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番外編~結婚生活編
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時が過ぎ、12月初旬。「冬の休暇をやる」とチンピラに言われた悪魔はニッコニコで、藤乃さんと伽藍さんの赤ちゃんに会いに行くことになった。
「一週間もフィーと旅行できるなんて最高です」
確かに言われてみれば、入籍した後、ふたり揃って旅行に出るのは初めてかもしれないなぁ。
「出産祝いは送ってあるけど、スタイとかは何枚あってもいい、って聞いたことあるから他にも見繕って準備しておくね」
伽藍さんはあの後もつわりでかなり苦しんだようだが、9月に無事出産した。産後は食欲も出て元気らしい。双子の男の子で、佳月君、蒼月君という名前だそうだ。
藤乃さんも男の子を出産した。織部さんは生まれた赤ちゃんを見て大号泣だったそうで、「藤乃に似てメチャクチャ可愛い」と惚気と親バカを発揮した手紙を送ってよこした。名前は穂高君という。
織部さんと共同で始める下着事業に関しては、あまり際どいのではなく初心者向けから始めたら、と言ってみたのだが悪魔も織部さんも双子王子もまったく耳を貸さず、ベーシックなものからかなりエロ度が高いものまで揃えることになった。
「あのさ、ギデオンさん、どこで販売するの…」
「ちゃんと下着専門店を起こしてもらいましたから安心してください。王都にたった一店舗にしたおかげで、毎日行列ができるほどの大盛況です。売上の一割はわたくしがいただいて、海軍創設のための準備資金にしています。ジャポン皇国も近々お店が開店できそうだと織部さんから手紙をいただきました」
悪魔の誕生日はなんとか勘弁してもらえたが、あの紫の下着が悪魔の部屋にスタンバイしているのを私は知っている。燃やしたい。
12月5日、ジャポン皇国に着いてまずは英樹さんに挨拶に行く。
「孫が産まれて嬉しいんだけど、女の子がいなくて寂しい…」
とこぼしていた。早苗さんには怒られるから言えないらしい。
そのまま朱雀州の知事宮に行き、織部さんに連れられて藤乃さんと穂高君に会いに行った。
「…かわいい」
悪魔はホニャホニャする穂高君を見て一言そう言うと、そのままじーっと無言で固まっていた。
「ギデオンさん、どうしたの」
「いえ、その…赤ちゃんて、こんなに可愛いんですね…」
「アリスちゃん、オリヴィアちゃんも可愛かったでしょ?」
「…あの時は、自分が子どもを作れない絶望しかなかったので、可愛いとか、感動したとか、そんな感情はなんにも浮かんでこなくて、…オリヴィアのときはソルマーレ国にいませんでしたし…。フィーと出逢えて、性交して、結婚もできて、フィーを孕ませるなんて言ってましたけど、想像がついていなかったというか…赤ちゃんを見て、こんなに胸が温かく、感動するとは思いませんでした…。なんて、可愛らしい存在なんでしょうか…」
そう言うと、悪魔の瞳から涙が零れ出し、悪魔は私に抱きつくと声をあげて泣き出した。その背中をよしよし撫でる。ひとりで生きていかなくてはならないという非情な呪いは、悪魔をこんなにも苦しめていたのだ。
「フィー、ありがとう。ありがとうございます…」
何度もそう言って泣く悪魔につられたのか、穂高君が泣き出してしまった。悪魔はビックリしたように顔をあげると、「す、すみません」と藤乃さんに頭を下げた。
「ギデオン様、赤ちゃんは泣くのが仕事ですから!なんにも謝ることなどないのです。お腹がすいたのでしょう、私、おっぱい飲ませてきますね」
藤乃さんが穂高君をあやしながら出て行くと、織部さんが悪魔を抱き締めた。
「ギデオンさん、良かったな。俺も、自分の子どもができてすごく幸せだ。ギデオンさんももっと幸せになるよ。今までひとりでツラかった分、これからは幸せしかないから。俺が保証する。ありがとな、来てくれて。本当に嬉しいよ」
悪魔は織部さんに抱かれたまま、静かに涙を零していた。そのふたりを見て悶えていたことは内緒です。すみません感動をぶち壊す腐女子で。
織部さんは「せっかくの新婚旅行だから」と、旅館を予約してくれていた。
「朱雀州の優秀な警備部がついてるから安心して過ごしてくれ」
着いた旅館で、露天風呂のついた離れに案内される。露天風呂を初めて見たという悪魔は、感動したらしく何度も風呂に入っていた。
「フィー、あのお風呂は素晴らしいですね。景色もいいし、最高です」
「ソルマーレ国の人たちも、ジャポン皇国に旅行に来たらギデオンさんみたいに感動するだろうね。温泉も2ヶ所しかないもんね」
「そうですね…今まであまり考えたことがありませんでしたが、こういうふうに温泉街を整備したら経済活動を更に進めることができるように思います」
「料金が高い所ばかりじゃなくて、日帰りで入れるような共同浴場なんかもあるといいかもね。日帰りって言っても、さっきのギデオンさんみたいに何回も入りたい人もいるだろうし、休憩できる場所とか、食事できる場所とかもあるといいと思う」
「帰国したら、さっそく陛下に掛け合います。あの、フィー、」
「なに?」
「…あの。コロコロ変わって申し訳ないんですけど、2月に早めてもいいですか、結婚式を」
…うん?
