【完結】俺の身体の半分は糖分で出来ている!? スイーツ男子の異世界紀行

うずみどり

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80.検証作業−2(R−18)

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「もっと膝を引き付け、腰を上げて」
「んっ」
 俺はクイッと尻を上げた。
 ロクの目の前に半勃ちになった性器も淡い毛も二つの玉も曝け出し、後ろまで見られて恥ずかしいのに早く触って欲しい。
 早く全部に触れ、一つ一つしゃぶって舌で舐め擦ってイカせて欲しい。

「チヤ、ここがもう濡れているのか?」
 ねっとりと囁かれて尻のあわいに指を這わされ、蕾を撫でられてからつぷりと指を挿れられた。
 天鵞絨のような毛に覆われた指がゆっくりと入ってくる感触に勝手に背中が反り返る。

「指だけで気持ちよさそうに……ここがそんなに切なかったか?」
 ぬくぬくと指を出し入れされ、俺は焦ったようにコクコクと頷く。

「ずっと、あんたの指が欲しかった……。あんたの指も、舌も、アレも……全部、俺に挿れて欲しかった」
「キスは?」
「一番欲しかったに決まってる」
 俺は近付いてきたロクの顔に口づけ、首に腕を回して舌を吸い込む。
 ロクの長い舌と、鋭い牙と、大きな口と……全部好きだ。
 もうこれ以外のキスなんて思い浮かばない。

「んっ、はっ、ふ……」
 俺たちはピチャピチャと水音を立てながら夢中で貪り合い、器用なロクに乳首や後孔も愛されてどんどん息が乱れてしまう。

「自分から身体を揺らしたりして、いやらしいな」
「だって、擦られるの気持ちい……」
「そんなに尻のナカが好きか?」
「好き……お尻でイクの、好き……」
「可愛い奴だ」
「あんっ!」
 ナカの良いところを強く押され、俺はロクの指をギュウギュウと締め付けながらイッた。
 余韻で震えるくらい気持ちがよかった。

「チヤ、まだいけるな?」
「あっ、待って!」
 そのまま指を動かされて、俺は連続でイかされてしまう。
 一度達するとイキやすくなった身体は何度も何度も上り詰める。

「イキっぱなしだっ、てぇ……」
 頭の中が真っ白になって物を考えることが出来ない。
 俺は必死に後ろに含んだ指を締め付けて、射精しないまま何度もイッた。
 けれど段々とそれでは物足りなくなってくる。

「ロク、もっ、ゆびは、や――。もっとおっきいの、太くて長いので奥までいっぱい開かれたいっ!」
 ずぶうって身体を無理に押し開かれるような、太くて長いアレが欲しい。
 快感よりも、身の内を埋める充足が欲しい。

「チヤ、チヤ、私が欲しいか?」
「欲しい」
 ロクのが、ロクが欲しい。

「私もお前が欲しい」
 ハムッと耳朶を噛まれてそれと同時にロクが入ってきて、俺は感極まって泣いてしまった。

「チヤ? どこか痛いのか?」
「ちがっ!」
 俺はお腹の中までみっちりとロクに埋められて幸せだし気持ちいい。
 でももう少しでこれを失くすところだったんだって、もう二度とロクと会えない可能性もあったんだって思うと恐ろしくて涙が流れる。

「ロク、あんたを失えない……あんたを失くしたら死んじゃう!」
 馬鹿なことを言ってるとは思った。
 今更なに言ってるんだって思った。
 でも本当に、俺はもうこいつを失っては生きていけないんだ。

「チヤ……怖かったな。私から離れ、二度と会えないかもしれないと思ったら足が竦むな? なのによく戻ってきてくれた。私の腕の中にいる。ありがとう。頑張ってくれてありがとう」
 チュッ、チュッ、と何度も口付けられて心が甘く満たされる。
 良かった。何を対価にしても戻ってきて良かった。
 俺がスンスンと甘えるように鼻を鳴らしていたらハッとロクの気配が鋭くなった。

「チヤ、鱗が光っている」
「鱗? ひかっ……?」
 けつが光ってるとかやだなぁ。
 呑気にそう思っていたら、腰の下に手を差し込んだロクに鱗を擦られて悲鳴を上げた。

「ひゃんっ!」
「竜になったのか?」
「なって、な……ちょ、触んなって!」
 鱗を触られるとビクビクと身体が震えてしまう。
 前は剥がれそうで怖くてゾワゾワした感覚の方が強かったのに、今ではそこが明確に感じる。
 鱗を擦られて感じるなんて爬虫類みたいで嫌なんだけど、性器を擦られているみたいにダイレクトにゾワゾワがやってくる。

「ひっ、やっ、やぁっ!」
 ああどうしよう。
 ナカをロクので擦られ、前はロクの腹で挟まれて揉まれ、その上鱗まで弄られてもう訳がわからない。
 俺はロクに必死にしがみついてただ喘ぐことしか出来ない。
 好きだけど、好きだから、ああもうっ!

「ロクッ!」
 俺はどこでイッたのかもわからないまま失神するような絶頂に達した。

 ***

「チヤ……チヤ?」
 ロクはぐったりと力の抜けたイチヤをどうしても離してやることが出来なかった。
 意識を飛ばしたと知っていながら揺さぶり続けた。
 少し大きくなった鱗をキュッキュと音がするくらい強く擦るとイチヤの後ろが締まる。
 意識が無いながらもぐずったようにフンフンと言い続けているので感じているのだとわかる。
 可愛くて、気持ちよくて、ロクは自分が達するまで止めてやることが出来なかった。

「グッ……!」
 短く呻きながらイチヤの中に吐き出したら、熱いと言って首を振るのでしっかりと押さえ付けて奥に擦り付けた。
『ヤダ溶けちゃう』って泣いているのがまた可愛い。

「チヤ、溶けろ……」
 囁いて胴震いをしたら、薄っすらと目を開けて視線を合わせてきた。

「感じる……」
「なんだ?」
「光を感じる」
「チヤ?」
 ロクはどういうことかとイチヤに問いかけたが、目を閉ざしたイチヤは何も答えなかった。
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