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番外編~結婚生活編
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龍彦さんは私をベッドに降ろすと、自分も横になり「イヤ~!あちこち春だわねぇ!」と嬉しそうに言った。
「橘ちゃんもさっさと種付けすればいいのよぅ。相手が若いんだし、10人くらい産んでもらえば片桐も安心でしょ!」
もう知ってるんだ、橘さんとローズマリーさんのこと…寝てたんじゃなかったのかな…。アネットさんみたい。影の人ってみんなこんな情報通なのかな。
「撫子ちゃんもわかってるのよね、本当は~。でも、大事なソフィアちゃんのことだからなかなか落としどころが付けられないというかぁ…。ま、蘇芳ちゃん次第よねぇ。
ソフィアちゃんはもう禍根はないんでしょ?」
「ないです。あれはあれで必要なことだと思ってますから」
あんたは偉いわねぇ~、と言うと頭を撫で撫でされる。
「ギデオンちゃんは、いい嫁をもらったわぁ~。ギデオンちゃんが相手じゃなければジャポン皇国に拐ってきて拝田の誰かに娶らせたいんだけど、ギデオンちゃんが相手ではねぇ…地獄まで追いかけてきそうで諦めざるを得ないわぁ」
地獄まで…来るかどうかはわからないけど、確かにしつこさは天下一品かもしれない。「逃げようとしたら強硬手段取る」って言ってたし。
「ソフィアちゃんは、前世の記憶があるのよね」
「そうですね。気づいたら、この人…ソフィアになってたんです」
「あのねぇ、ソフィアちゃん。あたし、いろいろ情報を集めてるでしょ?この前陛下のとこで、『アミノフィア国』って言ったわよね」
英樹さんとの会話まで…凄すぎる、龍彦さん。
コクリ、と頷くと、
「あたしねぇ。その言葉を聞いたら、いきなり眩暈がして。なんとか耐えたんだけどぉ…その時、膨大な量の映像が頭の中に流れ込んできて、気付いたら横になってたのよぅ。安全な場所で助かったわぁ」
「膨大な、…映像?」
「うん。あのね、ソフィアちゃん。あたしも前世の記憶が甦ったのよぅ。アミノフィア国って、あたしが大好きだった乙女ゲームに出てくる名前なのよぅ」
乙女ゲーム。菜緒子には縁のない世界…イケメンを攻略するヒロインとか、何が悲しくて愛を囁かれる女を見なくちゃならないんだ。自分は愛どころか旦那と会話すらないのに。あの時のやさぐれ具合を思い出しイライラしていると、
「アミノフィア国って、ソフィアちゃんは行ったことあるのぉ?」
「いえ、まだ…一応結婚したことは同盟国には知らせてあるのですが、何しろまだ結婚式もしていないので、お披露目をしていなくて、」
「そう…」
龍彦さんは私をじっと見つめると、
「ゲームの内容はまぁ、ソフィアちゃん興味なさげだから言わないでおくわねぇ。その中で、ソフィアちゃんに関係しそうなのはぁ、」
「え?ちょっと待ってください、私がまさか乙女ゲームに出てくるんですか!?」
龍彦さんは「ちがうわよぅ」と言うと、
「ソフィア、って名前は出てこないわよぅ。出てくるのは、アミノフィア国の同盟国である、ってソルマーレ国の名前が出てくるのよぅ。ソフィアちゃんに関係するって言うか、ソルマーレ国に関係する、ってことねぇ。ソルマーレ国、あと、敵対…まではいかないんだけどぉ、ハソックヒル、って国が出てくるのよぅ。この前陛下のとこで、その国名前も出てきてたわよねぇ」
確かに出てきた。ハソックヒル国はアミノフィア国から国民を拐っている疑惑のある国。私はほとんど名前しか知らないけれど。
「あのねぇ。あたしがやってた乙女ゲーム、『100年に一度の恋』ってタイトルだったんだけどぉ、アミノフィア国には100年に一度、王家に三つ子の王子が生まれるのよぅ。そこから物語が始まるの」
「三つ子の王子…。今の国王陛下は確かソルマーレ国の義父と同じくらいの年齢で、ご子息はお二人…三つ子ではありませんね」
「そのご子息ふたりはいくつなのぉ?」
「王太子殿下がギデオンさんと同じ年です。ギデオンさんがアミノフィア国に留学していたときにお世話になったとかで。もうご結婚されていますが、お子様はいらっしゃらないはずです」
うんうん、と頷いた龍彦さんは、「次男ちゃんはいくつなのぉ?」
「第二王子殿下はひとつ下…今年19歳になるはずです」
ふーん、とまた頷いた龍彦さんは、
「あのねぇ。もし、その王太子に三つ子が生まれたら、始まるわよぅ、乙女ゲームがぁ」
「…え?」
乙女ゲームが始まる?
