す。醜いやつはどこまでも醜い。
「おまえみたいな腐れのせいで俺の大事な大事なユリアーナが消えた。しかも、記念すべき日に離縁するなんて言われてしまった…きさまは殺す」
「…え?」
「フェルナンド!あんたが次期当主になるための試金石としてこいつを準備してやったのに、煽てるでもなんでもなく中途半端にしてるから…!きちんと調教できないからこんなことになったのよ!バカ!どぐされ!童貞!ユリちゃんに見捨てられて当然よ!でもあんたと離縁されちゃったらユリちゃんが我が家の娘じゃなくなっちゃう!どうしたらいいのよ!」
母の言葉を聞いたバカ女は、「…試金石?」と目を見開いた。俺も目を見開いて抗議したい。今ここに童貞であることが何か関係があるのか?俺が未だに清い身なのはユリアーナと初夜を迎えることを邪魔したあんたたちのせいだろう。むしろ童貞であることは誇るべきことであり、貶められる謂れはない。断じてない。
「そうよ。あんたがあたしの娘なわけないじゃない。反吐が出るわ」
冷たく吐き捨てる母を驚愕の瞳で見るバカ女は、
「そんな、だって、」
「あんたはあたしの子どもじゃない。フェルナンドがあたしの子どもよ」
「…は?」
「シャル、いきなり暴露するのはやめろ」
父も否定しないのを見て、バカ女の顔色がみるみる青くなる。
「…ど、ういう、」
「フェルナンドとユリちゃんが結婚した日から、あんたに教育を受けさせたわよね。マナー教育…貴族の娘なら10歳には完璧になってる内容すら身につけられなかったあんたのために、マナー教育から始まり、この国の歴史、経済の流れ、果ては他国の言語、文化まで。わざわざ金と時間をかけてあんたにこんなことをしたのはなんでだと思う?」
真っ青な顔で首を横に振るバカ女を冷たく見据えた母は、
「あんたを高級娼婦を装ったこの国のスパイに育てるためよ。出来が悪いと冷水に浸されたりしてたでしょ?あれはもしバレた場合にどれだけ拷問に耐えられるか試してたのよ。結局すべてにおいてダメだった。適正ないわ、あんた。フェルナンドのわっかりやすい大根演技にも自分のことを好きだなんて舞い上がっちゃって。あんたのことを好きなわけないでしょ。気持ち悪いけどフェルナンドは5歳の時からユリちゃんを見初めてたのよ。気持ち悪いけど。気持ち悪いけど、見る目だけは褒めてあげられるわ」
大事なことだから3回言いました、みたいにサラリと俺の心を抉るのはやめて欲しい。俺は気持ち悪くなんかない。一途だと言って欲しい。
「あのねぇ。ジルコニア侯爵家は、ただの侯爵家じゃないの。王家をはじめ我が国の貴族を時に守り、国に反逆心を抱いている者には容赦なく制裁を加えることを赦されている影の一族なのよ。この家で働いているのも皆ベテランばかり。あんたみたいな若いのを教育して一流に育て上げるのが仕事なの。あんたは何してもダメだったけどね」
「な、…なんで、わたしを好きだったんでしょ!?」
ふざけたことを抜かすカエルもどきを更に踏みつける。
「何を…、言って…、いるのかな、」
「おいフェルナンド、いちいち足に力をこめるのやめろ、いい加減死ぬぞ。使った金の分、返させなきゃなんねえだろ、簡単に殺すな」
「俺はっ!おまえをっ!!一度も好きだと言ったことはない!!おまえみたいな腐れ女に目を向けるのもイヤなのに、おまえに惚れたふりをしなきゃならなかった俺の苦痛がわかるか!?なに?わかります、だと?わかってたまるか、勝手なことを抜かすな!」
「フェルナンド、そいつなんにも答えてねえぞ。喋れる状態じゃねぇ。いい加減足を離せ」
