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モニタリング!
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初めはサポートAIからの質疑だった
『ユーザーからアクセサリーを贈答されたのだが装着して良いか?自サーバー内での演算結果は“良”』
その時のスタッフは次々と上がるハラスメント報告の大半がサポートAIへの接触と、人の業はこんなにも深いものかと軽い人間不信に陥る寸前だった
そんな中サポートAIから清涼剤のような一報がもたらされたのだ、嫌でも注目してしまう
「とりあえずログみせてー」
初日からBANされる違反者には既に罰則通知を送っているし、未遂者にも追跡プログラムを走らせている
「確認行くぞー」
「「「「うぃーーーす」」」」
つまり、おおよその人間の手が空いたタイミングでのイレギュラーなのだ
『初めまして、アトラス・ワールドへようこそ。初期情報を登録してください』
「初っ端からガン見かよ」
「結構多いみたいよ?そのパターン」
「グラフィック部門喜ぶだろうなぁ…ってこっからプレゼント攻撃で良評価ってどんな技使うの?」
「通報一歩手前だよなこれ?」
「いや、凄い見てるんだけど目は厭らしくない…美術館ガチ勢みたいな?」
「「「言い得て妙」」」
「仲良いなーお前ら」
『初めまして、アトラス・ワールドへようこそ。初期情報を登録してください』
「AIが軌道修正に入ったな」
「今度はニヤニヤしてるぞ?」
「「これはいやらしい」」
「ギリセーフ?」
「アウト寄りのデッドボール」
「何やってんだお前ら」
『ハラスメント報告の概要を参照しま』
『私!田中 燈!ぴっちぴちの高校2年生!!』
「あー、警告入ったかー」
「妙な脳波でも感じ取ったのでしょうね、あの辺はあっち側に任せてるから」
「いや!告知されきる前に止めてるからグレーだ!」
「より黒に近いのですがそれは」
「あの年齢で魔女っ子ポーズも大概埒外だろ」
「表出ろやコラ」
「テメーは今すべての衣装族を敵に回した」
「出たら帰ってこなくていいぞー」
『プレイヤーネームはプライバシー保護の観点から現実世界と同じものはお勧めできません、それでもこのまま続けますか?』
『じゃあ…ライトは男っぽいしランプにしようかな?お姉さんは名前なんていうの?』
「安直!だがそれが良い!シンプルイズジャスティス!!」
「そんな事よりこの名前を聞く時のの自然さたるや…なかなかできる事じゃないわよ」
「「「勉強になります!!!」」」
「はしゃいでんなぁ…働かせ過ぎたか?」
『申し遅れました、私はハルカと申します。この空間のみの存在ですが、以後お見知り置き下さいませ…ランプお嬢様。』
「っ!これは…!」
「えぇ…次長、これは室長案件ですね」
「え、AIが」
「口調を変更した…だと!?」
「すみませんこのお店どこにあるんですか?メイドさんの指名制度はありますか!?」
「俺も行く!」
「ぼ、僕も!」
「室長に殺されるぞー」
「「「ヒェッ!!!」」」
「情け無い、私は通って全ツッパで推してNo1に育て上げるわ」
『よろしくね!ハルカさん!次はキャラメイクかな?』
『左様でございます、身長と性別は現実世界とのズレが生じてしまう為変えることは出来ません。容姿に関しても違和感が報告されており、大幅に変える事はお勧め致しません。』
「はぁぁ、渇いていた心の隙間に女の子のやり取りが染み渡る…」
「「それな」」
「次長、室長確認取れました。別室でモニターするそうです」
「おぉそっか、さんきゅー」
『容姿はこのままで良いのですが、アクセサリーとかはありますか?その…眼鏡とか』
『ご用意致します、しばらくお待ち下さいませ。』
「ガタッ!」
「ガタガタッ!!」
「神器と聞いて!」
「ランプちゃん可愛いのに隠しちゃうんだ?勿体ない」
「わかってねーなー、神器はな、浪漫なんだよ」
「「「次長おおおぉぉぉ!!!」」」
「流石リーダーだよな!」
「あんたが大将!」
「ち、ちくわ大明神?」
「言う事無いなら発言辞めなさいよまったく」
『この眼鏡ってゲーム内でも変更出来るんですか?』
