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◇◇◇
ぷすぷすぷす──…
「休憩にしましょう」
アルバート様の執務室で勉強を教えてもらうようになって一週間。
魔物の種類や特性、それに掛けるべき支援魔法や浄化魔法を容赦なく叩き込まれる。だけど、わたしの限界になりそうなタイミングで休憩を取ってくれて。
「カボチャプリン食べますか?」
「っ、食べます!」
疲れたときに甘い物を取ると効率が上がるからと、いつもおやつを用意してくれている。アルバート様は噂と違って、すごくいい人だし、問題が解けるとフッと笑ったり褒めてくれるのだけど。
ただ、困っていることがあって──
「おいしい~~~」
濃厚なカボチャのざらりとした舌触り。添えられた生クリームと混ざりあい、下に控えていたほろ苦カラメルソースとベストマッチ。いや、最高のマリアージュに口の中がしあわせいっぱい。
んん~美味しくて甘くて、疲れた頭がふわああと蕩けていく。
「リリアン嬢、付いてます」
スッと伸びてきたアルバート様の指先が唇の端を拭う。しまったと思ったときには、
(今日もかわいいですね。小さな口でカボチャプリンを頬張る姿もハムスターすぎて癒される。このまま執務室から出れなくしてしまいたい……)
「ひゃあ……っ!」
アルバート様の心の声にドキドキして、肩が跳ねる。気をつけて食べているのに、毎回おやつを口のまわりに付けてしまってアルバート様に触れられてしまう。ううう、今日こそは触られないように気をつけていたのに、ばかばかわたし。
どうしよう、この一週間、毎日触られる度にかわいいって言われてアルバート様を意識しないなんて、そんなの無理~~~~っ!
ぷすぷすぷす──…
「休憩にしましょう」
アルバート様の執務室で勉強を教えてもらうようになって一週間。
魔物の種類や特性、それに掛けるべき支援魔法や浄化魔法を容赦なく叩き込まれる。だけど、わたしの限界になりそうなタイミングで休憩を取ってくれて。
「カボチャプリン食べますか?」
「っ、食べます!」
疲れたときに甘い物を取ると効率が上がるからと、いつもおやつを用意してくれている。アルバート様は噂と違って、すごくいい人だし、問題が解けるとフッと笑ったり褒めてくれるのだけど。
ただ、困っていることがあって──
「おいしい~~~」
濃厚なカボチャのざらりとした舌触り。添えられた生クリームと混ざりあい、下に控えていたほろ苦カラメルソースとベストマッチ。いや、最高のマリアージュに口の中がしあわせいっぱい。
んん~美味しくて甘くて、疲れた頭がふわああと蕩けていく。
「リリアン嬢、付いてます」
スッと伸びてきたアルバート様の指先が唇の端を拭う。しまったと思ったときには、
(今日もかわいいですね。小さな口でカボチャプリンを頬張る姿もハムスターすぎて癒される。このまま執務室から出れなくしてしまいたい……)
「ひゃあ……っ!」
アルバート様の心の声にドキドキして、肩が跳ねる。気をつけて食べているのに、毎回おやつを口のまわりに付けてしまってアルバート様に触れられてしまう。ううう、今日こそは触られないように気をつけていたのに、ばかばかわたし。
どうしよう、この一週間、毎日触られる度にかわいいって言われてアルバート様を意識しないなんて、そんなの無理~~~~っ!
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