VRMMOでNPCの幼女を餌付けしてお姉ちゃんプレイしてたら求婚されました!?

みみっく

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私達の冒険はまだ始まったばかりだ!

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ハルナちゃんのパパさん関係の知り合いは
ラクダ(狐)の他に、ゴリラ、ヘビ、ウサギ、サル、メガネ、山、ー敬称略ーと結構多いようだ

山さんはデカくて登っても動かないとの事
ハルナちゃんによじ登られるなんて、前世でどれ程の徳を積んだのだろうか

フィジカルのステータスを徹底的に上げようと決めた瞬間だった

「お勤め先って動物園でしたっけ?」

と茶化すようにパパさんに話すと

「サーカスさ、調教が大変でね?」

黒パパさんが出てきた
くわばらくわばら…でもその黒い笑顔スマイルは大変よろしいです、ご馳走様ですデュフフ

雑談しながらもコンプライアンス云々の説明を受け、同意を交わし全ての話がまとまった

「北月さん!計画の方よろしくお願いします!!」

玄関にて靴を装備しつつパパさんに顔を向ける

「あぁ!任されたよ!こちらの方こそ春奈の世話を押し付けてすまないね」

「ご褒美押し付けられて困る人なんかいませんよ!」

「確かに!」

同類愛でる者は話が早くて助かる

「ハルナちゃん!ちょっとだけお別れだけど直ぐに会えるからね!!お姉ちゃんが迎えに行くから知らない人についていかないようにね?」

「うん!わかった!!」

「「可愛すぎて不安がヤバい」」

同類愛でる者は話が逸れて困る

「じゃあまた後でね!北月さん、何かあったら連絡ウィスパーお願いします!」

そう言って扉に手を掛け、いざ出る寸前の所でパパさんから声を掛けられた

「ランプちゃん、妻に…春香に素敵なプレゼントをありがとう。僕はこんなんだからとうとう気の利いた物は渡せなかったんだ、本当に感謝しているよ」

進み出していた右足は止める事が出来ず、地に付いた途端に景色は切り替わっていた

ただ、内容に驚いて振り向いた時に一瞬だけ見えたパパさんの笑顔は喜怒哀楽の全てを混ぜたような…そうじゃないような顔だった

うーむわからん!

結論!大人ステキなレディになってから考えよう!

そんな事より早く集合場所に向かわねば!
うぉぉぉぉ!とこれからの事を考えつつ中央広場へダッシュした。

5分もしないうちに到着し、ベンチに腰掛け北月さんに連絡チャットを飛ばす

『到着しました。』っと

仲良くなったNPCが声をかけてくるが今日の私は店じまいだ、インベントリの中からかまぼこ板を取り出して解体用ナイフで『close』と彫り火魔法で板の表面を焼く

ちゃんと火魔法は噴水の近くで使ったよ!
火事は怖いからね!

出来上がった板に穴を開け、紐を通せば完成だ!

それを首からぶら下げて閉店状態をアピールしていたのだが、さっきより声をかけられるようになってしまった。何故だ

何人かのNPCと顔見知りのプレイヤーをやり過ごし、少し疲れたので休んでいると

「おねぇちゃん、だいじょぶ?」

背後から可愛らしい声が聞こえた

振り向くとそこにはもちろん

ーーー天使ハルナちゃんが顕現なされていたーーー

頭上には天使の輪、もといプレイヤーの証である青いプレイヤーアイコンが神々しく存在していた

初心者装備のハルナちゃんも良いもんですのぅ…ぐふふ

「おねぇちゃん?だいじょぶじゃないの?」

初めて合った時になぞってくるとは…ハルナちゃん…恐ろしいっ!?
それならば次は決まっている

「それはねぇ…はr…ンン!ちゃんがそんなに可愛いからさ!大きな口で食べちゃうぞー!!がおー!!」

全然なぞれませんでした大根もいいとこっすわー
勢いで誤魔化しつつ全力でじゃれついた

「きゃー♪♪」

駆け出さずに今度は私の腕の中にすっぽり収まるハルナちゃん改めルナちゃんをうりうりする
うははははは!!!!
今なら高らかに言えるっ!!!

「運営よ!天使ルナちゃんは私が育てる!」

『ダメです。』

瞬時に連絡ウィスパーが飛んできた
“何か”あった時の連絡手段のハズでは!?
あ、今がその“何か”かー、納得☆

すると背後からポンポンと肩を叩かれ、振り向くとそこには衛兵さんが居た

マジかよ黒パパ容赦ねぇな

「ランプちゃん?公共の場での魔法の使用は許可がいるの忘れてない??」

覚えてますよ?ただ身に覚えもありますけどね!

NPCホイホイの私は衛兵さんとも仲良しだ
この街の衛兵さんは皆勤勉で職務に忠実なのも知っている、つまり

「ちょっと詰め所で説教おはなししようか?何、忘れてただけならすぐ終わるよ」

直ぐ終わらない台詞じゃないですかやだー
こうなったら一縷の望みをかけて空を仰ぐ…

『ダメです。』

ですよねー、出来ちゃったら逆に心配でしたもん、あーよかったよかった

「良くないよ!あ、いやこっちの話です、ははは…ちょっとだけ待ってもらえますでしょうか?」

ルナちゃんを放置する訳にはいかない、早速情け無い所を見せているが自業自得だ
衛兵さんの許可を貰ってルナちゃんに話しかける

「ルナちゃん、お姉ちゃんちょっと衛兵さんとお話ししに行かないといけないんだけど、着いてきてくれないかな?」

「おねぇちゃん、わるいことしたの?えいへいさんにおこられるの?」

全ての罪を認めましょう、私は大罪人でございます。ルナちゃんを泣かせる(未遂)なんて!

泣きそうなルナちゃんを前にしどろもどろしていると、ルナちゃんの前に衛兵さんが跪き、目線を合わせて笑顔でこう言った

「お嬢ちゃん?大丈夫だよ、君のお姉さんはちょっと忘れん坊だよね?詰め所に忘れ物をしているから取りに来て下さいって言いに来たんだ。」

衛兵△!!いやマジイケメン!!!
言い終わって私とすれ違う時に小声で

「常識と言う割と大きいやつなんだけどね」

って刺して言ってきたけど

ぐはぁ!調子乗りましたスミマセン

「そうだったんだ!よかった!おねぇちゃんがわるいひとなわけないもんね!!はやくいこう!おねぇちゃん!」

ゲボァ!!!
愛しさと切なさと罪悪感に殴り殺される!

「では、ご同行願います!」

「はい!」

「ハイ…」

詰め所に到着し、私が忘れ物じょうしきを取りに行っている間、ルナちゃんは他の衛兵さんのハートを老若男女問わず鷲掴みし、絵本とジュースを与えられていた。

ルナちゃんのこの街における防御網ガードが強固なものになったのは言うまでもない

け、結果オーライ!?


詰め所から解放され、手を繋ぎながら街の中を探索する

ルナちゃんはNPC扱いだったので制限のある場所が多かったみたい

詰め所もその内の一つだったので今回の事は退屈せず、逆に皆良くしてくれて楽しかったそうだ

ゲン爺さんの笑った顔なんか見た事なかったよ、皆も驚いてたし…恐るべし孫属性

ルナちゃんの行きたい所について行きつつお喋りをする

私、今すごく生きてるって…自信を持って言えます!!ゲームだけど

「そうだ!おねぇちゃんあのね!」

ルナちゃんがなんかモジモジしている!

ぶふぉあ!
大丈夫か現実の私!!鼻血で窒息とかしないだろうな!?最悪死ぬかもしれない!

「あのね…けっこん…してほしいの///」

未だ首からぶら下がっている“close”と彫られた板が風にぷらぷらと揺れていた

もういっそ死んでもいい…本気でそう思った
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