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「流れ出た血と共に、わたくしの薄汚い殿下への執着は死にました。これから先、二度と煩わせることはございません」
そう言ってサーシャは、叔父を見上げ幸せそうに微笑んだ。
「わたくしを救ってくれて、愛してくださったロイド様と、生涯生きて参ります。愛するロイド様と」
叔父は少し顔を赤らめると、「サーシャ…」と呟きサーシャの額に口づけた。
信頼しあい、心から愛し合うふたりの姿とは対照的に、ユアンはもうアマンダを、今までと同じに見ることはできなくなった。何よりあの、悪鬼のような顔がこびりつき、愛しいなどという気持ちは欠片もなくなった。
あんなに可愛く、すべてだったアマンダを失い、同時に継承権も失った。離縁したいと申し出たが、正妃を二度も離縁するなど勝手は許さないと国王に吐き捨てられ、日々、美しく花開くサーシャを見せつけられながら失望のうちにユアンはこの世を去った。
【了】
そう言ってサーシャは、叔父を見上げ幸せそうに微笑んだ。
「わたくしを救ってくれて、愛してくださったロイド様と、生涯生きて参ります。愛するロイド様と」
叔父は少し顔を赤らめると、「サーシャ…」と呟きサーシャの額に口づけた。
信頼しあい、心から愛し合うふたりの姿とは対照的に、ユアンはもうアマンダを、今までと同じに見ることはできなくなった。何よりあの、悪鬼のような顔がこびりつき、愛しいなどという気持ちは欠片もなくなった。
あんなに可愛く、すべてだったアマンダを失い、同時に継承権も失った。離縁したいと申し出たが、正妃を二度も離縁するなど勝手は許さないと国王に吐き捨てられ、日々、美しく花開くサーシャを見せつけられながら失望のうちにユアンはこの世を去った。
【了】
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