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㊶S級ダンジョン攻略-1(1/5)
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今回、S級ダンジョン攻略の為に集められた人員は後方支援も含めて四十名程だった。
これが少ないのか多いのか俺にはよくわからないけど、実際にダンジョンに入る人数は効率を考えて六名だけ。
勇者であるカイト先輩、A級冒険者のリッド、A級魔法使いのミレイユさん、後はB級冒険者が一名とC級から二名でうち一名はルスカだ。
「事前に決めてあった通り、B級とC級の三名は一日ごとにチーム交代とする。勇者とA級二名も様子を見ながら交代で一名ずつ休みを取ってくれ。転移と物質の保管・運搬は密室の卵を使わせて貰う。あと戦いの様子をこちらで見ていて怪我をしたら直ぐに下げるから、決して無理をしないように。他に質問は? 無いな? それじゃあ出発するぞ」
ギルマスの簡単な確認事項を聞いてから卵の密室を使ってダンジョン近くのベース・キャンプに半分ずつ転移する。
中には転移が初めての人なんかもいて、余りにも呆気ない事に吃驚していた。イーサンもその一人だ。
「ユート、密室持ちで転移も出来る生産職なんて無茶苦茶だぞ」
イーサンに呆れたように言われたけどガルーダの卵を見つけたのはたまたまだったし、リッドの手を借りて魔法陣を描くなんて出鱈目な事をしてちゃんと密室魔法を使えたのは今思えば奇跡に近い。
更にその後で転移魔法を卵に重ねがけ出来たのは、リッドの魔力が体内に宿っていたからだ(しかも二回分)。
俺一人で出来た事じゃない。
「俺一人で出来た事じゃないんだ。そもそも魔法陣帳なんて高いものを興味があるってだけで買い与えられて、住むとこも当面の生活費も免除されて、助言や役立つ人の紹介もいっぱい受けたし、この世界に来てから俺は本当に助けられっぱなしなんだ。だからもし俺がこの世界で人の役に立てるとしたら、お返しをしなくてはいけない。それがお互い様ってやつだって、おばあちゃんも言ってた」
おばあちゃんは人は一人では生きられないのだから、助けられて生きているのだから自分も人様のお役に立たなければいけないと言っていた。
俺は助けられた覚えなんか無いって、人は一人で生きていくしか無いんだって思っていたけど、異世界に来て一人じゃどうにもならなかったと実感した。
元の世界でだって、きっと一人で生きていた訳じゃない。ただ自分が何も見えていなくて、気付いていなかっただけだ。気付かないから顧みる事も思いやる事も無かった。
(今さら親父と母さんに感謝して、何かしたいと思っても叶わない)
もう一生返せない。それは今でも心残りだ。
「お前は人が好すぎるなぁ。でもそういう奴は嫌いじゃない」
イーサンにニヤリと笑われて肩を組まれた。
それから悪巧みでもするように声を潜めて言った。
「今回のダンジョン攻略参加者には、素材を優先的に回して貰える。十五階でアイスドラゴンが出てきたから、その他の階層主もドラゴンなんじゃないかって言われてる」
「他って言うと、ファイアドラゴンとか、地竜とか?」
「地竜は竜とは名ばかりのトカゲみたいなもんだが、素材としては悪くないな」
魔物を全て素材としてしか見ていないイーサンにいっそ感心するぜ。
「それらも悪くないが、俺が狙っているのはエンシェントドラゴンだ。奴らが持つ膨大な魔力が長い年月で身体の中に蓄えられ、牙や爪だけでなく肝臓だって心臓だって極上の素材になっている。鱗は宝石よりも硬く冷たく、磨いたらそりゃあ綺麗なんだ」
実際に手に取ったことも無いのにほうっと色付いた吐息を漏らすイーサンが気持ち悪い。
まるでヒーローに恋い焦がれている乙女のようだ。
「じゃあエンシェントドラゴンがダンジョンボスだったとしたら、イーサンは鱗狙いなのか?」
「それがなぁ、鱗も欲しいけどもっと欲しいものがある」
「なに?」
「龍の髭、もしくは鬣」
「ヒゲ……」
「そう称される細長い器官があるらしい。でもエンシェントドラゴンなんて三百年前に討伐されたきりだし、当時だって倒すのに相当苦労したっていうから素材の状態も良くなかったんだろう。はっきりした事はわかっていない」
「なるほど」
勇者だって命が掛かってるのに素材を傷付けずに倒そうだなんて思う訳はないよな。
そもそも戦いの最中に敵を素材だなんて普通は思わないし。
「そのヒゲを何に使うつもりなんだ?」
”細長い器官” という事しかわかってないなら、素材としての価値だって見込めないだろうに。
イーサンが鱗よりも欲しいと言うその理由がわからない。
「髭は龍が飛ぶ時にバランスを取る役目があるとか、魔法を司っているとか、なにかのバランサーだと言われている。俺もその説は有力だと思う」
「つまり、そんなあやふやな情報だけで、面白そうってだけで龍の髭が欲しいのか?」
呆れてそう訊いた俺にイーサンは笑いながら頷いた。
「だって楽しそうじゃないか!」
うん、気持ちはよく分かる。
俺も楽しそうだと思ったらそっちを選ぶ。
「俺もどうせ入手するなら珍しい素材がいいな」
「なら石を狙ってみるのもいいかも」
「石?」
