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学園編
84.”従魔登録”
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建物全体、全ての物が大きく、俺どころかルダン様も背が小さく感じられるような場所だった。
案内された部屋には、大きなドラゴンが部屋全体に横たわっていた。
俺はビビリにビビりまくって、ルダン様の後ろに隠れる。
「この子は、クイン。私の従魔よ。誰にも危害は加えないわ。安心して」
ドランさんが頭をポンポンと叩くと、クインと呼ばれたドラゴンが薄目で、彼女を見た。そして、また目をゆっくりと閉じる。
「さぁ、座ってくださいな」
促されてソファに座ると、テーブルに紅茶が用意される。そして、反対側にドランさんが座った。書類をテーブルに置き、その1枚をルダン様が受け取って読んでいく。それからその紙を置き、トントンと指で合図する。
「ウェイン、ここにサインを」
ペンを渡されて考える。ルダン様は俺が書かないことに不思議に思い、「どうした?」と問いかける。
「バド語とイリング語、どちらを書いたほうが良いデスカ?」
「あら、ウェイン様はバド王国の方ですか?」
「ハイ。そうです」
「そうですねぇ。それなら、バド語で書いたその下にイリング語でも書いといてくださいな」
「分かりマシタ」
俺は汚い字で、ウェインと書く。名字まで書こうとしたが、手を止めてルダン様の顔を見た。その意味が分かったルダン様は、こっそりと耳元で話す。
「家名は書かなくて良い」
俺は頷いて、その下に今度はイリング語で名前を書く。イリング語なので、間違えないように慎重に。
俺が書いている間、ルダン様はまた違う紙に自分の名前を書いていた。
それぞれを回収し、ドランさんは確認する。
「本人と保証人のサインが揃ったので、今度はこの子の血をここに垂らしてもらえますか?一滴で大丈夫です」
渡されたのは、前世で科学の実験とかによく見た取り皿と針だった。俺はそれを受け取って、シュウセツの前足を掴み、声をかけた。
「ちょっと痛いけど我慢して」
プスリと針を刺すと、血がたらりと流れた。血は取り皿にぽとりと落ちる。
シュウセツは、まるで何事も無いかのように大きなあくびをする。痛くないなら良かったと、ホッとした。
渡されたタオルで血を拭うと傷がどこにあるのかも分からなくなった。
「これで従魔登録は終わりですわ。おめでとうございます」
「ありがとうゴザイマス」
「良かったな」
「ハイ!」
これでシュウセツは俺の従魔となり、誰かに討伐されない。俺と一緒に色んなところに出掛けることだって出来る。
シュウセツは俺が喜んでいる意味が分からないのか、首を傾げた。
案内された部屋には、大きなドラゴンが部屋全体に横たわっていた。
俺はビビリにビビりまくって、ルダン様の後ろに隠れる。
「この子は、クイン。私の従魔よ。誰にも危害は加えないわ。安心して」
ドランさんが頭をポンポンと叩くと、クインと呼ばれたドラゴンが薄目で、彼女を見た。そして、また目をゆっくりと閉じる。
「さぁ、座ってくださいな」
促されてソファに座ると、テーブルに紅茶が用意される。そして、反対側にドランさんが座った。書類をテーブルに置き、その1枚をルダン様が受け取って読んでいく。それからその紙を置き、トントンと指で合図する。
「ウェイン、ここにサインを」
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「あら、ウェイン様はバド王国の方ですか?」
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「分かりマシタ」
俺は汚い字で、ウェインと書く。名字まで書こうとしたが、手を止めてルダン様の顔を見た。その意味が分かったルダン様は、こっそりと耳元で話す。
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俺は頷いて、その下に今度はイリング語で名前を書く。イリング語なので、間違えないように慎重に。
俺が書いている間、ルダン様はまた違う紙に自分の名前を書いていた。
それぞれを回収し、ドランさんは確認する。
「本人と保証人のサインが揃ったので、今度はこの子の血をここに垂らしてもらえますか?一滴で大丈夫です」
渡されたのは、前世で科学の実験とかによく見た取り皿と針だった。俺はそれを受け取って、シュウセツの前足を掴み、声をかけた。
「ちょっと痛いけど我慢して」
プスリと針を刺すと、血がたらりと流れた。血は取り皿にぽとりと落ちる。
シュウセツは、まるで何事も無いかのように大きなあくびをする。痛くないなら良かったと、ホッとした。
渡されたタオルで血を拭うと傷がどこにあるのかも分からなくなった。
「これで従魔登録は終わりですわ。おめでとうございます」
「ありがとうゴザイマス」
「良かったな」
「ハイ!」
これでシュウセツは俺の従魔となり、誰かに討伐されない。俺と一緒に色んなところに出掛けることだって出来る。
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