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⑱偽装関係−1(R−18)
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翌朝、俺達の前に現れたハヌマーンはマントを被ってはいたが、とても人には見えなかった。
獣人にすら見えない。なんと言っても迫力があり過ぎたし、不気味な雰囲気を隠せていない。
「ハヌマーン、君は分身を作れるって言ってたのに変装も出来ないの?」
「人に偽装するなど屈辱極まりない!」
「え、でもハーレムは好きなんだよね? 人の女に興味はあるんだよね?」
「俺の性欲を甘く見るな!」
うわぁ、最悪。下界人を低く見ている癖に、自分の性欲だけは満たしたいってか?
だったら獣とか植物を相手にしていればいいじゃん。性欲を満たせたらなんでもいいんだろう?
俺が自分を汚物でも見るような目で見ている事に気が付いたのか、ハヌマーンがゲフンと咳払いをしてから言い訳のように付け足してきた。
「女は別だ。人間も獣人も美しい姿をしている」
「……」
それを聞いて俺は益々引いた。
女性が綺麗で魅力的だという意見に反論はないけれど、奴は性的な目でしか見ていない。
それは俺だって若くて健全な男だからエッチな目で見てしまう事はあるけど、女性なら誰でもいい訳ではない。それに――。
(今はロクの身体にしか反応しないもん)
俺は男に興味はなかった筈だけれど、こっちの女性には尻込みしてしまうし、それで少しでも優しくしてくれる獣人に逃げ込んじゃったのかなと思う。でもロクが優しいのは仕事だからだし、可愛がってはくれるけど恋愛的な意味で好かれている訳じゃないし、俺ばっかり好きでムカつくし悔しい。
いっそ身体だけでもいいのに頑なに最後は拒むし。
(この野郎、どういうつもりだよ?)
考えていたらなんだかムカムカしてきた。
それで八つ当たり気味にハヌマーンに好き放題を言ってしまう。
「それで、あんたの方は女たちにどう思われてんの? 不死薬がないと相手にもして貰えないとか、そんな訳はないよね?」
「俺の如意棒さえ見せればイチコロなのだが……」
(そんな訳あるか)
俺は溜め息を吐き、そしてここに突破口があるかもしれないと思う。
「人の雄に変装出来れば、不死薬がなくても近付く事が出来るんじゃないの?」
「そっ、そうか! それでは変装術も覚えなくてはな!」
「うん、獣人に偽装出来ればバッチリだよ。毛は多い方が良いからね」
「毛なら任せておけ!」
「そうだね、その禍々しさを消して地面に付いてる腕の長さを調整して、悪相をなんとかして怪しい緊箍児を隠して――後は眼、かな」
「眼?」
「レオポルトも眼だけは宝石みたいに綺麗だったから……」
あの金色の瞳を思い出すと恐怖しか浮かばないってのは、本当に残念だと思う。
あんなに綺麗な眼を持っているのに。
「チヤ……」
「あ、俺が一番綺麗だと思ってるのは、あんたのプルシアンブルーの瞳だからね」
ロクの眼は、地球みたいな青で本当に綺麗だ。
束の間、いい雰囲気で見つめ合っていたら空気を読めないハヌマーンが何の遠慮もなく口を開いた。
「では目の色を青く変えれば良いのか? しかし青い色というのは難しい。本来、獣人に現れる色じゃないからな」
「えっ、そうなの?」
驚く俺に向かってハヌマーンが得々と話す。
「そうは見えないかもしれないが、俺は獣人に性質が近いから――」
「そっちじゃない。獣人に青い目が珍しいって、本当?」
素気なくハヌマーンの話を遮ったら拗ねたので、代わりにロクが答える。
「獣人は激しやすい性質を表すように赤や金色の眼が多い。穏やかだと茶色や灰色、珍しくて緑の眼だな」
「青は理性的?」
「内に秘めた色だと言われている」
そっかぁ……。だから他の獣人よりも我慢強くて、甘い物も嫌いだったりするのかな?
