35 / 194
⑰堕神の道連れ−2(R−18)
しおりを挟む
「お前は猩々たちを元いた場所へ帰してこい。此処では寒過ぎるだろう」
「いや、しかし眷属になりたがっているのは奴等の方で――」
「眷属にはしないのだろう?」
「……まあ、天界に帰る時には連れて行けないからな」
「ならば帰してやれ」
あれだけ酷いことをしたのにそんな事を言うロクがよくわからない。
猩々に同情しているのか、それとも邪魔だと思っているだけなのか。
「猩々を帰したら、明日の朝一番に合流して領地を目指す。街道は外れて行くが、念の為に身を隠すマントを羽織って来い」
「お前たちは――」
「支度がある」
支度? と首を捻ってから気付いた。
ロクが平然としているから忘れていたけど、ハヌマーンとの戦いは相当に激しく怪我を負った筈だ。
このくらいなら問題ないとは言っていたけど、ロクの強がりかもしれない。
「ロク、直ぐに治して――」
「シッ。ハヌマーンに気付かれるとまずい」
「え? なんで?」
「あれは色欲の堕神だぞ。その気になられては困るだろう?」
ロクの言葉にサーッと顔から血の気が引く。
治療法方を知られて、あんなのに目を付けられては堪ったものじゃない。
「猩々を元の場所に戻し、不死薬を持って滝壺へ来い」
「不死薬? 盗られてもう無いって――」
俺の言葉にロクはゆるゆると首を振った。
「少しも残していない訳がない。そうだろう?」
「……まあな」
ハヌマーンは否定しても無駄だと思ったのか、素直に頷いてサッと姿を消した。
余り突っ込まれたくないらしい。
(なんだ、意外と狡猾なんだな)
俺は間抜けな言動に騙されないようにしようと気を引き締めた。
そして滝壺まで戻ってきたらロクがその場に膝を付いたので思い切り慌てた。
「ロクッ!」
「大丈夫。少し気が抜けただけだ」
(嘘だ。余程の事がない限り、ロクがそんな姿を見せる筈がない)
俺はロクが無理をしている事を見抜けなかったのを情けなく思った。
「そんな顔をするな。私の為に甘くなってくれるのだろう?」
こんな時まで笑って男伊達を気取るロクを恨めしく思い、けれどそれがこいつなんだよなぁと思ったら溜め息を吐くしかなくて、俺は意趣返しに精々甘くなってやろうと心に決めた。
「ロク。今日は俺が動くから、じっとしていてね」
俺はロクをその場に押し倒し、慌てて抵抗してくる手をやんわりと掴んだ。
その手を口元に持っていき、指を一本ずつ窄めた口に挿れる。
俺は口の中も感じるので、ロクの太い指を口に含むだけで気持ちいい。
目を細めてちゅぽちゅぽとしゃぶっていたら、悪戯な指が勝手に動き出して俺の上顎を擦った。
「ンンッ、今日は俺がするって……」
「俺にもさせろ。一人で気持ちよくなるなんて狡いぞ」
「あんたはどうせ脱がない癖に……」
「脱がないが少しだけ……少しだけ、出すのを許して欲しい」
そう言うとロクは俺を自分の腹に載せ、俺の腰の後ろから手を入れてするんと下着ごと引き摺り下ろした。
「ふおっ!?」
お尻とか、谷間とか。散々触られてるけど、この格好は恥ずかしい……。
「一哉、舌を出せ」
「あっ、うん!」
俺はそう言えば治療だったのだと思い出し、せっせと甘い物を想像してロクに舌を差し出す。
エッチな時の甘い物って、バナナとかキャラメルプディングとか? それとも生クリームたっぷりのシュークリーム、蕩けるキャラメルに温かいフォンダンショコラ……。
「ンッ……」
とろりとしたスイーツを思い出したからか、口の中からとろりとした蜜が溢れ出した。
同時に指で開かれた俺の尻からも甘い物が溢れ、それを再び擦り付けるようにロクの硬いのが……。
「えっ?」
俺は吃驚して思わずロクの顔を見つめた。
少し息が荒いのは怪我が苦しいのか、それともロクも興奮しているのか……。
俺は堪らない気持ちになって、ロクの首に両腕を回して口に齧り付いた。
「ンッ、は、ぁ……あっ……」
ハァハァと喘ぎながらロクと舌を絡める。
尻の間をヌルヌルと擦るロクのイチモツが温かくて気持ちよくて、もっと奥に来て欲しいけど決してナカに入ってこようとはしない。
ただ表面だけをヌルヌルと擦っている。
(も、生殺しだよ……)
俺は自分から飲み込もうと手を後ろに回してロクの分身を掴もうとするんだけど、その手をロクに捕まえられて腰の上で固定される。
「ロクッ!」
「駄目だ。これだけでイけ」
そりゃあ表面を擦られるだけでも気持ちがいいけれど、外から押されるだけでも気持ちがいいけどっ!
「ロク、ナカぁ……」
「後で啜ってやる」
「やだっ!」
「聞き分けろ」
いい子だからと宥められ、尻の間をズリュッズリュッと擦られて勝手に身体がどんどん熱くなる。
ロクの生々しい分身で擦られていると物凄く興奮する。
尻の肉がムニュムニュと擦れて、これだけで本当にイッてしまいそうになる。
「やだ、こんなのやだぁ!」
嫌なのにジワッと窄まりが熱くなって、そこが溶けるようにキュンとして軽くイッてしまった。
同時にロクの棒も震え、なんか俺の後ろが濡らされたような気がするんだけどそれが無性に恥ずかしい。
「ロク、いま……」
「さて、折れた骨は繋がったから、本格的に啜らせて貰おうか」
いつの間にかいつものふてぶてしさを取り戻したロクに身体を引っ繰り返され、俺はいつものごとく一方的に啜られて奥まで舌で舐られて何もわからなくなってしまった。
アンアンと鳴かされて感じまくって、それでもナカにロクのを貰えなかった事に一抹の寂しさを感じる。
(きっと、ロクだって本当は……)
俺はまだ夜はある、と思いながらロクの上で目を閉じた。
「いや、しかし眷属になりたがっているのは奴等の方で――」
「眷属にはしないのだろう?」
「……まあ、天界に帰る時には連れて行けないからな」
「ならば帰してやれ」
あれだけ酷いことをしたのにそんな事を言うロクがよくわからない。
猩々に同情しているのか、それとも邪魔だと思っているだけなのか。
「猩々を帰したら、明日の朝一番に合流して領地を目指す。街道は外れて行くが、念の為に身を隠すマントを羽織って来い」
「お前たちは――」
「支度がある」
支度? と首を捻ってから気付いた。
ロクが平然としているから忘れていたけど、ハヌマーンとの戦いは相当に激しく怪我を負った筈だ。
このくらいなら問題ないとは言っていたけど、ロクの強がりかもしれない。
「ロク、直ぐに治して――」
「シッ。ハヌマーンに気付かれるとまずい」
「え? なんで?」
「あれは色欲の堕神だぞ。その気になられては困るだろう?」
ロクの言葉にサーッと顔から血の気が引く。
治療法方を知られて、あんなのに目を付けられては堪ったものじゃない。
「猩々を元の場所に戻し、不死薬を持って滝壺へ来い」
「不死薬? 盗られてもう無いって――」
俺の言葉にロクはゆるゆると首を振った。
「少しも残していない訳がない。そうだろう?」
「……まあな」
ハヌマーンは否定しても無駄だと思ったのか、素直に頷いてサッと姿を消した。
余り突っ込まれたくないらしい。
(なんだ、意外と狡猾なんだな)
俺は間抜けな言動に騙されないようにしようと気を引き締めた。
そして滝壺まで戻ってきたらロクがその場に膝を付いたので思い切り慌てた。
「ロクッ!」
「大丈夫。少し気が抜けただけだ」
(嘘だ。余程の事がない限り、ロクがそんな姿を見せる筈がない)
俺はロクが無理をしている事を見抜けなかったのを情けなく思った。
「そんな顔をするな。私の為に甘くなってくれるのだろう?」
こんな時まで笑って男伊達を気取るロクを恨めしく思い、けれどそれがこいつなんだよなぁと思ったら溜め息を吐くしかなくて、俺は意趣返しに精々甘くなってやろうと心に決めた。
「ロク。今日は俺が動くから、じっとしていてね」
俺はロクをその場に押し倒し、慌てて抵抗してくる手をやんわりと掴んだ。
その手を口元に持っていき、指を一本ずつ窄めた口に挿れる。
俺は口の中も感じるので、ロクの太い指を口に含むだけで気持ちいい。
目を細めてちゅぽちゅぽとしゃぶっていたら、悪戯な指が勝手に動き出して俺の上顎を擦った。
「ンンッ、今日は俺がするって……」
「俺にもさせろ。一人で気持ちよくなるなんて狡いぞ」
「あんたはどうせ脱がない癖に……」
「脱がないが少しだけ……少しだけ、出すのを許して欲しい」
そう言うとロクは俺を自分の腹に載せ、俺の腰の後ろから手を入れてするんと下着ごと引き摺り下ろした。
「ふおっ!?」
お尻とか、谷間とか。散々触られてるけど、この格好は恥ずかしい……。
「一哉、舌を出せ」
「あっ、うん!」
俺はそう言えば治療だったのだと思い出し、せっせと甘い物を想像してロクに舌を差し出す。
エッチな時の甘い物って、バナナとかキャラメルプディングとか? それとも生クリームたっぷりのシュークリーム、蕩けるキャラメルに温かいフォンダンショコラ……。
「ンッ……」
とろりとしたスイーツを思い出したからか、口の中からとろりとした蜜が溢れ出した。
同時に指で開かれた俺の尻からも甘い物が溢れ、それを再び擦り付けるようにロクの硬いのが……。
「えっ?」
俺は吃驚して思わずロクの顔を見つめた。
少し息が荒いのは怪我が苦しいのか、それともロクも興奮しているのか……。
俺は堪らない気持ちになって、ロクの首に両腕を回して口に齧り付いた。
「ンッ、は、ぁ……あっ……」
ハァハァと喘ぎながらロクと舌を絡める。
尻の間をヌルヌルと擦るロクのイチモツが温かくて気持ちよくて、もっと奥に来て欲しいけど決してナカに入ってこようとはしない。
ただ表面だけをヌルヌルと擦っている。
(も、生殺しだよ……)
俺は自分から飲み込もうと手を後ろに回してロクの分身を掴もうとするんだけど、その手をロクに捕まえられて腰の上で固定される。
「ロクッ!」
「駄目だ。これだけでイけ」
そりゃあ表面を擦られるだけでも気持ちがいいけれど、外から押されるだけでも気持ちがいいけどっ!
「ロク、ナカぁ……」
「後で啜ってやる」
「やだっ!」
「聞き分けろ」
いい子だからと宥められ、尻の間をズリュッズリュッと擦られて勝手に身体がどんどん熱くなる。
ロクの生々しい分身で擦られていると物凄く興奮する。
尻の肉がムニュムニュと擦れて、これだけで本当にイッてしまいそうになる。
「やだ、こんなのやだぁ!」
嫌なのにジワッと窄まりが熱くなって、そこが溶けるようにキュンとして軽くイッてしまった。
同時にロクの棒も震え、なんか俺の後ろが濡らされたような気がするんだけどそれが無性に恥ずかしい。
「ロク、いま……」
「さて、折れた骨は繋がったから、本格的に啜らせて貰おうか」
いつの間にかいつものふてぶてしさを取り戻したロクに身体を引っ繰り返され、俺はいつものごとく一方的に啜られて奥まで舌で舐られて何もわからなくなってしまった。
アンアンと鳴かされて感じまくって、それでもナカにロクのを貰えなかった事に一抹の寂しさを感じる。
(きっと、ロクだって本当は……)
俺はまだ夜はある、と思いながらロクの上で目を閉じた。
0
お気に入りに追加
381
あなたにおすすめの小説
ずっとヤモリだと思ってた俺の相棒は実は最強の竜らしい
空色蜻蛉
ファンタジー
選ばれし竜の痣(竜紋)を持つ竜騎士が国の威信を掛けて戦う世界。
孤児の少年アサヒは、同じ孤児の仲間を集めて窃盗を繰り返して貧しい生活をしていた。
竜騎士なんて貧民の自分には関係の無いことだと思っていたアサヒに、ある日、転機が訪れる。
火傷の跡だと思っていたものが竜紋で、壁に住んでたヤモリが俺の竜?
いやいや、ないでしょ……。
【お知らせ】2018/2/27 完結しました。
◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
異世界転移で、俺と僕とのほっこり溺愛スローライフ~間に挟まる・もふもふ神の言うこと聞いて珍道中~
兎森りんこ
BL
主人公のアユムは料理や家事が好きな、地味な平凡男子だ。
そんな彼が突然、半年前に異世界に転移した。
そこで出逢った美青年エイシオに助けられ、同居生活をしている。
あまりにモテすぎ、トラブルばかりで、人間不信になっていたエイシオ。
自分に自信が全く無くて、自己肯定感の低いアユム。
エイシオは優しいアユムの料理や家事に癒やされ、アユムもエイシオの包容力で癒やされる。
お互いがかけがえのない存在になっていくが……ある日、エイシオが怪我をして!?
無自覚両片思いのほっこりBL。
前半~当て馬女の出現
後半~もふもふ神を連れたおもしろ珍道中とエイシオの実家話
予想できないクスッと笑える、ほっこりBLです。
サンドイッチ、じゃがいも、トマト、コーヒーなんでもでてきますので許せる方のみお読みください。
アユム視点、エイシオ視点と、交互に視点が変わります。
完結保証!
このお話は、小説家になろう様、エブリスタ様でも掲載中です。
※表紙絵はミドリ/緑虫様(@cklEIJx82utuuqd)からのいただきものです。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる