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食堂での出来事
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エミリアに食堂へ案内させ二人掛けの椅子に腰掛ける。
(俺に茶をもらってこいや。後、俺は喋らねえからな。爺が来るまで対処してくれ。)
(ほーい。わかったよー)
自分の朝飯と俺のお茶を取りに行くエミリアを視線で確認し少し周囲を見る。
まだ少し早めと言うこともあり生徒の姿はまばらだ。
腕を組んで目を閉じ考える。
爺が来なかったらどうすっかな?
全力疾走を使って走れば直ぐに帰れるか。
<空が飛べれる個体なら直ぐに帰れるだろうけど、君の場合元の姿に戻っても陸上じゃあビチビチ跳ねるだけで逆に詰むもんね。>
うっせーよ!変わりに海じゃあ無敵だぞ!
<たしかにね。空を飛ぶ個体は逆に水中じゃあ激弱だし。そういう意味では陸上では壊滅的に動けなくなるけど攻撃手段はいくらでもある君はある程度行けるよね。>
まあな。
「フォルティーナ、はいお茶だよ。」
(あんがとさん。)
持ってきてもらったお茶で喉を潤しながらエミリアの食事を取る姿を眺める。
コイツは本当に旨そうに食い物を喰うな。
もごもごと食事を続けているエミリアだが口元にパン屑やコーンスープをつけて情けない顔になっている。
ため息を尽きながら俺はエミリアから借りているハンカチで拭き取ってやる。
「ありがとー、フォルティーナ!」
なんで俺がこんな事やってんだろうね。
「フォ、フォルティーナ!何でここに居るんですか!?」
聞き覚えのある声がした為、そちらを向くと驚きの表情を浮かべているエリュセルが朝食を持ったまま呆然と立っていた。
「あ、兄様!おはようございます。一緒に食べましょうよ?」
「あ、ああ。おはよう。エミリア、フォルティーナ。」
俺が目の前に居るのが未だに信じられない様子のエリュセルがエミリアの隣に腰掛ける。
「....で、何でここにフォルティーナが居るんですか?」
「うーんとね~。フォルティーナが私の温もり恋しさに来ちゃったみたい。」
花の綻ぶような良い笑顔でそうのたまうクソガキ。
「.....なるほど...エミリアに喚ばれたのですか。」
察してくれた溜め息混じりのエリュセルの一言に俺は大きく頷く。
「それにしても....フォルティーナ、その服装は非常に目の毒なのですが...」
うっせえよ!わかってんよ!!
「そうなんだよー。せっかく体操服を貸してあげたのに....」
ぶーたれながらエミリアが俺が体操服を着たことをエリュセルに告げ口しやがった。
「....それよりは今の方がマシですね。」
良かったよ、エリュセルは無事に常識人のまま育ってくれているようだ。
その後もエミリアのくだらない話の独壇場で更に俺のやる気が削がれていっていると「フォルティーナ様!!!!」と声をあげながら案の定普段のぴっちりとしたオールバックの髪形からは考えられないほど乱れまくって既に原型のない髪形の爺が食堂へ飛び込んできた。
俺は立ち上がって手を挙げると、俺を確認した爺は息を乱したまま懐から櫛を取り出しシュシュっと早技でいつもの髪形に戻すと俺達の居る席へと近づき頭を下げる。
「フォルティーナ様、驚きましたぞ。侍女から貴女の姿が御屋敷から消えたと言われて....まあ、直ぐに学園だと想像がつきましたので。」と言いながら俺の仕事着であるスーツを差し出してくる。
この爺、マジで優秀すぎだな。
間違いなく俺がエミリアの所に飛ばされたのなら俺なら一番はじめにエミリアに朝飯を喰わすと予想して食堂に来たんだろうしな。
俺は爺からスーツを受け取ると「こんだけ早く来たってことは馬、単騎でぶっ飛ばしてここに来たんだろ?馬車が来るまで待った方が良いのか?」と爺に耳打ちすると「フォルティーナ様の仰る通りです。昼前には到着すると思うのでお待ちいただければ幸かと。」と返答があった。
ふむ、じゃあ俺は爺が持ってきた服に着替えて大人しくしておくかな。
「おい、俺は着替えて来るぞ。学園のガキ共が増えてきて視線が痛いしな。」
爺に耳打ちすると頷き「少々お待ちを。着替えが出来そうな部屋を確保して参ります。」と一礼の後去っていった。
しゃあねえ、周囲を見ると朝飯に来たガキ共が俺に気付いてこちらの様子を窺いながらひそひそ話をしたりしているから大人しく待っておくか。
椅子に再び腰掛けると目を瞑り瞑想モードに入る。
「フォルティーナ殿!!今日も学園に来られたのですね!!...そ、その格好は一体....」
名を呼ばれ目を開くとこの前見た高そうな服を着ていた奴が学園の制服を着ていて俺を指差しわなわなと震えていた。
なんだコイツは?
俺は椅子から立ち上がろうと少し前に屈んだ瞬間...
ぶちん
限界に近かったらしいワイシャツのボタンが弾け飛び、オスガキの額にボタンが命中。
オスガキは俺を指差しながら鼻から血を出し白目をむいて倒れた。
あん?何で急に倒れるんだ?このガキは??
俺は下を向きシャツを見ると...うん、もろ出しではないが胸の谷間が縦に全部見えてんね。
たくよー!何でガキは俺に直ぐ迷惑を掛けやがるかなー。
ぶっ倒れたオスガキの頭を膝の上に乗せハンカチで流れ出た鼻血を拭き取ってやる。
「フォルティーナ!取り敢えずこれで前を!」
エリュセルが脱いだ制服のブレザーで俺の前を隠すようにかけた。
「さすがフォルティーナ!一撃で悩殺だね!!」
きゃっきゃと笑いながらエミリアの声が聞こえ、その何も考えて無さそうな顔にムカついた俺は(そもそも俺がここに居るのは誰のせいだよ誰の!このボケ助がー!!!!)と周囲に聞こえない俺の大声をエミリアに浴びせてやった。
(俺に茶をもらってこいや。後、俺は喋らねえからな。爺が来るまで対処してくれ。)
(ほーい。わかったよー)
自分の朝飯と俺のお茶を取りに行くエミリアを視線で確認し少し周囲を見る。
まだ少し早めと言うこともあり生徒の姿はまばらだ。
腕を組んで目を閉じ考える。
爺が来なかったらどうすっかな?
全力疾走を使って走れば直ぐに帰れるか。
<空が飛べれる個体なら直ぐに帰れるだろうけど、君の場合元の姿に戻っても陸上じゃあビチビチ跳ねるだけで逆に詰むもんね。>
うっせーよ!変わりに海じゃあ無敵だぞ!
<たしかにね。空を飛ぶ個体は逆に水中じゃあ激弱だし。そういう意味では陸上では壊滅的に動けなくなるけど攻撃手段はいくらでもある君はある程度行けるよね。>
まあな。
「フォルティーナ、はいお茶だよ。」
(あんがとさん。)
持ってきてもらったお茶で喉を潤しながらエミリアの食事を取る姿を眺める。
コイツは本当に旨そうに食い物を喰うな。
もごもごと食事を続けているエミリアだが口元にパン屑やコーンスープをつけて情けない顔になっている。
ため息を尽きながら俺はエミリアから借りているハンカチで拭き取ってやる。
「ありがとー、フォルティーナ!」
なんで俺がこんな事やってんだろうね。
「フォ、フォルティーナ!何でここに居るんですか!?」
聞き覚えのある声がした為、そちらを向くと驚きの表情を浮かべているエリュセルが朝食を持ったまま呆然と立っていた。
「あ、兄様!おはようございます。一緒に食べましょうよ?」
「あ、ああ。おはよう。エミリア、フォルティーナ。」
俺が目の前に居るのが未だに信じられない様子のエリュセルがエミリアの隣に腰掛ける。
「....で、何でここにフォルティーナが居るんですか?」
「うーんとね~。フォルティーナが私の温もり恋しさに来ちゃったみたい。」
花の綻ぶような良い笑顔でそうのたまうクソガキ。
「.....なるほど...エミリアに喚ばれたのですか。」
察してくれた溜め息混じりのエリュセルの一言に俺は大きく頷く。
「それにしても....フォルティーナ、その服装は非常に目の毒なのですが...」
うっせえよ!わかってんよ!!
「そうなんだよー。せっかく体操服を貸してあげたのに....」
ぶーたれながらエミリアが俺が体操服を着たことをエリュセルに告げ口しやがった。
「....それよりは今の方がマシですね。」
良かったよ、エリュセルは無事に常識人のまま育ってくれているようだ。
その後もエミリアのくだらない話の独壇場で更に俺のやる気が削がれていっていると「フォルティーナ様!!!!」と声をあげながら案の定普段のぴっちりとしたオールバックの髪形からは考えられないほど乱れまくって既に原型のない髪形の爺が食堂へ飛び込んできた。
俺は立ち上がって手を挙げると、俺を確認した爺は息を乱したまま懐から櫛を取り出しシュシュっと早技でいつもの髪形に戻すと俺達の居る席へと近づき頭を下げる。
「フォルティーナ様、驚きましたぞ。侍女から貴女の姿が御屋敷から消えたと言われて....まあ、直ぐに学園だと想像がつきましたので。」と言いながら俺の仕事着であるスーツを差し出してくる。
この爺、マジで優秀すぎだな。
間違いなく俺がエミリアの所に飛ばされたのなら俺なら一番はじめにエミリアに朝飯を喰わすと予想して食堂に来たんだろうしな。
俺は爺からスーツを受け取ると「こんだけ早く来たってことは馬、単騎でぶっ飛ばしてここに来たんだろ?馬車が来るまで待った方が良いのか?」と爺に耳打ちすると「フォルティーナ様の仰る通りです。昼前には到着すると思うのでお待ちいただければ幸かと。」と返答があった。
ふむ、じゃあ俺は爺が持ってきた服に着替えて大人しくしておくかな。
「おい、俺は着替えて来るぞ。学園のガキ共が増えてきて視線が痛いしな。」
爺に耳打ちすると頷き「少々お待ちを。着替えが出来そうな部屋を確保して参ります。」と一礼の後去っていった。
しゃあねえ、周囲を見ると朝飯に来たガキ共が俺に気付いてこちらの様子を窺いながらひそひそ話をしたりしているから大人しく待っておくか。
椅子に再び腰掛けると目を瞑り瞑想モードに入る。
「フォルティーナ殿!!今日も学園に来られたのですね!!...そ、その格好は一体....」
名を呼ばれ目を開くとこの前見た高そうな服を着ていた奴が学園の制服を着ていて俺を指差しわなわなと震えていた。
なんだコイツは?
俺は椅子から立ち上がろうと少し前に屈んだ瞬間...
ぶちん
限界に近かったらしいワイシャツのボタンが弾け飛び、オスガキの額にボタンが命中。
オスガキは俺を指差しながら鼻から血を出し白目をむいて倒れた。
あん?何で急に倒れるんだ?このガキは??
俺は下を向きシャツを見ると...うん、もろ出しではないが胸の谷間が縦に全部見えてんね。
たくよー!何でガキは俺に直ぐ迷惑を掛けやがるかなー。
ぶっ倒れたオスガキの頭を膝の上に乗せハンカチで流れ出た鼻血を拭き取ってやる。
「フォルティーナ!取り敢えずこれで前を!」
エリュセルが脱いだ制服のブレザーで俺の前を隠すようにかけた。
「さすがフォルティーナ!一撃で悩殺だね!!」
きゃっきゃと笑いながらエミリアの声が聞こえ、その何も考えて無さそうな顔にムカついた俺は(そもそも俺がここに居るのは誰のせいだよ誰の!このボケ助がー!!!!)と周囲に聞こえない俺の大声をエミリアに浴びせてやった。
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