「ロクの眼もロクサーン侯爵家の血筋?」
「そうだ。必ずしも青い眼が生まれる訳ではないがな」
でもその珍しい眼の色は、ロクがロクサーン侯爵家の人だって一目でわかるんだよね。
本人が望もうが望むまいが、それは隠しようがないくらい明らかな事で。
(ロクにはその血を繋げる義務がある)
今まで貴族だなんだって言われても俺には馴染みがないしピンとこなかったけど、こうして絶滅危惧種みたいに言われちゃうと彼の責任重大さがわかる。
他の誰かに変わって貰う事は出来ない。血を繋げるのは自分一人しかいない。その責任から逃げられない。
例え意に染まなくても、それがロクサーン侯爵家に生まれついたロクの務めだ。
「獣人の結婚相手って、同じ種から選ぶの?」
「いいや、子をなすのに同族である必要はないし、親のどちらかの性質を受け継ぐのが一般的だからな」
そう言えば人間も獣人も純血種はもう殆どいないって言ってたね。
獣人は恋愛に対して情熱的だから、家格の釣り合いも余り考えずに好きな人を選べるのかな。
ロクのお嫁さんかぁ……。
「ロクもそろそろ結婚しろって言われないの? もういい年だろう?」
三十代そこそこなら元の世界では結婚していなくてもおかしくないけど、貴族で親兄弟のいないロクは少しでも早い方が良いだろうに。
「私は一度拐われて、市井に出た男だからな。そのような得体のしれない男、気持ちが悪いだろうよ」
「でも、ロクの血統は疑いようがないし、凄く立派な黒豹だし――」
「慰めてくれているのか?」
「別に、そういう訳じゃない」
ただ、俺だったらこんなに格好良い黒豹を放っておかないのにって、世のお嬢さん方に物申したいだけだ。
「私を格好良いと思うのは恐らくお前くらいだ」
「えっ、そんな筈無いよ!」
「私は酷く怖がられているからな」
(ロクが怖い? それは、俺も初めて会った時は余りの迫力にびびっちゃったけど……)
俺は背の高いロクを見上げて口元に手を伸ばす。
「あんたの胸に響く低い声も、天鵞絨みたいな毛並みも、しなやかな身体も……全部、うっとりしちゃうけどな」
「うっとり?」
スルリと腰を抱き返されて甘ったるい気分になる。
「だって、こんなに綺麗な生き物は見たことがない。俺、食べられちゃいそうでドキドキする。あんたになら食べられても良いって、食べられたいって思っちゃうんだ」
「チヤ……」
口が合わさってきてピチャピチャと口腔内を舌で掻き回され、俺は一瞬でジンと身体の芯に熱が灯る。
ロクに食べられる事に慣れ過ぎて、どこもかしこも啜られて舌を挿れられるのに慣れ過ぎて、俺はすっかり堪え性のない身体になってしまった。
いつだってロクとグチャグチャに溶け合いたいし、甘くて気持ちいい事がしたい。
ゾッとするような急所への口付けだってロクがしたいならしてくれて構わないし、少しくらい痛い事も恥ずかしい事も我慢できる。
だってロクは本当に酷い事はしないし、俺が嫌なこともしない。つまりはどんな痴態だって俺が望んでいるって事だ。
獣人にすら見えない。なんと言っても迫力があり過ぎたし、不気味な雰囲気を隠せていない。
「ハヌマーン、君は分身を作れるって言ってたのに変装も出来ないの?」
「人に偽装するなど屈辱極まりない!」
「え、でもハーレムは好きなんだよね? 人の女に興味はあるんだよね?」
「俺の性欲を甘く見るな!」
うわぁ、最悪。下界人を低く見ている癖に、自分の性欲だけは満たしたいってか?
だったら獣とか植物を相手にしていればいいじゃん。性欲を満たせたらなんでもいいんだろう?
俺が自分を汚物でも見るような目で見ている事に気が付いたのか、ハヌマーンがゲフンと咳払いをしてから言い訳のように付け足してきた。
「女は別だ。人間も獣人も美しい姿をしている」
「……」
それを聞いて俺は益々引いた。
女性が綺麗で魅力的だという意見に反論はないけれど、奴は性的な目でしか見ていない。
それは俺だって若くて健全な男だからエッチな目で見てしまう事はあるけど、女性なら誰でもいい訳ではない。それに――。
(今はロクの身体にしか反応しないもん)
俺は男に興味はなかった筈だけれど、こっちの女性には尻込みしてしまうし、それで少しでも優しくしてくれる獣人に逃げ込んじゃったのかなと思う。でもロクが優しいのは仕事だからだし、可愛がってはくれるけど恋愛的な意味で好かれている訳じゃないし、俺ばっかり好きでムカつくし悔しい。
いっそ身体だけでもいいのに頑なに最後は拒むし。
(この野郎、どういうつもりだよ?)
考えていたらなんだかムカムカしてきた。
それで八つ当たり気味にハヌマーンに好き放題を言ってしまう。
「それで、あんたの方は女たちにどう思われてんの? 不死薬がないと相手にもして貰えないとか、そんな訳はないよね?」
「俺の如意棒さえ見せればイチコロなのだが……」
(そんな訳あるか)
俺は溜め息を吐き、そしてここに突破口があるかもしれないと思う。
「人の雄に変装出来れば、不死薬がなくても近付く事が出来るんじゃないの?」
「そっ、そうか! それでは変装術も覚えなくてはな!」
「うん、獣人に偽装出来ればバッチリだよ。毛は多い方が良いからね」
「毛なら任せておけ!」
「そうだね、その禍々しさを消して地面に付いてる腕の長さを調整して、悪相をなんとかして怪しい緊箍児を隠して――後は眼、かな」
「眼?」
「レオポルトも眼だけは宝石みたいに綺麗だったから……」
あの金色の瞳を思い出すと恐怖しか浮かばないってのは、本当に残念だと思う。
あんなに綺麗な眼を持っているのに。
「チヤ……」
「あ、俺が一番綺麗だと思ってるのは、あんたのプルシアンブルーの瞳だからね」
ロクの眼は、地球みたいな青で本当に綺麗だ。
束の間、いい雰囲気で見つめ合っていたら空気を読めないハヌマーンが何の遠慮もなく口を開いた。
「では目の色を青く変えれば良いのか? しかし青い色というのは難しい。本来、獣人に現れる色じゃないからな」
「えっ、そうなの?」
驚く俺に向かってハヌマーンが得々と話す。
「そうは見えないかもしれないが、俺は獣人に性質が近いから――」
「そっちじゃない。獣人に青い目が珍しいって、本当?」
素気なくハヌマーンの話を遮ったら拗ねたので、代わりにロクが答える。
「獣人は激しやすい性質を表すように赤や金色の眼が多い。穏やかだと茶色や灰色、珍しくて緑の眼だな」
「青は理性的?」
「内に秘めた色だと言われている」
そっかぁ……。だから他の獣人よりも我慢強くて、甘い物も嫌いだったりするのかな?
「ロクの眼もロクサーン侯爵家の血筋?」
「そうだ。必ずしも青い眼が生まれる訳ではないがな」
でもその珍しい眼の色は、ロクがロクサーン侯爵家の人だって一目でわかるんだよね。
本人が望もうが望むまいが、それは隠しようがないくらい明らかな事で。
(ロクにはその血を繋げる義務がある)
今まで貴族だなんだって言われても俺には馴染みがないしピンとこなかったけど、こうして絶滅危惧種みたいに言われちゃうと彼の責任重大さがわかる。
他の誰かに変わって貰う事は出来ない。血を繋げるのは自分一人しかいない。その責任から逃げられない。
例え意に染まなくても、それがロクサーン侯爵家に生まれついたロクの務めだ。
「獣人の結婚相手って、同じ種から選ぶの?」
「いいや、子をなすのに同族である必要はないし、親のどちらかの性質を受け継ぐのが一般的だからな」
そう言えば人間も獣人も純血種はもう殆どいないって言ってたね。
獣人は恋愛に対して情熱的だから、家格の釣り合いも余り考えずに好きな人を選べるのかな。
ロクのお嫁さんかぁ……。
「ロクもそろそろ結婚しろって言われないの? もういい年だろう?」
三十代そこそこなら元の世界では結婚していなくてもおかしくないけど、貴族で親兄弟のいないロクは少しでも早い方が良いだろうに。
「私は一度拐われて、市井に出た男だからな。そのような得体のしれない男、気持ちが悪いだろうよ」
「でも、ロクの血統は疑いようがないし、凄く立派な黒豹だし――」
「慰めてくれているのか?」
「別に、そういう訳じゃない」
ただ、俺だったらこんなに格好良い黒豹を放っておかないのにって、世のお嬢さん方に物申したいだけだ。
「私を格好良いと思うのは恐らくお前くらいだ」
「えっ、そんな筈無いよ!」
「私は酷く怖がられているからな」
(ロクが怖い? それは、俺も初めて会った時は余りの迫力にびびっちゃったけど……)
俺は背の高いロクを見上げて口元に手を伸ばす。
「あんたの胸に響く低い声も、天鵞絨みたいな毛並みも、しなやかな身体も……全部、うっとりしちゃうけどな」
「うっとり?」
スルリと腰を抱き返されて甘ったるい気分になる。
「だって、こんなに綺麗な生き物は見たことがない。俺、食べられちゃいそうでドキドキする。あんたになら食べられても良いって、食べられたいって思っちゃうんだ」
「チヤ……」
口が合わさってきてピチャピチャと口腔内を舌で掻き回され、俺は一瞬でジンと身体の芯に熱が灯る。
ロクに食べられる事に慣れ過ぎて、どこもかしこも啜られて舌を挿れられるのに慣れ過ぎて、俺はすっかり堪え性のない身体になってしまった。
いつだってロクとグチャグチャに溶け合いたいし、甘くて気持ちいい事がしたい。
ゾッとするような急所への口付けだってロクがしたいならしてくれて構わないし、少しくらい痛い事も恥ずかしい事も我慢できる。
だってロクは本当に酷い事はしないし、俺が嫌なこともしない。つまりはどんな痴態だって俺が望んでいるって事だ。
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