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番外編~結婚生活編
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時間になり食堂に行くと、英樹さんと双子王子が楽しそうに話をしていた。悪魔と違って礼儀正しい彼らは心配することなどないだろう。正真正銘の王子様なのだから。…悪魔については、どうも「王子様」と認識できない。
「遅くなりまして申し訳ありません」
「いや、ソフィアさんちょうどだよ。わたくしが、おふたりにお話を聞きたくて少し早く来ていただいたのです。さ、座って」
ソルマーレ国でも米の料理はだいぶ種類が増えてきたが、やっぱり本場で食べる美味しさは違うように思う。お抱え料理人の方の腕もあるのだろうが。
モグモグ感動しながら食べていると、
「ソフィアさん、彼らには来年、トゥランクメント族の部落で勉強していただくことにします。幸いあの部族は、他人を受け入れることに拒絶感などは持っていないので」
と英樹さんに言われた。
「住まいをどうするかは撫子に相談しますが、彼らはソルマーレ国の大切な王子なのでたぶん知事宮預りになると思います。警備もしっかりしていますし、安心して任せられますので」
「わかりました、いろいろと決めていただいてありがとうございます。陛下にお任せいたします」
英樹さんはコクリと頷くと、
「しかしやはりソルマーレ国と国交を開いて良かった。父に感謝です。こちらに通ってくださったソルマーレ国国王にも。新しいものを取り入れていかなければ、国の発展は見込めない。国防の面から考えると閉鎖しておけば安心ではあるが、狭い世界で閉じこもっていてはいろいろな面で弊害も出てきますからね」
「国防と言えば、ジャポン皇国には軍隊などはあるのですか?」
英樹さんは首を横に振ると、
「ソルマーレ国の前にタイトレア国とも国交を結びましたが、今後はそういうことも考えていかないとなりませんね。友好国ではあるが、いつどんな風に変わるかは誰にもわからない。今あるのは、警察組織だけで国内の犯罪に対応するだけですから」
「警察組織、というのは…」
ディーン王子が聞く。
「ソルマーレ国で言えば、なんでしょう…騎士団でしょうか?」
「犯罪に対応するのであれば、自警団などもそれに当たるかもしれませんね」
ふたりの言葉を受けた英樹さんは、
「ジャポン皇国には正式な騎士団も存在していません。白虎州には小平家という剣に優れた一門がありますが、他国と戦えるかと言えば話は別です」
ソルマーレ国は騎士団はあるけれど、海に面していながら海軍はない。たぶん今まで攻めいられた歴史がないからだろう。
「海軍や陸軍が発展しているのは、アミノフィア国ですね。アミノフィア国はソルマーレ国の南にある大国で、我々の同盟国でもあります。アミノフィア国のさらに南に位置するハソックヒル国に対抗するためですが、国境付近では睨み合いが日常茶飯事らしいので、訓練などもかなり本格的だと聞いております。ソフィア様、兄上は本来なら学園に通う年に、その…ああいう状態で王位継承もするおつもりがなかったので、アミノフィア国に留学していたのです。アミノフィア国には陸軍、海軍の隊員を育成する学校があり、兄上は陸軍養成学校に入りました。そこでさらに剣の腕を磨いてきたのです」
「そうなのですか…」
私は悪魔と結婚したものの、つい最近までは近衛騎士と思っていたし、特に過去を知りたいとは思わなかったため、悪魔について知っていることは皆無に近い。エロ悪魔ということしか知らない。
「実際に、国境でハソックヒル国の軍隊と戦ったりもしたらしいですよ」
「え!?」
私の叫び声を受けて、ゼイン王子が苦笑いする。
「兄上は、…本当にすべてを諦めていらっしゃって…たぶん、ご自分のことも諦めていたのです。戦闘に参加したと聞いて父上は怒り狂っていましたが、どれだけ言われても兄上は3年間ソルマーレ国には戻ってきませんでした」
悪魔が「いつ死んでも構わなかった」と言っていたことを思い出し、胸がキュウッと痛む。
「わたくしは、その二国についての知識がありませんが、敵対している国なのですか?」
英樹さんの言葉に、ゼイン王子が答える。
「ハソックヒル国は奴隷制を認めている国で、我々も先日我が国の罪人を売り渡したところなのですが、隣接するアミノフィア国に入り込み国民を拐うらしいのです。あくまでも、やっているのは奴隷商人と言い張ってのらりくらりとかわしているらしいですが、王家の意向が働いているのは間違いないであろうというのがアミノフィア国の見解です。国境の警備もかなり堅固なのになぜか入り込んでくる」
「たぶん内部に内通者がいるのだろうと兄上は仰っていました。ただし、兄上はあくまでソルマーレ国の王子でしたし、下手に干渉してソルマーレにまで手を伸ばされたら困るからと静観するしかなかったようですが」
その後私をチラリと見たディーン王子は、
「…実はまだ、ソフィア様には言ってなかったのですが、僕たちのジャポン皇国への留学は来年一年、と兄上に厳命されているのです。ふたり揃っての留学は」
…悪魔に?
「どういうことですか?」
「兄上は、ご自分のことがどうでも良かったのでソルマーレ国についても積極的に何かをしようというお考えはなかったのですが、今回ソフィア様と結婚したことでソルマーレ国をより安全で平和な国にしたいからと、海軍を発足させることをお決めになりまして。アミノフィア国に留学して、海軍のいろはを学んで来いと」
そんなこと、まったく知らなかった。悪魔はそんな風に考えて、新しい道を模索しているんだ。
「僕たちも、そのことについて否やはありません。兄上が立太子してくださったおかげで国王になるという重責から逃れることができた。本当に感謝しかありません。僕たちは双子であるがゆえに、どちらかが上に立つ、なんてことはどうも受け入れがたくて悩んでおりましたので…兄上の力になれるのであれば、なんでもしたい。ですから、来年一年、しっかり後悔なく学んで、ふたり揃ってアミノフィア国に行きます。ふたりでいたほうが、より切磋琢磨できますし。その間…ジャポン皇国への留学も含めると二年は留守にいたしますが、ソフィア様、兄上をどうぞよろしくお願いいたします」
「ジャポン皇国にも、機会があればまたお邪魔させてください」
ふたりの言葉をじっと聞いていた英樹さんは、
「ジャポン皇国も、海軍を創りたい」
とポツリと呟いた。
「この国は海に囲まれていて、今は辿り着けないようになっていますが…先ほどの、アミノフィア国の内通者の話を聞いて、…気を悪くなさらないでいただきたいのですが、ジャポン皇国に来れるソルマーレ国やタイトレア国の船に他国の間者が入り込まないとも言えないですよね。
もし、それで手引きをされてしまったら太刀打ちできるかどうか…今のジャポン皇国ではむずかしいでしょう。大事な国を、守りきれない」
英樹さんは早苗さんを見ると、
「わたくしの最愛を守るために…わたくしたちも、変わるべき時なのかもしれません」
「あなた、わたくしを守るなんて、」
英樹さんは優しく微笑むと、
「早苗だけを守るわけではないだろうけど、国のために、っていう漠然とした思いよりも早苗を守りたい、って思ったほうがより力になるというか…具体的にどうするか、考えがより鮮明になるだろう?先ほど、ギデオンさんの話があったけど、ギデオンさんだって、ソフィアさんを守りたいから国を変えようと思ったわけだから。愛の力は偉大です」
愛の力かどうかは不明だが、悪魔はソルマーレ国の王太子として動き始めている。それなのに私は…。こんなんで、王太子妃と言えるのだろうか。王妃様のお手伝いをしてはいるものの、まだまだわからないことばかりなのに。
悪魔の隣に、私がいても、いいのだろうか。そんな漠然とした「靄」が、私の心に生まれた。
「遅くなりまして申し訳ありません」
「いや、ソフィアさんちょうどだよ。わたくしが、おふたりにお話を聞きたくて少し早く来ていただいたのです。さ、座って」
ソルマーレ国でも米の料理はだいぶ種類が増えてきたが、やっぱり本場で食べる美味しさは違うように思う。お抱え料理人の方の腕もあるのだろうが。
モグモグ感動しながら食べていると、
「ソフィアさん、彼らには来年、トゥランクメント族の部落で勉強していただくことにします。幸いあの部族は、他人を受け入れることに拒絶感などは持っていないので」
と英樹さんに言われた。
「住まいをどうするかは撫子に相談しますが、彼らはソルマーレ国の大切な王子なのでたぶん知事宮預りになると思います。警備もしっかりしていますし、安心して任せられますので」
「わかりました、いろいろと決めていただいてありがとうございます。陛下にお任せいたします」
英樹さんはコクリと頷くと、
「しかしやはりソルマーレ国と国交を開いて良かった。父に感謝です。こちらに通ってくださったソルマーレ国国王にも。新しいものを取り入れていかなければ、国の発展は見込めない。国防の面から考えると閉鎖しておけば安心ではあるが、狭い世界で閉じこもっていてはいろいろな面で弊害も出てきますからね」
「国防と言えば、ジャポン皇国には軍隊などはあるのですか?」
英樹さんは首を横に振ると、
「ソルマーレ国の前にタイトレア国とも国交を結びましたが、今後はそういうことも考えていかないとなりませんね。友好国ではあるが、いつどんな風に変わるかは誰にもわからない。今あるのは、警察組織だけで国内の犯罪に対応するだけですから」
「警察組織、というのは…」
ディーン王子が聞く。
「ソルマーレ国で言えば、なんでしょう…騎士団でしょうか?」
「犯罪に対応するのであれば、自警団などもそれに当たるかもしれませんね」
ふたりの言葉を受けた英樹さんは、
「ジャポン皇国には正式な騎士団も存在していません。白虎州には小平家という剣に優れた一門がありますが、他国と戦えるかと言えば話は別です」
ソルマーレ国は騎士団はあるけれど、海に面していながら海軍はない。たぶん今まで攻めいられた歴史がないからだろう。
「海軍や陸軍が発展しているのは、アミノフィア国ですね。アミノフィア国はソルマーレ国の南にある大国で、我々の同盟国でもあります。アミノフィア国のさらに南に位置するハソックヒル国に対抗するためですが、国境付近では睨み合いが日常茶飯事らしいので、訓練などもかなり本格的だと聞いております。ソフィア様、兄上は本来なら学園に通う年に、その…ああいう状態で王位継承もするおつもりがなかったので、アミノフィア国に留学していたのです。アミノフィア国には陸軍、海軍の隊員を育成する学校があり、兄上は陸軍養成学校に入りました。そこでさらに剣の腕を磨いてきたのです」
「そうなのですか…」
私は悪魔と結婚したものの、つい最近までは近衛騎士と思っていたし、特に過去を知りたいとは思わなかったため、悪魔について知っていることは皆無に近い。エロ悪魔ということしか知らない。
「実際に、国境でハソックヒル国の軍隊と戦ったりもしたらしいですよ」
「え!?」
私の叫び声を受けて、ゼイン王子が苦笑いする。
「兄上は、…本当にすべてを諦めていらっしゃって…たぶん、ご自分のことも諦めていたのです。戦闘に参加したと聞いて父上は怒り狂っていましたが、どれだけ言われても兄上は3年間ソルマーレ国には戻ってきませんでした」
悪魔が「いつ死んでも構わなかった」と言っていたことを思い出し、胸がキュウッと痛む。
「わたくしは、その二国についての知識がありませんが、敵対している国なのですか?」
英樹さんの言葉に、ゼイン王子が答える。
「ハソックヒル国は奴隷制を認めている国で、我々も先日我が国の罪人を売り渡したところなのですが、隣接するアミノフィア国に入り込み国民を拐うらしいのです。あくまでも、やっているのは奴隷商人と言い張ってのらりくらりとかわしているらしいですが、王家の意向が働いているのは間違いないであろうというのがアミノフィア国の見解です。国境の警備もかなり堅固なのになぜか入り込んでくる」
「たぶん内部に内通者がいるのだろうと兄上は仰っていました。ただし、兄上はあくまでソルマーレ国の王子でしたし、下手に干渉してソルマーレにまで手を伸ばされたら困るからと静観するしかなかったようですが」
その後私をチラリと見たディーン王子は、
「…実はまだ、ソフィア様には言ってなかったのですが、僕たちのジャポン皇国への留学は来年一年、と兄上に厳命されているのです。ふたり揃っての留学は」
…悪魔に?
「どういうことですか?」
「兄上は、ご自分のことがどうでも良かったのでソルマーレ国についても積極的に何かをしようというお考えはなかったのですが、今回ソフィア様と結婚したことでソルマーレ国をより安全で平和な国にしたいからと、海軍を発足させることをお決めになりまして。アミノフィア国に留学して、海軍のいろはを学んで来いと」
そんなこと、まったく知らなかった。悪魔はそんな風に考えて、新しい道を模索しているんだ。
「僕たちも、そのことについて否やはありません。兄上が立太子してくださったおかげで国王になるという重責から逃れることができた。本当に感謝しかありません。僕たちは双子であるがゆえに、どちらかが上に立つ、なんてことはどうも受け入れがたくて悩んでおりましたので…兄上の力になれるのであれば、なんでもしたい。ですから、来年一年、しっかり後悔なく学んで、ふたり揃ってアミノフィア国に行きます。ふたりでいたほうが、より切磋琢磨できますし。その間…ジャポン皇国への留学も含めると二年は留守にいたしますが、ソフィア様、兄上をどうぞよろしくお願いいたします」
「ジャポン皇国にも、機会があればまたお邪魔させてください」
ふたりの言葉をじっと聞いていた英樹さんは、
「ジャポン皇国も、海軍を創りたい」
とポツリと呟いた。
「この国は海に囲まれていて、今は辿り着けないようになっていますが…先ほどの、アミノフィア国の内通者の話を聞いて、…気を悪くなさらないでいただきたいのですが、ジャポン皇国に来れるソルマーレ国やタイトレア国の船に他国の間者が入り込まないとも言えないですよね。
もし、それで手引きをされてしまったら太刀打ちできるかどうか…今のジャポン皇国ではむずかしいでしょう。大事な国を、守りきれない」
英樹さんは早苗さんを見ると、
「わたくしの最愛を守るために…わたくしたちも、変わるべき時なのかもしれません」
「あなた、わたくしを守るなんて、」
英樹さんは優しく微笑むと、
「早苗だけを守るわけではないだろうけど、国のために、っていう漠然とした思いよりも早苗を守りたい、って思ったほうがより力になるというか…具体的にどうするか、考えがより鮮明になるだろう?先ほど、ギデオンさんの話があったけど、ギデオンさんだって、ソフィアさんを守りたいから国を変えようと思ったわけだから。愛の力は偉大です」
愛の力かどうかは不明だが、悪魔はソルマーレ国の王太子として動き始めている。それなのに私は…。こんなんで、王太子妃と言えるのだろうか。王妃様のお手伝いをしてはいるものの、まだまだわからないことばかりなのに。
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