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公爵家編
39.お茶会
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リハビリをしていき、支えられながら立てるようになった今日この頃。
天気の良い日は、屋敷の中庭でお茶会をするようにしている。
部屋から中庭まで行く時は、左側をルダン様が、右側はメル様が支えてくれている。俺の徒歩に合わせてくれているので、とてもゆっくりなペースだ。
俺の足がもつれても、2人は決して揺るがないくらい体幹が強かった。シュウセツはそんな俺達の前をまるで先導しているかのように歩く。
藤棚までつくと、ソファに座って一息つける。これだけの距離なのに、俺の額には汗が流れていた。思えば、2階の部屋からここまで俺をおんぶして連れて来たメル様の体力は計り知れない。言わずもがな、ルダン様もだ。
ソファに座るとすかさず、シュウセツは膝の上に乗っかった。ふぁと欠伸をして、この気持ちよい天気の中、お昼寝するみたいだ。2人に威嚇しないシュウセツも珍しい。
自分の納得できる位置を探して、何度も試しながら、身体を丸くさせた。こうしてみると、シュウセツの隣に土鍋を置いて、前世で流行った土鍋猫をしてみたくなる。あと、猫じゃらしとか無いかな……。
空を見上げると、藤棚がある。藤棚の花は種類が変わり、今は赤色のハイビスカスのような花が咲いていて、時の流れを感じる。花が変わるほどこのディゾル家で過ごしたのかと。
ミトセの旬が終わり、テーブルにはマリュスという林檎のような果物が置かれている。
小皿に取ってくれたマリュスをフォークでパクリと食べた。歩く練習を始めてから、ルダン様達が不満そうな顔をしても俺は心を鬼にして、なるべく自分で出来ることはしている。
マリュスは、シャクシャクと噛みごたえがあり、味はさっぱりとしていてみずみずしい林檎を食べているような感覚だ。
「オイシイ!」
「美味しいわねぇ。今年のマリュスは、大当たりね」
そう、「オイシ」とは、食べるという意味ではなかった。最近になって気づき、意味は『美味しい』という味の感想だった。間違えて使っていた事に気づいて恥ずかしくなったが、誰も気づいていなかったらしく、そこは安心した。
「ウェイン、今日はプディンもあるぞ」
「プディン!タベル!」
ぷるんとした今日のプディンは、白いミルクプリンだった。上にはあま~い練乳もどきが、かけられている。実はこの練乳もどき、俺のお気入りで、紅茶や他のデザートにも入れてもらっている。
前世ではこんなに甘党では無かったが、ここの世界はどれも美味しいから、しょうがないよね。
天気の良い日は、屋敷の中庭でお茶会をするようにしている。
部屋から中庭まで行く時は、左側をルダン様が、右側はメル様が支えてくれている。俺の徒歩に合わせてくれているので、とてもゆっくりなペースだ。
俺の足がもつれても、2人は決して揺るがないくらい体幹が強かった。シュウセツはそんな俺達の前をまるで先導しているかのように歩く。
藤棚までつくと、ソファに座って一息つける。これだけの距離なのに、俺の額には汗が流れていた。思えば、2階の部屋からここまで俺をおんぶして連れて来たメル様の体力は計り知れない。言わずもがな、ルダン様もだ。
ソファに座るとすかさず、シュウセツは膝の上に乗っかった。ふぁと欠伸をして、この気持ちよい天気の中、お昼寝するみたいだ。2人に威嚇しないシュウセツも珍しい。
自分の納得できる位置を探して、何度も試しながら、身体を丸くさせた。こうしてみると、シュウセツの隣に土鍋を置いて、前世で流行った土鍋猫をしてみたくなる。あと、猫じゃらしとか無いかな……。
空を見上げると、藤棚がある。藤棚の花は種類が変わり、今は赤色のハイビスカスのような花が咲いていて、時の流れを感じる。花が変わるほどこのディゾル家で過ごしたのかと。
ミトセの旬が終わり、テーブルにはマリュスという林檎のような果物が置かれている。
小皿に取ってくれたマリュスをフォークでパクリと食べた。歩く練習を始めてから、ルダン様達が不満そうな顔をしても俺は心を鬼にして、なるべく自分で出来ることはしている。
マリュスは、シャクシャクと噛みごたえがあり、味はさっぱりとしていてみずみずしい林檎を食べているような感覚だ。
「オイシイ!」
「美味しいわねぇ。今年のマリュスは、大当たりね」
そう、「オイシ」とは、食べるという意味ではなかった。最近になって気づき、意味は『美味しい』という味の感想だった。間違えて使っていた事に気づいて恥ずかしくなったが、誰も気づいていなかったらしく、そこは安心した。
「ウェイン、今日はプディンもあるぞ」
「プディン!タベル!」
ぷるんとした今日のプディンは、白いミルクプリンだった。上にはあま~い練乳もどきが、かけられている。実はこの練乳もどき、俺のお気入りで、紅茶や他のデザートにも入れてもらっている。
前世ではこんなに甘党では無かったが、ここの世界はどれも美味しいから、しょうがないよね。
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