悪魔を見ると、悪魔も真剣な顔でこちらを見ている。
「まあ、招待状がまだだし、変更はできるだろうけど…準備も、」
「早く、フィーとわたくしの子どもを作りたいんです。織部さんの…穂高君を見て、すごく心がホワホワしています。わたくしとフィーの子どもができたら、もっとホワホワすると思うんです。フィーが大変じゃなければ、たくさん子どもを産んで欲しい。前にも言いましたけど、あの時とはまったく違う心持ちです。フィーと、子育てをして、もっと幸せになりたいです」
「いいよ」
「…本当ですか。無理していませんか」
私は立ち上がって、悪魔を抱き締めた。
「ギデオンさん、そういうことをきちんと話してくれて嬉しい。ありがとう。大好きだよ」
悪魔の顔がみるみる赤くなる。
「ついでに言えば、2月ならもし妊娠してもお腹が出たりしないし、なんなら今日から子作りしようよ。うまい具合にすぐできるかはわからないけど」
「…本当ですか。もう、孕ませてもいいですか」
「いいよ。ギデオンさんとずっと生きていく、って決めたんだから。たくさん子どもを作ろう。そして、みんなで幸せになろうよ」
真っ赤な顔のまま悪魔は、「フィー…」と呟いた。あいかわらず、可愛い悪魔だ。
その夜、張り切った悪魔とたくさんたくさんエッチをしすぎて、朝食を食べ損ねたのはいい思い出である。
【番外編 了】
「一週間もフィーと旅行できるなんて最高です」
確かに言われてみれば、入籍した後、ふたり揃って旅行に出るのは初めてかもしれないなぁ。
「出産祝いは送ってあるけど、スタイとかは何枚あってもいい、って聞いたことあるから他にも見繕って準備しておくね」
伽藍さんはあの後もつわりでかなり苦しんだようだが、9月に無事出産した。産後は食欲も出て元気らしい。双子の男の子で、佳月君、蒼月君という名前だそうだ。
藤乃さんも男の子を出産した。織部さんは生まれた赤ちゃんを見て大号泣だったそうで、「藤乃に似てメチャクチャ可愛い」と惚気と親バカを発揮した手紙を送ってよこした。名前は穂高君という。
織部さんと共同で始める下着事業に関しては、あまり際どいのではなく初心者向けから始めたら、と言ってみたのだが悪魔も織部さんも双子王子もまったく耳を貸さず、ベーシックなものからかなりエロ度が高いものまで揃えることになった。
「あのさ、ギデオンさん、どこで販売するの…」
「ちゃんと下着専門店を起こしてもらいましたから安心してください。王都にたった一店舗にしたおかげで、毎日行列ができるほどの大盛況です。売上の一割はわたくしがいただいて、海軍創設のための準備資金にしています。ジャポン皇国も近々お店が開店できそうだと織部さんから手紙をいただきました」
悪魔の誕生日はなんとか勘弁してもらえたが、あの紫の下着が悪魔の部屋にスタンバイしているのを私は知っている。燃やしたい。
12月5日、ジャポン皇国に着いてまずは英樹さんに挨拶に行く。
「孫が産まれて嬉しいんだけど、女の子がいなくて寂しい…」
とこぼしていた。早苗さんには怒られるから言えないらしい。
そのまま朱雀州の知事宮に行き、織部さんに連れられて藤乃さんと穂高君に会いに行った。
「…かわいい」
悪魔はホニャホニャする穂高君を見て一言そう言うと、そのままじーっと無言で固まっていた。
「ギデオンさん、どうしたの」
「いえ、その…赤ちゃんて、こんなに可愛いんですね…」
「アリスちゃん、オリヴィアちゃんも可愛かったでしょ?」
「…あの時は、自分が子どもを作れない絶望しかなかったので、可愛いとか、感動したとか、そんな感情はなんにも浮かんでこなくて、…オリヴィアのときはソルマーレ国にいませんでしたし…。フィーと出逢えて、性交して、結婚もできて、フィーを孕ませるなんて言ってましたけど、想像がついていなかったというか…赤ちゃんを見て、こんなに胸が温かく、感動するとは思いませんでした…。なんて、可愛らしい存在なんでしょうか…」
そう言うと、悪魔の瞳から涙が零れ出し、悪魔は私に抱きつくと声をあげて泣き出した。その背中をよしよし撫でる。ひとりで生きていかなくてはならないという非情な呪いは、悪魔をこんなにも苦しめていたのだ。
「フィー、ありがとう。ありがとうございます…」
何度もそう言って泣く悪魔につられたのか、穂高君が泣き出してしまった。悪魔はビックリしたように顔をあげると、「す、すみません」と藤乃さんに頭を下げた。
「ギデオン様、赤ちゃんは泣くのが仕事ですから!なんにも謝ることなどないのです。お腹がすいたのでしょう、私、おっぱい飲ませてきますね」
藤乃さんが穂高君をあやしながら出て行くと、織部さんが悪魔を抱き締めた。
「ギデオンさん、良かったな。俺も、自分の子どもができてすごく幸せだ。ギデオンさんももっと幸せになるよ。今までひとりでツラかった分、これからは幸せしかないから。俺が保証する。ありがとな、来てくれて。本当に嬉しいよ」
悪魔は織部さんに抱かれたまま、静かに涙を零していた。そのふたりを見て悶えていたことは内緒です。すみません感動をぶち壊す腐女子で。
織部さんは「せっかくの新婚旅行だから」と、旅館を予約してくれていた。
「朱雀州の優秀な警備部がついてるから安心して過ごしてくれ」
着いた旅館で、露天風呂のついた離れに案内される。露天風呂を初めて見たという悪魔は、感動したらしく何度も風呂に入っていた。
「フィー、あのお風呂は素晴らしいですね。景色もいいし、最高です」
「ソルマーレ国の人たちも、ジャポン皇国に旅行に来たらギデオンさんみたいに感動するだろうね。温泉も2ヶ所しかないもんね」
「そうですね…今まであまり考えたことがありませんでしたが、こういうふうに温泉街を整備したら経済活動を更に進めることができるように思います」
「料金が高い所ばかりじゃなくて、日帰りで入れるような共同浴場なんかもあるといいかもね。日帰りって言っても、さっきのギデオンさんみたいに何回も入りたい人もいるだろうし、休憩できる場所とか、食事できる場所とかもあるといいと思う」
「帰国したら、さっそく陛下に掛け合います。あの、フィー、」
「なに?」
「…あの。コロコロ変わって申し訳ないんですけど、2月に早めてもいいですか、結婚式を」
…うん?
悪魔を見ると、悪魔も真剣な顔でこちらを見ている。
「まあ、招待状がまだだし、変更はできるだろうけど…準備も、」
「早く、フィーとわたくしの子どもを作りたいんです。織部さんの…穂高君を見て、すごく心がホワホワしています。わたくしとフィーの子どもができたら、もっとホワホワすると思うんです。フィーが大変じゃなければ、たくさん子どもを産んで欲しい。前にも言いましたけど、あの時とはまったく違う心持ちです。フィーと、子育てをして、もっと幸せになりたいです」
「いいよ」
「…本当ですか。無理していませんか」
私は立ち上がって、悪魔を抱き締めた。
「ギデオンさん、そういうことをきちんと話してくれて嬉しい。ありがとう。大好きだよ」
悪魔の顔がみるみる赤くなる。
「ついでに言えば、2月ならもし妊娠してもお腹が出たりしないし、なんなら今日から子作りしようよ。うまい具合にすぐできるかはわからないけど」
「…本当ですか。もう、孕ませてもいいですか」
「いいよ。ギデオンさんとずっと生きていく、って決めたんだから。たくさん子どもを作ろう。そして、みんなで幸せになろうよ」
真っ赤な顔のまま悪魔は、「フィー…」と呟いた。あいかわらず、可愛い悪魔だ。
その夜、張り切った悪魔とたくさんたくさんエッチをしすぎて、朝食を食べ損ねたのはいい思い出である。
【番外編 了】
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