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第二章《抜剣・発火・夜光》
死喚の妖精
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まさか、本当にここまで辿り着けるとは……私は騎士団というものを甘く見ていたのかもしれない。
「クラフト……! そうよ、弟子殺しがフィアじゃないのなら、その場に居たのは師であるクラフトただ一人! このことに今の今まで気付けなかったことが何よりの証明になるわ!」
「ですが隊長、なぜクラフトは何十人もの弟子を殺害したのでしょうか……十年前の妖精殺しも、意図が不明です」
「本人に問いただすまでよ……もっとも、間に合いそうにないけれど」
――私達はすぐに、騎士団が被害者として保護したクラフト・マギアグリフの元へ向かう。
今は家をひとつ借りていたようで、護衛の騎士も三人居た。
騎士は、死体となって転がっていた。
「既に遅かったか……俺、近辺を捜索してきます! シャーロット、来てくれ!」
「分かった」
アレクさんとシャーロットは外へ飛び出す。
ストックさんは未来視の魔眼でクラフトの動向を追おうとするが……表情が曇っている。
そうか、騎士を殺した罪がシェダーハーツに回収されて分からなく……これじゃあ逃げられ……る?
「……ッ! 違う……! ストックさん! 未来視を解いてくだ――」
ドスッ――と、鈍く、不快な斬撃が目に入る。
あぁ、罠だったんだ。わざと罪に気付かせたんだ。
アイツが最も動きづらい相手であろう二種類の魔眼を持ったストックさんを嵌めるための罠。
殺された騎士が剣を持っていなかった違和感に早く気付くべきだった。
ストックさんを背後から、騎士の剣で突き刺したのは――アイツ……クラフトだ。
「ストック……隊長……うぐッ!?」
何が起きたのか理解したソフィアさんが、続けざまに斬られる。
「よぉ、フィア」
聞きたくもない声が聞こえる。
ソフィアさんを踏み付け、剣をストックさんに向けたまま……男は私の名を呼んだのだ。
それはかつて、勇者の聖剣を作り上げた伝説の鍛冶師。
だけど今は……私に魔剣を作らせ、その罪を全て着せてきた真の罪人。
クラフトは白髪が混じった髪を、ゴツゴツした大きな手でわしっと掻き上げる。
ゆらりと佇むその姿には、かつての栄光など欠片も見えない。
彼の纏う空気は、真っ黒な闇だ。
「シェダーハーツは……持っていないんだな。だが無駄なことだぜ? たとえその手になくとも、シェダーハーツはフィアの魔力で作られた魔剣だ。深ァいところで繋がってる。むしろ、こうなることを予測して持っておくべきだったなぁ」
「フィ、ア……逃げなさいっ!」
「ストック・パストゥルート……お前はフィアを理解していないな」
「理解……ですって……?」
「くくっ……これはな、一歩だって動きやしないのさ」
あぁ……足が動かない。
ストックさんを、ソフィアさんを助けなきゃいけないのに……動けない。
あの時と同じだ。
記憶を失った私を暖かく迎え入れてくれた兄弟子さん達が、クラフトに惨殺されるのをただ見ていることしか出来なかった……あの時と……同じだ。
「逃げるのも全てが終わったあとだったなぁ。恐怖による縛りって、便利だと思わないか?」
「あんた……っ、フィアをなんだと思って……!」
「なに? 道具だよ。俺は鍛冶師だ。弟子なんて道具に過ぎない。もちろん、妖精もなァ」
「ッ……あたしはお前なんかの道具になるつもりはねぇ!」
クラフトはエアリーの顔を見て不気味な笑みを浮かべる。
「い、一体……何がしたいんですか、クラフト! こんなことして、無意味でしょう! もうあなたの犯行を見た人達が、罪結晶の呪いを知覚した人達が大勢います! 私はもう、濡れ衣は着ません!」
「無意味か。確かにお前はもう用済みだし、無意味かもな」
「用……済み……?」
そんなことはありえない。
だってクラフトには、シェダーハーツが必要なはずだ。
私が死ねばその効果も消える。
次に罪を着るのは、正真正銘の罪人のはず。
「俺はな、命が欲しかったんだ。妖精を殺したのも、弟子を殺したのも、魔物を使って冒険者を襲わせたのも……命が欲しかったからなんだよ」
「何を……命を奪ったところで手に入るのは、魔力だけで……」
「あぁ、その膨大な魔力で魔剣を作るとしたら……一体どんな魔剣になると思う」
「――――ッ!?」
まさか……何百もの妖精、何十もの人間の死から湧き出た魔力で魔剣を作った!?
