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第四話
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メレディスは面食らった。
スタンリーはこの国に来てからこの方、屋敷の二階角部屋から一度だって出てきたことはなかった。
そんな彼が、屋敷の玄関先で待ち構えていた。人を殺したような顔色で柱に寄りかかり、腕を組んで、メレディスを出迎えたのだ。
「なんですか、気味の悪い」
「俺を置いてどこに行っていた」
「言いませんでしたか? 実家に帰ると。まあ帰れませんでしたけれど」
「帰る場所がどこにもない俺に向かって、なんだ、自慢か? 良いご身分だな」
メレディスは眉をひそめた。帰る場所がないなんて、一体何を言っているのだろう、と。
神霊憑きなのだから、母国でもさぞもてはやされただろうに。
そう言えば、考えたことが無かったな、とメレディスは気付く。どうして、世界に二人しかいない神霊憑きの精霊使いが、こんな北の果てからの招待なんかに応じたのだろうか。
神霊憑きともなれば、いくら精霊大国と名高いエリューズであっても、決して手放したがらないはずだ。
それほどまでに、彼自身の素行に問題があったということだろうか。確かにスタンリーの人間性は破滅的だが、それにしたって不自然である。
「……何だ、聞いていないのか。俺は本国でお払い箱にされたんだ。捨てられたのさ」
「は……?」
「帝国にとって俺はどこまでも都合の悪い存在だった。サイアーズでも同じ扱いだ。エリューズにはもう一人神霊憑きがいる。それも、出自、血統、全て申し分ない、祀り上げるにはおあつらえ向きの現人神だ。曰く、神はひとつでいいんだと」
「そんな愚弄を受けておいて、みすみす引き下がったのですか? 貴方が?」
「お前が俺の何を知っているんだ」
「ええまあ、よく知りませんが……聞き分けの良い人ではないということくらいは知っています」
スタンリーは馬鹿馬鹿しいとばかりに鼻を鳴らした。敢えて挑発するつもりで歯に衣着せぬ物言いを心掛けたが、まるでキャンキャン吠える子犬を相手にするかのような態度であしらわれ、メレディスの方が余計フラストレーションを募らせてしまうのだった。
「お前は……俺をこんな僻地に追いやった奴に似てる。いいところの坊ちゃんで、高慢ちきで、作り物みたいにお綺麗な、エリューズのデミゴッドに」
メレディスはスタンリーの「僻地」という言い草に神経を逆撫でされ、引き攣った笑顔で首を傾げた。フッ、とわざとらしく可憐な声を出しながら……まごうこと無き敵性反応である。
「なんと、それはさぞご不快だったことでしょう! 直ちにこちらを引き払う準備に取り掛かりますからご安心ください。不本意ながら貴方の目障りになっていたことを心よりお詫び申し上げます。短い間でしたがどうもありがとうございました」
「何を早とちりしている? 二度も許しなく俺の傍から離れてみろ、こんなちっぽけな国の国土など、一夜で海に沈めてやる」
スタンリーはにわかに機嫌を悪くし、唸るような低い声で凄んだ。空気が圧縮されるようなとてつもない威圧感である。
メレディスはその迫力を正面にたじろぎすらせず平然としていたが、まっとうなどとは程遠いこの男を相手にして、まっとうな対応をしてやることにほとほと嫌気がさした。
どのようにこのいけ好かない男をやりこめてやろうか……そんな考えを巡らせることに脳のリソースを割くなんて、つくづく馬鹿らしいと、ようやく悟ったのである。
「ハア……私だってずっと貴方の相手をしていられるほど暇じゃないんです。私と離れるのが嫌なら部屋に引きこもってないで私に付いてくるくらいの甲斐性を見せてくださいますか」
「何が楽しくてよく知りもしない人間のために働くんだ」
「……自分の快適のため、ですかね。褒められたり感謝されたりすると気分がいいですし、この世の全ての称賛は私のものであれと思いますから」
「くだらんな」
しかし、そう吐き捨てたスタンリーの表情はどこか楽しげに綻んでいた。メレディスはそのちぐはぐさに面食らって、妙に毒気が抜かれてしまった。
「分からない人ですね……私のことがそうもお気に召さないなら、お暇をくださればよろしいでしょう。いつでも大歓迎ですよ」
「ならばもっと殊勝になることだな。まあお前には無理だろうが」