「俺はっ!あの、5歳の時、運命的な出会いをしたユリアーナだけをずっとずっとずっとずっと想い続けてきたんだ!!ああ、あの可愛らしいオリーブブラウンの瞳…キラキラ輝いて、あの時からもうユリアーナは美しく聡明さを隠しきれていなかった…神が地上に遣わした天使!まさに、」
「…聞いてねぇから説明は俺がしてやる。フェルナンドは次期当主。自分の魅力で相手を魅了し利用しなければならないこともある。その力を育てるための教材だったんだよ、おまえが。ただ、全く役にたたなかったなぁ、すぐにひっかかっちまって。緩い女じゃダメだな、やっぱり」
父は俺に視線を移すと、
「自分にキッチリ惚れさせて言うこときかせるようにするのがおめえの課題だったのに、中途半端な関わりしかもたねぇ、相手に要求もしねぇ、そんなんだからいつまでもユリたんとの性交を認めてやれねぇんだよ、このヘタレが」
「…っ、結婚したらいいと言ったのに、約束を破ったのは父上ではないですか!だいたい、こんな腐れ女になぜ俺の貴重な時間を…!俺のすべてはユリアーナのためにあるんです!」
「…ったく、せっかく妹設定でシャルが連れて来たのにおめえが必要最低限のことしかやらねぇから、おめえを狙いながら他の男とも遊ぶ、頭と素行が悪いだけの女になっちまっただろ。使いようがねぇ。あげくにこんな阿呆に薬なんか盛られやがって。次期当主にあるまじき情けなさだ」
「薬…?」
足の下のバカ女の髪を掴み引きずりあげる。
「痛い、やめて!ごめんなさい、」
「薬ってなんのことだ」
「おまえの寝室に水差しあっただろ?あれに薬を入れたんだと」
父の言葉にバカ女は、
「なんで、なんで知って…でも、効かなかったじゃない!」
「催淫薬じゃ味でバレておもしろくないから睡眠薬に取り替えさせたんだよ、セドリックに」
な、
「なんでそのままにしておいてくれなかったんですか!」
「おめえが知らねえ薬だから試させてやったんだよ。そんなふうに詰るなんざ、親の心子知らずだなぁ。おめえを育てるためにやってやってるんだぞ。おめえ睡眠薬にも耐性があるから通常の5倍入れさせたんだ、死ぬか生きるかギリギリだったがしぶといな、さすが。ちなみにその新種の睡眠薬の開発者はユリたんだ。これはジルコニアで使うもんだから市場には出さねえぞ、もちろん。無味無臭なんて言ったら、それこそバカやる野郎がウジャウジャだ、そこの腐れみたいにな」
「…フェルナンド、キモい。いきなり顔緩ませるのやめなさい。ほんとユリちゃんに関しては極度に気持ち悪いわよ、あんた。たぶん『ユリアーナが作ってくれた薬を俺が飲んだ…これはまさに夫婦としての共同作業…!ああ、ユリアーナを構成するすべてが俺に染み渡ったようだ、ありがとう神様!』とかキモいこと考えてるんでしょ。ユリちゃんに嫌われるわよ、…あ、もう嫌われてたわね」
なぜ俺が今まさに心で悶えまくっていることがわかる?顔に微塵も出していないはずなのに。そしてイチイチ嫌味を…俺はユリアーナに嫌われてなんか…っ、…嫌われてなんか、…。
イライラした俺はバカ女を壁に向けてぶん投げた。こんな女の策略に引っ掛かって…。
「ユリアーナ!」
「ユリちゃん!」
「…フェルナンド、ユリたんをどこに隠した!」
「隠していません!父上がセドリックを使って何かしたのではないのですか!」
「俺がするわけねえだろ!たとえセドリックでも緊急事態でない限りユリたんに触らせるわけがねぇだろうが、バカが!緊急事態だって俺がユリたんを救う!さっきの光はなんだ、あんなの見たことねぇぞ!」
すると母が、「ユリちゃん、なんか持ってたわ。緑色の何か…あんた、心当たりないの!?さっさと教えなさい!ユリちゃん、無事でいてぇ!」と俺の胸ぐらを掴み上げる。
こんな芸当ができるのは、
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俺の呟きを聞き取った父は、
