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学園編
93.合同授業2
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始まりの合図が森に鳴り響き、オーガスト様が中心となって作戦会議が始まる。メル様は静かに森の中に入って姿を消した。多分、どこかで見守ってくれているんだと思う。ちょっと探しても全く見つからなくなるからすごい。
まず誰が何を出来るかを報告し合う。
「私は剣が扱える」
「俺は魔法が得意だ」
「ぼ、僕は索敵が出来ます」
「錯乱の魔法が使えるので少しは役に立てると思います」
「私は癒やしの魔法が使えるので、皆が怪我しても私が治します!」
上から順に、オーガスト様、エリルさん、ヘザンさん、ラドさん、最後にリラさんがそう言った。
「君は?君はメルの付き人だよね?何が出来るの?」
オーガスト様が俺を見て、それに釣られて周りも凝視する。
「わ、私は雪玉を作ることが出来ます!」
慌てながらも堂々とした俺の言葉にしんと静まり返り、それからオーガスト様が、フッと吹き出して隣りにいたエリルさんと共に笑い出した。その笑いには何故か蔑みが含まれている気がした。
俺は、何故笑われているのか分からなくて、ポカンと呆ける。周りもあまり分かっていないようだった。
「メルが付き人にしているのだから、どんなに有能かと思いきや」
「とんだ期待外れでしたねぇ」
オーガスト様とエリルさんは、俺のことを値踏みにするような目で見る。その感じの悪さに憤るよりも、あれ?と不思議に思う。こんなにも彼らは性格が悪そうな感じだっけ?と。ゲームでは、あんなに爽やかに主人公に接していたのに。
まぁでも、雪玉と言われたら確かに弱そうに聞こえるかも?でも、ルダン様達のお墨付きだから、見たらきっと役に立つと思ってくれるはず。
ひとしきり笑いオーガスト様達は、リラさんに注意されてようやく会話が再開される。
「とりあえず、私とヘザン君が先頭、その後ろはリラとラド君、最後に君とエリルの順に進もう。ヘザン君、索敵を頼むよ」
「は、はい」
ヘザンさんの肩をオーガスト様がポンと叩くと、ラドさんがチッと小さく舌打ちした。ラドさんはオーガスト様達に認められたい人なのかもと予想する。
「リラはきちんと私の後ろに付いてくるんだよ。エリルはリラから目を離さないように」
「分かりました」
「了解です」
2人からの返事にオーガスト様は満足気に頷いた。オーガスト様とエリルさんは多大な信頼を寄せ合っているみたいだった。ゲームでは、主人公を挟んでライバル意識の方が強かったんだよね。そこはリラさんが上手く取り持ったのかも。
「それじゃあ、出発しよう」
オーガスト様の言葉で、森の奥へと進み始めた。
まず誰が何を出来るかを報告し合う。
「私は剣が扱える」
「俺は魔法が得意だ」
「ぼ、僕は索敵が出来ます」
「錯乱の魔法が使えるので少しは役に立てると思います」
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上から順に、オーガスト様、エリルさん、ヘザンさん、ラドさん、最後にリラさんがそう言った。
「君は?君はメルの付き人だよね?何が出来るの?」
オーガスト様が俺を見て、それに釣られて周りも凝視する。
「わ、私は雪玉を作ることが出来ます!」
慌てながらも堂々とした俺の言葉にしんと静まり返り、それからオーガスト様が、フッと吹き出して隣りにいたエリルさんと共に笑い出した。その笑いには何故か蔑みが含まれている気がした。
俺は、何故笑われているのか分からなくて、ポカンと呆ける。周りもあまり分かっていないようだった。
「メルが付き人にしているのだから、どんなに有能かと思いきや」
「とんだ期待外れでしたねぇ」
オーガスト様とエリルさんは、俺のことを値踏みにするような目で見る。その感じの悪さに憤るよりも、あれ?と不思議に思う。こんなにも彼らは性格が悪そうな感じだっけ?と。ゲームでは、あんなに爽やかに主人公に接していたのに。
まぁでも、雪玉と言われたら確かに弱そうに聞こえるかも?でも、ルダン様達のお墨付きだから、見たらきっと役に立つと思ってくれるはず。
ひとしきり笑いオーガスト様達は、リラさんに注意されてようやく会話が再開される。
「とりあえず、私とヘザン君が先頭、その後ろはリラとラド君、最後に君とエリルの順に進もう。ヘザン君、索敵を頼むよ」
「は、はい」
ヘザンさんの肩をオーガスト様がポンと叩くと、ラドさんがチッと小さく舌打ちした。ラドさんはオーガスト様達に認められたい人なのかもと予想する。
「リラはきちんと私の後ろに付いてくるんだよ。エリルはリラから目を離さないように」
「分かりました」
「了解です」
2人からの返事にオーガスト様は満足気に頷いた。オーガスト様とエリルさんは多大な信頼を寄せ合っているみたいだった。ゲームでは、主人公を挟んでライバル意識の方が強かったんだよね。そこはリラさんが上手く取り持ったのかも。
「それじゃあ、出発しよう」
オーガスト様の言葉で、森の奥へと進み始めた。
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