「あの、龍彦さん、」
「言いたいことはわかるわよぅ。ソフィアちゃんはBL三昧だったからわからないんでしょうけどぉ、異世界に転生すると悪役令嬢でした!とか、悶える話のテッパンじゃないのよぅ~。男女の色恋に興味のないソフィアちゃんは読みもしなかったんでしょうけどぉ」
…貶められてる気がするのはなぜなんだろうか。
「だってぇ、ここまでゲームとおんなじ舞台が揃ってるのよぉ、乙女ゲーム始まるに決まってるじゃない~」
バチッ、とウインクされても…。
「乙女ゲームって言っても、そのゲーム通りに進んで行くものなんですか?だってこの世界は、確かに乙女ゲームに出てくるにせよ、それぞれ意思のある人間たちが生活しているのに、」
「BL大好きソフィアちゃんのために解説してあげるとぉ、その物語通りに話が進む…ゲームは『めでたしめでたし』で終わるわけだから、そこまで、つまりゲームのエンディングまでは必ずその通りに進む…『強制力』が発生する場合とぉ、」
「ゲームの強制力?」
そうよぉ、と言う龍彦さんは、
「あ、揃ってる、って言えばねぇ、名前はもちろんでてこないけどぉ、ギデオンちゃんと双子王子…ソルマーレ国の王太子殿下と弟の双子王子、っても出てくるのよぅ~。『赤い悪魔』『海の双鬼』って二つ名を持ってるのぉ~」
赤い…悪魔?
「乙女ゲームに出てくるんですか?」
「うん、その二つ名がね!」
悪魔は確かに悪魔だけど、私がそう心の中で命名しただけだし、赤い悪魔とは呼んでない。
それでねぇ、とキャピキャピ話す龍彦さんだが、まったく興味がない上に横にされてポンポンされて、あったかくて、…眠くなってきた。
そのまま吸い込まれるように意識がなくなる。
☆☆☆
「あらぁ…。寝ちゃったわねぇ」
目の前でスヤスヤ寝息をたてるソフィアちゃんの髪を撫でる。
「ほんっと、乙女らしきものに興味がないのねぇ、あなたは。こんなにかわゆいのに」
ソフィアちゃんを大好きなギデオンちゃんと双子ちゃんを思い出す。
「…あたしもねぇ。見たい気持ちはあるのよ、だってぇ、大好きなゲームだったんだものぉ。でも、もし、始まっちゃったら…」
名前しか出てこないソルマーレ国の『赤い悪魔』、『海の双鬼』にあの3人がなるのは…同盟国から敬われ、敵国には恐怖の対象でしかない存在になるのは、
「…貴女が殺されちゃうからなのよぅ。あの3人の至高の存在である、ソルマーレ国王太子妃が…」
「橘ちゃんもさっさと種付けすればいいのよぅ。相手が若いんだし、10人くらい産んでもらえば片桐も安心でしょ!」
もう知ってるんだ、橘さんとローズマリーさんのこと…寝てたんじゃなかったのかな…。アネットさんみたい。影の人ってみんなこんな情報通なのかな。
「撫子ちゃんもわかってるのよね、本当は~。でも、大事なソフィアちゃんのことだからなかなか落としどころが付けられないというかぁ…。ま、蘇芳ちゃん次第よねぇ。
ソフィアちゃんはもう禍根はないんでしょ?」
「ないです。あれはあれで必要なことだと思ってますから」
あんたは偉いわねぇ~、と言うと頭を撫で撫でされる。
「ギデオンちゃんは、いい嫁をもらったわぁ~。ギデオンちゃんが相手じゃなければジャポン皇国に拐ってきて拝田の誰かに娶らせたいんだけど、ギデオンちゃんが相手ではねぇ…地獄まで追いかけてきそうで諦めざるを得ないわぁ」
地獄まで…来るかどうかはわからないけど、確かにしつこさは天下一品かもしれない。「逃げようとしたら強硬手段取る」って言ってたし。
「ソフィアちゃんは、前世の記憶があるのよね」
「そうですね。気づいたら、この人…ソフィアになってたんです」
「あのねぇ、ソフィアちゃん。あたし、いろいろ情報を集めてるでしょ?この前陛下のとこで、『アミノフィア国』って言ったわよね」
英樹さんとの会話まで…凄すぎる、龍彦さん。
コクリ、と頷くと、
「あたしねぇ。その言葉を聞いたら、いきなり眩暈がして。なんとか耐えたんだけどぉ…その時、膨大な量の映像が頭の中に流れ込んできて、気付いたら横になってたのよぅ。安全な場所で助かったわぁ」
「膨大な、…映像?」
「うん。あのね、ソフィアちゃん。あたしも前世の記憶が甦ったのよぅ。アミノフィア国って、あたしが大好きだった乙女ゲームに出てくる名前なのよぅ」
乙女ゲーム。菜緒子には縁のない世界…イケメンを攻略するヒロインとか、何が悲しくて愛を囁かれる女を見なくちゃならないんだ。自分は愛どころか旦那と会話すらないのに。あの時のやさぐれ具合を思い出しイライラしていると、
「アミノフィア国って、ソフィアちゃんは行ったことあるのぉ?」
