余命三ヶ月、君に一生分の恋をした

望月くらげ

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第一章 感情なんていらない

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 真っ白で無機質な部屋。神経質そうな表情でカルテに何か書き込みながら、白衣を着た医者はこちらを見ることなく喋り続ける。
「今日あった嬉しいことを教えてくれるかな」
 いったいなにを聞かれてるんだ、と思う人もいるかもしれない。でも、俺にとってこの病院での問診とはこういうものだった。
「そう、ですね。ジュースを買ったら当たりが出たんですよ。まさか出るなんて思わなかったから嬉しかったです」
「そうか。当たったときは驚いたかい?」
「驚き、はしなかったですね」
 俺の返事を聞いて、医者はカルテにペンを走らせる。
「じゃあ逆に、悲しかったことは?」
「うーん、特にないです」
「悲しみは完全になくなってしまったか」
 ポツリと呟いて、医者はチェックマークのようなものをカルテに書いた。
「それで。蒼志そうし君、体調に変わりはない?」
「はい。何も」
「そう。繰り返しになるけど、少しでも変化があればすぐに救急車を呼んでください」
「わかりました」
 毎月言われるお決まりの注意事項を聞きながら、俺はカルテを盗み見る。そこには『残り三ヶ月』と書かれていた。カルテには朝比奈あさひな蒼志。十六歳と記載されている。それは俺自身を表すものだった。その隣に書かれた『喜怒哀楽』という言葉は『喜』だけを残して斜線で消されていた。
 奇病、と呼ばれる病はいくつもある。昔からあるものもあれば近年発見された珍しい物まで様々だ。俺が罹っているのもその中の一つ。『心失病しんしつびょう』と呼ばれるものだった。
「お疲れさま。もう帰って大丈夫だよ」
「ありがとうございました」
 特に薬が出る訳でもない。ただの経過観察のためだけに大学病院まで来るのは大変だろう、と以前医者から言われたことがあった。だが、俺にはその面倒くさいという感情がもうわからなかった。
「次回もまた一か月後。そうだな、六月十五日頃に見せに来て下さい。ああ、時間は今日と同じ。十六時で取っておくから安心してね」
 医者はまるでいいことをした、とでも言わんばかりの笑みをこちらに向ける。俺にとってはどうでもいいことだったけれど、別に医者の言葉を否定するだけの何かもなかったので黙って頷いた。
 どうやら医者は平日の昼間に病院に通うことで、クラスメイトから何か言われるのではないか、心失病と知られることを俺が嫌がるのではないかと思っているようだった。実際のところそんな感情はこれっぽっちも俺にはないのだけれど。
 頭を下げて診察室を出ると待合のロビーに向かう。初診の患者がいる午前中ほどではない、と聞いてはいるけど、夕方のこの時間でも大学病院は混み合っている。
 一つ開いていた二人がけソファーの片方に座ると、ポケットからスマホを取りだして、もはや定型文と化した「変わりはなかった」というメッセージを母親に送る。
 心失病を発症した当初、まだ中学生だった頃は診察の度に母親が仕事を休んで付き添ってくれていた。
 けれど、どうやら心身共に負担だったらしく高校に入ったことをきっかけに「一人で行けるか?」と父親から尋ねられた。
 俺としては別にどっちでもよかった。母親と一緒に行っても自分一人で行っても何かが変わるわけではなかったから。ただ話を聞いて「変わりないです」という返事をするだけ。ただ、それだけだった。
 電光掲示板に俺の順番を示す番号が表示された。窓口で支払いをして、帰ろうと振り返ると誰かが真っ直ぐこちらを見つめていることに気付いた。黒のブレザーにチェックのスカート。胸元にはえんじ色のリボンが付いていた。あれは――。
