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三章:雪の姫はワルツを踊る
第1話 スケート場
しおりを挟むキャッキャッ、と猿のように笑う声が聞こえてくる。
皆、楽しそうに遊んでいる。
じっとその光景を見てみれば、氷の上でワルツでも踊っているようだ。
この季節で、この会場だもの。それは、もう、お金持ちも一般庶民も身分関係なく楽しむだろう。
新しく建てられたスケート場に感化され、城下町に住む人達は皆、興奮して遊んでいた。
子供もいれば大人もいる。お金持ちも凡人も氷の上では関係ない。氷の上に立ってしまえば、皆はダンスを始めるように滑り出す。華麗に美しく。
広いスケートリンクで、狭いスケートリンクで、皆が滑って、笑顔で遊んでいる。
―――あたし以外は。
「…………………っ!!!!!!」
「テリー! そろそろ手、離してよ!」
姉のアメリの言葉に反論したいが、声が出ない。あたしは無言で首を大きく早く小振りに振る。
(いい!? アメリ、声が出ないからあんたの脳裏に話しかけるわ! よく聞いて! 氷はね! 滑って転ぶと痛いのよ!!!? あんた、それわかってる!? スケートをしようと提案したのはアメリなんだから、それを苦手とするあたしがいてもちゃんと面倒見てくれるって言ったのはあんたじゃない! 貴族令嬢として、二言はなしよ! あんたは可愛い妹のあたしの面倒を最後まで見ないと駄目なのよ!!!!)
両手を握って一緒に滑ってるアメリをぎろりと睨んで、あたしは精一杯叫ぶ。震えて情けない声が出る。
「アメリ! ここで手を離したらあたしは一生あんたを許さない! スケートリンクという悪夢をあんたが死ぬまで見続ける呪いをかけてやるからね!!」
「何を頭痛が痛いみたいな、わけのわからない事を言ってるのよ!」
アメリが手を緩ませる。あたしは目を見開き、全力でその手を握り、全力で体を強張らせ、全力で首を振った。
「やだやだやだやだ! 本気で無理!! 本当に無理! アメリ! 手、離さないで! 転ぶ! 滑る!! あたし死んじゃう!! あ! つるって言った! 足がつるんって言った! あああああああ!! 氷が下にあるううううう!! いやぁああああ!! もうだめぇええええ!! 怖いぃいい!! 怖いぃいいいいいい!!」
「痛い痛い痛い痛い!! テリー! 手痛いってば! そんなに強く握り締めないで!」
「いやだぁぁああああ! サリアー!! サリアアアアアアア!!」
「もー! そんなに怖くないってば! あんた大袈裟なのよ。スケートって転んで上手くなるんだから! ね? メニー」
メニーが人並み程度に滑りながら、あたし達についてくる。
そうだ。メニーは滑れるのだ。悔しいくらい、人並み程度にするーっと滑るのだ。
再婚する前に、愛しのお父様とよく滑っていたとかで。チッ。くそ女。これだから器用ちゃんは嫌いなのよ。
アメリに不満顔を向けられ、メニーが苦笑する。そして、ぶるぶる震えるあたしに手を差し出してきた。
「テリーお姉ちゃん、私と練習しようよ」
ちらっと、メニーを見る。
「…………えー」
あたしは笑顔をメニーに向ける。
(ふざけるな!!!!)
(絶対に嫌よ!!!!!!)
(誰が人を死刑にした女の手を取って笑顔で、うれちいわ、メニー。あたちにスケートをおちえてくれるの? やったーん。はぁと。って言うと思ってるのよ! ばーか!!!!)
(近づくな! 触るな! 喋るな! 消え失せろ!!)
(メニー! メニー! メニー! メニー! メニー!!)
(その差し出す手はあたしを陥れるための罠なんでしょ! あたしは分かってるんだからね!!)
(いいこと! あたしは分かってるのよ!!!!)
お前が、あたしを死刑にすること、
(ぜーーーんぶ、わかってるんだからね! ふん!!)
頭の中では本来のあたしが、殺意を込めてメニーを睨む。
外側では子供のあたしが、にっこりと笑いながら可愛く眉を下げた。
「何言ってるのよ。メニー。メニーは遊んでていいのよ。アメリが来たいって言ったんだから、あたしの面倒はアメリが見るべきだわ」
「ううん。私、もうたくさん滑ったの。だから大丈夫。今度は私がテリーお姉ちゃんの手を取るから、アメリお姉様は一人で自由に滑ってきていいよ」
あたしの片目がぴくりと揺れた。
「え? い、いや、そんな、だって、ねえ? もっと滑りたいでしょう? メ…」
「メニー…! あんたなんて出来た妹なの! この馬鹿妹とは大違い! お願い出来る?」
目を輝かせて自分を見つめてくるアメリに対して、メニーが頷いた。
「うん! 任せて!」
「やった!」
「ちょ」
メニーの返事を聞くや否やアメリの足が止まり、あたしの滑ってた足も止まり、アメリがあたしの体をメニーに押し付ける。アメリの手が離れる。あたしはメニーに掴まるしかなくなる。慌ててアメリに振り返った。
「ちょっと、アメリ!」
「はーあ! 解放された! テリー、あんたはそこで大人しく練習してなさい! 私が見本として、華麗に滑ってあげるから!」
そう言って、アメリが最高の笑顔でするーっと遠くまで滑っていく。
(アメリの野郎……!! 許さない…!)
ぎりっと、目を鋭く、歯は食いしばる。
そんなあたしを、メニーが心配そうに見上げて声をかけてきた。
「お姉ちゃん、少し休もうか? さっきからずっと滑ってるよね?」
「……そうね」
確かに考えてみれば、結構な時間滑ってる。このままメニーと滑るのも嫌だし、素直に頷く。
「ちょっと休む。疲れたわ」
「サリアのココア飲みに行こうよ」
「あ、いいわね」
そういえば、サリアがココアを用意してくれているのだった。冷たい空気のスケート場で暖かいココアは最高だろう。至福だろう。これは休憩するべきだわ。
「よし、メニー」
あたしはキリッと姿勢を正し、メニーの手を掴む。
「行きなさい!」
「ゆっくりいくよー」
メニーがあたしの手を掴んで、するーっと滑っていく。あたしはひたすら引っ張られる。あ、向こうから人が来た。
「メニー、人が来てるわ。ぶつかりそう」
「大丈夫だよ」
人があたし達を避けて滑る。
「メニー、ちゃんと前見て。衝突したらどうするの」
「大丈夫だよ」
人があたし達を避けて滑る。
「メニー! あたしを連れてるってことを、ちゃんと考えて!」
「大丈夫だよ」
「あ! 待って!」
「大丈夫だよ」
「あ! 今、足がつるって言った!」
「滑ってるからね」
「あー! もう駄目! 一回止まって! 止まるのよ! メニー!!」
「もう着くから」
「あーーーー! もう駄目! あたし死んじゃう!!」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと生きてるから」
メニーがすいすいーっと滑っていく。あたしの可愛い足の震えが止まらない。
(くそ! 何も出来ない!)
あたしはスケートと相性が悪い。というか、氷と相性が悪い。スケートは氷の上を滑るスポーツ。別に見る分にはいいのだけど、あたしの可愛くて美しいお尻が冷たい氷の上に当たるのが、もう、とにかく嫌いなのだ。
転ばなければいい話だが、転ばない可能性などない。転んだ時の、あの衝撃と、冷たさが、体に拒否反応を呼び起こす。
初めて転んだ時の感覚を、あたしはずっと覚えてる。小さい時に、それこそまだパパがいた時に、四人で旅行した街で、一度だけスケートで遊んだ事があった。その時に、お尻と氷がくっついた瞬間、あたしは今までに出した事のない悲鳴をあげたのだ。
「ぎゃあああああああああ!!! ママぁぁああああ!!」
あの衝撃が本当に嫌なのよ。冷たくて。硬くて。痛くて。
メニーに連れられ、何とかスケートリンクから抜け出す。
「お姉ちゃん、足元気をつけて」
「ええ。ありがとう」
スケートリンクから出て、脱いだ靴を手に持ち、休憩のベンチまで行くと、もこもこに暖かくした格好のサリアとクロシェ先生が談笑しながら座っていた。クロシェ先生があたし達に気付き、手を振った。
「テリー! メニー!」
クロシェ先生が優しく微笑み、首を傾げた。
「二人とも戻ってきたの?」
「休憩に来ました」
メニーがクロシェ先生に言って、隣に座る。あたしはサリアの隣に座る。
「サリア、ママは?」
「あちらに」
サリアが手で示す。ママが広々としたスケートリンクで華麗に滑っている。動きをつけて、大技を見せつける。周りで滑っている人達は迷惑そうな顔をしていた。
(……今後ママとスケートに来る時は、注意した方がいいかも……)
うんざりしながらサリアを見る。
「サリア、ココアちょうだい」
「ただいま用意します」
サリアが鞄から水筒を取り出す。自分の肩に頭を乗せるあたしを見て、くすりと笑った。
「テリーお嬢様、お顔が真っ青ですよ」
「サリア、ここは思った以上に酷い場所よ。気分も最悪。なんでよ。なんで城下町にスケートリンクなんて作られたの。あたしに対する嫌がらせとしか思えない」
「確かに城下でスケート場が作られたのは初めてですね。こんなに盛り上がってるのですもの。人にも氷にも酔ってしまったのかもしれません」
一理あるかもしれない。
スケート場は他の町にはあるが、城下にはなかった。今年初めてスケート場が作られたのだ。だから、皆喜んで冬であるのをいいことに、滑りに来ているというわけだ。それに感化されたアメリが行きたいと言い出して、ママとメニーが賛成した時、あたしはどれだけ絶望したことか。
「酔いが治まったら練習に戻られてはいかがですか? 滑れたら楽しいと思いますよ」
「サリア、あたし転んでないのにもう腰と足が痛いの。ええ、そりゃもう、筋肉痛じゃないかって思うくらい。ああ、痛い。ひりひりする。ほら見て。ぶるぶる震えてる。あたしの可愛いお足が震えてるの。ああ、もう駄目。あたしもうあそこには戻りたくないわ。残りの時間、ここで座っててもいい? サリアの隣で良い子にしてるから」
「テリー、出来ないからと言って、逃げるのはよくないわね」
クロシェ先生が前かがみになって、あたしの顔を覗き見る。
「いい? 怖いと思うから怖くなるのよ。人の心理というものはね、とても不思議なの。氷なんて何も怖くない。転んだりなんてしない。そう思うことで、本当に転ばないし、氷も怖くなくなるのよ」
(そんなわけない。絶対に転ぶし、絶対に痛いし、絶対に冷たい)
「あ、その目は、信じてないわね?」
クロシェ先生が得意げに笑う。
「じゃあ一緒に唱えてみましょうか。氷なんて怖くない」
「……氷なんて怖くない」
「氷なんて怖くない」
「……氷なんて怖くない」
「ほら、見て。テリー、氷は貴女のお友達よ」
(子供騙しよ)
「見てみて。テリー。氷を見るのよ」
クロシェ先生に言われて、氷を横目で見る。
(氷なんて怖くない)
じっと見てみる。
(氷なんて怖くない)
皆が当たり前の顔で滑っている。
(…氷なんて怖くない…)
皆が楽しそうに滑ってる。
(……ん?)
あたし、なんで氷なんて怖いと思ってたのかしら。
皆が当たり前の顔して、楽しそうに笑って簡単にすいすい滑っているのに、あたしに出来ないはずがない。だってほら、小さな子供も、大人も、皆が滑ってる。
(あれ? 怖くなくなってきた)
「どう? テリー。まだ怖い?」
じゃあ、今度は触ってみましょうか。
「テリー、一緒においで」
「はい」
クロシェ先生とベンチを立ち、一緒にスケートリンクの入り口に立つ。
「氷に触ってみて」
「ん」
ぴと、と手袋が触れる。冷たい。ひんやりする。
「氷はお友達。何も怖くないわよ」
何も怖くない。冷たいだけだ。
「ひんやりして気持ちいいわね」
「寒いです」
「怖い?」
「冷たいです」
「でも、それだけでしょ?」
クロシェ先生が首を傾げた。
「どこが怖いの?」
確かに冷たいだけで、何も怖いことなどない。
(…本当だ)
「怖くありません」
「そうでしょう?」
クロシェ先生と再び立ちあがり、ベンチに向かって歩く。
「テリー、怖いと思うから怖いのよ。氷は冷たい貴女のお友達よ」
「確かに言われたら、あたし、ちょっと大袈裟に思いすぎてたかもしれません」
過去のトラウマに囚われて、氷が怖いと思い込んでいただけかもしれない気がしてきた。
(クロシェ先生の言う通り、氷は冷たいだけ。何も怖くないわ)
「あの、あたし、この後、少し滑ってみます」
「その意気よ。テリー」
背中をぽんぽんと叩かれ、ベンチに戻る。サリアが既にココアを容器に入れていた。クロシェ先生がメニーの隣に戻る。
「メニー、テリーがこの後、滑る練習するそうよ」
「本当?」
メニーが私を見て微笑む。
「お姉ちゃん、私、滑れるようになるまで付き合うから!」
「ん、…うん」
「大丈夫だよ。お姉ちゃん筋がいいから、すぐに滑れるようになるよ」
(筋がいいかどうかは分からないけど、なんかいけそうな気がしてきた)
氷を横目にして思う。だって、皆楽しそうに滑ってるもん。
(クロシェ先生も怖くないって言ってた)
(メニーだって滑れてる)
(そうよ。多分、そうだ)
あたし、サリアの言う通り、人酔いしてたのかもしれない。
サリアがあたしにココアを差し出した。
「はい。テリー。熱いのでふーふーして飲んでくださいね」
「ありがとう、サリア」
「ふふ。お顔の色が戻ってきましたね。よかった。安心しました」
「これ飲んだら行ってくる。…なんか、行ける気がしてきた」
「素晴らしいわ。テリー」
クロシェ先生が手を叩いて喜んだ。
「やっぱりテリーはポジティブに考えられる才能があるのかも。普通の人では、とても難しい事なのよ。テリーは凄いわね」
「…そうですか?」
「ええ、凄いわよ」
「…そうかな」
ココアを飲みながら、あたしは悟る。
(やっぱりあたし、人とは違うんだわ!!)
だって、あたし、貴族のお嬢様だもの!!
(ここが二度目の世界であり、一度目の世界での記憶も持ち合わせている。あたしって、やっぱり神に選ばれし人間なんだわ!)
あたしには、きっと、秘められた才能があるんだわ!!
(メニーは美人だけど、あたしには才能がある。つまり)
勝ち組はメニーじゃない! あたしこそ、このテリー・ベックスこそが勝ち組! 美人だけのメニーなんかに、負けるわけがない!
たかがスケート如きに、怯える必要もない!
(そうよ。そもそもスケートが怖かったのは一度目の世界のあたし)
(ここは二度目の世界で、あたしはもう中身は子供じゃない。本来であれば氷なんて怖いはずがないのよ)
(過去のトラウマがあたしを縛っていただけだったんだわ!)
過去のトラウマが、あたしを縛る?
(ということは)
この心理をうまく利用すれば、
(メニーへの恨みの感情も失くなって、メニーに興味も失くなって、あたしは自由になれるんじゃ…)
(おまけに、スケートも上手くなるんじゃ…)
暖かいココアを飲みほし、向かいにいるメニーを見る。メニーはにこにこと、あたしを見ている。
(…え…?)
不思議だわ。メニーを見ていても不快にならない。
(まさか、このテリー・ベックス、過去の闇を克服したか…?)
(これは…なんて清々しい気分なの…)
(将来なるべきはずの死刑への道が、また遠のいた気がする…!)
あたしは、決意する。
「…よし、行くわよ。メニー」
「うん!」
「あたしの手を離しちゃ駄目よ! メニー!」
「うん! 離さないよ!」
「あたしは、必ず滑れるようになるわ!」
「その意気だよ! お姉ちゃん!」
「行くぞ!」
「おー!」
二人で意気込むと、サリアとクロシェ先生が微笑ましそうに笑う。そして靴を履き直して、二人に背を向け、スケートリンクに向かう。
(よし、いける!)
一歩前に進んだ。氷の上にシューズの刃がつく。
(よし、いける。あたしは、氷の女王となるのよ!)
ざまあみろ! 氷め! あたしの足の踏み場となって、跪いて、ごめんなさいと啼きなさい!! ほほ! あたしは最強よ! 氷は、あたしの奴隷となるのよ! おっほほほほほほほ!!
あたしはにやりと笑って、滑り出した。
――――直後に、あたしは思いきり、思いっきり、かなり、油断していたせいか、そりゃもう何かのパフォーマンス並みに、メニーを巻き込んで、大きく派手に滑って転んだ。
「っ」
頭がごっつんこ。お尻がごっつんこ。体全身がごっつんこ。冷たいのが体中に伝わる。滑ってた人達があたし達の派手な転倒を目撃した。子供が指を差す。
「父さん、あの子達、すげえ痛そう!」
「そうだな! はっはっはっ!」
サリアが口を押さえた。
「あらあら」
クロシェ先生が真っ青になって叫んだ。
「テリー!」
転んだメニーが起き上がってあたしを呼んだ。
「お姉ちゃん!」
「…………っ」
腰と頭を押さえて、あたしは縮こまる。
(痛い恥ずかしい痛い恥ずかしい痛い恥ずかしい硬い痛い冷たい痛い冷たい痛いお尻と腰と背中と頭が痛いもう嫌だ)
「おやおや」
会場の従業員と思われる女性が駆け寄り、微笑みながら入り口側から声をかけてきた。
「くすす。お嬢さん、大丈夫ですか?」
「……あい……」
溢れ出しそうな涙をぐっとこらえて、壁を支えにして、立ち上がる。―――そしてまた転ぶ。
「ひゃいっ!」
情けないくらいずるりと滑って転べば、メニーが滑り寄り、手を差し出した。
「お姉ちゃん、掴まって?」
「んんんん……っ……」
「大丈夫、絶対に上手くなるから!」
「………」
周りの大人の視線が痛い。
周りの子供の視線が痛い。
従業員の女性が微笑ましそうに笑っている。
サリアまでケラケラ笑っている。
クロシェ先生がおろおろしている。
アメリは気にせず滑っている。
ママはトリプルジャンプを決めた。
メニーがあたしの手を引く。
あたしの冷たくなったお尻が震えている。
一つ、分かったことがある。
思い込みなんて、無理だ。何が心理だ。何が思い込みの力だ。
(無理なものは無理よ!!!!!)
あたしはぎらんとメニーを睨んだ。
(メニー、てめえのことも、あたしは絶対に許さないんだから!!!!!)
(こんな! こんな恥ずかしい思いをさせやがって!!!!!)
(滑れるならあたしと一緒に転ぶな!!! リードしろ! メニーのばーーーーか!!!!)
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