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結婚式、及び入籍は卒業後すぐには行われず、私の誕生日である10月25日と決まった。私は19歳の誕生日にフェルナンド・ジルコニアの妻になった。
なぜ、私の誕生日にしたのか。フェルナンドは目も合わせず吐き捨てた。
「結婚記念日と誕生日と両方祝え、なんて言われてはたまったものじゃない。どっちも一緒なら効率的だ」
誕生日はまだしも、結婚記念日を祝いたいなんて気持ちは元々持っていなかったが、こんなことを言われてさらに誕生日だって祝って欲しくなくなった。気持ちがない人に無理矢理「おめでとう」なんて言われたって嬉しくもなんともない。そもそも祝おうという気持ちなんてあるのだろうか。わざわざそんなこと、言わなければいいのに。なぜこの日にしたのかなんて、聞きもしていないのに。ただ、会話らしき会話をしたことがないのに、なぜ私の誕生日を知っているのかは不思議に思った。拒絶が怖くてあえて尋ねることはしなかったが。
卒業後、結婚式当日までもちろん交流はなかった。フェルナンドは仕事をしているらしいがそれがなんなのか教えられることもなく、知りたいとも思わなかった。約2年の婚約期間中、ほとんど口もきかなかったフェルナンドのことを私はなにも知らない。そう、誕生日さえ。結婚式に特別なんの憧れもなかったけれど、フェルナンドが相手で更にどうでもよくなった。できることなら式自体をなくせればいいとさえ思っていたが、ジルコニア夫妻が楽しみにしてくれているのにそうも言い出せなかった。
「すべてこちらで準備するから、当日身一つできてね!」
ジルコニア夫人が言った通り、打ち合わせすらせずジルコニア家に近づきもしなかったのに、当日準備されていたウェディングドレスは私のカラダにぴったりの仕上がりだった。美しい刺繍が施され、歩く度に美しい音がした。とても嬉しかった。隣がフェルナンドでなければ。フェルナンドはまったくの無表情で、一言も口を聞かず式を終えた。指輪の交換はなく、かろうじて誓いのキスだけはあった。私の初めてのキスは、おざなりに済まされるのだろうという予想を裏切り、ひどく丁寧な、優しい優しい口づけだった。神父様に「新郎、そろそろ…」と促されるまでフェルナンドは唇を離さなかった。離れていった彼の顔はほんの一瞬嬉しそうにほころんだ…ように見えたが、それはきっと私の見間違いだったに違いない。その後はまた無表情に戻っていたから。
ジルコニア侯爵は、「しばらくは若いふたりで生活したらいい」と、離れを準備してくれた。その離れには学園にあったような研究室まで作ってくれた。
「好きな時に好きなだけ研究したらいい。ジルコニアにキミが来てくれて嬉しいよ、ユリアーナ」
「わたくしも娘が欲しかったから、とっても嬉しいわ…!ホランド夫人のことはなんて呼んでたの?」
「…お母さん、と」
本来ならお母様なんだろうけど、我が家の両親は「背中がゾワゾワするからイヤだ」と家の中では「お父さん」「お母さん」と呼ばせていた。ただし外では「お父様」「お母様」。これにはかなり鍛えられた。
「じゃあわたくしのことはシャルって呼んで!」
「…え?」
ニコニコしながら言うジルコニア夫人に驚きすぎて、思わず失礼な返答をしてしまったと焦っていると、
「じゃあ、俺も名前で…いや待てよ、やっぱり義理の娘に『お義父様』って呼ばれるほうがいいな…なんか背徳的な響きがする」
「音は同じでしょ。違いなんてないわよ」
夫を冷たくあしらったジルコニア夫人は私の手を取ると、
「わたくしもユリちゃんて呼ぶわね!ご飯は一緒に食べましょ?離れでフェルナンドと二人なんてつまらないでしょ?」
「そうだそれがいい!俺もユリちゃんと呼ぶ。いや、シャルと同じでは芸がないな…ユリアちゃんにしようかな…」
「ユリちゃんにしなさい」
ジルコニア夫妻は契約結婚だと自らが言って憚らない、愛などないと公言している二人なのにこんなにも仲がよく、夫人がジルコニア侯爵に気を使い縮まっているわけでもないことを羨ましく思った。同じように政略結婚であっても私とフェルナンドはまったく違う。最初から拒絶され、私はフェルナンドに歩み寄る勇気がなくなった。また拒絶されたらと思うと怖くて話し掛けることができなかった。
それよりも夫人の「娘が欲しかった」発言が気になり、「あの、アマンダ様は、」と発したとたん、夫妻の顔が貼り付けた笑顔になった。今まで優しく微笑んでいた瞳が笑っていない。
「ユリちゃんは、我が家のバカ娘なんて気にしなくていいのよ。食事の時も別にするから配慮なんて必要ないわ」
