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あったかい…。
温かな何かに包まれている感触にそっと目を開けると、私を見下ろす碧眼と目が合った。その瞳が柔らかく緩む。私はどうやら腰を下ろした状態のフェルナンドの膝の上に横抱きにされているようだ。すっぽり収められているから温かいのだろう。視線を動かすと先ほど包まれた布をまだ巻いたままだった。
「パル。よかった、目が覚めたね。どこか痛いところはあるか?」
ない。痛いところはないが聞きたいことはある。
「なんで侍従の格好なんかしているの…」
私の言葉に、ふ、と微笑んだフェルナンドは、
「俺も聞きたいな。なんでパルは俺に気づかなかったのか。…まあ、理由はわかるけどな」
そう言って私の髪の毛を優しく撫で始める。
「パルはユージーンの婚約者として城に来るようになってから、ユージーンのことしか目に入ってなかったからなぁ。俺のことを認識していないのは仕方ない…と言えば、仕方ない。寂しいけど」
そう言ってニッコリすると、
「もう一度自己紹介するね。俺はフェルナンド・セレンティア、ユージーンの父親であり前の国王だ。侍従の格好をしているのは自らの目で現状を把握したくてね。国王の顔を知っているのはほんの一握りだから、自由にやらせてもらってるよ。とても有意義な話が聞けるんだ」
…目が笑ってないぞ、おっさんよ。最高権力者がまさか自分達とともに働いてるなんて思わないしこんな気さくな感じだから、心を許してベラベラ喋ってしまう輩も多々いるのだろう。知らないって恐ろしい。
「せっかくパルが気付いてなかったのにあのボケナスがネタばらししやがって…」
気付いてないのをいいことに何をするつもりだったんだ。一緒に寝るとか宣ってたけど…。
「やっぱり、ユージーンのために私を嵌めて不義密通で処罰するつもりだったの?バレちゃって残念だったわね、可愛い息子とその新たな嫁のために不出来な女を追い出したかったんでしょうに」
しかし!私はそんな手にはひっかからないからな!絶対に金をもらって出ていく!生きていくためには必要なんだから。
フェルナンドは焦ったような顔になると、
「そんなこと考えてないってば!今からちゃんと話をするから…ね?聞いて、パル。頼むから」
…そんな捨てられた犬みたいな顔をするなよ。ズルいだろ。聞かなかったら私が悪いみたいじゃないか。
「パルは、なんで自分がユージーンの婚約者になったのか理由を知ってるか?」
オパールが知っていたかどうかはわからないが、私は知っている。漫画に描いてあったからね。
「ユージーンの父親…つまりあなたが、ダグラス公爵家の資産をあてにしたからでしょ」
そう言うと、フェルナンドは「うーん…」と唸り首を振った。
「それは、表向きの理由なんだよね…」
そう言って、フェルナンドはオパールとユージーンの婚約を結んだ理由について話し出したのだが、漫画に出てきていない人物名が出てきて、なかなかうまく飲み込めなかった。まとめてみると、こういうことらしい…きっかけは、フェルナンドの兄であるアレクシスの行動にあった。
アレクシスはフェルナンドの5歳上の兄で、オパールの父親、シェイド・ダグラスと同い年で、…学園の入学式で彼に一目惚れしたらしい。元々自分は男色の気があると自覚していたため継承権は放棄しており、ただ、自分の想いを性急に告げるべきではないとまずは「友だち」の地位を得ようとした。
毎日観察するうちに、シェイドがまったくと言っていいほど感情を表に出さないことに気づいたアレクシスは、王家の影に命じダグラス公爵家を探らせた。その結果として報告されたのは、シェイドが自分の祖母から虐待を受けて育ってきたという事実。
シェイドの父親、祖母の息子は公爵家の嫡男として箱入り息子に育った。母親が潔癖なまでに性的な事象を排除して育てたために、結婚するまでは良かったのだが結婚後、妻が妊娠中に悪友に誘われて行った娼館でタガが外れ、すっかり一人の娼婦に入れ揚げてしまった。
家に帰ってこなくなったのは息子が原因なのに、可愛い息子をダメにしたのは女としての魅力がない嫁のせいだと矛先をシェイドの母親に向けた。婚家から責められ続けた母親は、シェイドの5歳の誕生日に精神に異常をきたし、自らの胸を突いて亡くなった。そして祖母の鬱憤の矛先はその日からシェイドに向いた。
母親の死にショックを受けるシェイドを癒すことなく、暴言を浴びせ、食事を抜き、泣き叫ぶのを構わず暗闇に放置し、身動きできない隙間に閉じ込め、気が向くままに折檻した。その影響でシェイドは、まったく感情を出さない生きた人形のように育ってしまったのだという。
愛しい相手(一方的)の壮絶な過去に怒り狂ったアレクシスの行動は早かった。娼婦と共に自堕落に生活していた父親の局部を切り落とすと顔に犯罪者の焼きごてを当て、男娼館にタダ同然で売り払った。1ヶ月後には嗜虐趣味の貴族に買われ、そのさらに1ヶ月後には川に浮いていたそうだ。傷が酷く、腐敗している箇所もあったらしい。
公爵である祖父、そしてその妻は息子の遺体と対面した後、帰り道に事故で死んだ。シェイドは学園生のまま公爵位を継ぐことになり、卒業と同時にアレクシスが縁を取り持った伯爵家の娘と結婚した。その娘が長男、長女を産むとアレクシスは私費から慰謝料として大金を払い、離縁させダグラス公爵家から追い出した。妻となった女性も、まったく関心を寄せないシェイドに疲れ果てていたため、喜んで出て行ったのだという。
「…兄はそんなわけで、念願のシェイドを手に入れたんだが、公爵家の存続のためにと無理矢理作らせたキミたち兄妹にさすがに悪いと思ったらしくてね。まあ、自分が欲しいものが手に入ったからだろうけど。それで、キミの兄には早いうちから侯爵家の娘を婚約者として宛がい、キミのことは俺の息子の嫁にするよう俺に迫った。幸いキミの兄の婚約者の家も婚約者の令嬢も、キミの兄を大事にしてくれていてね。少し歳上の令嬢だから余計なんだろうが…幸せに暮らしているよ、ダグラス公爵家で」
オパールの兄の面影がまったく脳裏に浮かんでこないのは、オパールの頭がすべてユージーンで埋め尽くされていたせいなんだろうか。頭の引き出しどこを開けてもユージーンしか出て来ないって残念すぎるだろうがオパール!
「キミを幸せにしたくて受けたのに、キミの執着に早々に根を上げたバカ息子のユージーンは、それでもキミを切り捨てず俺の前ではいい顔ばかりして…大丈夫だろうと見誤った俺が悪い。キミを幸せにするどころか、悲しい目に合わせてきた。あげくに別な女を娶り一年後にはキミを石女だと冤罪をかけ離縁するなんて…知った時には怒りで頭が焼ききれそうだったよ」
そうやってオパールのために怒ってくれるのはありがたいが、オパールが大概だったんだし…結婚までして時期がきたら自分勝手に捨てようとするユージーンのことは正直許せないが、その前の蟠りの原因は間違いなく粘着質なオパールの性格にある。
「私がおかしな態度をとっていたせいだから…見つめ続け付きまとい、扉の前に立ち続けるとか。陛下に相手にされず疎んじられていることにも気づかずに」
私の言葉を聞いてキョトンとした顔になったフェルナンドは、心底わからない、というように呟いた。
「なんで?そんなに思ってくれてるんだよ?可愛いと思いこそすれ疎んじるとか、男としてどうかと思うよ」
…可愛くねぇよ。怖いだろうが。
温かな何かに包まれている感触にそっと目を開けると、私を見下ろす碧眼と目が合った。その瞳が柔らかく緩む。私はどうやら腰を下ろした状態のフェルナンドの膝の上に横抱きにされているようだ。すっぽり収められているから温かいのだろう。視線を動かすと先ほど包まれた布をまだ巻いたままだった。
「パル。よかった、目が覚めたね。どこか痛いところはあるか?」
ない。痛いところはないが聞きたいことはある。
「なんで侍従の格好なんかしているの…」
私の言葉に、ふ、と微笑んだフェルナンドは、
「俺も聞きたいな。なんでパルは俺に気づかなかったのか。…まあ、理由はわかるけどな」
そう言って私の髪の毛を優しく撫で始める。
「パルはユージーンの婚約者として城に来るようになってから、ユージーンのことしか目に入ってなかったからなぁ。俺のことを認識していないのは仕方ない…と言えば、仕方ない。寂しいけど」
そう言ってニッコリすると、
「もう一度自己紹介するね。俺はフェルナンド・セレンティア、ユージーンの父親であり前の国王だ。侍従の格好をしているのは自らの目で現状を把握したくてね。国王の顔を知っているのはほんの一握りだから、自由にやらせてもらってるよ。とても有意義な話が聞けるんだ」
…目が笑ってないぞ、おっさんよ。最高権力者がまさか自分達とともに働いてるなんて思わないしこんな気さくな感じだから、心を許してベラベラ喋ってしまう輩も多々いるのだろう。知らないって恐ろしい。
「せっかくパルが気付いてなかったのにあのボケナスがネタばらししやがって…」
気付いてないのをいいことに何をするつもりだったんだ。一緒に寝るとか宣ってたけど…。
「やっぱり、ユージーンのために私を嵌めて不義密通で処罰するつもりだったの?バレちゃって残念だったわね、可愛い息子とその新たな嫁のために不出来な女を追い出したかったんでしょうに」
しかし!私はそんな手にはひっかからないからな!絶対に金をもらって出ていく!生きていくためには必要なんだから。
フェルナンドは焦ったような顔になると、
「そんなこと考えてないってば!今からちゃんと話をするから…ね?聞いて、パル。頼むから」
…そんな捨てられた犬みたいな顔をするなよ。ズルいだろ。聞かなかったら私が悪いみたいじゃないか。
「パルは、なんで自分がユージーンの婚約者になったのか理由を知ってるか?」
オパールが知っていたかどうかはわからないが、私は知っている。漫画に描いてあったからね。
「ユージーンの父親…つまりあなたが、ダグラス公爵家の資産をあてにしたからでしょ」
そう言うと、フェルナンドは「うーん…」と唸り首を振った。
「それは、表向きの理由なんだよね…」
そう言って、フェルナンドはオパールとユージーンの婚約を結んだ理由について話し出したのだが、漫画に出てきていない人物名が出てきて、なかなかうまく飲み込めなかった。まとめてみると、こういうことらしい…きっかけは、フェルナンドの兄であるアレクシスの行動にあった。
