3 / 4
猟奇趣味的激烈集団
地上
しおりを挟む
カンカンカンカン!!
ゴングの音、いやドラム缶を叩く音が鳴る。
ここは地上。寝静まったはずの深夜。町の小さなバスケットボールのコートに、若者達が集まっている。しかし、誰もバスケはしない。
『そうだ!殴れ!そこだ!』
『危ない!避けろ!』
そう、ここは彼らの闘技場。
R.B.C.はその人気からして、自分だって戦いたい、あの場所に立ちたいと思う人が出てくるのは、明らかだ。
しかし、戦士達はどこから来たのか。どうやってなるのか。誰も知らない。
だからこうやって自分達で闘技場を作り、戦うのだ。
もちろん、違法である。だが、戦いたいと思う人間の中に警察官がいることはおかしない。彼らだって、観客の一人なのだから。
『いけ!やれ!倒しちまえ!』
長髪の少年が、自分よりも体が一回りほど大きい男の顎めがけて拳を撃つ。
バタッ
『凄え!またジェイがやりやがった!』
長髪の少年、ジェイ。彼もまた戦士になりたい一人である。
『あいつだな。文句無しにあいつがここのNo.1だ。』
そんな声がざわざわと聞こえる。
ピーーーーー!!!
『おい!そこ!何やってる!』
怒った警察官がやってきた。その様子から、どうやら彼は戦士ではない。
『おい警官のおっさん!この時間はお仲間はこねえんじゃなかったのかよ!…ってもう逃げてやがる…!俺らも逃げろ!!!』
さっきまで綺麗な円になっていたモノが、バラバラと散っていった。中心で伸びている男を除いてだが。
『おい、ジェイ!やったな!』
小柄で太った少年が走りながら話しかける。
『ああ、タロン!皆が俺をNo.1だってさ!』
『これでお前がここらのSlipKnoTってわけだ!』
2人が笑いながら走り続ける。彼らは親友であり、相棒。よくいる仲良し2人組だ。
3分ぐらい走ったところでようやく足を止めた。
『ハァハァ、流石に結構離れたろ。』
『そうだな。しかしタロン。そんな体で、よくもこんなに走れるよな。』
『バーカ、何回言わせんだ。チビでデブだからって運動できないわけじゃないんだよ。』
また2人が笑い合う。本当に仲が良いようだ。
『じゃあ、そろそろ帰るとするか。』
『ああ、またな!』
『おう!またな!』
手を振ってそれぞれ別の方に走っていく。そうして彼らの1日は終わるのだ。
最後になるが、これは小さな闘技場の戦士、長髪の少年、ジェイの物語。
これから彼に大きな試練が訪れる。
ゴングの音、いやドラム缶を叩く音が鳴る。
ここは地上。寝静まったはずの深夜。町の小さなバスケットボールのコートに、若者達が集まっている。しかし、誰もバスケはしない。
『そうだ!殴れ!そこだ!』
『危ない!避けろ!』
そう、ここは彼らの闘技場。
R.B.C.はその人気からして、自分だって戦いたい、あの場所に立ちたいと思う人が出てくるのは、明らかだ。
しかし、戦士達はどこから来たのか。どうやってなるのか。誰も知らない。
だからこうやって自分達で闘技場を作り、戦うのだ。
もちろん、違法である。だが、戦いたいと思う人間の中に警察官がいることはおかしない。彼らだって、観客の一人なのだから。
『いけ!やれ!倒しちまえ!』
長髪の少年が、自分よりも体が一回りほど大きい男の顎めがけて拳を撃つ。
バタッ
『凄え!またジェイがやりやがった!』
長髪の少年、ジェイ。彼もまた戦士になりたい一人である。
『あいつだな。文句無しにあいつがここのNo.1だ。』
そんな声がざわざわと聞こえる。
ピーーーーー!!!
『おい!そこ!何やってる!』
怒った警察官がやってきた。その様子から、どうやら彼は戦士ではない。
『おい警官のおっさん!この時間はお仲間はこねえんじゃなかったのかよ!…ってもう逃げてやがる…!俺らも逃げろ!!!』
さっきまで綺麗な円になっていたモノが、バラバラと散っていった。中心で伸びている男を除いてだが。
『おい、ジェイ!やったな!』
小柄で太った少年が走りながら話しかける。
『ああ、タロン!皆が俺をNo.1だってさ!』
『これでお前がここらのSlipKnoTってわけだ!』
2人が笑いながら走り続ける。彼らは親友であり、相棒。よくいる仲良し2人組だ。
3分ぐらい走ったところでようやく足を止めた。
『ハァハァ、流石に結構離れたろ。』
『そうだな。しかしタロン。そんな体で、よくもこんなに走れるよな。』
『バーカ、何回言わせんだ。チビでデブだからって運動できないわけじゃないんだよ。』
また2人が笑い合う。本当に仲が良いようだ。
『じゃあ、そろそろ帰るとするか。』
『ああ、またな!』
『おう!またな!』
手を振ってそれぞれ別の方に走っていく。そうして彼らの1日は終わるのだ。
最後になるが、これは小さな闘技場の戦士、長髪の少年、ジェイの物語。
これから彼に大きな試練が訪れる。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
リベルニオン ー神剣解放―
白玉
ファンタジー
これは少年少女の成長の物語。
舞台は二柱の神によって創造された元始の大地ゼネラル、春の大地プリマヴェーラ。
神が残した遺産の一つである“神剣”を管理する機工の都市・ルフスに住む一人の青年レイル・ラウバーンはとある事件がきっかけで神剣の資格者としての力を得る。
しかしレイルはその力を使おうとはせず、逆に拒んでいた。
そんな時、邪神宗教団体“黒い月”の魔の手がルフスに迫る――。
生きるか。死ぬか。過去とどう向き合うか。
レイルは決断を余儀なくされる……。
【北の果てのキトゥルセン】 ~辺境の王子に転生したので、まったり暮らそうと思ったのに、どんどん国が大きくなっていく件について~
次元謄一
ファンタジー
タイトル変更しました→旧タイトル 「デッドエンドキングダム ~十五歳の魔剣使いは辺境から異世界統一を目指します~」
前世の記憶を持って生まれたオスカーは国王の落とし子だった。父の死によって十五歳で北の辺境王国の統治者になったオスカーは、炎を操る魔剣、現代日本の記憶、そしてなぜか生まれながらに持っていた【千里眼】の能力を駆使し、魔物の森や有翼人の国などを攻略していく。国内では水車を利用した温泉システム、再現可能な前世の料理、温室による農業、畜産業の発展、透視能力で地下鉱脈を探したりして文明改革を進めていく。
軍を使って周辺国を併合して、大臣たちと国内を豊かにし、夜はメイド達とムフフな毎日。
しかし、大陸中央では至る所で戦争が起こり、戦火は北までゆっくりと、確実に伸びてきていた。加えて感染するとグールになってしまう魔物も至る所で発生し……!?