「ドラゴンは悪食だから何でも食う。だけど余り消化器官は優秀じゃなくて、溶け残ったものがたまに石になって体内に溜め込まれるらしい」
「へぇ、真珠みてえ」
その石が真珠みたいに綺麗だったらそれもいいなと思った。
これが少ないのか多いのか俺にはよくわからないけど、実際にダンジョンに入る人数は効率を考えて六名だけ。
勇者であるカイト先輩、A級冒険者のリッド、A級魔法使いのミレイユさん、後はB級冒険者が一名とC級から二名でうち一名はルスカだ。
「事前に決めてあった通り、B級とC級の三名は一日ごとにチーム交代とする。勇者とA級二名も様子を見ながら交代で一名ずつ休みを取ってくれ。転移と物質の保管・運搬は密室の卵を使わせて貰う。あと戦いの様子をこちらで見ていて怪我をしたら直ぐに下げるから、決して無理をしないように。他に質問は? 無いな? それじゃあ出発するぞ」
ギルマスの簡単な確認事項を聞いてから卵の密室を使ってダンジョン近くのベース・キャンプに半分ずつ転移する。
中には転移が初めての人なんかもいて、余りにも呆気ない事に吃驚していた。イーサンもその一人だ。
「ユート、密室持ちで転移も出来る生産職なんて無茶苦茶だぞ」
イーサンに呆れたように言われたけどガルーダの卵を見つけたのはたまたまだったし、リッドの手を借りて魔法陣を描くなんて出鱈目な事をしてちゃんと密室魔法を使えたのは今思えば奇跡に近い。
更にその後で転移魔法を卵に重ねがけ出来たのは、リッドの魔力が体内に宿っていたからだ(しかも二回分)。
俺一人で出来た事じゃない。
「俺一人で出来た事じゃないんだ。そもそも魔法陣帳なんて高いものを興味があるってだけで買い与えられて、住むとこも当面の生活費も免除されて、助言や役立つ人の紹介もいっぱい受けたし、この世界に来てから俺は本当に助けられっぱなしなんだ。だからもし俺がこの世界で人の役に立てるとしたら、お返しをしなくてはいけない。それがお互い様ってやつだって、おばあちゃんも言ってた」
おばあちゃんは人は一人では生きられないのだから、助けられて生きているのだから自分も人様のお役に立たなければいけないと言っていた。
俺は助けられた覚えなんか無いって、人は一人で生きていくしか無いんだって思っていたけど、異世界に来て一人じゃどうにもならなかったと実感した。
元の世界でだって、きっと一人で生きていた訳じゃない。ただ自分が何も見えていなくて、気付いていなかっただけだ。気付かないから顧みる事も思いやる事も無かった。
(今さら親父と母さんに感謝して、何かしたいと思っても叶わない)
もう一生返せない。それは今でも心残りだ。
「お前は人が好すぎるなぁ。でもそういう奴は嫌いじゃない」
イーサンにニヤリと笑われて肩を組まれた。
それから悪巧みでもするように声を潜めて言った。
「今回のダンジョン攻略参加者には、素材を優先的に回して貰える。十五階でアイスドラゴンが出てきたから、その他の階層主もドラゴンなんじゃないかって言われてる」
「他って言うと、ファイアドラゴンとか、地竜とか?」
「地竜は竜とは名ばかりのトカゲみたいなもんだが、素材としては悪くないな」
魔物を全て素材としてしか見ていないイーサンにいっそ感心するぜ。
「それらも悪くないが、俺が狙っているのはエンシェントドラゴンだ。奴らが持つ膨大な魔力が長い年月で身体の中に蓄えられ、牙や爪だけでなく肝臓だって心臓だって極上の素材になっている。鱗は宝石よりも硬く冷たく、磨いたらそりゃあ綺麗なんだ」
実際に手に取ったことも無いのにほうっと色付いた吐息を漏らすイーサンが気持ち悪い。
まるでヒーローに恋い焦がれている乙女のようだ。
「じゃあエンシェントドラゴンがダンジョンボスだったとしたら、イーサンは鱗狙いなのか?」
「それがなぁ、鱗も欲しいけどもっと欲しいものがある」
「なに?」
「龍の髭、もしくは鬣」
「ヒゲ……」
「そう称される細長い器官があるらしい。でもエンシェントドラゴンなんて三百年前に討伐されたきりだし、当時だって倒すのに相当苦労したっていうから素材の状態も良くなかったんだろう。はっきりした事はわかっていない」
「なるほど」
勇者だって命が掛かってるのに素材を傷付けずに倒そうだなんて思う訳はないよな。
そもそも戦いの最中に敵を素材だなんて普通は思わないし。
「そのヒゲを何に使うつもりなんだ?」
”細長い器官” という事しかわかってないなら、素材としての価値だって見込めないだろうに。
イーサンが鱗よりも欲しいと言うその理由がわからない。
「髭は龍が飛ぶ時にバランスを取る役目があるとか、魔法を司っているとか、なにかのバランサーだと言われている。俺もその説は有力だと思う」
「つまり、そんなあやふやな情報だけで、面白そうってだけで龍の髭が欲しいのか?」
呆れてそう訊いた俺にイーサンは笑いながら頷いた。
「だって楽しそうじゃないか!」
うん、気持ちはよく分かる。
俺も楽しそうだと思ったらそっちを選ぶ。
「俺もどうせ入手するなら珍しい素材がいいな」
「なら石を狙ってみるのもいいかも」
「石?」
「ドラゴンは悪食だから何でも食う。だけど余り消化器官は優秀じゃなくて、溶け残ったものがたまに石になって体内に溜め込まれるらしい」
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