『今、お見せしているパターンならホームにて変更可能です。』
「可愛い子がメガネを取っ替え引っ換え…鏡見て色んな角度試してる…」
「今にもこちらに向かって『似合う!?』とか聞いて来そうですね」
「もはやこれはもうデートなのでは…!?」
「「天才かよ!?」」
「馬鹿ね」
「しゃーない、男はみんな大馬鹿さ」
「ランプちゃん決まったみたいだね」
「3つも持ってくるなんて、欲しがりさんなんだからもう」
「キモい」
「気持ち悪い」
「こっち見ないで」
「時間差で辛辣ぅぅ!!」
「「「「キモイ」」」」
「同時はもっとキツイっす、反省します」
「ここで何で3つなのかわからないのがダメダメなのよ?」
「正論は辞めてあげて!?」
「彼のライフはもうゼロよっ!?」
「やさしさがつらい」
『私はこの眼鏡にします!そして…ハルカさんとお揃いにしたいのでこの黒縁を銀縁のやつは似合いそうなのでプレゼントしたいのですが、出来ますか??』
「ほら、これが理由よ」
「そして俺らがここに来た理由でもあるなー、多数決」
「有り寄りの有り」
「可の中の可」
「良質の了」
「クール系に眼鏡、鉄板よね」
「俺としては是非もなしってとこかねー、んじゃ許可出すからてめーらお仕事に戻りやがれー…メイちゃんは残ってー」
「贔屓だ!」
「横暴だ!」
「爆発しろ!!!」
騒がしい部下達を檻に戻す
良い息抜きになったろうからこれであと2日は行けるな
「美味しい飴あげたからあと何日かは行けるな…って顔ですね」
「メイちゃんはどう見る?」
「1日半でしょうか」
会話の裏ではまだログが動いている
銀縁眼鏡をかけたサポートAIを見たあたりで部下がポケットを弄り記録媒体が無い事を嘆いた後、目を皿のようにしてモニターを見つめている
「例の学習サンプルなんだけどさー」
「ランプちゃんは確定かと」
「だよねー?」
部下はモニターから目を離さない
『それではランプお嬢様、アトラスの世界をお楽しみ下さい。…行ってらっしゃいませ。』
この時もポケットを弄り…いやもはや掻き毟りながら
「っっっっ!!っっ!!!」
と声にならない声を発していた
「ちなみにメイちゃんはどれくらい行けそう?」
「1週間は戦えます」
頼もしい戦士になったもんだ
『ユーザーからアクセサリーを贈答されたのだが装着して良いか?自サーバー内での演算結果は“良”』
その時のスタッフは次々と上がるハラスメント報告の大半がサポートAIへの接触と、人の業はこんなにも深いものかと軽い人間不信に陥る寸前だった
そんな中サポートAIから清涼剤のような一報がもたらされたのだ、嫌でも注目してしまう
「とりあえずログみせてー」
初日からBANされる違反者には既に罰則通知を送っているし、未遂者にも追跡プログラムを走らせている
「確認行くぞー」
「「「「うぃーーーす」」」」
つまり、おおよその人間の手が空いたタイミングでのイレギュラーなのだ
『初めまして、アトラス・ワールドへようこそ。初期情報を登録してください』
「初っ端からガン見かよ」
「結構多いみたいよ?そのパターン」
「グラフィック部門喜ぶだろうなぁ…ってこっからプレゼント攻撃で良評価ってどんな技使うの?」
「通報一歩手前だよなこれ?」
「いや、凄い見てるんだけど目は厭らしくない…美術館ガチ勢みたいな?」
「「「言い得て妙」」」
「仲良いなーお前ら」
『初めまして、アトラス・ワールドへようこそ。初期情報を登録してください』
「AIが軌道修正に入ったな」
「今度はニヤニヤしてるぞ?」
「「これはいやらしい」」
「ギリセーフ?」
「アウト寄りのデッドボール」
「何やってんだお前ら」
『ハラスメント報告の概要を参照しま』
『私!田中 燈!ぴっちぴちの高校2年生!!』
「あー、警告入ったかー」
「妙な脳波でも感じ取ったのでしょうね、あの辺はあっち側に任せてるから」
「いや!告知されきる前に止めてるからグレーだ!」
「より黒に近いのですがそれは」
「あの年齢で魔女っ子ポーズも大概埒外だろ」
「表出ろやコラ」
「テメーは今すべての衣装族を敵に回した」
「出たら帰ってこなくていいぞー」
『プレイヤーネームはプライバシー保護の観点から現実世界と同じものはお勧めできません、それでもこのまま続けますか?』