「いえ、まだ…一応結婚したことは同盟国には知らせてあるのですが、何しろまだ結婚式もしていないので、お披露目をしていなくて、」
「そう…」
龍彦さんは私をじっと見つめると、
「ゲームの内容はまぁ、ソフィアちゃん興味なさげだから言わないでおくわねぇ。その中で、ソフィアちゃんに関係しそうなのはぁ、」
「え?ちょっと待ってください、私がまさか乙女ゲームに出てくるんですか!?」
龍彦さんは「ちがうわよぅ」と言うと、
「ソフィア、って名前は出てこないわよぅ。出てくるのは、アミノフィア国の同盟国である、ってソルマーレ国の名前が出てくるのよぅ。ソフィアちゃんに関係するって言うか、ソルマーレ国に関係する、ってことねぇ。ソルマーレ国、あと、敵対…まではいかないんだけどぉ、ハソックヒル、って国が出てくるのよぅ。この前陛下のとこで、その国名前も出てきてたわよねぇ」
確かに出てきた。ハソックヒル国はアミノフィア国から国民を拐っている疑惑のある国。私はほとんど名前しか知らないけれど。
「あのねぇ。あたしがやってた乙女ゲーム、『100年に一度の恋』ってタイトルだったんだけどぉ、アミノフィア国には100年に一度、王家に三つ子の王子が生まれるのよぅ。そこから物語が始まるの」
「三つ子の王子…。今の国王陛下は確かソルマーレ国の義父と同じくらいの年齢で、ご子息はお二人…三つ子ではありませんね」
「そのご子息ふたりはいくつなのぉ?」
「王太子殿下がギデオンさんと同じ年です。ギデオンさんがアミノフィア国に留学していたときにお世話になったとかで。もうご結婚されていますが、お子様はいらっしゃらないはずです」
うんうん、と頷いた龍彦さんは、「次男ちゃんはいくつなのぉ?」
「第二王子殿下はひとつ下…今年19歳になるはずです」
ふーん、とまた頷いた龍彦さんは、
「あのねぇ。もし、その王太子に三つ子が生まれたら、始まるわよぅ、乙女ゲームがぁ」
「…え?」
乙女ゲームが始まる?
「あの、龍彦さん、」
「言いたいことはわかるわよぅ。ソフィアちゃんはBL三昧だったからわからないんでしょうけどぉ、異世界に転生すると悪役令嬢でした!とか、悶える話のテッパンじゃないのよぅ~。男女の色恋に興味のないソフィアちゃんは読みもしなかったんでしょうけどぉ」
…貶められてる気がするのはなぜなんだろうか。
「だってぇ、ここまでゲームとおんなじ舞台が揃ってるのよぉ、乙女ゲーム始まるに決まってるじゃない~」
バチッ、とウインクされても…。
「乙女ゲームって言っても、そのゲーム通りに進んで行くものなんですか?だってこの世界は、確かに乙女ゲームに出てくるにせよ、それぞれ意思のある人間たちが生活しているのに、」
「BL大好きソフィアちゃんのために解説してあげるとぉ、その物語通りに話が進む…ゲームは『めでたしめでたし』で終わるわけだから、そこまで、つまりゲームのエンディングまでは必ずその通りに進む…『強制力』が発生する場合とぉ、」
「ゲームの強制力?」
そうよぉ、と言う龍彦さんは、
「あ、揃ってる、って言えばねぇ、名前はもちろんでてこないけどぉ、ギデオンちゃんと双子王子…ソルマーレ国の王太子殿下と弟の双子王子、っても出てくるのよぅ~。『赤い悪魔』『海の双鬼』って二つ名を持ってるのぉ~」
赤い…悪魔?
「乙女ゲームに出てくるんですか?」
「うん、その二つ名がね!」
悪魔は確かに悪魔だけど、私がそう心の中で命名しただけだし、赤い悪魔とは呼んでない。
それでねぇ、とキャピキャピ話す龍彦さんだが、まったく興味がない上に横にされてポンポンされて、あったかくて、…眠くなってきた。
そのまま吸い込まれるように意識がなくなる。
☆☆☆
「あらぁ…。寝ちゃったわねぇ」
目の前でスヤスヤ寝息をたてるソフィアちゃんの髪を撫でる。
「ほんっと、乙女らしきものに興味がないのねぇ、あなたは。こんなにかわゆいのに」
ソフィアちゃんを大好きなギデオンちゃんと双子ちゃんを思い出す。
「…あたしもねぇ。見たい気持ちはあるのよ、だってぇ、大好きなゲームだったんだものぉ。でも、もし、始まっちゃったら…」
名前しか出てこないソルマーレ国の『赤い悪魔』、『海の双鬼』にあの3人がなるのは…同盟国から敬われ、敵国には恐怖の対象でしかない存在になるのは、
「…貴女が殺されちゃうからなのよぅ。あの3人の至高の存在である、ソルマーレ国王太子妃が…」
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