雷を操るツンデレ娘魔人、氷を操るクール系女魔人、古代文明の殺戮機械人(女)など、可愛いけど危険な仲間と共に、戦乱の世を駆け抜ける!
登場人物が多いので結構サクサク進みます。気軽に読んで頂ければ幸いです。
最後の大陸
斎藤直
ファンタジー
黄昏を迎えつつある世界。最後の大陸に同居する人類は、それでもなお共生する道を選ばず、醜い争いを続ける。
レイ・カヅラキは誰の言葉も信じないと断言する。
嘘、虚飾、嫉妬そして自尊心を嫌う彼の信念は、歪められた世界に風穴を開けることができるだろうか。
魔法も超絶パワーも奇跡もご都合主義もない世界。等身大の人間たちの物語。
ヒビキとクロードの365日
あてきち
ファンタジー
小説『最強の職業は勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ?』の主人公『ヒビキ』とその従者『クロード』が地球の365日の記念日についてゆるりと語り合うだけのお話。毎日更新(時間不定)。
本編を知っていることを前提に二人は会話をするので、本編を未読の方はぜひ一度本編へお立ち寄りください。
本編URL(https://www.alphapolis.co.jp/novel/706173588/625075049)
隠しスキルを手に入れた俺のうぬ惚れ人生
紅柄ねこ(Bengara Neko)
ファンタジー
【更新をやめております。外部URLの作品3章から読み直していただければ一応完結までお読みいただけます】
https://ncode.syosetu.com/n1436fa/
アウロス暦1280年、この世界は大きな二つの勢力に分かれこの後20年に渡る長き戦の時代へと移っていった
リチャード=アウロス国王率いる王国騎士団、周辺の多種族を率いて大帝国を名乗っていた帝国軍
長き戦は、皇帝ジークフリードが崩御されたことにより決着がつき
後に帝国に組していた複数の種族がその種を絶やすことになっていった
アウロス暦1400年、長き戦から100年の月日が流れ
世界はサルヴァン=アウロス国王に統治され、魔物達の闊歩するこの世界は複数のダンジョンと冒険者ギルドによって均衡が保たれていた
魔法系男子のゆふるわな日常(希望)
ねじまる
ファンタジー
数年前まで魔王と戦争をしていた世界は人間側の勝利で今や平和になっていた。
かつてはその戦いで名声を得た若き魔法使いも現在は大学二年生。
世界は平和になったが、世界は不況。
家賃を三ヶ月滞納しているばかりか、学費も払えない、学生あるあるの貧乏生活。
現実って厳しい、よね。
【完結】ヒトリぼっちの陰キャなEランク冒険者
コル
ファンタジー
人間、亜人、獣人、魔物といった様々な種族が生きる大陸『リトーレス』。
中央付近には、この大地を統べる国王デイヴィッド・ルノシラ六世が住む大きくて立派な城がたたずんでいる『ルノシラ王国』があり、王国は城を中心に城下町が広がっている。
その城下町の一角には冒険者ギルドの建物が建っていた。
ある者は名をあげようと、ある者は人助けの為、ある者は宝を求め……様々な想いを胸に冒険者達が日々ギルドを行き交っている。
そんなギルドの建物の一番奥、日が全くあたらず明かりは吊るされた蝋燭の火のみでかなり薄暗く人が寄りつかない席に、笑みを浮かべながらナイフを磨いている1人の女冒険者の姿があった。
彼女の名前はヒトリ、ひとりぼっちで陰キャでEランク冒険者。
ヒトリは目立たず、静かに、ひっそりとした暮らしを望んでいるが、その意思とは裏腹に時折ギルドの受付嬢ツバメが上位ランクの依頼の話を持ってくる。意志の弱いヒトリは毎回押し切られ依頼を承諾する羽目になる……。
ひとりぼっちで陰キャでEランク冒険者の彼女の秘密とは――。
※この作品は「小説家になろう」さん、「カクヨム」さん、「ノベルアップ+」さん、「ノベリズム」さん、「ネオページ」さんとのマルチ投稿です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる