36 / 62
第二章 転生するにしても、これは無いだろ!
第三十六話
しおりを挟む
俺はまだ全て覚えていられる今晩のうちに、対策を立てることにした。
まず、一日の行動のプログラムをあらかじめ完璧に立てておくこと。そして、その日あったことを寝る前にすべて書き記し、引き継ぎ書を毎日作ることに決めた。
これを継続できる知能がある限りは必ず続けることが今後の俺の課題というわけだ。
もう殆ど内容はうろ覚えだが、小説のストーリー上に、ジルラッドが魔術の腕を磨くキーアイテムとして登場した、記憶を保管できる魔法道具なる存在があったような気がする。
学園の図書館でその作り方を調べ、失くしたくない記憶はそこにぶち込んでいこうと思う。
俺に潔さなんて皆無だ。出来ることはやってから死にたい。タイムリミットがあるなら、尚更だ。
記憶が残らないから、友達なんかは絶対作れないけど、そこはもう割り切るしかないだろう。
これほどまでに眠るのが怖い日は無かった。いつまでも明日が来なければいいと何度思ったか。
これからの俺には一日しかない。次第にその一日すら奪われ、奪われたことすら忘れた廃人になるのだ。そんなの、死んだも同然ではないか。
でも、だからって、あの母親にすべて奪われるのはものすごく業腹だ。
あの子との思い出だけは、あの子と一緒に過ごした時間をかけがえなく大事に思っていた俺の想いだけは、奪われてなるものか。
最早学園において勉強の目的は果たせないと見ていいだろう。それでも俺が学園へ行くのは、せめて少しの間だけでも、あの母親と距離を置いて、全てを忘れてしまう俺の頭から、失くしたくない大切な記憶を切り離して大切に保管する方法を探し出すためだ。
入学までの間、俺は「一日で全てを忘れる」生活に順応することに専念した。
信じたくなかったが、見事に昨日あったことが思い出せない……と言うか、感覚としては、今日は〇日のはずなのに、実際はその翌日で……みたいな感じ。まるで俺だけ時間が止まったみたいだ。
あの薬を飲まされた晩に考えたプログラムをただひたすら機械的に実行し、寝る前に今日あった重要なことを全て書き出し、翌日の計画を出来れば分刻みで立ててから、眠れない夜を寝る。その繰り返し。
なんだか、俺には一日しかない、と思うと、すごく必死になる。「明日やろう」が絶対に通じないから、今日できることは全て今日やらなければならない。自然忙しくて、あまり考えても辛いことは考えないようになった。
そんなこんなで過ごしていれば、いつの間にか入学の日がやってきていた。入学式と、入寮式、学校案内などなど、みっちり凝縮された一日。
俺は取り立てて優秀でも何でもないのに王子だからって色々な新入生挨拶を押し付けられたので、なかなか大変だった。
学園は全寮制で、寮は2人部屋だ。しかし、王族と言うこともあってか、俺には一人部屋があてがわれた。
いつまでもルームメイトの名前を覚えない奴なんて失礼以外の何物でもないので非常に助かった。
魔法を使って、俺だけにしか見えない字で、毎朝毎朝知らない天井になるそこに、「今日は○月〇日、ここは王立学園の寮の自分の部屋、引き継ぎ書は机の上」と刻む。
それからは、引き継ぎ書と計画書に書かれたことを只管機械的にこなしていく。
そんな単調な日々を繰り返す学園生活が始まった。授業に出たって仕方がないので、俺は朝から学園の大きな図書館に籠って、閉館まで調べものをして過ごす。
正直単位に関してはどうとでもなれ、って感じだ。一応テストだけは一夜漬けで挑んでみるつもりだが(睡眠を挟まなければ記憶は翌日まで持続するのだ)。
記憶を保管できる魔法道具と、その作成方法については、比較的すぐわかった。
魔法道具の名前は「リラの箱庭」。魔力を注ぎながら育てたライラックで羊皮紙を染め、ノートを作り、そこに自分の血液と育てたライラックの花の蜜を混ぜたインクで記憶を書き込んでいくのだ。
なんだか呪術じみているし、花を育てるなんてガラじゃなさすぎるが、仕方がない。
