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名に襲われる
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△▼△▼△▼△▼
いつの間にか部屋に入っていたテン婆さん
しかも随分と遜っている様子だ
やりにくいったら無い
「何で部屋に居るかは置いておいて、喋り方どうしたんですか!?主ってのも気になるし正直気味悪いのでいつも通りお願いします」
「ひっひ、主殿ならそう言うと思っとったわ!それよりまずウチの孫を部屋に上げて貰えんかの?」
「孫なの!?えぇと、とりあえず『入って良いですよ』?」
どんどん出てくる新情報に一抹の不安を覚えつつ、言われた通りにすると
「ふぎゅっ!!」
べしゃりと音を立て玄関に倒れ込むお孫さん
頼むから処理に困る情報を増やさないでくれ
「孫に代わって礼を言うよ、ありがとう主様。真美!『仕事道具』をお持ちしな!!」
「はひぃぃ!お邪魔します!」
顔中に恐怖の色を塗りたくってお孫さんが部屋に入ってきた
この状況でも上がるときにちゃんとお邪魔しますが言えるあたり良い子な気がする
「轟さん、こちらが『仕事道具』となります!わかりやすいようにタブレット型に落とし込みましたが、基本的な使い方はわかりますでしょうか??」
うぅわ良い匂い、目も大きくて髪もサラサラ
めっちゃ美人じゃんこの子…
じゃなかった
「スマホが大きくなったって認識ですね」
身惚れてしまった事を悟られないように慌てて答える
「その認識で大丈夫です!」
ホッとしたのだろう、笑顔でこちらを見るお孫さんの真美さん
かなりグッと来たが、あの鬼メール欄を思い出してクールダウンする
賢明な判断だと思う。件名だけに
「さて、そろそろ説明をしても良いかの?」
「是非とも」
馬鹿なこと考えてるときじゃ無いと瞬時に切り替えて食い気味で答える
「まずこの部屋なんじゃがな?“聖域”と呼ばれる場所になっておる」
「…続けて下さい」
いちいち中断してたらキリがない気がするからね
「賢明じゃな?この建物はアパートの形をしているが社の役割をしているんじゃ、門と鳥居が一緒になって居るのも同じ理由さね」
「神様が祀られていると言う事ですか」
納得した、妙にご利益ありそうなんだもんなぁここ
「理解が早くて助かるよ、常世神様が気に入るだけあるねぇ」
ここに祀られておられるのは常世神様と言うのか、名前がわかってなんだか嬉しくなる
「気に入られ過ぎて本社勤務がこんなに早まるなんて予想出来ませんでしたよぅ…」
真美さんがそんな事を言う
イレギュラーだったから説明が遅れたのか
にしたってあんなに慌てなくても良くないか?
「我々常世一族は代々巫女としてこの神社を廃れないよう受け継いで来た、そっちの孫は巫女見習いだから許可無しに“聖域”に入ることは敵わなかったのさ」
「お婆ちゃんだって直ぐには入れなかったじゃない!」
ぷりぷりと怒る巫女見習い
仔猫が犬に喧嘩売ってる動画を思い出した
「婆だって初めての事だからのぅ?外からはどうにもならんくてな、主殿が中から扉を開けるよう仕向けんといかんかったのよ」
日本神話にそんなのあったなぁ
外で乱痴気騒ぎして興味を引いたんだっけ
「その為にあんな脅迫めいた…うぅぅ、私の築いてきたクールなイメージがぁぁぁ」
どうやら色々な物をかなぐり捨てて来た様子
「お孫さん…真美さんとお呼びしても良いですか?クールな感じよりも今の方が好感持てますよ」
とりあえずフォローを入れておく
先輩だしね!人間関係、大事!
「轟…宮司…」
「俺は栄治ですよ?」
涙目で俺を見ながら名前を間違えるもんだから訂正を入れる
「ひっひっ!本当に面白い人じゃて!婆が主殿と呼ぶ理由も解ろう?」
「お婆ちゃん…そうね私も仕えたくなっちゃうもん」
「あの、話が読めないのですが」
なんか二人で納得しているけど
俺だけ違う方向を向いているのは分かっているので率直にそう言うと
「主殿は常世神様よりこの社の管理を賜った宮司、今は神主とも呼ばれますな
まぁつまるところこの社の長に襲名なされました」
はぁ!?いつの間に!?
新入社員から社長って島耕作何人分だよ!!
▼△▼△▼△▼△▼△
いつの間にか部屋に入っていたテン婆さん
しかも随分と遜っている様子だ
やりにくいったら無い
「何で部屋に居るかは置いておいて、喋り方どうしたんですか!?主ってのも気になるし正直気味悪いのでいつも通りお願いします」
「ひっひ、主殿ならそう言うと思っとったわ!それよりまずウチの孫を部屋に上げて貰えんかの?」
「孫なの!?えぇと、とりあえず『入って良いですよ』?」
どんどん出てくる新情報に一抹の不安を覚えつつ、言われた通りにすると
「ふぎゅっ!!」
べしゃりと音を立て玄関に倒れ込むお孫さん
頼むから処理に困る情報を増やさないでくれ
「孫に代わって礼を言うよ、ありがとう主様。真美!『仕事道具』をお持ちしな!!」
「はひぃぃ!お邪魔します!」
顔中に恐怖の色を塗りたくってお孫さんが部屋に入ってきた
この状況でも上がるときにちゃんとお邪魔しますが言えるあたり良い子な気がする
「轟さん、こちらが『仕事道具』となります!わかりやすいようにタブレット型に落とし込みましたが、基本的な使い方はわかりますでしょうか??」
うぅわ良い匂い、目も大きくて髪もサラサラ
めっちゃ美人じゃんこの子…
じゃなかった
「スマホが大きくなったって認識ですね」
身惚れてしまった事を悟られないように慌てて答える
「その認識で大丈夫です!」
ホッとしたのだろう、笑顔でこちらを見るお孫さんの真美さん
かなりグッと来たが、あの鬼メール欄を思い出してクールダウンする
賢明な判断だと思う。件名だけに
「さて、そろそろ説明をしても良いかの?」
「是非とも」
馬鹿なこと考えてるときじゃ無いと瞬時に切り替えて食い気味で答える
「まずこの部屋なんじゃがな?“聖域”と呼ばれる場所になっておる」
「…続けて下さい」
いちいち中断してたらキリがない気がするからね
「賢明じゃな?この建物はアパートの形をしているが社の役割をしているんじゃ、門と鳥居が一緒になって居るのも同じ理由さね」
「神様が祀られていると言う事ですか」
納得した、妙にご利益ありそうなんだもんなぁここ
「理解が早くて助かるよ、常世神様が気に入るだけあるねぇ」
ここに祀られておられるのは常世神様と言うのか、名前がわかってなんだか嬉しくなる
「気に入られ過ぎて本社勤務がこんなに早まるなんて予想出来ませんでしたよぅ…」
真美さんがそんな事を言う
イレギュラーだったから説明が遅れたのか
にしたってあんなに慌てなくても良くないか?
「我々常世一族は代々巫女としてこの神社を廃れないよう受け継いで来た、そっちの孫は巫女見習いだから許可無しに“聖域”に入ることは敵わなかったのさ」
「お婆ちゃんだって直ぐには入れなかったじゃない!」
ぷりぷりと怒る巫女見習い
仔猫が犬に喧嘩売ってる動画を思い出した
「婆だって初めての事だからのぅ?外からはどうにもならんくてな、主殿が中から扉を開けるよう仕向けんといかんかったのよ」
日本神話にそんなのあったなぁ
外で乱痴気騒ぎして興味を引いたんだっけ
「その為にあんな脅迫めいた…うぅぅ、私の築いてきたクールなイメージがぁぁぁ」
どうやら色々な物をかなぐり捨てて来た様子
「お孫さん…真美さんとお呼びしても良いですか?クールな感じよりも今の方が好感持てますよ」
とりあえずフォローを入れておく
先輩だしね!人間関係、大事!
「轟…宮司…」
「俺は栄治ですよ?」
涙目で俺を見ながら名前を間違えるもんだから訂正を入れる
「ひっひっ!本当に面白い人じゃて!婆が主殿と呼ぶ理由も解ろう?」
「お婆ちゃん…そうね私も仕えたくなっちゃうもん」
「あの、話が読めないのですが」
なんか二人で納得しているけど
俺だけ違う方向を向いているのは分かっているので率直にそう言うと
「主殿は常世神様よりこの社の管理を賜った宮司、今は神主とも呼ばれますな
まぁつまるところこの社の長に襲名なされました」
はぁ!?いつの間に!?
新入社員から社長って島耕作何人分だよ!!
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