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第1章
act1 5歳 僕の名前はパスカル
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5歳の男の子、パスカルは顔は可愛らしいが、持っている力は問題ありだった。
本人は決して問題児ではなかった。
そう、力の事さえなければ。
そしてよくわからない事も度々あった。
ある日、親に連れられて町に行った時、誘拐された。いや、誘拐されかかったが正解かもしれない。
親が探して見つけ出した時に、息子の前に座り込んで涙を浮かべる男が2人いた。
声をかけると、
「す、すみません!自首しますから、許して下さーい!!」と泣き叫びだした。
何が起きたのか聞いてみても怯えて犯人は謝罪の言葉と自首しますを繰り返すのみ。
パスカル本人は親の姿をみて、ニコニコしながら駆け寄り、
「おじさん達が遊ぼうとしてくれたんだよ。」
の1言だった。
その一言に犯人はビクっと身体を震わせた。
また、別の日、熊が村に現れたが、パスカルをみると怯えて村から出ていった。
「この間遊んでくれた熊さんだ。何で帰っちゃってんだろう?」
パスカルのこの言葉に、親は可愛い息子が腹を空かせた熊と接触していた事実を知った。
パスカルが癇癪を起こすと、たまに食器が割れる事があったが原因わからず。
近くの森で行方不明になった時、見つけた村人が驚いたのが、パスカルが狼の群れの中で孤狼と一緒に遊んでいたこと。
母親がジャム用のベリーを詰みに行こうとしたら、外で遊んでいたはずの5歳の息子がベリー一杯の籠を引きずりながら玄関に向かってきていた。
「お母さん、今度ジャム作るつもりだったでしょ?だから僕、詰んできたよ。」
5歳の息子は母を観察して予測をたてていた。
また別の日は、父が久しぶりにお酒を飲もうと食事テーブルのある部屋へ向かうと、えっちらおっちら、よろよろしながら、ワイン瓶を抱えて歩いている息子の姿があった。
お前は執事か何かか?と5歳の息子に父は突っ込みたくなった。
ある日、パスカルは川に落ちた。
父親が助け出したが、溺れかけていた息子は、助かるとそのまま気絶した。
気絶から目を覚ました時、パスカルはパジャマに着替えさせられた状態で自分のベッドにいた。
そこでパスカルは気がついたのだ。
え?パスカルって僕の名前だけど、パスカルって『パスカルの原理』のパスカルと同じ名前じゃん。数学とか物理とか苦手なんだけど?
と、いうか日本人ですらないじゃん。
・・・・・あれ?何考えてるの、僕?
『日本人』って何?
本人は決して問題児ではなかった。
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声をかけると、
「す、すみません!自首しますから、許して下さーい!!」と泣き叫びだした。
何が起きたのか聞いてみても怯えて犯人は謝罪の言葉と自首しますを繰り返すのみ。
パスカル本人は親の姿をみて、ニコニコしながら駆け寄り、
「おじさん達が遊ぼうとしてくれたんだよ。」
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その一言に犯人はビクっと身体を震わせた。
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パスカルのこの言葉に、親は可愛い息子が腹を空かせた熊と接触していた事実を知った。
パスカルが癇癪を起こすと、たまに食器が割れる事があったが原因わからず。
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母親がジャム用のベリーを詰みに行こうとしたら、外で遊んでいたはずの5歳の息子がベリー一杯の籠を引きずりながら玄関に向かってきていた。
「お母さん、今度ジャム作るつもりだったでしょ?だから僕、詰んできたよ。」
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気絶から目を覚ました時、パスカルはパジャマに着替えさせられた状態で自分のベッドにいた。
そこでパスカルは気がついたのだ。
え?パスカルって僕の名前だけど、パスカルって『パスカルの原理』のパスカルと同じ名前じゃん。数学とか物理とか苦手なんだけど?
と、いうか日本人ですらないじゃん。
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