異世界剣豪~侍になれなかった女~

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二章 切腹の意味

切腹の意味.1

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 強烈な喉の乾きを覚えて、燐子は身動ぎしながら瞳を開けた。

 数秒だけ倦怠感が残ったが、窓から入ってくる新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んでいるうちに霧散して、一分と経たずに意識は完全に覚醒した。

(何か、夢を見ていたような気がする。懐かしい夢を……なのに、それがどんなものだったか思い出せない)

 忘れる、ということが普段より恐ろしく感じた燐子は、もう一度目をつむって、それからゆっくりと開いた。

 体を起き上がらせながら自分が床ではなく、寝台の上に寝かされていたことに驚く。

(そうか、倒れたのか……)

 情けないな、と窓の外へと視線を向ける。

 そこには美しい山々と、緩やかな流れをたたえた幾筋もの細い川が見える。

「……異なる世界、か」

 そんな理解の範疇から飛び出した場所にいても、いつも通り腹も減れば、眠くもなる自分がどこかおかしかった。しかし、口を開いてみても、漏れるのは不気味で渇いた笑いだけだ。

 鳥のさえずりが、川の上に浮かぶ朝靄の中から聞こえてくる。

 空気感や気温は日の本の春を連想させる暖かさに包まれているのだが、鶯の声も、梅の花も、桜の花も、ない。

(それどころか、私自身さえも……)

 笑えるものだ。最期まで、家名のために父と同胞たちとともに命を賭して戦ったというのに……今や、その家名も存在ごと燃え尽きた。

(あの日の火炎が、私の体と心だけを残して、周囲の物を軒並み焼き尽くしてしまったかのようだ)

 もはや、この命に意味はない。
 誇りも誉もないのであれば、腹を切って死のう。

 そうすることで、私は誇り高く消えることができる気がしてならない。

 侍としての身分がないこの世界では、魂さえ清廉で誇り高くあれば、それはもう侍と呼んでよいのではないか?

 その考えが、燐子の中の薄暗い炎に薪をくべた。

(善は急げだ)

 燐子は、割腹の準備をしようと決めた。

 しかし、ふと気がつけば自分が身につけていた一切の道具が消えてしまっている。

 腰の鎧も、小太刀も、己の魂とも言うべき太刀もない。いや、それどころか服さえ違うものに変わっていた。

 慌てて布団をめくり、それから寝台の下を探すも、埃一つ見当たらない。

 今唯一、自分と日の本とを繋ぎ止めていた宝物を失ってしまい、燐子は軽い錯乱状態に陥った。

 どこを探しても見当たらず途方に暮れていた燐子の後方から、不意に、誰かが声をかけた。

「探しものはコレ?」

 声を耳にして素早く振り向くと、そこには、昨日燐子が斬りかかった高飛車な女が――ミルフィが立っていた。

 彼女は、太刀と小太刀を両手に一本ずつ握って、人を小馬鹿にするみたいに左右に振っていた。それを目撃した燐子は、血相を変えてミルフィに掴みかかった。

 燐子の行動を予想していなかったミルフィは、彼女に飛びかかられて、まともに躱すこともできずに燐子と共に床に倒れ込んだ。

「きゃっ!」

 情けない声と共に派手な音を立てたミルフィを、燐子は迷惑極まりないといった表情で睨みつける。

「貴様、どういうつもりだ……!」
「わ、ちょ、冗談だって」
「随分と下らない冗談を好むのだな!」
「何よ、ちょっとからかっただけじゃない、どきなさいよ!」
「からかった、だと……?」