『じゃあ…ライトは男っぽいしランプにしようかな?お姉さんは名前なんていうの?』
「安直!だがそれが良い!シンプルイズジャスティス!!」
「そんな事よりこの名前を聞く時のの自然さたるや…なかなかできる事じゃないわよ」
「「「勉強になります!!!」」」
「はしゃいでんなぁ…働かせ過ぎたか?」
『申し遅れました、私はハルカと申します。この空間のみの存在ですが、以後お見知り置き下さいませ…ランプお嬢様。』
「っ!これは…!」
「えぇ…次長、これは室長案件ですね」
「え、AIが」
「口調を変更した…だと!?」
「すみませんこのお店どこにあるんですか?メイドさんの指名制度はありますか!?」
「俺も行く!」
「ぼ、僕も!」
「室長に殺されるぞー」
「「「ヒェッ!!!」」」
「情け無い、私は通って全ツッパで推してNo1に育て上げるわ」
『よろしくね!ハルカさん!次はキャラメイクかな?』
『左様でございます、身長と性別は現実世界とのズレが生じてしまう為変えることは出来ません。容姿に関しても違和感が報告されており、大幅に変える事はお勧め致しません。』
「はぁぁ、渇いていた心の隙間に女の子のやり取りが染み渡る…」
「「それな」」
「次長、室長確認取れました。別室でモニターするそうです」
「おぉそっか、さんきゅー」
『容姿はこのままで良いのですが、アクセサリーとかはありますか?その…眼鏡とか』
『ご用意致します、しばらくお待ち下さいませ。』
「ガタッ!」
「ガタガタッ!!」
「神器と聞いて!」
「ランプちゃん可愛いのに隠しちゃうんだ?勿体ない」
「わかってねーなー、神器はな、浪漫なんだよ」
「「「次長おおおぉぉぉ!!!」」」
「流石リーダーだよな!」
「あんたが大将!」
「ち、ちくわ大明神?」
「言う事無いなら発言辞めなさいよまったく」
『この眼鏡ってゲーム内でも変更出来るんですか?』
『今、お見せしているパターンならホームにて変更可能です。』
「可愛い子がメガネを取っ替え引っ換え…鏡見て色んな角度試してる…」
「今にもこちらに向かって『似合う!?』とか聞いて来そうですね」
「もはやこれはもうデートなのでは…!?」
「「天才かよ!?」」
「馬鹿ね」
「しゃーない、男はみんな大馬鹿さ」
「ランプちゃん決まったみたいだね」
「3つも持ってくるなんて、欲しがりさんなんだからもう」
「キモい」
「気持ち悪い」
「こっち見ないで」
「時間差で辛辣ぅぅ!!」
「「「「キモイ」」」」
「同時はもっとキツイっす、反省します」
「ここで何で3つなのかわからないのがダメダメなのよ?」
「正論は辞めてあげて!?」
「彼のライフはもうゼロよっ!?」
「やさしさがつらい」
『私はこの眼鏡にします!そして…ハルカさんとお揃いにしたいのでこの黒縁を銀縁のやつは似合いそうなのでプレゼントしたいのですが、出来ますか??』
「ほら、これが理由よ」
「そして俺らがここに来た理由でもあるなー、多数決」
「有り寄りの有り」
「可の中の可」
「良質の了」
「クール系に眼鏡、鉄板よね」
「俺としては是非もなしってとこかねー、んじゃ許可出すからてめーらお仕事に戻りやがれー…メイちゃんは残ってー」
「贔屓だ!」
「横暴だ!」
「爆発しろ!!!」
騒がしい部下達を檻に戻す
良い息抜きになったろうからこれであと2日は行けるな
「美味しい飴あげたからあと何日かは行けるな…って顔ですね」
「メイちゃんはどう見る?」
「1日半でしょうか」
会話の裏ではまだログが動いている
銀縁眼鏡をかけたサポートAIを見たあたりで部下がポケットを弄り記録媒体が無い事を嘆いた後、目を皿のようにしてモニターを見つめている
「例の学習サンプルなんだけどさー」
「ランプちゃんは確定かと」
「だよねー?」
部下はモニターから目を離さない
『それではランプお嬢様、アトラスの世界をお楽しみ下さい。…行ってらっしゃいませ。』
この時もポケットを弄り…いやもはや掻き毟りながら
「っっっっ!!っっ!!!」
と声にならない声を発していた
「ちなみにメイちゃんはどれくらい行けそう?」
「1週間は戦えます」
頼もしい戦士になったもんだ
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