そんなおぞましいものがあるのか。いや、本当に作れるのか……でもコイツならやりかねない。
だって、クラフト・マギアグリフは……これまでずっと、他人の力を利用してきたのだから。
「フィア、さんッ! クラフトから、目を離さないで!」
ソフィアさんの声が下から聞こえた。
「……えっ?」
目を離してなんかいない。今もずっと、クラフトは私の目の前に居る。
居る、はずなのに……。
「エアリー、いつ……クラフトの背後に……?」
いや、違う。エアリーが移動したんじゃない。
「……フィアっ、あなたが移動したのよっ! クラフトと入れ替わるように!」
ストックさんに言われて状況をハッキリと理解した。
足元にはクラフトが踏み付けていたはずのソフィアさんが倒れ、すぐそこにストックさんも居る。
エアリーだけが、玄関の前だ。
さっきまで私が居たところにクラフトが居る。
「罪結晶のおかげで魔力が有り余っているからなぁ! 魔法も簡単に発動できる!」
【交換転移】――自身と相手の位置を入れ替える魔法。
瞬間的に移動する魔法は大量の魔力を消費し、転移直後は隙だらけという欠点がある。
だけど、それも純粋に魔力量が多いなら欠点らしい欠点はない。
「さて、エアリーと言ったか。まさか生き残っている妖精がまだ居たとはな」
「やっぱり、お前か……お前が姉ちゃんを……ッ!」
「ダメだエアリー! 逃げて!」
「――抜剣ッ! 白夜の魔剣ッ!」
クラフトとエアリーは至近距離だ。
イグ=ナイトの漆黒の刃がクラフトの喉元目掛けて走る。
「そんなに俺を殺したいか。さすが〝死喚の妖精〟だな」
「うるせぇッ!」
――クラフトの首が飛ぶ。
あぁ、でも……これで終わったと思えない。
アイツが最後の最後まで、あの憎たらしい笑みを浮かべていたから。
「――ッ!? なんだ……? 魔力、が……ぁ」
エアリーの魔力が捻じ切れる。
「【魔力捻曲】【魔法執行】……!」
生首となったはずのクラフトは、爛々とした眼光のまま魔法を発動させる。
エアリーを利用する気だ。
「止めな、なきゃ……!」
抜剣し、転がっているクラフトの頭を突き刺す。
「残念、もう遅い」
「やめ、ろ……それは……っ!」
「くはははは! 来たれ罪結晶の魔剣! そして我が聖剣を完成させるのだ!」
クラフトの頭と、体までもが四散する。
塵と化した肉体は魔力を元に再構築され、クラフトはエアリーを捕らえた姿勢で復活した。
「【死を喚びつける魔法】――ッ!!!」
「うぁぁぁぁぁあああああああッッ!!!!!」
狂笑と絶叫の中、エアリーから死肉の臭いがする闇が放出される。
死喚の妖精――クラフトはエアリーをそう呼んだ。
死を喚ぶ……つまりそこには凶器が来る。
「――――あっ……」
光が見えた。
なんの光か一瞬分からなかったけど、単なる日光だ。
部屋の中なのに、なんでこんなに明るいのだろう。
壁に穴が空いていた。
何かが飛んできて、突き破ったらしい。
飛んできたものは、声を上げた時には私の目の前にあった。
それは血のような赤色の結晶体。
刃なんて一度も見たことがない剣とは名ばかりの鈍器。
いつもいつも、いつだって私を苦しめる。
――――罪結晶の魔剣が、すぐそこに。
「…………………………ぁ……え?」
……あぁ、どうして……。
どうして……そんなことをしたんですか……っ。
「これは、なかなか……効くわね……」
「ストックさん――ッ!!!」
シェダーハーツはストックさんの腹部を貫通していた。
ローブが血に染まっていく。
刃が隠れているとはいえ、あれだけの速度で喰らえば結晶は容易に人体を貫く。
いやそんなことを考えている場合じゃない。早く回復を、その前に剣を抜かなきゃ、いや、ちが、まず敵をなんとかしないと治療も出来ない。さっきのはエアリーの魔法?剣を召喚するの?いや、違う、違うよ。これは――。
「お前の罪だ」
私の罪だ……。
「クラフト……! そうよ、弟子殺しがフィアじゃないのなら、その場に居たのは師であるクラフトただ一人! このことに今の今まで気付けなかったことが何よりの証明になるわ!」
「ですが隊長、なぜクラフトは何十人もの弟子を殺害したのでしょうか……十年前の妖精殺しも、意図が不明です」
「本人に問いただすまでよ……もっとも、間に合いそうにないけれど」
――私達はすぐに、騎士団が被害者として保護したクラフト・マギアグリフの元へ向かう。
今は家をひとつ借りていたようで、護衛の騎士も三人居た。
騎士は、死体となって転がっていた。
「既に遅かったか……俺、近辺を捜索してきます! シャーロット、来てくれ!」
「分かった」
アレクさんとシャーロットは外へ飛び出す。
ストックさんは未来視の魔眼でクラフトの動向を追おうとするが……表情が曇っている。
そうか、騎士を殺した罪がシェダーハーツに回収されて分からなく……これじゃあ逃げられ……る?