 こっちは敗戦から先、肉親の血で手を染めながら恥を晒して生き延びてしまったうえ、違う世界なんてワケの分からない御伽噺の中に迷い込んでしまったというのに。

「ふざけるな、私は、このような、このようなことになってっ!」

 ミルフィと揉みくちゃになりながら、燐子は自分が何をしているのか分からなくなってしまっていた。

 自分の下でミルフィが「どこ触ってんのよ!」と大声を上げているが、今はそんな声でさえも燐子を困惑させた。

「お前のような、女に、私の気持ちなど分かるものか……!」

 ぎらりと鈍色に輝いた燐子の瞳に射抜かれて、ミルフィはようやく観念したように謝罪を繰り返し、太刀と小太刀を燐子の胸に突き返した。

 ミルフィは、二刀を大事そうに抱きしめた燐子を、息を荒げながら無言で観察していた。それから、相手の追い詰められた様子に、次第に罪悪感を覚え、もう一度だけ真摯な口調で謝った。

「……ごめんって」

 しかし、燐子は謝罪を受けても、いじけたように「黙れ」と吐き捨てるだけだ。

 刀を抱きしめて、腕と膝の間の隙間に顔を埋めた燐子に、ミルフィは渋々といった様子で声をかける。

「あのさぁ、ご飯食べないの」
「……」
「ねぇ、とりあえず食べなよ」
「向こうへ行け」魂の抜けた人形のように弱々しい声で相手を拒絶する。
「あぁもう!行くわよ!」

 燐子の陰鬱な態度に我慢の限界が来たらしいミルフィは、無理やり相手の腕を掴み立ち上がらせた。

 ミルフィの力が想像していた以上に強くて、燐子は、驚きに小さな声を漏らす。

 そうして、猪突猛進に突き進むミルフィに押され、連れられるがまま部屋の敷居をいくつか跨いだ。

 やがて、大きな机のある部屋に移動させられる。すると、そこにはスプーンを片手にこちらを見つめるドリトンと、口の周りをミルクで白く染めたエミリオがいた。

 最初のうちは、自分の孫が力ずくで客人を引っ張ってきたことに呆気をとられていたドリトンだったが、すぐに苦笑を浮かべ、ミルフィへ手を放してあげるように伝えた。

 ミルフィ自身、それを言われるまで腕を掴んでいたことを忘れていたため、慌てて燐子から離れた。

「さっさと座りなさい、流れ人」
「私は……」
「つべこべ言わない。冷めるでしょ」

 燐子はミルフィの強引さに負けると、胸にかき抱いていた二本の刀を机の上に置き、ミルフィの手によって運ばれてくる食べ物を不思議そうな表情で見守っていた。

 木の器に入った白いドロッとしたスープの中に、よく分からない野菜が角切りにされて浮かんでいる。さらに、香ばしい香りを放つ小麦色の謎の食べ物。それから、細長い筒になみなみに注がれた真っ白い飲み物。

(まさか、これは私の分なのか……?)

 食事を運んできた彼女をまじまじと見るが、ミルフィは鼻を鳴らして、「残すんじゃないわよ」と漏らしただけだ。

 それを優しい声で諫めたドリトンが、加えて食事を勧める。

「さぁ、たいしたものではありませんが、遠慮なくお召し上がり下さい。
「こ、こんな得体の知れないものを食えと申すのか?」
「じゃあ、食べなくていいわよ」とミルフィが、焼き魚のようなものを乗せた皿を片手に、声を荒げる。

(……あれは美味そうだ)