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「…とにかく手がかりはあいつしかいない、今すぐ行きます」
するとバカ女が、
「ねぇ!フェル、わたしを妻にしてくれるのよね!わたしは処女だったんだから、責任とるべきよ!いいわよね、お義父様、お母様」
とまた腕に絡み付いてきた。俺の我慢も限界だ。
「おい」
バカ女の髪を引っ張り上げて床に突飛ばし、そのカラダを足で踏みつけた。「グエッ」とカエルが潰れたような声を出す。醜いやつはどこまでも醜い。
「おまえみたいな腐れのせいで俺の大事な大事なユリアーナが消えた。しかも、記念すべき日に離縁するなんて言われてしまった…きさまは殺す」
「…え?」
「フェルナンド!あんたが次期当主になるための試金石としてこいつを準備してやったのに、煽てるでもなんでもなく中途半端にしてるから…!きちんと調教できないからこんなことになったのよ!バカ!どぐされ!童貞!ユリちゃんに見捨てられて当然よ!でもあんたと離縁されちゃったらユリちゃんが我が家の娘じゃなくなっちゃう!どうしたらいいのよ!」
母の言葉を聞いたバカ女は、「…試金石?」と目を見開いた。俺も目を見開いて抗議したい。今ここに童貞であることが何か関係があるのか?俺が未だに清い身なのはユリアーナと初夜を迎えることを邪魔したあんたたちのせいだろう。むしろ童貞であることは誇るべきことであり、貶められる謂れはない。断じてない。
「そうよ。あんたがあたしの娘なわけないじゃない。反吐が出るわ」
冷たく吐き捨てる母を驚愕の瞳で見るバカ女は、
「そんな、だって、」
「あんたはあたしの子どもじゃない。フェルナンドがあたしの子どもよ」
「…は?」
「シャル、いきなり暴露するのはやめろ」
父も否定しないのを見て、バカ女の顔色がみるみる青くなる。
「…ど、ういう、」
「フェルナンドとユリちゃんが結婚した日から、あんたに教育を受けさせたわよね。マナー教育…貴族の娘なら10歳には完璧になってる内容すら身につけられなかったあんたのために、マナー教育から始まり、この国の歴史、経済の流れ、果ては他国の言語、文化まで。わざわざ金と時間をかけてあんたにこんなことをしたのはなんでだと思う?」
真っ青な顔で首を横に振るバカ女を冷たく見据えた母は、
「あんたを高級娼婦を装ったこの国のスパイに育てるためよ。出来が悪いと冷水に浸されたりしてたでしょ?あれはもしバレた場合にどれだけ拷問に耐えられるか試してたのよ。結局すべてにおいてダメだった。適正ないわ、あんた。フェルナンドのわっかりやすい大根演技にも自分のことを好きだなんて舞い上がっちゃって。あんたのことを好きなわけないでしょ。気持ち悪いけどフェルナンドは5歳の時からユリちゃんを見初めてたのよ。気持ち悪いけど。気持ち悪いけど、見る目だけは褒めてあげられるわ」
大事なことだから3回言いました、みたいにサラリと俺の心を抉るのはやめて欲しい。俺は気持ち悪くなんかない。一途だと言って欲しい。
「あのねぇ。ジルコニア侯爵家は、ただの侯爵家じゃないの。王家をはじめ我が国の貴族を時に守り、国に反逆心を抱いている者には容赦なく制裁を加えることを赦されている影の一族なのよ。この家で働いているのも皆ベテランばかり。あんたみたいな若いのを教育して一流に育て上げるのが仕事なの。あんたは何してもダメだったけどね」
「な、…なんで、わたしを好きだったんでしょ!?」
ふざけたことを抜かすカエルもどきを更に踏みつける。
「何を…、言って…、いるのかな、」
