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本社(キマシ)タワー 〜春奈と燈と時々パパさん〜
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「ちょっと妹に会いに行って来る」
「応…おう!??」
また姉ちゃんが変な事言ってる
「あら、どれくらいなの?」
母さん、そういう問題か!?
「んー、多分一週間くらい?夏休み終わるまでには帰ってくるよ!」
当たり前だ
「生徒会の何かか?」
父さん、明らかに動転してるよね?新聞逆とかベタ過ぎてもう…
「生徒会は別の所行くみたいだけど私は妹を優先した!後悔は全く無い!」
あーあ、生徒会長振られてやんのwww
「アナタ?様子がすこーしおかしいみたいですけど…心当たりでも??」
おーっと!?氷の弾丸が父さんに突き刺さるぅ!
この場合でも飛び火っていうのかね?
「俺は人よりも賢くは無いが、自らの最大の幸せを捨てる程馬鹿でも無いつもりだ」
「まぁ///」
ご馳走様です
ウチが子供三人ですんでいるのは割と奇跡だと思う。
「あはは!かなりしっかりした所だから安心して良いよ!学校より安全かも?」
まぁ姉ちゃんをどうにか出来る奴がいたら見てみたいもんだ
「そう!なら安心ね♪」
「なら…まぁいいか」
父さん…多分俺と同じ事考えてんだろうなぁ
「職場体験みたいなもんだよ!じゃあ、行ってきまーす♪」
そう言い残してウキウキと去っていく姉ちゃん
「失礼の無いようにね~?お土産持たせるべきだったかしら?」
よくわかんないけど多分違うと思うよ、母さん
「侑、職場体験って何だ??」
流石武道馬鹿、これで母さん関係では正解しかしないから凄いと思う
「バイトとかじゃなくて就職しようとしてる企業とかで実際に働いたり研修を受けたり出来る制度の事…だったはず」
「そうか!侑は賢いなぁ!燈もだ!ちゃんと将来を考えてて偉いな!!」
…父さんは家族関係で外さないから本気で凄い
「アナタの子供ですもの♪」
「そ、そうか!?///いや、母さんと一緒だったからな!当たり前だ!!」
「あらあら///」
お腹いっぱいです
「しっかし、生徒会長振られたかぁww」
「そうねぇ、まぁもとより望み薄だったのは当の本人もわかってたんじゃないかしら?」
「ん?門下生の香川の事か?アイツ、燈の事好きなのか!?」
「香川さんどころかウチの門下生は姉ちゃんがヨロシクとさえ言えば全員だと思うよ?女子も含めて」
「燈、男前だものねぇ」
「母さんの娘だからな!父さん頑張ったんだぞ!?」
「私だって頑張りましたよ!?全然気が付いてくれないから最後はお義母様に泣きつきましたし!」
んで婆ちゃんが『馬鹿でごめんね!?』って父さんをボッコボコにするんだよね?
所構わず惚気をぶっ込んでくるのはやめてほしいもんだ
「はいはい、学校でもお姉様とかいわれてるよ、何も知らない下級生とかからね?お陰でこっちにも色々とばっちりがくるから大変だよ」
「あらぁ?薫ちゃんも“とばっちり”かしら?」
「薫は姉ちゃんの奇行を見た上で『ますます好きになったわ!!』とか言う猛者だからね、最高の彼女だよ」
「…侑もなかなかのシスコンよねぇ」
「薫ちゃんを離すんじゃないぞぉ!?」
「母さんもそう思うわ~♪」
田中家の日常は割とこんな感じで進んでいくのだった
空港に着いたらパパさんが迎えに来てくれた
「ルナも行くって張り切っていたんだけどね?昨日楽しみすぎて夜更かしして結局起きられなかったんだよ」
なにそれ可愛い!
「「可愛いよねぇ!?(ですねぇ!?)」」
相変わらず同族は健在のようだ
そうしてたどり着いた本社は…
馬鹿デカかった
研究棟、開発室、医療棟からなり、下手な大学よりも大きな施設となっていた
セキュリティチェックを行ってから敷地に入り、軽い施設見学をしていると
「おねぇちゃん!!!」
天使の声が聞こえた
記念すべき初対面!パパさんの言葉が頭をよぎる…ゲームと現実は違うかも知れない…実際、私を呼んでいるルナの声も少し違う気がする。
それがどうした!私は私の意思でルナの姉になりたいのだ!姉にして欲しいんだ!堂々と抱き締めてやろうじゃないか!!
振り向いた私は固まった
ゲームとは違うルナの姿に
少し前にパパさんと脳波の話をしたのを思い出す
「君がルナを見ている時の脳波は小動物や赤ちゃんなどの“可愛い物”を見た時の六倍の数値を計測しているよ」
「脳波で邪な視線じゃないって証明出来るのはいいですね!」
「君は本当にブレないねぇ…ただ、これだけは言っておこう、僕は君の数値の更に倍は叩き出す自信がある」
そんな宣戦布告を受けていたのだが…
悔しいが納得した
ルナはゲームよりも美しかったのだ
なにあれ女神!?後光がデフォでついてるよ!?
「おねぇちゃん!!おねぇちゃん?」
ルナがとことこ歩いて来て倒れ込むように私に抱きつく
んはー!!良い匂い!やわらか!軽っ!!
「きゃーー♪」
思わず抱き上げてくるくると回す
くんかくんか!!
「これがおねぇちゃんの匂い…思った通り元気な優しい匂い!!」
やべぇ汗臭かったかな!?元気な匂いって
「ルナ、おねぇちゃんの匂い大好き!!」
は、鼻血でそう…●Rew(5m) REC…って今は現実だったぁぁぁぁ!!!
ボイスレコーダー折角持って来たのにぃぃぃぃ!!!
「おねぇちゃん!ゲームと違うね!?綺麗だから最初まちがえたかも?って思っちゃった///」
いやいや、ルナさんや…こんな時でも女子力発揮してお世辞なんかいいんですよもう!
「ルナもそう思うかい!?パパもビックリしちゃったんだよ!」
「パパも!?やっぱり!!」
あぁ、優しい世界だ
顔が良いと優しさに包まれて育つから優しい世界の住人になれるってのは本当なんだね
…確かにパパさん最初素通りしたけども
「一応現実との差対策でこんなのも用意してたんですけどね?」
リュックからドン○で買った修道服を取り出して見せる
「おねぇちゃんの服だ!!」
「ルナのもあるよー♪」
「本当っ!?お揃いしたーい!!」
「勿論!じゃあ一緒に着替えてこよう!!北月さん、お手洗いどこですか??」
一生懸命丈詰めしててよかった!
「君はやっぱり斜め上に行くねぇ…そこの角を左に曲がると見える筈だよ」
「はーい!ルナ!お姉ちゃんの背中に捕まるんだ!お姉ちゃん超特急だよ!!」
「えくすぷれーす!!」
どたどたと着替えに行く二人
「アレはお世辞と本気で思っているねぇ…燈ちゃんの自己評価の低さはなんなんだろう」
パパさんの呟きがその場にこだまするのであった。
「応…おう!??」
また姉ちゃんが変な事言ってる
「あら、どれくらいなの?」
母さん、そういう問題か!?
「んー、多分一週間くらい?夏休み終わるまでには帰ってくるよ!」
当たり前だ
「生徒会の何かか?」
父さん、明らかに動転してるよね?新聞逆とかベタ過ぎてもう…
「生徒会は別の所行くみたいだけど私は妹を優先した!後悔は全く無い!」
あーあ、生徒会長振られてやんのwww
「アナタ?様子がすこーしおかしいみたいですけど…心当たりでも??」
おーっと!?氷の弾丸が父さんに突き刺さるぅ!
この場合でも飛び火っていうのかね?
「俺は人よりも賢くは無いが、自らの最大の幸せを捨てる程馬鹿でも無いつもりだ」
「まぁ///」
ご馳走様です
ウチが子供三人ですんでいるのは割と奇跡だと思う。
「あはは!かなりしっかりした所だから安心して良いよ!学校より安全かも?」
まぁ姉ちゃんをどうにか出来る奴がいたら見てみたいもんだ
「そう!なら安心ね♪」
「なら…まぁいいか」
父さん…多分俺と同じ事考えてんだろうなぁ
「職場体験みたいなもんだよ!じゃあ、行ってきまーす♪」
そう言い残してウキウキと去っていく姉ちゃん
「失礼の無いようにね~?お土産持たせるべきだったかしら?」
よくわかんないけど多分違うと思うよ、母さん
「侑、職場体験って何だ??」
流石武道馬鹿、これで母さん関係では正解しかしないから凄いと思う
「バイトとかじゃなくて就職しようとしてる企業とかで実際に働いたり研修を受けたり出来る制度の事…だったはず」
「そうか!侑は賢いなぁ!燈もだ!ちゃんと将来を考えてて偉いな!!」
…父さんは家族関係で外さないから本気で凄い
「アナタの子供ですもの♪」
「そ、そうか!?///いや、母さんと一緒だったからな!当たり前だ!!」
「あらあら///」
お腹いっぱいです
「しっかし、生徒会長振られたかぁww」
「そうねぇ、まぁもとより望み薄だったのは当の本人もわかってたんじゃないかしら?」
「ん?門下生の香川の事か?アイツ、燈の事好きなのか!?」
「香川さんどころかウチの門下生は姉ちゃんがヨロシクとさえ言えば全員だと思うよ?女子も含めて」
「燈、男前だものねぇ」
「母さんの娘だからな!父さん頑張ったんだぞ!?」
「私だって頑張りましたよ!?全然気が付いてくれないから最後はお義母様に泣きつきましたし!」
んで婆ちゃんが『馬鹿でごめんね!?』って父さんをボッコボコにするんだよね?
所構わず惚気をぶっ込んでくるのはやめてほしいもんだ
「はいはい、学校でもお姉様とかいわれてるよ、何も知らない下級生とかからね?お陰でこっちにも色々とばっちりがくるから大変だよ」
「あらぁ?薫ちゃんも“とばっちり”かしら?」
「薫は姉ちゃんの奇行を見た上で『ますます好きになったわ!!』とか言う猛者だからね、最高の彼女だよ」
「…侑もなかなかのシスコンよねぇ」
「薫ちゃんを離すんじゃないぞぉ!?」
「母さんもそう思うわ~♪」
田中家の日常は割とこんな感じで進んでいくのだった
空港に着いたらパパさんが迎えに来てくれた
「ルナも行くって張り切っていたんだけどね?昨日楽しみすぎて夜更かしして結局起きられなかったんだよ」
なにそれ可愛い!
「「可愛いよねぇ!?(ですねぇ!?)」」
相変わらず同族は健在のようだ
そうしてたどり着いた本社は…
馬鹿デカかった
研究棟、開発室、医療棟からなり、下手な大学よりも大きな施設となっていた
セキュリティチェックを行ってから敷地に入り、軽い施設見学をしていると
「おねぇちゃん!!!」
天使の声が聞こえた
記念すべき初対面!パパさんの言葉が頭をよぎる…ゲームと現実は違うかも知れない…実際、私を呼んでいるルナの声も少し違う気がする。
それがどうした!私は私の意思でルナの姉になりたいのだ!姉にして欲しいんだ!堂々と抱き締めてやろうじゃないか!!
振り向いた私は固まった
ゲームとは違うルナの姿に
少し前にパパさんと脳波の話をしたのを思い出す
「君がルナを見ている時の脳波は小動物や赤ちゃんなどの“可愛い物”を見た時の六倍の数値を計測しているよ」
「脳波で邪な視線じゃないって証明出来るのはいいですね!」
「君は本当にブレないねぇ…ただ、これだけは言っておこう、僕は君の数値の更に倍は叩き出す自信がある」
そんな宣戦布告を受けていたのだが…
悔しいが納得した
ルナはゲームよりも美しかったのだ
なにあれ女神!?後光がデフォでついてるよ!?
「おねぇちゃん!!おねぇちゃん?」
ルナがとことこ歩いて来て倒れ込むように私に抱きつく
んはー!!良い匂い!やわらか!軽っ!!
「きゃーー♪」
思わず抱き上げてくるくると回す
くんかくんか!!
「これがおねぇちゃんの匂い…思った通り元気な優しい匂い!!」
やべぇ汗臭かったかな!?元気な匂いって
「ルナ、おねぇちゃんの匂い大好き!!」
は、鼻血でそう…●Rew(5m) REC…って今は現実だったぁぁぁぁ!!!
ボイスレコーダー折角持って来たのにぃぃぃぃ!!!
「おねぇちゃん!ゲームと違うね!?綺麗だから最初まちがえたかも?って思っちゃった///」
いやいや、ルナさんや…こんな時でも女子力発揮してお世辞なんかいいんですよもう!
「ルナもそう思うかい!?パパもビックリしちゃったんだよ!」
「パパも!?やっぱり!!」
あぁ、優しい世界だ
顔が良いと優しさに包まれて育つから優しい世界の住人になれるってのは本当なんだね
…確かにパパさん最初素通りしたけども
「一応現実との差対策でこんなのも用意してたんですけどね?」
リュックからドン○で買った修道服を取り出して見せる
「おねぇちゃんの服だ!!」
「ルナのもあるよー♪」
「本当っ!?お揃いしたーい!!」
「勿論!じゃあ一緒に着替えてこよう!!北月さん、お手洗いどこですか??」
一生懸命丈詰めしててよかった!
「君はやっぱり斜め上に行くねぇ…そこの角を左に曲がると見える筈だよ」
「はーい!ルナ!お姉ちゃんの背中に捕まるんだ!お姉ちゃん超特急だよ!!」
「えくすぷれーす!!」
どたどたと着替えに行く二人
「アレはお世辞と本気で思っているねぇ…燈ちゃんの自己評価の低さはなんなんだろう」
パパさんの呟きがその場にこだまするのであった。
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