「そうだな。せっかくのユリちゃんとの食事が不味くなる」
なぜこんなに歓待してもらえるのか不明だったが、10月25日の結婚式の日から食事はそのように取ることが決まった。それについてフェルナンドは私に何も言わなかった。「両親に取り入りやがって」とか、「アマンダを除け者にするよう画策しやがって」とか言われるのでは、と覚悟していたのでなんだか拍子抜けだった。食事の場でも私とは口をきかないが、ジルコニア夫妻とは楽しげに話していた。
結婚式が終わり、離れに初めて足を踏み入れると「おまえの部屋はここだ」と案内された。
シンプルに整えられた部屋は私好みの調度品が揃えられ、大きな本棚とこれまた大きなベッドがあった。今夜は、とそれを見てコクッと意識せず喉がなった私に、
「中に入ったらカギをかけろ。夜は絶対に出てくるな」
と平坦な声で言ったフェルナンドは、そのまま踵を返して出ていきドアを閉めた。呆然と立ち尽くしていると、外から「カギをかけろと言っただろうが!聞こえないのか!」と怒鳴られた。慌ててカギをかけると、その音を合図に遠ざかる足音が聞こえた。
今夜は初夜だと不安ながらも決めた覚悟は粉々にされ、その夜どころかその日以降一度も、私の部屋にフェルナンドの訪れはなかった。
結婚式の翌日、朝食に行く準備をしているとドアがノックされた。開けようとカギを外すと、
「相手が誰か確認しろ!」
と外から怒鳴られた。使用人がいるにしても、怪しい人間の出入りなどないはずなのにこんなに怒られなくてはならないことなのだろうか。悔しくて涙が込み上げてくる。
「…おい?」
外から訝しげな声が聞こえてきたが、今返事をしたら泣いていることがわかってしまう。私はドアを開け、下を向いたまま軽くお辞儀をし早足でフェルナンドの隣を通りすぎようとした。その腕をグッ、と掴まれる。
「どうした、」
覗き込むようにするフェルナンドの手を払い、走るようにその場を去った。こんな顔、絶対に見られたくない。「こんなことで泣くなんて」などと嫌味を言われたりしたらそれこそ胸が抉られる。家族やスーザン以外と関わりを持って来なかった私は、他人の悪意を受け止める強さが足りないのかもしれない。
大声を出されて怖い、ツラい、という想いよりもただひたすら寂しかった。これから先の人生を私を見ようとしない人と生きていかなくてはならないなんて。
なぜ、私の誕生日にしたのか。フェルナンドは目も合わせず吐き捨てた。
「結婚記念日と誕生日と両方祝え、なんて言われてはたまったものじゃない。どっちも一緒なら効率的だ」
誕生日はまだしも、結婚記念日を祝いたいなんて気持ちは元々持っていなかったが、こんなことを言われてさらに誕生日だって祝って欲しくなくなった。気持ちがない人に無理矢理「おめでとう」なんて言われたって嬉しくもなんともない。そもそも祝おうという気持ちなんてあるのだろうか。わざわざそんなこと、言わなければいいのに。なぜこの日にしたのかなんて、聞きもしていないのに。ただ、会話らしき会話をしたことがないのに、なぜ私の誕生日を知っているのかは不思議に思った。拒絶が怖くてあえて尋ねることはしなかったが。
卒業後、結婚式当日までもちろん交流はなかった。フェルナンドは仕事をしているらしいがそれがなんなのか教えられることもなく、知りたいとも思わなかった。約2年の婚約期間中、ほとんど口もきかなかったフェルナンドのことを私はなにも知らない。そう、誕生日さえ。結婚式に特別なんの憧れもなかったけれど、フェルナンドが相手で更にどうでもよくなった。できることなら式自体をなくせればいいとさえ思っていたが、ジルコニア夫妻が楽しみにしてくれているのにそうも言い出せなかった。
「すべてこちらで準備するから、当日身一つできてね!」
ジルコニア夫人が言った通り、打ち合わせすらせずジルコニア家に近づきもしなかったのに、当日準備されていたウェディングドレスは私のカラダにぴったりの仕上がりだった。美しい刺繍が施され、歩く度に美しい音がした。とても嬉しかった。隣がフェルナンドでなければ。フェルナンドはまったくの無表情で、一言も口を聞かず式を終えた。指輪の交換はなく、かろうじて誓いのキスだけはあった。私の初めてのキスは、おざなりに済まされるのだろうという予想を裏切り、ひどく丁寧な、優しい優しい口づけだった。神父様に「新郎、そろそろ…」と促されるまでフェルナンドは唇を離さなかった。離れていった彼の顔はほんの一瞬嬉しそうにほころんだ…ように見えたが、それはきっと私の見間違いだったに違いない。その後はまた無表情に戻っていたから。