アレクシスはフェルナンドの5歳上の兄で、オパールの父親、シェイド・ダグラスと同い年で、…学園の入学式で彼に一目惚れしたらしい。元々自分は男色の気があると自覚していたため継承権は放棄しており、ただ、自分の想いを性急に告げるべきではないとまずは「友だち」の地位を得ようとした。
毎日観察するうちに、シェイドがまったくと言っていいほど感情を表に出さないことに気づいたアレクシスは、王家の影に命じダグラス公爵家を探らせた。その結果として報告されたのは、シェイドが自分の祖母から虐待を受けて育ってきたという事実。
シェイドの父親、祖母の息子は公爵家の嫡男として箱入り息子に育った。母親が潔癖なまでに性的な事象を排除して育てたために、結婚するまでは良かったのだが結婚後、妻が妊娠中に悪友に誘われて行った娼館でタガが外れ、すっかり一人の娼婦に入れ揚げてしまった。
家に帰ってこなくなったのは息子が原因なのに、可愛い息子をダメにしたのは女としての魅力がない嫁のせいだと矛先をシェイドの母親に向けた。婚家から責められ続けた母親は、シェイドの5歳の誕生日に精神に異常をきたし、自らの胸を突いて亡くなった。そして祖母の鬱憤の矛先はその日からシェイドに向いた。
母親の死にショックを受けるシェイドを癒すことなく、暴言を浴びせ、食事を抜き、泣き叫ぶのを構わず暗闇に放置し、身動きできない隙間に閉じ込め、気が向くままに折檻した。その影響でシェイドは、まったく感情を出さない生きた人形のように育ってしまったのだという。
愛しい相手(一方的)の壮絶な過去に怒り狂ったアレクシスの行動は早かった。娼婦と共に自堕落に生活していた父親の局部を切り落とすと顔に犯罪者の焼きごてを当て、男娼館にタダ同然で売り払った。1ヶ月後には嗜虐趣味の貴族に買われ、そのさらに1ヶ月後には川に浮いていたそうだ。傷が酷く、腐敗している箇所もあったらしい。
公爵である祖父、そしてその妻は息子の遺体と対面した後、帰り道に事故で死んだ。シェイドは学園生のまま公爵位を継ぐことになり、卒業と同時にアレクシスが縁を取り持った伯爵家の娘と結婚した。その娘が長男、長女を産むとアレクシスは私費から慰謝料として大金を払い、離縁させダグラス公爵家から追い出した。妻となった女性も、まったく関心を寄せないシェイドに疲れ果てていたため、喜んで出て行ったのだという。
「…兄はそんなわけで、念願のシェイドを手に入れたんだが、公爵家の存続のためにと無理矢理作らせたキミたち兄妹にさすがに悪いと思ったらしくてね。まあ、自分が欲しいものが手に入ったからだろうけど。それで、キミの兄には早いうちから侯爵家の娘を婚約者として宛がい、キミのことは俺の息子の嫁にするよう俺に迫った。幸いキミの兄の婚約者の家も婚約者の令嬢も、キミの兄を大事にしてくれていてね。少し歳上の令嬢だから余計なんだろうが…幸せに暮らしているよ、ダグラス公爵家で」
オパールの兄の面影がまったく脳裏に浮かんでこないのは、オパールの頭がすべてユージーンで埋め尽くされていたせいなんだろうか。頭の引き出しどこを開けてもユージーンしか出て来ないって残念すぎるだろうがオパール!
「キミを幸せにしたくて受けたのに、キミの執着に早々に根を上げたバカ息子のユージーンは、それでもキミを切り捨てず俺の前ではいい顔ばかりして…大丈夫だろうと見誤った俺が悪い。キミを幸せにするどころか、悲しい目に合わせてきた。あげくに別な女を娶り一年後にはキミを石女だと冤罪をかけ離縁するなんて…知った時には怒りで頭が焼ききれそうだったよ」
そうやってオパールのために怒ってくれるのはありがたいが、オパールが大概だったんだし…結婚までして時期がきたら自分勝手に捨てようとするユージーンのことは正直許せないが、その前の蟠りの原因は間違いなく粘着質なオパールの性格にある。
「私がおかしな態度をとっていたせいだから…見つめ続け付きまとい、扉の前に立ち続けるとか。陛下に相手にされず疎んじられていることにも気づかずに」
私の言葉を聞いてキョトンとした顔になったフェルナンドは、心底わからない、というように呟いた。
「なんで?そんなに思ってくれてるんだよ?可愛いと思いこそすれ疎んじるとか、男としてどうかと思うよ」
…可愛くねぇよ。怖いだろうが。
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