リラの箱庭に入れた記憶は、以降自分の中に残らない。しかし、そのかわり、ノートを読み返せばその記憶が追体験できる。
これがひどく魅力的だった。下手したら、このノートに一日中かじりついて戻ってこれないかもしれない。
それはそれでいいか。どうせ俺廃人からの断頭エンドまっしぐらだし! 廃人にさせられるより自分から廃人になる方がマシだ、多分な。
ただひたすら目的のために単調なルーティンを熟すだけだから、一日が短い事と、夜考えることが多いこと以外にこれといった悩みは無い。
勿論夜は沢山沢山悩むし、眠ることはずっと怖いが、殆どの悩みは次の日の朝目覚めれば消えている。
それが怖くなくなった自分が一番怖いけどね。きっとこうやって色々消えていくんだろうな。うわー、嫌すぎ。
全く実感なんて無いけど、こんな風に毎日毎日を消費していたら、いつの間にか1年くらい経っていた。俺にとっちゃあの日から一日たりとも進んでないんだけど。
そして、実感もなく出来上がったリラの箱庭に、思いつく限りの記憶を全て書き入れていっている。これが滅茶苦茶楽しい。
ノートを前にして、ペンを手に取り、特製のインクをペン先に付けて目を閉じれば、夢みたいにジルラッドとの思い出を追体験するのだ。
大体目を覚ました時にはボロ泣きしてる。過去の俺の日々光り輝きすぎ。
記憶はリラの箱庭の中に仕舞われて俺の頭からは消えるけど、感情が消えるわけではなかった。これは、惜しみつつ仕方なく寝て目覚めた後も同じことだった。
なんか知らんけどあの子との時間が恋しい。なんか知らんけど滅茶苦茶会いたい。そんな感じだ。
あの子ともう二度と会わない、と決めた最後の日。その記憶は、最後に仕舞う。だってそうじゃないと普通に会いに行っちゃうだろうし。全寮制という環境に感謝だ。
あとの課題は、この記憶がいっぱいに詰まったリラの箱庭を、どうするかだよな。マジでどうしたもんか。俺が持っておくのが一番危ないからな……。
あ、あるじゃん、俺の大切なもの全部託してるところ。
申し訳ないけど、あの子に頼むしかなさそうだな。
あとは……あと……あれ?
もう、やること無い?
じゃあ、なんだっけ。
俺が生きてる意味って。
まず、一日の行動のプログラムをあらかじめ完璧に立てておくこと。そして、その日あったことを寝る前にすべて書き記し、引き継ぎ書を毎日作ることに決めた。
これを継続できる知能がある限りは必ず続けることが今後の俺の課題というわけだ。
もう殆ど内容はうろ覚えだが、小説のストーリー上に、ジルラッドが魔術の腕を磨くキーアイテムとして登場した、記憶を保管できる魔法道具なる存在があったような気がする。
学園の図書館でその作り方を調べ、失くしたくない記憶はそこにぶち込んでいこうと思う。
俺に潔さなんて皆無だ。出来ることはやってから死にたい。タイムリミットがあるなら、尚更だ。
記憶が残らないから、友達なんかは絶対作れないけど、そこはもう割り切るしかないだろう。
これほどまでに眠るのが怖い日は無かった。いつまでも明日が来なければいいと何度思ったか。
これからの俺には一日しかない。次第にその一日すら奪われ、奪われたことすら忘れた廃人になるのだ。そんなの、死んだも同然ではないか。
でも、だからって、あの母親にすべて奪われるのはものすごく業腹だ。
あの子との思い出だけは、あの子と一緒に過ごした時間をかけがえなく大事に思っていた俺の想いだけは、奪われてなるものか。
最早学園において勉強の目的は果たせないと見ていいだろう。それでも俺が学園へ行くのは、せめて少しの間だけでも、あの母親と距離を置いて、全てを忘れてしまう俺の頭から、失くしたくない大切な記憶を切り離して大切に保管する方法を探し出すためだ。
入学までの間、俺は「一日で全てを忘れる」生活に順応することに専念した。
信じたくなかったが、見事に昨日あったことが思い出せない……と言うか、感覚としては、今日は〇日のはずなのに、実際はその翌日で……みたいな感じ。まるで俺だけ時間が止まったみたいだ。
あの薬を飲まされた晩に考えたプログラムをただひたすら機械的に実行し、寝る前に今日あった重要なことを全て書き出し、翌日の計画を出来れば分刻みで立ててから、眠れない夜を寝る。その繰り返し。
なんだか、俺には一日しかない、と思うと、すごく必死になる。「明日やろう」が絶対に通じないから、今日できることは全て今日やらなければならない。自然忙しくて、あまり考えても辛いことは考えないようになった。
そんなこんなで過ごしていれば、いつの間にか入学の日がやってきていた。入学式と、入寮式、学校案内などなど、みっちり凝縮された一日。
俺は取り立てて優秀でも何でもないのに王子だからって色々な新入生挨拶を押し付けられたので、なかなか大変だった。
学園は全寮制で、寮は2人部屋だ。しかし、王族と言うこともあってか、俺には一人部屋があてがわれた。
いつまでもルームメイトの名前を覚えない奴なんて失礼以外の何物でもないので非常に助かった。
魔法を使って、俺だけにしか見えない字で、毎朝毎朝知らない天井になるそこに、「今日は○月〇日、ここは王立学園の寮の自分の部屋、引き継ぎ書は机の上」と刻む。
それからは、引き継ぎ書と計画書に書かれたことを只管機械的にこなしていく。
そんな単調な日々を繰り返す学園生活が始まった。授業に出たって仕方がないので、俺は朝から学園の大きな図書館に籠って、閉館まで調べものをして過ごす。
正直単位に関してはどうとでもなれ、って感じだ。一応テストだけは一夜漬けで挑んでみるつもりだが(睡眠を挟まなければ記憶は翌日まで持続するのだ)。
記憶を保管できる魔法道具と、その作成方法については、比較的すぐわかった。
魔法道具の名前は「リラの箱庭」。魔力を注ぎながら育てたライラックで羊皮紙を染め、ノートを作り、そこに自分の血液と育てたライラックの花の蜜を混ぜたインクで記憶を書き込んでいくのだ。
なんだか呪術じみているし、花を育てるなんてガラじゃなさすぎるが、仕方がない。
リラの箱庭に入れた記憶は、以降自分の中に残らない。しかし、そのかわり、ノートを読み返せばその記憶が追体験できる。
これがひどく魅力的だった。下手したら、このノートに一日中かじりついて戻ってこれないかもしれない。
それはそれでいいか。どうせ俺廃人からの断頭エンドまっしぐらだし! 廃人にさせられるより自分から廃人になる方がマシだ、多分な。
ただひたすら目的のために単調なルーティンを熟すだけだから、一日が短い事と、夜考えることが多いこと以外にこれといった悩みは無い。
勿論夜は沢山沢山悩むし、眠ることはずっと怖いが、殆どの悩みは次の日の朝目覚めれば消えている。
それが怖くなくなった自分が一番怖いけどね。きっとこうやって色々消えていくんだろうな。うわー、嫌すぎ。
全く実感なんて無いけど、こんな風に毎日毎日を消費していたら、いつの間にか1年くらい経っていた。俺にとっちゃあの日から一日たりとも進んでないんだけど。
そして、実感もなく出来上がったリラの箱庭に、思いつく限りの記憶を全て書き入れていっている。これが滅茶苦茶楽しい。
ノートを前にして、ペンを手に取り、特製のインクをペン先に付けて目を閉じれば、夢みたいにジルラッドとの思い出を追体験するのだ。
大体目を覚ました時にはボロ泣きしてる。過去の俺の日々光り輝きすぎ。
記憶はリラの箱庭の中に仕舞われて俺の頭からは消えるけど、感情が消えるわけではなかった。これは、惜しみつつ仕方なく寝て目覚めた後も同じことだった。
なんか知らんけどあの子との時間が恋しい。なんか知らんけど滅茶苦茶会いたい。そんな感じだ。
あの子ともう二度と会わない、と決めた最後の日。その記憶は、最後に仕舞う。だってそうじゃないと普通に会いに行っちゃうだろうし。全寮制という環境に感謝だ。
あとの課題は、この記憶がいっぱいに詰まったリラの箱庭を、どうするかだよな。マジでどうしたもんか。俺が持っておくのが一番危ないからな……。
あ、あるじゃん、俺の大切なもの全部託してるところ。
申し訳ないけど、あの子に頼むしかなさそうだな。
あとは……あと……あれ?
もう、やること無い?