ジルコニア侯爵は、「しばらくは若いふたりで生活したらいい」と、離れを準備してくれた。その離れには学園にあったような研究室まで作ってくれた。
「好きな時に好きなだけ研究したらいい。ジルコニアにキミが来てくれて嬉しいよ、ユリアーナ」
「わたくしも娘が欲しかったから、とっても嬉しいわ…!ホランド夫人のことはなんて呼んでたの?」
「…お母さん、と」
本来ならお母様なんだろうけど、我が家の両親は「背中がゾワゾワするからイヤだ」と家の中では「お父さん」「お母さん」と呼ばせていた。ただし外では「お父様」「お母様」。これにはかなり鍛えられた。
「じゃあわたくしのことはシャルって呼んで!」
「…え?」
ニコニコしながら言うジルコニア夫人に驚きすぎて、思わず失礼な返答をしてしまったと焦っていると、
「じゃあ、俺も名前で…いや待てよ、やっぱり義理の娘に『お義父様』って呼ばれるほうがいいな…なんか背徳的な響きがする」
「音は同じでしょ。違いなんてないわよ」
夫を冷たくあしらったジルコニア夫人は私の手を取ると、
「わたくしもユリちゃんて呼ぶわね!ご飯は一緒に食べましょ?離れでフェルナンドと二人なんてつまらないでしょ?」
「そうだそれがいい!俺もユリちゃんと呼ぶ。いや、シャルと同じでは芸がないな…ユリアちゃんにしようかな…」
「ユリちゃんにしなさい」
ジルコニア夫妻は契約結婚だと自らが言って憚らない、愛などないと公言している二人なのにこんなにも仲がよく、夫人がジルコニア侯爵に気を使い縮まっているわけでもないことを羨ましく思った。同じように政略結婚であっても私とフェルナンドはまったく違う。最初から拒絶され、私はフェルナンドに歩み寄る勇気がなくなった。また拒絶されたらと思うと怖くて話し掛けることができなかった。
それよりも夫人の「娘が欲しかった」発言が気になり、「あの、アマンダ様は、」と発したとたん、夫妻の顔が貼り付けた笑顔になった。今まで優しく微笑んでいた瞳が笑っていない。
「ユリちゃんは、我が家のバカ娘なんて気にしなくていいのよ。食事の時も別にするから配慮なんて必要ないわ」
「そうだな。せっかくのユリちゃんとの食事が不味くなる」
なぜこんなに歓待してもらえるのか不明だったが、10月25日の結婚式の日から食事はそのように取ることが決まった。それについてフェルナンドは私に何も言わなかった。「両親に取り入りやがって」とか、「アマンダを除け者にするよう画策しやがって」とか言われるのでは、と覚悟していたのでなんだか拍子抜けだった。食事の場でも私とは口をきかないが、ジルコニア夫妻とは楽しげに話していた。
結婚式が終わり、離れに初めて足を踏み入れると「おまえの部屋はここだ」と案内された。
シンプルに整えられた部屋は私好みの調度品が揃えられ、大きな本棚とこれまた大きなベッドがあった。今夜は、とそれを見てコクッと意識せず喉がなった私に、
「中に入ったらカギをかけろ。夜は絶対に出てくるな」
と平坦な声で言ったフェルナンドは、そのまま踵を返して出ていきドアを閉めた。呆然と立ち尽くしていると、外から「カギをかけろと言っただろうが!聞こえないのか!」と怒鳴られた。慌ててカギをかけると、その音を合図に遠ざかる足音が聞こえた。
今夜は初夜だと不安ながらも決めた覚悟は粉々にされ、その夜どころかその日以降一度も、私の部屋にフェルナンドの訪れはなかった。
結婚式の翌日、朝食に行く準備をしているとドアがノックされた。開けようとカギを外すと、
「相手が誰か確認しろ!」
と外から怒鳴られた。使用人がいるにしても、怪しい人間の出入りなどないはずなのにこんなに怒られなくてはならないことなのだろうか。悔しくて涙が込み上げてくる。
「…おい?」
外から訝しげな声が聞こえてきたが、今返事をしたら泣いていることがわかってしまう。私はドアを開け、下を向いたまま軽くお辞儀をし早足でフェルナンドの隣を通りすぎようとした。その腕をグッ、と掴まれる。
「どうした、」
覗き込むようにするフェルナンドの手を払い、走るようにその場を去った。こんな顔、絶対に見られたくない。「こんなことで泣くなんて」などと嫌味を言われたりしたらそれこそ胸が抉られる。家族やスーザン以外と関わりを持って来なかった私は、他人の悪意を受け止める強さが足りないのかもしれない。
大声を出されて怖い、ツラい、という想いよりもただひたすら寂しかった。これから先の人生を私を見ようとしない人と生きていかなくてはならないなんて。
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