 そう考えた瞬間に空腹感が目を覚ましたようで、口内に唾液が充満する。

 腹を斬ろうと決めたのに、腹を満たさねばその気力すら湧かない。

 そんな自分が、ただ腹ただしい。

 燐子のやるせなさを漂わせた面持ちをどう勘違いしたのかは分からないが、エミリオが元気づけるように明るく笑って、「食べよう、燐子さん」と告げた。

 こんな子どもにまで気を遣わせて、恥と思わない大人は大人ではあるまい。

 腹を切る前から気品を損ねては意味がない。

 燐子は、エミリオの提案に従って席に着いた。

 全ての食事を運び終えたらしいミルフィが、「どうせ食べるなら、最初から文句言わずに食べなさいよ」と愚痴を垂れるが、すでに燐子の意識は食事のほうに向けられていた。

 一先ずは焼き魚から食べるとしよう、と燐子は箸を探したが、農具の鋤のように先端が分かれた道具と、底の浅い柄杓、玩具のような短刀しか見当たらない。

「おい、箸を忘れているぞ」
「何よ、それ。いいから食べなさいよ、もうこれ以上、何も出てこないわよ」

 一瞬、またふざけた冗談を言われていると思い、眉をしかめた燐子だったが、ミルフィが嘘を吐いていないことを察すると、同時に盛大なため息をこぼした。

「……この世界には箸もないのか」

 侍もいなければ箸もない。頭痛がしそうだった。

 とはいえ、これ以上、ここの住人に文句を言っても仕方があるまい。

 気を取り直して食事にかかろうとした燐子だったが、この奇怪な道具の使い方が全く見当もつかず、三人の見様見真似で握ってはみるも、焼き魚をほじくることすら難しかった。

 それを見て、愉快そうにミルフィが鼻を鳴らす。

「何よ、アンタ。随分と不器用なのね」
「黙れ。そもそも、こんな不便な道具でどうやって食べろというのだ。汁物のほうは柄杓ですくえても、焼き魚はどうにもなるまい」

 三人に向けて尋ねたところ、彼らはみな一様にして笑い、この汁物が『スープ』、柄杓が『スプーン』、鋤は『フォークで、短刀が『ナイフ』だと説明した。

「そんなもの急には覚えられない」
「ゆっくりでいいんだよ」とエミリオが微笑むのを見たら、それ以上、愚痴は言えなかった。

 それから食事の合間に色々な言葉を教えてもらった。中でもすぐに覚えたのは『パン』という単語だった。

 理由は単純明快で、このパンと呼ばれる柔らかな食べ物の味が絶品だったからである。

 多少喉が渇くが、味も香りも良く、そのうえ、面倒な道具を使わずに食べられるのが最高だ。

 焼き魚から始まり、パンを平らげ、その勢いでスープにも手を伸ばすと、これまた絶品。野菜の甘さも、スープそのものの味もとても濃厚で、あっという間に器の中身は空っぽになってしまった。

「おかわり、いる?」

 空になった器を名残惜しそうに見つめている燐子に、今までとは打って変わって優しい声色になったミルフィが質問した。

 燐子には、その変わり身が何だか子ども扱いされているように思えて、ここで素直に従うのは癪だと、ミルフィの提案を蹴った。

「いらぬ」

 せっかくの善意を鼻先であしらうように返されたミルフィは、明らかにムッとした顔になって、「あぁそう」と食事に戻った。

(……さすがに、無礼だったか)

 恐らく、この食事はミルフィが作ってくれたものだ。つまらない意地は捨てて、礼には礼で答えるのが品のある人間というものだ。ここで感情のままの態度をとっては、それこそ彼女と変わらない。

 燐子は綺麗に食事を済ませると、「おい」とミルフィに声をかけて、彼女にこちらを向かせると、両手を合わせ、瞳を閉じた。

「美味であった」
「何よ、偉そうに」

 できる限りの感謝を表現したというのに、ミルフィは憎々し気に呟くと、荒々しくパンを噛み千切った。

 一言文句をつけてやろうかと思ったが、ミルフィとの仲を取り持つように、「照れてるんだよ」とエミリオが補足したので、一先ずは矛を収める。

 食器が互いに擦れる音が、うららかな空気の中に響いている。

 三人が仲睦まじく会話をしているのを見て、燐子は父のことを思い出していた。それと同時によぎるのは、自分が本当にやるべきことに関してであった。

(……異界の言葉など学んで、私はどういうつもりだ)

 まさか、主君の介錯を行ったというのに、自分だけはのうのうと生き延び、このような辺境で農民として生きて行こうと考えているのではあるまいか。

 この自然豊かなで食べ物が美味しい地で、新しい人生を歩んでいる自分の姿を夢想している?

 侍に関する、ありとあらゆるものが皆殺しにされたこの世界で生きて行こうなどと、恥知らずな考えを抱いている?

(ありえん。それだけは、絶対にあってはならない)

 ぎりっ、と奥歯を噛み締めていた燐子は、いつの間にか机の端に寄せられていた二本の刀を見て、ゾッとした気分に駆られる。

(わ、私はいつ、刀をどけたのだ?侍の魂よりも、飯のほうを優先するなど……)

 このままでは不味い。

 静けさと穏やかさに骨の髄まで蝕まれる前に、自分はあるべきところへと帰らねばならない。

 たとえそれが、二度と帰れぬ川の畔であったとしても。

 燐子は太刀に手を伸ばし、刀身の半分ほどを鞘から抜いて刃紋を見つめた。そうすることで、日の本の自分を思い出せる気がしたのだ。

 抜いた刃の銀の輝きが、自分に務めを果たせと囁いている……。

 憑りつかれたような目つきで刀を見つめる燐子に、段々と三人の視線が集まっていく。

 それに気が付いていながらも、燐子は静かに呼吸を繰り返すだけだったが、エミリオが彼女の名前を呼んだことで、すぅっと顔を上げた。

「燐子さん、どうしたの?剣なんか取り出して」

 一拍置いて、燐子は淡々と告げる。

「腹を切りたいのだが」
「え、何を言ってるの、燐子さん」
「一席設けろとも、介錯人を立てよとも言わん。ただ、後始末だけ頼まれてはくれないだろうか?」

 エミリオの言葉など無視して続ける。

「燐子さん、どうか落ち着いて、腹を切るとはどういう意味なのかな」とドリトンが問う。
「文字通りだ」
「頭おかしいんじゃないの」と淡々と腹を切ることを望んでいた燐子に、ミルフィが不快感を露わにして告げた。「自分で自分の腹を切るなんて、まともじゃないわ」

 普段の燐子なら絶対に聞き逃さない一言だったのだが、今や割腹のみが、『自分に還る』唯一の手段だと考え込んでいる燐子の心には、波風一つもたらさなかった。

「理解など求めていない。ただ、私の好きにさせて欲しい」
「イカレた文化ね、エミリオの教育に悪いわ」
「好きに言うがいい。貴様のように気位の低い者に、侍の気高さなど分かりはしない」
「気位?馬鹿じゃないの。腹を切って人に迷惑をかける奴の、どこが気位が高いのよ」

 ミルフィはそう言うと、「だから嫌だったのよ、流れ人を村に入れるなんて」と吐き捨てた。

「私だって、好き好んでこんな場所に来たわけではない。……押し付けられた運命を、自分の手で断ち切って何が悪い」

 こちらからすれば、誇り高い侍と共にあった人生に、勝手についた蛇足のような時間なのだ。

「どうして死ななきゃならないの?」とエミリオが深刻な顔をして尋ねるので、燐子は侍の誉と誇りについて彼に教えた。

 その過程で父の介錯を行ったことを話した。エミリオは、そのあたりから泣き出してしまっていた。

 その理由が分からず呆然としていた燐子に、弟のそばに駆け付けたミルフィが言う。

「やっぱり、異常よ」
「お前たちからすれば、そうなのかもしれない。だが、私からすれば、この世界の方がよっぽど異常なのだ」
「どうして?どんな理由があったって、子どもが父親を斬らなきゃいけないなんて、おかしいじゃない!」

 そこが肝要なのではない、と反論しようとしたが、すっかり子どもに戻って泣きじゃくっているエミリオを見たせいで、燐子は戦意を失ってしまった。

 延々と涙を流し続けるエミリオを伴い、ミルフィが部屋を出ていく。その直前に、彼女がこちらを睨んで足を止めた以外は、何も燐子の気には留まらなかった。

 ドリトンと自分の二人だけになった部屋で、もう一度同じことを嘆願したが、もうしばらく待ってほしいと彼に頼まれて、燐子は仕方なく引き下がった。

 別に一人で勝手に腹を斬ればいいのだが、それではあまりにも無残で見苦しい。今は大人しく、ドリトンが指先ばかりの理解を示すまでは待つとしよう。

 生暖かい風を体に受けながら、なぜだか今日は、死ぬべき日ではないと燐子は考えていた。
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