おとぎ話の悪役令嬢のとある日常（番外編）

登場人物参考書

ベックス家

　
　■アンナ・ベックス：元ベックス家当主
　廃れていく一族の未来に不安を感じ、会社経営を行うことにした人物。
　多くの会社を建て、一族の財産を守る。
　本編時には既に他界している。


　■ダレン・トラクテンバーグ・ベックス：ベックス姉妹の父親
　元軍人。引退後、城で働くようになる。
　本編時には既に他界しているが、事実を公表していないため（第二章参照）、娘達は離婚してどこかへ行ったと認識している。


　■アーメンガード・ベックス：現ベックス家当主
　ベックス家姉妹の実の母親。
　母親のアンナから遺産の管理を行っている。
　メニーの父親とは遺産目的で結婚。
　一度目の人生において、メニーの美しさを妬み、父親が亡くなったことを機に本性を現し、屋敷の仕事をメニーに全て押し付け、陰湿な苛めを繰り返す。最後は牢屋の中で精神を病ませ、死に至る。
　二度目の世界において、家族と和解し、メニーに親愛の情を移そうと試みている。
　非常に気難しい女性だが、彼女なりの『我が一族の血筋を守る』という正義も確かに存在している。

　参考資料『映画/童話：シンデレラ』よりトレメイン夫人


　■アメリアヌ・ベックス：ベックス家長女
　テリーの実の姉。
　テリーにところどころ似ている部分もあるが、趣味も好みも正反対。
　一度目の人生において、義妹のメニーの美しさに嫉妬し、執着的に虐げる。結果、無一文になり林檎を盗んだことにより家族全員牢屋へ。今までのメニーへの行動が重なり、囚人となる。工場から逃げ出すが捕まり、窃盗や嘘デマカセ癖で死刑が確定。ベックス家では初めての死刑人となった。
　二度目の世界では、テリーの説得もあり、メニーへの気持ちを自分の中で解消し、テリーよりもメニーと仲良くなっている。自分なりに考えをまとめ、選択し、行動に移すということを心掛けている。第三者目線から見ることが多く、犬猿の仲だったレイチェルの中も良好。
　すぐに調子に乗るが、良き姉として妹達を見守っている。

　参考資料『映画/童話：シンデレラ』よりドリゼラ


　■ギルエド：執事
　ベックス家に仕える執事。
　屋敷のことを管理しており、夫人の手助けもしている。
　一度目の人生において、メニーがいたことで使用人が解雇され、自分だけが屋敷に残った最後の使用人となった。メニーに仕事を教え、数年経った日にとうとう解雇されたが、ベックス家の中でかなり金の問題が山積みだったのを理解し、承諾して長年仕えた屋敷を去った。メニーを夫人たちの虐めから守っていた人物でもある。
　二度目の世界において、変わらず執事の仕事を行う。時には厳しく、時には優しく、時には父親のように、ベックス家を見守る。


　■サリア：使用人
　ベックス家に仕える使用人。メイド。
　幼い時に故郷のタナトスで行方不明事件の被害者となる。その後無傷で生還。事件の記憶を失ったまま日常に戻るが母親が他界。ついていくように父親も他界。孤児院に入院した後、当時ベックス家の当主であったアンナに引き取られる。ベックス家で働き始めた翌年にアメリアヌが生まれ、テリーが生まれたことから、二人の出生を見守っている一人である（第二章、第四章参照）。
　一度目の人生において、メニーの父親が亡くなった後、解雇。消息不明。ベックス親子の断罪の裁判にて、裁判所には来ていなかった（第四章にて、遠くの田舎町で静かに暮らしていたかもしれませんと発言している）。
　二度目の世界では、テリーから関わったことで距離が縮まり、テリーの良き理解者であり、信頼できる使用人の一人。
　昔から物を見て観察する癖があり、なぜこうなってそうなったかを瞬発的に考え出す脳を持つため、身の回りの違和感や謎を推理して解いて歩くのが趣味。そして100％に近い答えを必ず出す。
　テリーに対して、人がいる時は「お嬢様」「テリーお嬢様」呼び。二人きりの時は「テリー」になる。
　彼女曰く、テリーは元主人のアンナに似ているらしい。

　参考資料『童話：知恵者エルゼ』よりエルゼ


　■クロシェ・ローズ・リヴェ
　ベックス家に仕える家庭教師。
　家庭教師は将来学校の教員になりたいと考えていた矢先のアルバイトであった。
　一度目の人生において、使用人扱いされるメニーに同情し、人の目を盗んで勉強を教えていた。後に参考書を買いに出かけたところを中毒者に襲撃され、血を全て奪われ変死体となり死亡。当時19歳。夫人からは「彼女は家庭教師を辞めた」と娘たちに伝えられた。
　二度目の世界では、人間として大切なことをベックス家の令嬢たちに教え込み、喧嘩の仲裁人にもなる。何が不快なことで、何が嬉しいことか、心理的部分を教え、宿題も山のように出すのでテリーから「野獣」と陰口を叩かれている。
　少し変わり者の女性だが夫人も信頼しており、雇用期間を過ぎても長らく雇われている。

　◆死亡条件：参考書を買いに出かける/小さき中毒者を野放しにしておく
　参考資料『映画/童話：美女と野獣/夏の庭と冬の庭』より美女


　■リーゼ
　ベックス家に仕える庭師。
　テリーに植物の育て方を教えたり、メニーと出かけるためのイベントを知らせてくれたりと、気遣いの出来る優しき使用人。
　植物をこよなく愛している。

　参考資料『童話：なでしこ』よりなでしこ


　■ドリー
　ベックス家に仕えるコック。
　今日も汗だくでベックス家のために料理をする。


　■ケルド
　ベックス家に仕えるコック見習い。
　今日も汗だくでドリーにこき使われている。


　■デヴィッド
　ベックス家に仕える馬係。
　ふくよかな体で馬の面倒を見る使用人。テリー達のことを『お嬢ちゃま』と呼んでいる。
　実家が田舎で、神父を目指す弟がいるらしい。
　

　■ロイ
　ベックス家に仕える馬係。御者は基本彼が行なっている。デヴィッドの後任でもある。