じゃあ、なんだっけ。
俺が生きてる意味って。
196
お気に入りに追加
1,953
あなたにおすすめの小説

【完結済み】乙男な僕はモブらしく生きる
木嶋うめ香
BL
本編完結済み(2021.3.8)
和の国の貴族の子息が通う華学園の食堂で、僕こと鈴森千晴(すずもりちはる)は前世の記憶を思い出した。
この世界、前世の僕がやっていたBLゲーム「華乙男のラブ日和」じゃないか?
鈴森千晴なんて登場人物、ゲームには居なかったから僕のポジションはモブなんだろう。
もうすぐ主人公が転校してくる。
僕の片思いの相手山城雅(やましろみやび)も攻略対象者の一人だ。
これから僕は主人公と雅が仲良くなっていくのを見てなきゃいけないのか。
片思いだって分ってるから、諦めなきゃいけないのは分ってるけど、やっぱり辛いよどうしたらいいんだろう。

三度目の人生は冷酷な獣人王子と結婚することになりましたが、なぜか溺愛されています
倉本縞
BL
エルガー王国の王子アンスフェルムは、これまで二回、獣人族の王子ラーディンに殺されかかっていた。そのたびに時をさかのぼって生き延びたが、三回目を最後に、その魔術も使えなくなってしまう。
今度こそ、ラーディンに殺されない平穏な人生を歩みたい。
そう思ったアンスフェルムは、いっそラーディンの伴侶になろうと、ラーディンの婚約者候補に名乗りを上げる。
ラーディンは野蛮で冷酷な獣人の王子と噂されていたが、婚約者候補となったアンスフェルムを大事にし、不器用な優しさを示してくれる。その姿に、アンスフェルムも徐々に警戒心を解いてゆく。
エルガー王国がラーディンたち獣人族を裏切る未来を知っているアンスフェルムは、なんとかそれを防ごうと努力するが……。

魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

繋がれた絆はどこまでも
mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。
そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。
ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。
当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。
それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。
次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。
そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。
その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。
それを見たライトは、ある決意をし……?

転生したけどやり直す前に終わった【加筆版】
リトルグラス
BL
人生を無気力に無意味に生きた、負け組男がナーロッパ的世界観に転生した。
転生モノ小説を読みながら「俺だってやり直せるなら、今度こそ頑張るのにな」と、思いながら最期を迎えた前世を思い出し「今度は人生を成功させる」と転生した男、アイザックは子供時代から努力を重ねた。
しかし、アイザックは成人の直前で家族を処刑され、平民落ちにされ、すべてを失った状態で追放された。
ろくなチートもなく、あるのは子供時代の努力の結果だけ。ともに追放された子ども達を抱えてアイザックは南の港町を目指す──
***
第11回BL小説大賞にエントリーするために修正と加筆を加え、作者のつぶやきは削除しました。(23'10'20)
**
【完結】僕はキミ専属の魔力付与能力者
みやこ嬢
BL
【2025/01/24 完結、ファンタジーBL】
リアンはウラガヌス伯爵家の養い子。魔力がないという理由で貴族教育を受けさせてもらえないまま18の成人を迎えた。伯爵家の兄妹に良いように使われてきたリアンにとって唯一安らげる場所は月に数度訪れる孤児院だけ。その孤児院でたまに会う友人『サイ』と一緒に子どもたちと遊んでいる間は嫌なことを全て忘れられた。
ある日、リアンに魔力付与能力があることが判明する。能力を見抜いた魔法省職員ドロテアがウラガヌス伯爵家にリアンの今後について話に行くが、何故か軟禁されてしまう。ウラガヌス伯爵はリアンの能力を利用して高位貴族に娘を嫁がせようと画策していた。
そして見合いの日、リアンは初めて孤児院以外の場所で友人『サイ』に出会う。彼はレイディエーレ侯爵家の跡取り息子サイラスだったのだ。明らかな身分の違いや彼を騙す片棒を担いだ負い目からサイラスを拒絶してしまうリアン。
「君とは対等な友人だと思っていた」
素直になれない魔力付与能力者リアンと、無自覚なままリアンをそばに置こうとするサイラス。両片想い状態の二人が様々な障害を乗り越えて幸せを掴むまでの物語です。
【独占欲強め侯爵家跡取り×ワケあり魔力付与能力者】
* * *
2024/11/15 一瞬ホトラン入ってました。感謝!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる