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夏フェス!
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男性陣がそれとなく汗を流している頃
女性陣はと言うと…
「あ!部長さんの奥さん!良い肉預かってるって聞きましたよー!」
「あら燈ちゃん!下処理は済ませてあるから焼くだけだって旦那が言ってたわよ」
「わぁ!助かる!」
「カットカットカットォォォォ!!」
「芽衣ちゃん楽しそうねぇ」
「麗華ちゃん!麗華ちゃんのジムのおかげで私も娘もダイエット成功したのよ!!ありがとう!!」
「それはお二人が頑張ったからですよ!でも頑張るのはこれから!増やさない努力が一番なのでまた通って下さいね!!」
「麗華は寂しいだけでしょー?」
「それをいわないでよぅ柚木」
「うふふ、娘共々よろしくね?」
「カーーーーット!!!」
「芽衣ちゃん?気を楽にいきましょ~」
今や土鍋ゾーンとなっている焚き火ゾーンでは
「「はじめちょろちょろなかぱっぱー!」」
「「「「「なかぱっぱー!!」」」」」
「はぁ~いみんな良くできました~♪ルナちゃんもパン子ちゃんもありがとう♪」
子供たちも大好きな秋穂先生と休みの日に会えるとあってテンションが高いのだが、そこは熟練の技と言うか圧倒的ママみで完全掌握している
「子供達よりも奥様方に気をつけないといけないとは盲点だったわ…」
「子供達は聖☆お姉さんSを変身ヒロイン物として見ていますからね~順応は早いですよ~」
「なるほど…」
女子3人集まればなんとやら、その5倍と更に子供たちともなればそれはもう凄まじいの一言である
しかしそこは主婦と料理女子、手元はしっかりと動いている
先程からカットカット言ってるのは手元の野菜達だったり私達の本名をぶった斬る芽衣さんの声だ
ちなみに芽衣さんは既に名前バレしているのでフルオープンである
そう、つまりこの様子はしっかりバッチリオンライン!
運営のゲリラ的な発表にもかかわらずオンラインライブチケットは売り切れ、今は全国各地の劇場で応援上映の調整中なんだとか
まさかサーバーを圧迫する程の数が来るとは思っていなかったらしく、樹さんはPCを手放す事が出来ていない
それでも予定時間よりも早く開拓を終わらせたあたりさすが私の旦那様である
「ランプちゃん?ルナの事よろしくね?僕はちょっとこっちに集中しなきゃだから…」
非常に申し訳なさそうに頭を下げる樹さんに
「大丈夫です!でも“ご飯は一緒に”ですよ?」
顔を上げた樹さんはとてもいい表情だ
「勿論!『ゆうはんまでにかえります』」
「「ふふふふ…」」
これは家族で決めたルールだ、勿論例外はあるが基本的に家族が見える位置にいる時の決まり事となっている
ちなみに導入した際、定時で帰るようになった樹さんを不審に思った冬華さんに尋問されて盛大に感謝されたと記しておく
「なら良し!」
簡易仕事スペースに戻る樹さんを見送っていると
「相変わらずよなぁ?産まれてこの方出来た試しはないがこの空気は虫歯になりそうだわさ」
「うわぁ!?でたな妖怪!!」
いつの間にか現れた百合さんにびっくりして思わず驚嘆の声が漏れる
「私にそんな事言えるのは貴女くらいなのさ…善樹でも言わないさね」
「あ!ロリーだ!!」
「本当だ!ロリーがいる!!」
「あら、ロリー来てたのね」
百合さんの姿をみて戦う調理師の面々がやってきた
「訂正、貴女達くらいだわさ」
いいじゃないですかー、それになんか嬉しそうですし?ニヤついてるのバレバレですよ百合さん?
「痛い!!」
なんて思っただけなのに日傘で頭を叩かれた、やっぱりこの人(?)妖怪の類いだと…
「痛い!!!!」
ナンデモアリマセン
「よろしい」
今でこそこの調子の戦う調理師だが、初めて対面した時は驚いていた
と言うのもーーーー
~数ヶ月前~
三者面談を終えてすぐにやって来た六菱家族御一行、色々なイベントを乗り越えて夕食時には何故かBBQパーティーになっていた
そしてそこで
「え!?ロリー!?なんで!?」
「本物だー!!!!」
「嘘…なんで何も変わってないの…?」
「ロリー言うな!」
の会話を始め、呆然としている私に
うどんさんが軽い調子で
「私達が追っかけしてた“Aluca”が所属していたグループで“リリー”って名前で活動していたのよこの人」
と言うと
「ファンからは“ロリー”って呼ばれてたねー」
蜜柑さんが補足する
「10年は経ってる筈なのに全然変わらないね!凄い!!」
Suicaさんに至っては感心している
更に聞くところによると“リリー”はグループ活動中でも“Aluca”を姉と慕い、それはもうよく絡んでいたと言う
「超絶クールに流されてたけどねー」
「そしてピシャリと『貴女の方が年上でしょうに』って言われるまでが様式美」
「そしてファンには年齢不詳の“ロリー”として認知されていったってわけよ」
何というか、すごく想像できます…
そんなこんなで衝撃の出会い(再会)をしたのちに今に至るのである
~回想終わり~
「茉莉花ちゃんのお母さん!!こんにちは!茉莉花ちゃんはどこですか!?」
ルナが駆け寄ってきて百合さんに挨拶をする
それだけで叩かれた頭の痛みがなくなっていくから不思議だ、ルナセラピーは外傷にも効くんだね
「ルナっ!ご招待ありがとう!!とっても素敵な場所だけど野外ステージはどう言う事なのかしらっ!??」
ルナを探していたのだろう、駆け寄る茉莉花ちゃんはしっかりとお礼を行った後疑問をぶつける
茉莉花ちゃん、その予感は現実になるよ!フラグってやつだね!
「茉莉花の初生出場なのだわさ!六菱グループも完全バックアップで永久保存なのだわさー!!」
頭を抱えながら呪詛のようにうわ言を繰り返し始める茉莉花ちゃん
「あれはアニメだって…ゲームだって…二次元だって言ってたじゃないの…」
「茉莉花ちゃん?収録と一緒だよ!!練習通りやれば楽しいよ!!」
満面の笑みで誘うルナは茉莉花ちゃんにどう写っているのであろうか…まぁきっとどう転んでも天使だろう
「ルナ、茉莉花ちゃんと“ピュアぴゅあ”の曲もやりたいな!!」
この天使の笑顔にて茉莉花ちゃんは陥落
「やらせていただきます。」
しょうがないね!私でもそう言うもん!
「野外ステージ聞いてない!!!」
という茉莉花ちゃんの正統すぎる叫びに
それは何分か前にやったよ茉莉花ちゃん
と、茉莉花ちゃんもまた聖☆お姉さんSに染まってしまっているのを密かに喜ぶ私なのでした。
女性陣はと言うと…
「あ!部長さんの奥さん!良い肉預かってるって聞きましたよー!」
「あら燈ちゃん!下処理は済ませてあるから焼くだけだって旦那が言ってたわよ」
「わぁ!助かる!」
「カットカットカットォォォォ!!」
「芽衣ちゃん楽しそうねぇ」
「麗華ちゃん!麗華ちゃんのジムのおかげで私も娘もダイエット成功したのよ!!ありがとう!!」
「それはお二人が頑張ったからですよ!でも頑張るのはこれから!増やさない努力が一番なのでまた通って下さいね!!」
「麗華は寂しいだけでしょー?」
「それをいわないでよぅ柚木」
「うふふ、娘共々よろしくね?」
「カーーーーット!!!」
「芽衣ちゃん?気を楽にいきましょ~」
今や土鍋ゾーンとなっている焚き火ゾーンでは
「「はじめちょろちょろなかぱっぱー!」」
「「「「「なかぱっぱー!!」」」」」
「はぁ~いみんな良くできました~♪ルナちゃんもパン子ちゃんもありがとう♪」
子供たちも大好きな秋穂先生と休みの日に会えるとあってテンションが高いのだが、そこは熟練の技と言うか圧倒的ママみで完全掌握している
「子供達よりも奥様方に気をつけないといけないとは盲点だったわ…」
「子供達は聖☆お姉さんSを変身ヒロイン物として見ていますからね~順応は早いですよ~」
「なるほど…」
女子3人集まればなんとやら、その5倍と更に子供たちともなればそれはもう凄まじいの一言である
しかしそこは主婦と料理女子、手元はしっかりと動いている
先程からカットカット言ってるのは手元の野菜達だったり私達の本名をぶった斬る芽衣さんの声だ
ちなみに芽衣さんは既に名前バレしているのでフルオープンである
そう、つまりこの様子はしっかりバッチリオンライン!
運営のゲリラ的な発表にもかかわらずオンラインライブチケットは売り切れ、今は全国各地の劇場で応援上映の調整中なんだとか
まさかサーバーを圧迫する程の数が来るとは思っていなかったらしく、樹さんはPCを手放す事が出来ていない
それでも予定時間よりも早く開拓を終わらせたあたりさすが私の旦那様である
「ランプちゃん?ルナの事よろしくね?僕はちょっとこっちに集中しなきゃだから…」
非常に申し訳なさそうに頭を下げる樹さんに
「大丈夫です!でも“ご飯は一緒に”ですよ?」
顔を上げた樹さんはとてもいい表情だ
「勿論!『ゆうはんまでにかえります』」
「「ふふふふ…」」
これは家族で決めたルールだ、勿論例外はあるが基本的に家族が見える位置にいる時の決まり事となっている
ちなみに導入した際、定時で帰るようになった樹さんを不審に思った冬華さんに尋問されて盛大に感謝されたと記しておく
「なら良し!」
簡易仕事スペースに戻る樹さんを見送っていると
「相変わらずよなぁ?産まれてこの方出来た試しはないがこの空気は虫歯になりそうだわさ」
「うわぁ!?でたな妖怪!!」
いつの間にか現れた百合さんにびっくりして思わず驚嘆の声が漏れる
「私にそんな事言えるのは貴女くらいなのさ…善樹でも言わないさね」
「あ!ロリーだ!!」
「本当だ!ロリーがいる!!」
「あら、ロリー来てたのね」
百合さんの姿をみて戦う調理師の面々がやってきた
「訂正、貴女達くらいだわさ」
いいじゃないですかー、それになんか嬉しそうですし?ニヤついてるのバレバレですよ百合さん?
「痛い!!」
なんて思っただけなのに日傘で頭を叩かれた、やっぱりこの人(?)妖怪の類いだと…
「痛い!!!!」
ナンデモアリマセン
「よろしい」
今でこそこの調子の戦う調理師だが、初めて対面した時は驚いていた
と言うのもーーーー
~数ヶ月前~
三者面談を終えてすぐにやって来た六菱家族御一行、色々なイベントを乗り越えて夕食時には何故かBBQパーティーになっていた
そしてそこで
「え!?ロリー!?なんで!?」
「本物だー!!!!」
「嘘…なんで何も変わってないの…?」
「ロリー言うな!」
の会話を始め、呆然としている私に
うどんさんが軽い調子で
「私達が追っかけしてた“Aluca”が所属していたグループで“リリー”って名前で活動していたのよこの人」
と言うと
「ファンからは“ロリー”って呼ばれてたねー」
蜜柑さんが補足する
「10年は経ってる筈なのに全然変わらないね!凄い!!」
Suicaさんに至っては感心している
更に聞くところによると“リリー”はグループ活動中でも“Aluca”を姉と慕い、それはもうよく絡んでいたと言う
「超絶クールに流されてたけどねー」
「そしてピシャリと『貴女の方が年上でしょうに』って言われるまでが様式美」
「そしてファンには年齢不詳の“ロリー”として認知されていったってわけよ」
何というか、すごく想像できます…
そんなこんなで衝撃の出会い(再会)をしたのちに今に至るのである
~回想終わり~
「茉莉花ちゃんのお母さん!!こんにちは!茉莉花ちゃんはどこですか!?」
ルナが駆け寄ってきて百合さんに挨拶をする
それだけで叩かれた頭の痛みがなくなっていくから不思議だ、ルナセラピーは外傷にも効くんだね
「ルナっ!ご招待ありがとう!!とっても素敵な場所だけど野外ステージはどう言う事なのかしらっ!??」
ルナを探していたのだろう、駆け寄る茉莉花ちゃんはしっかりとお礼を行った後疑問をぶつける
茉莉花ちゃん、その予感は現実になるよ!フラグってやつだね!
「茉莉花の初生出場なのだわさ!六菱グループも完全バックアップで永久保存なのだわさー!!」
頭を抱えながら呪詛のようにうわ言を繰り返し始める茉莉花ちゃん
「あれはアニメだって…ゲームだって…二次元だって言ってたじゃないの…」
「茉莉花ちゃん?収録と一緒だよ!!練習通りやれば楽しいよ!!」
満面の笑みで誘うルナは茉莉花ちゃんにどう写っているのであろうか…まぁきっとどう転んでも天使だろう
「ルナ、茉莉花ちゃんと“ピュアぴゅあ”の曲もやりたいな!!」
この天使の笑顔にて茉莉花ちゃんは陥落
「やらせていただきます。」
しょうがないね!私でもそう言うもん!
「野外ステージ聞いてない!!!」
という茉莉花ちゃんの正統すぎる叫びに
それは何分か前にやったよ茉莉花ちゃん
と、茉莉花ちゃんもまた聖☆お姉さんSに染まってしまっているのを密かに喜ぶ私なのでした。
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