「おいフェルナンド、いちいち足に力をこめるのやめろ、いい加減死ぬぞ。使った金の分、返させなきゃなんねえだろ、簡単に殺すな」
「俺はっ!おまえをっ!!一度も好きだと言ったことはない!!おまえみたいな腐れ女に目を向けるのもイヤなのに、おまえに惚れたふりをしなきゃならなかった俺の苦痛がわかるか!?なに?わかります、だと?わかってたまるか、勝手なことを抜かすな!」
「フェルナンド、そいつなんにも答えてねえぞ。喋れる状態じゃねぇ。いい加減足を離せ」
「俺はっ!あの、5歳の時、運命的な出会いをしたユリアーナだけをずっとずっとずっとずっと想い続けてきたんだ!!ああ、あの可愛らしいオリーブブラウンの瞳…キラキラ輝いて、あの時からもうユリアーナは美しく聡明さを隠しきれていなかった…神が地上に遣わした天使!まさに、」
「…聞いてねぇから説明は俺がしてやる。フェルナンドは次期当主。自分の魅力で相手を魅了し利用しなければならないこともある。その力を育てるための教材だったんだよ、おまえが。ただ、全く役にたたなかったなぁ、すぐにひっかかっちまって。緩い女じゃダメだな、やっぱり」
父は俺に視線を移すと、
「自分にキッチリ惚れさせて言うこときかせるようにするのがおめえの課題だったのに、中途半端な関わりしかもたねぇ、相手に要求もしねぇ、そんなんだからいつまでもユリたんとの性交を認めてやれねぇんだよ、このヘタレが」
「…っ、結婚したらいいと言ったのに、約束を破ったのは父上ではないですか!だいたい、こんな腐れ女になぜ俺の貴重な時間を…!俺のすべてはユリアーナのためにあるんです!」
「…ったく、せっかく妹設定でシャルが連れて来たのにおめえが必要最低限のことしかやらねぇから、おめえを狙いながら他の男とも遊ぶ、頭と素行が悪いだけの女になっちまっただろ。使いようがねぇ。あげくにこんな阿呆に薬なんか盛られやがって。次期当主にあるまじき情けなさだ」
「薬…?」
足の下のバカ女の髪を掴み引きずりあげる。
「痛い、やめて!ごめんなさい、」
「薬ってなんのことだ」
「おまえの寝室に水差しあっただろ?あれに薬を入れたんだと」
父の言葉にバカ女は、
「なんで、なんで知って…でも、効かなかったじゃない!」
「催淫薬じゃ味でバレておもしろくないから睡眠薬に取り替えさせたんだよ、セドリックに」
な、
「なんでそのままにしておいてくれなかったんですか!」
「おめえが知らねえ薬だから試させてやったんだよ。そんなふうに詰るなんざ、親の心子知らずだなぁ。おめえを育てるためにやってやってるんだぞ。おめえ睡眠薬にも耐性があるから通常の5倍入れさせたんだ、死ぬか生きるかギリギリだったがしぶといな、さすが。ちなみにその新種の睡眠薬の開発者はユリたんだ。これはジルコニアで使うもんだから市場には出さねえぞ、もちろん。無味無臭なんて言ったら、それこそバカやる野郎がウジャウジャだ、そこの腐れみたいにな」
「…フェルナンド、キモい。いきなり顔緩ませるのやめなさい。ほんとユリちゃんに関しては極度に気持ち悪いわよ、あんた。たぶん『ユリアーナが作ってくれた薬を俺が飲んだ…これはまさに夫婦としての共同作業…!ああ、ユリアーナを構成するすべてが俺に染み渡ったようだ、ありがとう神様!』とかキモいこと考えてるんでしょ。ユリちゃんに嫌われるわよ、…あ、もう嫌われてたわね」
なぜ俺が今まさに心で悶えまくっていることがわかる?顔に微塵も出していないはずなのに。そしてイチイチ嫌味を…俺はユリアーナに嫌われてなんか…っ、…嫌われてなんか、…。
イライラした俺はバカ女を壁に向けてぶん投げた。こんな女の策略に引っ掛かって…。
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