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第三章 植物という名の命 石という名の子供
同じ石
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「こんにちは。ルーカス様、フォリー様。」
現魔塔最高顧問のギャビンが2人のもとへ来て挨拶をする。
2人の小さい頃から成長を見てきたギャビンにとっては、彼らは身内のようなもの。
そしてギャビンはセス爺の忘れ形見でもある。
「今日はどうなされましたか?お二人とも確か隣国に行っていたと聞いてますが。」
「今私が持ってる石とこの石が同じなのかを比べようと思いました。」
フォリーが答え、ギャビンに雫の形の石を見せる。
「どれどれ・・・・・これは・・・どこで手に入れたのです?形は違えど確かに同じに見えます。受ける波動も。しかも、この形、加工された様子も一見見られませんよ。」
「どこまでなら石に許される?」
ルーカスが質問する。
「同じものならば少しの魔力か少しの神力を注いで抵抗がどの程度くるかを知る程度です。抵抗されるということは石が嫌がってるという事では有りますが。」
フォリーの顔をみて、ギャビンが頷く。
「嫌がることはしたくないけど、同じか知りたいって顔ですね。と、いうかすでに同じものと理解していて尚、裏付けがほしいしという感じですかね?姫?」
フォリーは無言のままギャビンに石を手渡す。その時にあの石が一瞬波動を大きくしたことにも気がつく。
ファイアルから送られてきた緑石が何故雫の形だったのかはフォリーはわかるような気はしていた。
あの時のクリスタルの叫び。温かい場所を奪ったのは許さないと。逆を言えば酷く傷付き、悲しんでいた。
そう、あれは、あの叫びは『泣いていた』の。
この形は石の感情そのものだわ。
1度石を持って別室に向かったギャビンが戻って来た。
「ほぼ間違いなくあの石の一部でしょう。
どうさないます?この石もこちらで一緒に厳重保管しますか?研究には元々ある石で十分ですからこちらの石は保管だけとなりそうですが。」
ルーカスが答える。
「爆発を起こす石を何個も検査しなくて結構。それに妹はその持ってきた方の石を弔いたいそうだ。」
「弔う?」
「ええ。隣国でこの石の叫びはその場にいた者が皆聞いてるの。でも、今、私は石が泣いてるとしか感じられない。静かに石の望む場所で休ませてあげたい。少なくともこの『子』はその雫の形になった。」
「石が叫んだのですか。姫様、私はまだ隣での出来事について王家からは聞いてないのです。いえ、大変だったと伺ってますので落ち着いたら報告は確実にくるのでしょう。ましてや保管されていた石と同じものが何かを隣国でひき起こしたとすれば。」
「ギャビン。詳細は間違いなく伝える。フォリーは実は今病み上がりみたいなものでね。長めの外出は控えたい。今は同じものとわかっただけでもよかったよ。何を気にして確認しようとしたかについては俺もフォリーから聞かされてない。
とりあえず、急に来てすまなかった。
いいね、フォリー?そろそろ戻るよ。父上達が多分心配してる。」
心配どころか母が不機嫌モードで待っていることなど考えもせず、2人はギャビンの目の前から消えた。
「父よ。大地の姫は貴方の予想通り、この謎の石の心がわかるようです。
ですが・・・姫様達にこれ以上過酷な出来事が起きないよう見守っていてください。」
現魔塔最高顧問のギャビンが2人のもとへ来て挨拶をする。
2人の小さい頃から成長を見てきたギャビンにとっては、彼らは身内のようなもの。
そしてギャビンはセス爺の忘れ形見でもある。
「今日はどうなされましたか?お二人とも確か隣国に行っていたと聞いてますが。」
「今私が持ってる石とこの石が同じなのかを比べようと思いました。」
フォリーが答え、ギャビンに雫の形の石を見せる。
「どれどれ・・・・・これは・・・どこで手に入れたのです?形は違えど確かに同じに見えます。受ける波動も。しかも、この形、加工された様子も一見見られませんよ。」
「どこまでなら石に許される?」
ルーカスが質問する。
「同じものならば少しの魔力か少しの神力を注いで抵抗がどの程度くるかを知る程度です。抵抗されるということは石が嫌がってるという事では有りますが。」
フォリーの顔をみて、ギャビンが頷く。
「嫌がることはしたくないけど、同じか知りたいって顔ですね。と、いうかすでに同じものと理解していて尚、裏付けがほしいしという感じですかね?姫?」
フォリーは無言のままギャビンに石を手渡す。その時にあの石が一瞬波動を大きくしたことにも気がつく。
ファイアルから送られてきた緑石が何故雫の形だったのかはフォリーはわかるような気はしていた。
あの時のクリスタルの叫び。温かい場所を奪ったのは許さないと。逆を言えば酷く傷付き、悲しんでいた。
そう、あれは、あの叫びは『泣いていた』の。
この形は石の感情そのものだわ。
1度石を持って別室に向かったギャビンが戻って来た。
「ほぼ間違いなくあの石の一部でしょう。
どうさないます?この石もこちらで一緒に厳重保管しますか?研究には元々ある石で十分ですからこちらの石は保管だけとなりそうですが。」
ルーカスが答える。
「爆発を起こす石を何個も検査しなくて結構。それに妹はその持ってきた方の石を弔いたいそうだ。」
「弔う?」
「ええ。隣国でこの石の叫びはその場にいた者が皆聞いてるの。でも、今、私は石が泣いてるとしか感じられない。静かに石の望む場所で休ませてあげたい。少なくともこの『子』はその雫の形になった。」
「石が叫んだのですか。姫様、私はまだ隣での出来事について王家からは聞いてないのです。いえ、大変だったと伺ってますので落ち着いたら報告は確実にくるのでしょう。ましてや保管されていた石と同じものが何かを隣国でひき起こしたとすれば。」
「ギャビン。詳細は間違いなく伝える。フォリーは実は今病み上がりみたいなものでね。長めの外出は控えたい。今は同じものとわかっただけでもよかったよ。何を気にして確認しようとしたかについては俺もフォリーから聞かされてない。
とりあえず、急に来てすまなかった。
いいね、フォリー?そろそろ戻るよ。父上達が多分心配してる。」
心配どころか母が不機嫌モードで待っていることなど考えもせず、2人はギャビンの目の前から消えた。
「父よ。大地の姫は貴方の予想通り、この謎の石の心がわかるようです。
ですが・・・姫様達にこれ以上過酷な出来事が起きないよう見守っていてください。」
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