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学園編
90.リラ視点
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私は噴水でオーガストとデートをするために待ち合わせをしていた。
「リラ!」
雑踏の中から私を呼ぶ声がして、そちらに顔を向ける。オーガストが駆け寄ってきてくれていた。
私は手を振って、ここにいると合図を送った。
「アウグスト様!こちらです!」
直接名前を言ってしまうと、王子だとバレてしまうから、アウグストという偽名で呼んでいる。
「今日は一段と可愛らしいな」
「ありがとうございます!アウグスト様も今日は一段とカッコいいです!」
「そうか?」
オーガストに褒められて、今日の為に洋服屋を周りおしゃれしたかいがあった。
私とオーガストは順調に好感度を積み、愛を育んでいる。これで私が王妃になるのは確実だろう。
私はオーガストの腕に自分の腕を絡めて街をブラブラと歩く。
ここでゲームなら、メルの邪魔が入ったんだけど、そんな心配しなくても良い。だって、彼女も転生者だったから。
まさかメルが転生者だとは思わなかったけど、オーガストの攻略の邪魔が無くなってやりやすいし、誘拐とかの事件も発生しないし、ウェインの攻略?をメルがしてくれていたおかげで戦わなくて済むから万々歳よね。
誰も不幸にならないって素晴らしい事だと思うわ。
それにしても、ウェインを男の娘にするなんて、全然理解できないわ。最初に、見かけたときはただの付き人かと思いきや、あのウェインなんだもの。すっごく驚いた。
私の前世の友達にそういうのが好きな子がいたけど、全然意味わかんなかったし。でも、まぁ趣味は人それぞれだし、私が言えることではないか。
そんな事を考えながらウィンドウショッピングをしていると、道の反対側からある女の子が歩いてきた。そして、私をドンと押した。その力強さに私は尻もちを着いた。
「ちゃんとストーリー通りに進行させなさいよっ!!」
唾を吐きかけるような勢いの怒鳴り声で女の子にオーガストは私の前に立って庇ってくれた。女の子は金の髪が綺麗な子。けれど、鬼のような形相がすべてを台無しにしていた。
「いきなり何なんですか!?貴女は!」
ざわざわと周りが騒ぎ出し、居心地の悪くなった女の子はそそくさと逃げ出した。
オーガストは振り返って私に手を差し伸べて、「怪我は無いですか」と聞いてきた。私は、「大丈夫です」と返す。
「それにしてもなんだったんでしょうか?」
私は彼の言葉に、答えられない。ストーリーと言う単語で分かったが、彼女は転生者の一人だ。こんな事、ゲームには無かった。
可能性としては、よく現世で聞いたことのある修正力でのメルの代わりとなる邪魔者の役の割り当てだけど、彼女はストーリーの進行を望んでいる。そうならば、それには当てはまらない。
一体何が起きているというの。
私は呆然としてしまい、オーガストは私がショックを受けているということで、デートはお開きになってしまった。
「リラ!」
雑踏の中から私を呼ぶ声がして、そちらに顔を向ける。オーガストが駆け寄ってきてくれていた。
私は手を振って、ここにいると合図を送った。
「アウグスト様!こちらです!」
直接名前を言ってしまうと、王子だとバレてしまうから、アウグストという偽名で呼んでいる。
「今日は一段と可愛らしいな」
「ありがとうございます!アウグスト様も今日は一段とカッコいいです!」
「そうか?」
オーガストに褒められて、今日の為に洋服屋を周りおしゃれしたかいがあった。
私とオーガストは順調に好感度を積み、愛を育んでいる。これで私が王妃になるのは確実だろう。
私はオーガストの腕に自分の腕を絡めて街をブラブラと歩く。
ここでゲームなら、メルの邪魔が入ったんだけど、そんな心配しなくても良い。だって、彼女も転生者だったから。
まさかメルが転生者だとは思わなかったけど、オーガストの攻略の邪魔が無くなってやりやすいし、誘拐とかの事件も発生しないし、ウェインの攻略?をメルがしてくれていたおかげで戦わなくて済むから万々歳よね。
誰も不幸にならないって素晴らしい事だと思うわ。
それにしても、ウェインを男の娘にするなんて、全然理解できないわ。最初に、見かけたときはただの付き人かと思いきや、あのウェインなんだもの。すっごく驚いた。
私の前世の友達にそういうのが好きな子がいたけど、全然意味わかんなかったし。でも、まぁ趣味は人それぞれだし、私が言えることではないか。
そんな事を考えながらウィンドウショッピングをしていると、道の反対側からある女の子が歩いてきた。そして、私をドンと押した。その力強さに私は尻もちを着いた。
「ちゃんとストーリー通りに進行させなさいよっ!!」
唾を吐きかけるような勢いの怒鳴り声で女の子にオーガストは私の前に立って庇ってくれた。女の子は金の髪が綺麗な子。けれど、鬼のような形相がすべてを台無しにしていた。
「いきなり何なんですか!?貴女は!」
ざわざわと周りが騒ぎ出し、居心地の悪くなった女の子はそそくさと逃げ出した。
オーガストは振り返って私に手を差し伸べて、「怪我は無いですか」と聞いてきた。私は、「大丈夫です」と返す。
「それにしてもなんだったんでしょうか?」
私は彼の言葉に、答えられない。ストーリーと言う単語で分かったが、彼女は転生者の一人だ。こんな事、ゲームには無かった。
可能性としては、よく現世で聞いたことのある修正力でのメルの代わりとなる邪魔者の役の割り当てだけど、彼女はストーリーの進行を望んでいる。そうならば、それには当てはまらない。
一体何が起きているというの。
私は呆然としてしまい、オーガストは私がショックを受けているということで、デートはお開きになってしまった。
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