日下部くさかべ杏珠あんじゅ?」
「あー、やっぱり朝比奈君だ。後ろ姿でそうかなって思ってたんだけど、自信なくって」
 ひらひらと手を振り、本人曰く人懐っこい笑顔を浮かべながらこちらに向かって歩いてきた。
「お見舞い、じゃないよね。お支払いしてたし。大学病院まで来るって何かあったの? あ、ちなみに私はおばあちゃんのお見舞いに来たんだ」
 歩き出す俺の隣に当たり前のように並ぶと、日下部は聞かれてもいないことを話し、なおかつ俺にも尋ねる。小首を傾げると肩に掛かる髪がふわりと揺れた。
「定期検診」
「定期検診? 朝比奈君って何か持病でもあるの?」
「心失病」
「心失病って?」
 病名を聞いてもピンとこなかったのか、さらに尋ねてくる。それもそうだ。癌や脳腫瘍なんかのメジャーな病気に比べて、心失病なんて当事者かその周りの人間ぐらいしか知らないぐらいマイナーな病気だ。症例だって僅かしかない。どういう原理で発症するのかもわからない。だから奇病と呼ばれているのだ。
 俺は自分が以前、医者からそうされたように学術書に書いてある内容を平たく噛み砕いて説明する。
「心を失う病気と書いて心失病。文字通り心をなくす病気だよ。失感情症というのもあるらしいけど、それとは少し違う」
「心を、なくす……。それって楽しいとか、嬉しいとか、そういうのがなくなっちゃうってこと?」
「悲しいとか辛いって感情もな」
 日下部は驚いたような表情を浮かべた。別に感情がなくなったからといって何もわからないわけではない。こういうとき前だったら辛かっただろうなとか、あーきっとこんなときに悲しんだんだろうな、とか思うことはある。
 理解するのとその感情が自分の中で湧き出てくるのとは全く別の話だ。カルテに書かれていた通り、すでに俺の中から『喜怒哀楽』の『喜』以外の感情はほぼ全て抜け落ちていた。
 薄らと残ってはいるけれど、起伏というには山が小さく検査でも殆ど振れ幅は見えない。「まだあります」なんて自己申告するのも訂正するのも面倒で、そのままにしていた。
 大学病院を出て俺は阪急高槻市駅の方へと向かって歩く。高校まで徒歩通学のせいで、つい病院の日だというのに今日も歩きで来てしまった。まあ普段十五分歩くところが二十五分になるぐらいの差なのでどうってことはない。
「つまり、日下部君には喜怒哀楽がないってこと?」
「『喜び』だけはまだ残ってるけど、それ以外はないかな。もうちょっときちんと言うと「悲しみ」、「怒り」、「驚き」、「恐れ」、「嫌悪」だね。どこかの論文で人の感情は二十七種類ある、なんてのも発表されたらしいけど」
 そんな誰が決めたかわからない研究結果なんてどうでもよかった。だけど日下部は俺の言った二十七種類、というのが気になったらしく隣を歩きながら「えーそんなにあるのかな」なんて言って指折り数え始めた。
 そういえば、同じ方向に向かって歩いてくるけど、日下部もこちらなのだろうか。日下部の存在は高校に入って初めて知ったから、中学校区が同じということもないはずだ。まあ別に興味はないからいいのだけれど。
「そっか。でも感情を失うだけで、って言い方をしたら駄目かもだけど、命を失う病気じゃなくてよかったよね」
「いずれは命も落とすけどな」
「え……?」
 俺の言葉に、日下部は思わず足を止めた。ちょうど阪急高槻駅へと渡る横断歩道の前に着いたところで、たくさんの人がいる中、立ち止まったままの日下部の存在は邪魔になっていた。
 それは俺だけではなく日下部も感じたようで、制服の袖口を引っ張ると「こっちに来て」と円形のベンチのところまで連れて行く。
「命も落とすってどういうこと?」
 どうやら話し終えるまで帰してくれそうにない雰囲気に、俺はベンチに座った。日下部は俺の前に立つと逃がさないとばかりに腰に手を当てる。
