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学園編
105.雪祭り
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グレイさんに案内されて、キャンプファイヤーから少し離れた場所にある天幕の中の長椅子に座る。
「これをどうぞ」
そう言って渡されたのは、マグカップに入ったホットチョコレートだ。膝には毛布がかけられる。ルダン様は、街の人に話を聞いていた。
それを眺めながら、ふぅふぅとホットチョコレートを冷ましながら飲む。
とろりとしたチョコレートが喉を通り、冷たくなっていた指先が温度を取り戻していく。
「あの、これ、食べて下さい!」
「えっ?」
可愛い女の子と男の子達に小さな籠を渡された。
「ルダン様の伴侶様なんですよね?私達、ここの出身じゃないのに、たくさんたくさん、良くしてもらって。でも、ルダン様や皆は恩返しなんていらないとおっしゃるし。それで皆に聞いたんです。どうしたら、恩返しが出来るかって。そしたら、あなたに贈り物したほうが良いって言われて」
は、はんりょとはいったい?
その言葉が頭の中でぐるぐると回り、その後の言葉が頭に入ってこない。
確かにルダン様とは将来の約束したけど、まだ伴侶と言えるほどじゃないし、そもそも公に出来ないはずだ。
「なんで、お、私が伴侶と?」
間違って俺と言いそうになったが、慌てて言い直し、理由を聞いた。
「皆言ってましたよ?ルダン様の寵愛を受けている方で、きっと将来伴侶になられる方だと」
「ちょうあい?」
ちょうあいとは?難しい言葉が出てきてしまった。ぽけっと口を開けて間抜けな顔をしていると、いつの間にかルダン様が隣りにいた。
先に気づいた子ども達が頭を下げる。
「ル、ルダン様!」
「ふむ。そんな噂があったとは」
「ち、違うんですか!?」
ルダン様の言葉に慌てる子ども達。
「いいや、間違って無い。私はウェインを寵愛、いや、愛しているよ」
「愛してる」の言葉はしっかりと俺の顔を見て言ってくれた。そして、ルダン様が言い換えたのは、多分、俺が言葉の意味を知らないと悟ったからだと思う。
ポポッと、頬が赤くなる気がした。嬉しいけど皆の前だから恥ずかしい。
「ウェインへの贈り物は私が預かっておく。ありがとう」
「わ、わらった!」
ルダン様はニコリと笑ってフラガのバスケットを受け取った。その笑顔に女の子は頬を赤くして、男の子は目を丸くする。俺はなんだか面白くなくて、ルダン様の服を引っ張る。プクッと膨れる俺の顔は不細工だろうな。分かっていても、自分ではどうしようもなかった。
ルダン様は眉を下げて仕方が無いなと言うように鼻で笑う。ついでとばかりにほっぺも片手で潰される。
「そんなに心配しなくても、言っただろう?私の心を動かせるのは愛らしい君だけだ」
触るだけの優しいちゅうをする。それだけで呆けて、さっきまでの荒れていた心が凪いでいった。
「これをどうぞ」
そう言って渡されたのは、マグカップに入ったホットチョコレートだ。膝には毛布がかけられる。ルダン様は、街の人に話を聞いていた。
それを眺めながら、ふぅふぅとホットチョコレートを冷ましながら飲む。
とろりとしたチョコレートが喉を通り、冷たくなっていた指先が温度を取り戻していく。
「あの、これ、食べて下さい!」
「えっ?」
可愛い女の子と男の子達に小さな籠を渡された。
「ルダン様の伴侶様なんですよね?私達、ここの出身じゃないのに、たくさんたくさん、良くしてもらって。でも、ルダン様や皆は恩返しなんていらないとおっしゃるし。それで皆に聞いたんです。どうしたら、恩返しが出来るかって。そしたら、あなたに贈り物したほうが良いって言われて」
は、はんりょとはいったい?
その言葉が頭の中でぐるぐると回り、その後の言葉が頭に入ってこない。
確かにルダン様とは将来の約束したけど、まだ伴侶と言えるほどじゃないし、そもそも公に出来ないはずだ。
「なんで、お、私が伴侶と?」
間違って俺と言いそうになったが、慌てて言い直し、理由を聞いた。
「皆言ってましたよ?ルダン様の寵愛を受けている方で、きっと将来伴侶になられる方だと」
「ちょうあい?」
ちょうあいとは?難しい言葉が出てきてしまった。ぽけっと口を開けて間抜けな顔をしていると、いつの間にかルダン様が隣りにいた。
先に気づいた子ども達が頭を下げる。
「ル、ルダン様!」
「ふむ。そんな噂があったとは」
「ち、違うんですか!?」
ルダン様の言葉に慌てる子ども達。
「いいや、間違って無い。私はウェインを寵愛、いや、愛しているよ」
「愛してる」の言葉はしっかりと俺の顔を見て言ってくれた。そして、ルダン様が言い換えたのは、多分、俺が言葉の意味を知らないと悟ったからだと思う。
ポポッと、頬が赤くなる気がした。嬉しいけど皆の前だから恥ずかしい。
「ウェインへの贈り物は私が預かっておく。ありがとう」
「わ、わらった!」
ルダン様はニコリと笑ってフラガのバスケットを受け取った。その笑顔に女の子は頬を赤くして、男の子は目を丸くする。俺はなんだか面白くなくて、ルダン様の服を引っ張る。プクッと膨れる俺の顔は不細工だろうな。分かっていても、自分ではどうしようもなかった。
ルダン様は眉を下げて仕方が無いなと言うように鼻で笑う。ついでとばかりにほっぺも片手で潰される。
「そんなに心配しなくても、言っただろう?私の心を動かせるのは愛らしい君だけだ」
触るだけの優しいちゅうをする。それだけで呆けて、さっきまでの荒れていた心が凪いでいった。
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