「……ッ! 違う……! ストックさん! 未来視を解いてくだ――」
ドスッ――と、鈍く、不快な斬撃が目に入る。
あぁ、罠だったんだ。わざと罪に気付かせたんだ。
アイツが最も動きづらい相手であろう二種類の魔眼を持ったストックさんを嵌めるための罠。
殺された騎士が剣を持っていなかった違和感に早く気付くべきだった。
ストックさんを背後から、騎士の剣で突き刺したのは――アイツ……クラフトだ。
「ストック……隊長……うぐッ!?」
何が起きたのか理解したソフィアさんが、続けざまに斬られる。
「よぉ、フィア」
聞きたくもない声が聞こえる。
ソフィアさんを踏み付け、剣をストックさんに向けたまま……男は私の名を呼んだのだ。
それはかつて、勇者の聖剣を作り上げた伝説の鍛冶師。
だけど今は……私に魔剣を作らせ、その罪を全て着せてきた真の罪人。
クラフトは白髪が混じった髪を、ゴツゴツした大きな手でわしっと掻き上げる。
ゆらりと佇むその姿には、かつての栄光など欠片も見えない。
彼の纏う空気は、真っ黒な闇だ。
「シェダーハーツは……持っていないんだな。だが無駄なことだぜ? たとえその手になくとも、シェダーハーツはフィアの魔力で作られた魔剣だ。深ァいところで繋がってる。むしろ、こうなることを予測して持っておくべきだったなぁ」
「フィ、ア……逃げなさいっ!」
「ストック・パストゥルート……お前はフィアを理解していないな」
「理解……ですって……?」
「くくっ……これはな、一歩だって動きやしないのさ」
あぁ……足が動かない。
ストックさんを、ソフィアさんを助けなきゃいけないのに……動けない。
あの時と同じだ。
記憶を失った私を暖かく迎え入れてくれた兄弟子さん達が、クラフトに惨殺されるのをただ見ていることしか出来なかった……あの時と……同じだ。
「逃げるのも全てが終わったあとだったなぁ。恐怖による縛りって、便利だと思わないか?」
「あんた……っ、フィアをなんだと思って……!」
「なに? 道具だよ。俺は鍛冶師だ。弟子なんて道具に過ぎない。もちろん、妖精もなァ」
「ッ……あたしはお前なんかの道具になるつもりはねぇ!」
クラフトはエアリーの顔を見て不気味な笑みを浮かべる。
「い、一体……何がしたいんですか、クラフト! こんなことして、無意味でしょう! もうあなたの犯行を見た人達が、罪結晶の呪いを知覚した人達が大勢います! 私はもう、濡れ衣は着ません!」
「無意味か。確かにお前はもう用済みだし、無意味かもな」
「用……済み……?」
そんなことはありえない。
だってクラフトには、シェダーハーツが必要なはずだ。
私が死ねばその効果も消える。
次に罪を着るのは、正真正銘の罪人のはず。
「俺はな、命が欲しかったんだ。妖精を殺したのも、弟子を殺したのも、魔物を使って冒険者を襲わせたのも……命が欲しかったからなんだよ」
「何を……命を奪ったところで手に入るのは、魔力だけで……」
「あぁ、その膨大な魔力で魔剣を作るとしたら……一体どんな魔剣になると思う」
「――――ッ!?」
まさか……何百もの妖精、何十もの人間の死から湧き出た魔力で魔剣を作った!?
そんなおぞましいものがあるのか。いや、本当に作れるのか……でもコイツならやりかねない。
だって、クラフト・マギアグリフは……これまでずっと、他人の力を利用してきたのだから。
「フィア、さんッ! クラフトから、目を離さないで!」
ソフィアさんの声が下から聞こえた。
「……えっ?」
目を離してなんかいない。今もずっと、クラフトは私の目の前に居る。
居る、はずなのに……。
「エアリー、いつ……クラフトの背後に……?」
いや、違う。エアリーが移動したんじゃない。
「……フィアっ、あなたが移動したのよっ! クラフトと入れ替わるように!」
ストックさんに言われて状況をハッキリと理解した。
足元にはクラフトが踏み付けていたはずのソフィアさんが倒れ、すぐそこにストックさんも居る。
エアリーだけが、玄関の前だ。
さっきまで私が居たところにクラフトが居る。
「罪結晶のおかげで魔力が有り余っているからなぁ! 魔法も簡単に発動できる!」
【交換転移】――自身と相手の位置を入れ替える魔法。
瞬間的に移動する魔法は大量の魔力を消費し、転移直後は隙だらけという欠点がある。
だけど、それも純粋に魔力量が多いなら欠点らしい欠点はない。
「さて、エアリーと言ったか。まさか生き残っている妖精がまだ居たとはな」
「やっぱり、お前か……お前が姉ちゃんを……ッ!」
「ダメだエアリー! 逃げて!」
「――抜剣ッ! 白夜の魔剣ッ!」
クラフトとエアリーは至近距離だ。
イグ=ナイトの漆黒の刃がクラフトの喉元目掛けて走る。
「そんなに俺を殺したいか。さすが〝死喚の妖精〟だな」
「うるせぇッ!」
――クラフトの首が飛ぶ。
あぁ、でも……これで終わったと思えない。
アイツが最後の最後まで、あの憎たらしい笑みを浮かべていたから。
「――ッ!? なんだ……? 魔力、が……ぁ」
エアリーの魔力が捻じ切れる。
「【魔力捻曲】【魔法執行】……!」
生首となったはずのクラフトは、爛々とした眼光のまま魔法を発動させる。
エアリーを利用する気だ。
「止めな、なきゃ……!」
抜剣し、転がっているクラフトの頭を突き刺す。
「残念、もう遅い」
「やめ、ろ……それは……っ!」
「くはははは! 来たれ罪結晶の魔剣! そして我が聖剣を完成させるのだ!」
クラフトの頭と、体までもが四散する。
塵と化した肉体は魔力を元に再構築され、クラフトはエアリーを捕らえた姿勢で復活した。
「【死を喚びつける魔法】――ッ!!!」
「うぁぁぁぁぁあああああああッッ!!!!!」
狂笑と絶叫の中、エアリーから死肉の臭いがする闇が放出される。
死喚の妖精――クラフトはエアリーをそう呼んだ。
死を喚ぶ……つまりそこには凶器が来る。
「――――あっ……」
光が見えた。
なんの光か一瞬分からなかったけど、単なる日光だ。
部屋の中なのに、なんでこんなに明るいのだろう。
壁に穴が空いていた。
何かが飛んできて、突き破ったらしい。
飛んできたものは、声を上げた時には私の目の前にあった。
それは血のような赤色の結晶体。
刃なんて一度も見たことがない剣とは名ばかりの鈍器。
いつもいつも、いつだって私を苦しめる。
――――罪結晶の魔剣が、すぐそこに。
「…………………………ぁ……え?」
……あぁ、どうして……。
どうして……そんなことをしたんですか……っ。
「これは、なかなか……効くわね……」
「ストックさん――ッ!!!」
シェダーハーツはストックさんの腹部を貫通していた。
ローブが血に染まっていく。
刃が隠れているとはいえ、あれだけの速度で喰らえば結晶は容易に人体を貫く。
いやそんなことを考えている場合じゃない。早く回復を、その前に剣を抜かなきゃ、いや、ちが、まず敵をなんとかしないと治療も出来ない。さっきのはエアリーの魔法?剣を召喚するの?いや、違う、違うよ。これは――。
「お前の罪だ」
私の罪だ……。
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