 面倒くさいと感じることはもうない。でもきっと発症前であれば、こんなことをされたら露骨に面倒くさいという態度を取ってしまっていたと思うから、そういう点では感情がなくなってよかったのかもしれない。
「どういうことって、そのまんまの意味だよ。心身っていうだけあって心と身体はどちらも揃うことでバランスが取られてるんだ。どちらかが欠けてしまえばバランスが崩れ、足りない方を補おうとした結果、共倒れのような形で駄目になってしまう。体調が悪くなると、なんとなく気持ちも弱るだろ。あれと似たようなもんだ」
 発症当初、医者が母親に説明していたのをよく覚えている。隣で涙を流す母親をよそに、そんなもんなのかと妙に納得した。
「風邪を引いて高熱を出したときとかもそうだもんね。でも、だからって今日明日すぐにって話でもないんでしょ?」
「さあね。最長三年らしいから。発症後の余命は」
「……ちなみに、今は」
「二年九ヶ月」
「嘘、でしょ?」
「なんで嘘なんてつかなきゃいけないの」
 カルテに書かれていた残り三ヶ月という文字を思い出した。日下部に説明したとおり、心失病患者の予後は悪い。発症後の余命は長くて三年、短くて半年ということもあるらしい。少なくとも、今まで三年を超えて生きた患者は一人しかいないそうだ。唯一の生存者、そして唯一の完治した人間だ。
 治療法の確立していない病気で、そんな奇跡が早々起きることのないことはわかっている。そんな奇跡が自分の身に起こることを期待しようとも思わない。もちろんしてくれたら嬉しいけれど、でも起きないから奇跡というんだと思うから。
 だから俺の命はどれだけもっても残り三ヶ月。別にそれに対して特に思うこともなかったし、どうでもよかった。
 ただ目の前の日下部はそうではなかったようで。俺の話に何やら考え込むように眉ひそめたり額に手を当てたり、一通り表情を変えたあと頭を下げた。
「ごめん」
「何が?」
「言わなくてもいいこと、言わせちゃった。ごめんね」
「別に」
 自分が話したことに対して嫌だという感情も恥ずかしいと思う感情も、もう俺は持ち合わせていなかった。
「……私、もね。……が、余命三ヶ月なの」
「は?」
 あまりの声の小ささに上手く聞き取れなかったこともあり、一瞬言われたことの意味がわからなかった。ただすぐに理解した。先程、日下部は祖母の見舞いに来ていたといっていた。そうであれば。
「おばあさんの話か?」
「……うん」
 俺の言葉に、日下部は小さく頷いた。俯いてしまった日下部の表情はうかがい知ることができない。
「発見が遅くて……。気づいたときにはもう手術もできないぐらい悪かったの。あとは薬で痛みを緩和するぐらいしかできないって」
「そうか」
 こういうとき、寄り添うような言葉を掛けられればいいのだろうけれど、生憎今の俺にはそんな言葉の一つも出てこない。
 いや、もちろん知識として、記憶としての感情は残っている。『つらいな』とか『少しでも長生きできるといいな』とか、そんな言葉をかけることは容易だ。
 ただ感情のこもっていない言葉をかけられて人の心が揺れ動かないことも、俺はよく知っていた。
「ごめんね、変な話しちゃって」
「いや、別に」
 首を振りながら、そういえばとふと考える。同じ余命三ヶ月だと日下部は言った。こういう場合、宣告された日からお互いちょうど余命三ヶ月なのか。それとも、大まかに四月に宣告されたからどちらも七月が余命、ということなのか。だとしたら。
「どっちが先に死ぬかな」
「……は?」
 それは今まで聞いた中で一番冷たい言葉だった。特に他意があったわけではないが、どうやら日下部の癇に障ってしまったらしい。謝るべきか、それとも。
 まあ、でもどうでもいい。
 肩をすくめた俺の頬に、乾いた痛みが走った。
「ふざけないで!」
「…………」
「生きたいと思っているおばあちゃんと、生きることを諦めているあんたを同列に語らないで!」
 はぁはぁと肩で息をしながら、叫ぶように日下部は言った。どうしてそこまで怒れるのかが俺にはわからなかった。わからなかったが――。
 一度は取りやめた、感情のない言葉を日下部にかけた。
「悪い」
「思ってもないのに言わないで」
 だが、その言葉すら日下部を苛立たせるものでしかなかったらしい。せめてここで『じゃあ、どうすればいいんだよ』と困りでもすればよかったのだろうけれど、生憎そんな感情は持ち合わせていなかった。
「……決めた」
 暫く黙ったままだった日下部だったけれど、やがてそう言うと俺の顔の前に指を突き出した。
 額に触れそうな程ギリギリの距離だったせいで、日下部の指先が俺の前髪に触れて額をくすぐった。
「生きたいと思わせてあげる。三ヶ月かけて」
「は?」
 先程、日下部が俺に言った言葉を、今度は俺が言う番だった。
「何を……」
「もう一回言う? 聞こえなかった?」
「いや、聞こえはしたけど」
 言った言葉を理解したのと、言われた言葉の意味を理解するのでは大きな違いがある。
 日下部が何を言ったかはわかったが、その言葉の意味が俺にはわからなかった。
 今日まで殆ど話したこともなかった俺にどうしてそんなことを言えるのか。他人が生きようが死のうが、どうでもいいじゃないか。
 仲がいい友人でもない、ただのクラスメイトでしかない俺のことなんて放っておけばいい。
 そう思う気持ちはあるものの、正直なところ俺は日下部が何を言おうがどうでもよかった。
「好きにすれば」
「あれ?『なんでそんなことするんだ?』って聞かないの?」
「聞けば理由を答えるのか?」
「答えないけど」
 勝手な答えに俺はベンチから立ち上がると歩き出した。
 これ以上付き合っていられない。
 そんな俺の後ろを日下部は慌ててついてくる。
「ねえ、待ってよ」
「何、まだ何かあるの?」
「そこはさ、理由は? って聞くところでしょ」
「面倒くさいな」
 阪急高槻市駅に向かう横断歩道を渡り、駅の高架下を歩いていく。駅の中に入っているエミルの出口との合流地点までやってきてもなお、日下部は俺のあとをついて来ていた。
 答えることがない理由を何故聞かなければいけないのか俺にはわからなかった。ただこのまま聞かなければどこまでもついて来そうだ。
「……理由は?」
「え?」
「だから、理由だよ」
 俺の言葉に、日下部はにぃっと口角を上げると満面の笑みを浮かべた。
「理由なんてどうでもいいじゃない」
「……あっそ。これで満足か? じゃあ、俺はこっちだから」
「私はこっち。また明日ね!」
 左手側、城北通りを指差す俺に対して日下部は直進方向、水木通りを真っ直ぐ行く道を指し示した。ついて来ていると思ったのは勘違いだったようで、どうやら帰り道が途中まで同じだっただけらしい。嵌められた気もするけれど、どうでもいい。
「…………」
 無言のまま左に曲がる俺の背中に、日下部は先程よりも大きな声を投げつけた。
「また明日ね! 蒼志君!」
「……また明日な、日下部」
「む。あ・ん・ず、だよ! 蒼志君!」
 わざと大きな声で創始の名前を呼ぶ日下部に、僅かに残っていた苛立ちを感じはしたが、それよりもこのまま無視をして人通りの多いこの時間帯に、フルネームを叫ばれかねないことの方が避けたかった。
 渋々振り返った俺は片手を挙げた。
「……わかったよ、杏珠」
「またね!」
 嬉しそうに手を振ると、杏珠はもう俺を振り返ることなく小走りに駆けていく。呼び方を変えられたことにも変えることにも抵抗はなかった。ただどうにも杏珠の思うままに進んでいるような気がして、それだけがなんとなく腑に落ちなかった。
「まあ、どうでもいいか」
 一人呟くと、俺は城北通りを抜け自宅への道のりを歩き始めた。
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