「ええ、ええ! 貴方相手にへりくだるなんて、まっぴらごめんです! もっと尊敬に値する人間性を身につけてから出直すことですね!」
スタンリーは食ってかかるメレディスの剣幕をまたもや鼻で笑い飛ばした。
どうやら打てば響くメレディスの態度がどうにもお気に召したようで、普段はこの世の全てを憎んでいるような態度を隠そうともしない男が、分かりやすく満悦そうに口角を上げていた。
しかし、自身が挑発に乗れば乗るほど相手が機嫌を良くしているらしいことに、メレディスはまだ気づくことが出来ずにいた。
「お前のその図々しさに免じて、少しくらいならお前の言うことを聞き入れてやってもいい。ただし条件がある」
「誰が図々しいですって? 何様ですか貴方」
「世界に二人しかいないデミゴッド様らしいが」
「……続けてください」
「まず、二度と俺に断りなく外出するな。どうしてもここを出るなら俺も連れていけ。俺とお前以外の人間をこの屋敷に住まわせるな。俺の部屋には俺とお前以外立ち入らせるな。俺が呼んだらすぐに顔を見せに来い。俺に何かを頼むときは、かわりに俺の要求をお前が果たせ」
メレディスは「ははーん、なるほどな」とばかりに片眉を吊り上げた。どうやらこの男は祖国に軽んじられた鬱憤を、祖国に選ばれたデミゴッドと通じる部分のあるらしい己で晴らしたいようだと、そう得心したのである。
この男にこき使われるのは癪だが、それはそれとして、悪い話ではないとメレディスは思った。国費がこのまま穀潰しのために使われるよりはずっとマシであると。
自身の敬愛する国民の父の名を、暗君のそれとして後世に語られることなどあってはならない。監督不行き届きの責任を自らに求められるのはもっての外だ。
メレディスは愛国心の篤い人間である。祖国が軽んじられると自らも軽んじられるようで癪だからである。
「……いいでしょう。条件をのみます。ですが、私が支払った代償を軽んじた場合は、国が滅びようが何だろうが構わず、こちらも実家に帰らせて頂きますので、悪しからず」
メレディスは不敵に笑って片手を差し出した。
すると、スタンリーは、何故か挙動不審に目を泳がせ、信じがたいものを見るような目でその光景を見つめた。
メレディスは一層、何なのだこの男は、という思いを強めたのだった。
スタンリーはこの国に来てからこの方、屋敷の二階角部屋から一度だって出てきたことはなかった。
そんな彼が、屋敷の玄関先で待ち構えていた。人を殺したような顔色で柱に寄りかかり、腕を組んで、メレディスを出迎えたのだ。
「なんですか、気味の悪い」
「俺を置いてどこに行っていた」
「言いませんでしたか? 実家に帰ると。まあ帰れませんでしたけれど」
「帰る場所がどこにもない俺に向かって、なんだ、自慢か? 良いご身分だな」
メレディスは眉をひそめた。帰る場所がないなんて、一体何を言っているのだろう、と。
神霊憑きなのだから、母国でもさぞもてはやされただろうに。
そう言えば、考えたことが無かったな、とメレディスは気付く。どうして、世界に二人しかいない神霊憑きの精霊使いが、こんな北の果てからの招待なんかに応じたのだろうか。
神霊憑きともなれば、いくら精霊大国と名高いエリューズであっても、決して手放したがらないはずだ。
それほどまでに、彼自身の素行に問題があったということだろうか。確かにスタンリーの人間性は破滅的だが、それにしたって不自然である。
「……何だ、聞いていないのか。俺は本国でお払い箱にされたんだ。捨てられたのさ」
「は……?」
「帝国にとって俺はどこまでも都合の悪い存在だった。サイアーズでも同じ扱いだ。エリューズにはもう一人神霊憑きがいる。それも、出自、血統、全て申し分ない、祀り上げるにはおあつらえ向きの現人神だ。曰く、神はひとつでいいんだと」
「そんな愚弄を受けておいて、みすみす引き下がったのですか? 貴方が?」
「お前が俺の何を知っているんだ」
「ええまあ、よく知りませんが……聞き分けの良い人ではないということくらいは知っています」
スタンリーは馬鹿馬鹿しいとばかりに鼻を鳴らした。敢えて挑発するつもりで歯に衣着せぬ物言いを心掛けたが、まるでキャンキャン吠える子犬を相手にするかのような態度であしらわれ、メレディスの方が余計フラストレーションを募らせてしまうのだった。
「お前は……俺をこんな僻地に追いやった奴に似てる。いいところの坊ちゃんで、高慢ちきで、作り物みたいにお綺麗な、エリューズのデミゴッドに」
メレディスはスタンリーの「僻地」という言い草に神経を逆撫でされ、引き攣った笑顔で首を傾げた。フッ、とわざとらしく可憐な声を出しながら……まごうこと無き敵性反応である。
「なんと、それはさぞご不快だったことでしょう! 直ちにこちらを引き払う準備に取り掛かりますからご安心ください。不本意ながら貴方の目障りになっていたことを心よりお詫び申し上げます。短い間でしたがどうもありがとうございました」
「何を早とちりしている? 二度も許しなく俺の傍から離れてみろ、こんなちっぽけな国の国土など、一夜で海に沈めてやる」
スタンリーはにわかに機嫌を悪くし、唸るような低い声で凄んだ。空気が圧縮されるようなとてつもない威圧感である。
メレディスはその迫力を正面にたじろぎすらせず平然としていたが、まっとうなどとは程遠いこの男を相手にして、まっとうな対応をしてやることにほとほと嫌気がさした。
どのようにこのいけ好かない男をやりこめてやろうか……そんな考えを巡らせることに脳のリソースを割くなんて、つくづく馬鹿らしいと、ようやく悟ったのである。
「ハア……私だってずっと貴方の相手をしていられるほど暇じゃないんです。私と離れるのが嫌なら部屋に引きこもってないで私に付いてくるくらいの甲斐性を見せてくださいますか」
「何が楽しくてよく知りもしない人間のために働くんだ」
「……自分の快適のため、ですかね。褒められたり感謝されたりすると気分がいいですし、この世の全ての称賛は私のものであれと思いますから」
「くだらんな」
しかし、そう吐き捨てたスタンリーの表情はどこか楽しげに綻んでいた。メレディスはそのちぐはぐさに面食らって、妙に毒気が抜かれてしまった。
「分からない人ですね……私のことがそうもお気に召さないなら、お暇をくださればよろしいでしょう。いつでも大歓迎ですよ」
「ならばもっと殊勝になることだな。まあお前には無理だろうが」
「ええ、ええ! 貴方相手にへりくだるなんて、まっぴらごめんです! もっと尊敬に値する人間性を身につけてから出直すことですね!」
スタンリーは食ってかかるメレディスの剣幕をまたもや鼻で笑い飛ばした。
どうやら打てば響くメレディスの態度がどうにもお気に召したようで、普段はこの世の全てを憎んでいるような態度を隠そうともしない男が、分かりやすく満悦そうに口角を上げていた。
しかし、自身が挑発に乗れば乗るほど相手が機嫌を良くしているらしいことに、メレディスはまだ気づくことが出来ずにいた。
「お前のその図々しさに免じて、少しくらいならお前の言うことを聞き入れてやってもいい。ただし条件がある」
「誰が図々しいですって? 何様ですか貴方」
「世界に二人しかいないデミゴッド様らしいが」
「……続けてください」
「まず、二度と俺に断りなく外出するな。どうしてもここを出るなら俺も連れていけ。俺とお前以外の人間をこの屋敷に住まわせるな。俺の部屋には俺とお前以外立ち入らせるな。俺が呼んだらすぐに顔を見せに来い。俺に何かを頼むときは、かわりに俺の要求をお前が果たせ」
メレディスは「ははーん、なるほどな」とばかりに片眉を吊り上げた。どうやらこの男は祖国に軽んじられた鬱憤を、祖国に選ばれたデミゴッドと通じる部分のあるらしい己で晴らしたいようだと、そう得心したのである。
この男にこき使われるのは癪だが、それはそれとして、悪い話ではないとメレディスは思った。国費がこのまま穀潰しのために使われるよりはずっとマシであると。
自身の敬愛する国民の父の名を、暗君のそれとして後世に語られることなどあってはならない。監督不行き届きの責任を自らに求められるのはもっての外だ。
メレディスは愛国心の篤い人間である。祖国が軽んじられると自らも軽んじられるようで癪だからである。
「……いいでしょう。条件をのみます。ですが、私が支払った代償を軽んじた場合は、国が滅びようが何だろうが構わず、こちらも実家に帰らせて頂きますので、悪しからず」
メレディスは不敵に笑って片手を差し出した。
すると、スタンリーは、何故か挙動不審に目を泳がせ、信じがたいものを見るような目でその光景を見つめた。
メレディスは一層、何なのだこの男は、という思いを強めたのだった。
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