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幼女ハルナちゃんとの出会い
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ゲーム開始から三週間が経過して
早い人、所謂攻略組と呼ばれるプレイヤー達がレベル30だとか第二職業とか新しい街とか騒いでる最中
私のステータスはこんな感じである
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Name :ランプ
JOB :見習い修道女
Lv :8
HP :800/800
MP :500/500
POW :116
DFF :100
MAT :109
MDF :110
AGI :112
TEC :108
LUC :120
SKILL:料理Lv4 解体Lv3
裁縫Lv4 斧術Lv5 罠作成Lv2
MAGIC:ヒール Mヒール キュア
ファイア ウォーター ウインド
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
補足すると、レベルが上がる毎に貰えるステータスを上げるためのポイントであるSPは1~10の間は1ずつ、10~20で2ずつと10レベル単位で上昇していく仕様だ
そのはずなのに明らかに計算が合わない
いや、これには海よりも深い訳があるのだ
それを話すのにはまず、ゲーム開始して二日目の事から話せばなるまい
忘れもしない、天使との邂逅の話を
--ゲーム開始二日目--
冒険者ギルドに貼られていた“炊き出しのお手伝い”と言うクエストに目を引かれた私は報酬も何も見ずに受注した。
料理は得意だし、外は他プレイヤー達の敵の取り合いが目立ち始め、若干嫌気が指していたので気分転換にちょうど良いと考えたのだ
時間が来るまで散策やNPCと会話したりして情報収集する。
会話がフラグになってクエストが発生とかあるもんねー…ってかNPC喋り上手いんだけど!?普通に小粋なジョークとか挟んできやがる!
集合場所に行くと私と同じ考えなのかプレイヤーの姿も何人か見えた
そして---
鬼のようにこき使われた。
目測でしかないが3000人分くらいの材料を手分けして切り、それぞれ鍋へとぶち込んで味噌もどきを入れて混ぜる!味付けなんか繊細な事やってられっか!
パンが足りなくなった?
壺持ってきてナン焼いてやった
野菜炒めだぁ!?できらぁ!!
そんなこんなで怒涛のクエストが終わる
クエストに来る一因ともなった外のプレイヤーが列に並んでいるのを見た時は軽く殺意が湧いた
尚、この時集まったプレイヤーの結束は物凄く
ギルドシステムが始まった際に再集結し『ヴァルキリーキッチン』の旗揚げとなるのだがそれはまた別の話
「おねぇちゃん、だいじょうぶ?」
クエスト完了報告を終え、街の中心部にある広場のベンチで休んでいたら背後から可愛らしい声が聞こえた
振り向くとそこには
---幼い天使が顕現なされていた---
グッジョブ!!運営マジグッジョブ!!いやーハルカさんのキャラデザがあれっきりなんてある訳ないよね!まさに世界の損失よ!
「おねぇちゃん?だいじょうぶじゃないかも?まものみたいになってるよ?」
あ、引かれてる
天使に引かれてるヤバいキツいでももうちょっとで何か…目覚めそう
「それはねぇ…君がそんなに可愛いからさ!大きなお口で食べちゃうぞー!!がおー!!」
遊び半分で天使にじゃれつく
残りの半分?本気に決まってるじゃないですか
「きゃー♪」
と笑顔で駆け出す天使
はい今出た!鼻血とか脳汁とかそういうの!
そんなこんなで天使と仲良くなり、名前も教え合った
しかしハルナちゃんって運営ェ…
わかってるじゃねーか!こういうのは安易で良いんだよ!
ハルナちゃんは孤児院に住んでるキャラなんだって!
こんな可愛い子が路頭に迷ってたなんて…よし!身請けしよう!一緒に暮らして可愛い服いっぱい着せてあげるんだい!あ、ダメだ家がない…
「ハルナちゃん、私が家を建てるまで待てる?」
流れも脈絡もすっ飛ばして素っ頓狂な言葉を吐く
「おねぇちゃんのおうち?たてるの?パパがろーんがたいへんだっていってたよ」
小首を傾げるハルナちゃん、きゃわわわわ
ん?パパが居るの?孤児院ってローンなの?
「神父さんがパパなのかな?とりあえず挨拶に行かないとだね!」
と言って立ち上がるとハルナちゃんはハッとした表情をする
「ちがうの!パパはひみつなの!るなはこじいんでパパは、パパは…」
「ヒミツなんだよね?大丈夫!お姉ちゃんわかってるから!それに女の子はヒミツが多い程キレイになれるんだよー???」
泣きそうな表情で喋るハルナちゃんの言葉を遮って可愛いほっぺをむにむにする
うわ幼女のぷにぷにほっぺヤバい蕩ける
この再現度、運営マジグッジョブ
とは言えこの感じ…“流れ”来てるんじゃない??
ハルナちゃんお迎えフラグ踏んだっしょこれ!!
このまま仲良くなってクエスト発生させてホームが出来た暁に幼女は養女になるのだ!!うはははは!!
運営よ、天使は私が育てる!
その日以降私は孤児院に入り浸った。
時に薪を割り、時にお手伝いをし、主にハルナちゃんに会いに足繁く通った
お手伝いの炊事や洗濯で便利なので火・水・風と魔法を習得、その他は掃除に勉強と冒険とは全く無縁の生活をしていた。
していたらポンポンとステータスが上がり
スキルも魔法もSPほぼ無しで身に付いたのだバグじゃね?これ
そして
『シークレットクエストの条件を満たしました』
ついに歓喜の瞬間がやってきたのである
私は頬を伝う涙を止めることが出来なかった…何故なら、出てないからね!
さーて、クエスト確認ーーっと?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クエスト名:聖女の行進
条件 :修道女セーラの指導を受け、孤児院の子供達の好感度と街の人々の好感度を一定以上上げる。
その後聖都グラハムにて聖女の称号を得る
達成報酬 :エクストラジョブ“聖女”を獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
んーーーー????
「信託が降りました。ランプさん…いえ、聖女ランプ様、聖都グラハムにて大神官様がお待ちです。是非聖女となってこの世界を救済下さいませ」
あるぇーーーーーー????
天使を迎える為には聖女くらいにならないと辻褄が合わない…のか?いやしかしハルナちゃんはNPCだ、天使的に可愛くても悪魔的に無邪気でも!
達成報酬にハルナちゃんの文字が無いなんて完全に予想外ダヨ
と祝福ムードの中オロオロしていると
ハルナちゃんと目が合った
ハルナちゃんはにげだした!
なんでぇ!?
早い人、所謂攻略組と呼ばれるプレイヤー達がレベル30だとか第二職業とか新しい街とか騒いでる最中
私のステータスはこんな感じである
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Name :ランプ
JOB :見習い修道女
Lv :8
HP :800/800
MP :500/500
POW :116
DFF :100
MAT :109
MDF :110
AGI :112
TEC :108
LUC :120
SKILL:料理Lv4 解体Lv3
裁縫Lv4 斧術Lv5 罠作成Lv2
MAGIC:ヒール Mヒール キュア
ファイア ウォーター ウインド
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補足すると、レベルが上がる毎に貰えるステータスを上げるためのポイントであるSPは1~10の間は1ずつ、10~20で2ずつと10レベル単位で上昇していく仕様だ
そのはずなのに明らかに計算が合わない
いや、これには海よりも深い訳があるのだ
それを話すのにはまず、ゲーム開始して二日目の事から話せばなるまい
忘れもしない、天使との邂逅の話を
--ゲーム開始二日目--
冒険者ギルドに貼られていた“炊き出しのお手伝い”と言うクエストに目を引かれた私は報酬も何も見ずに受注した。
料理は得意だし、外は他プレイヤー達の敵の取り合いが目立ち始め、若干嫌気が指していたので気分転換にちょうど良いと考えたのだ
時間が来るまで散策やNPCと会話したりして情報収集する。
会話がフラグになってクエストが発生とかあるもんねー…ってかNPC喋り上手いんだけど!?普通に小粋なジョークとか挟んできやがる!
集合場所に行くと私と同じ考えなのかプレイヤーの姿も何人か見えた
そして---
鬼のようにこき使われた。
目測でしかないが3000人分くらいの材料を手分けして切り、それぞれ鍋へとぶち込んで味噌もどきを入れて混ぜる!味付けなんか繊細な事やってられっか!
パンが足りなくなった?
壺持ってきてナン焼いてやった
野菜炒めだぁ!?できらぁ!!
そんなこんなで怒涛のクエストが終わる
クエストに来る一因ともなった外のプレイヤーが列に並んでいるのを見た時は軽く殺意が湧いた
尚、この時集まったプレイヤーの結束は物凄く
ギルドシステムが始まった際に再集結し『ヴァルキリーキッチン』の旗揚げとなるのだがそれはまた別の話
「おねぇちゃん、だいじょうぶ?」
クエスト完了報告を終え、街の中心部にある広場のベンチで休んでいたら背後から可愛らしい声が聞こえた
振り向くとそこには
---幼い天使が顕現なされていた---
グッジョブ!!運営マジグッジョブ!!いやーハルカさんのキャラデザがあれっきりなんてある訳ないよね!まさに世界の損失よ!
「おねぇちゃん?だいじょうぶじゃないかも?まものみたいになってるよ?」
あ、引かれてる
天使に引かれてるヤバいキツいでももうちょっとで何か…目覚めそう
「それはねぇ…君がそんなに可愛いからさ!大きなお口で食べちゃうぞー!!がおー!!」
遊び半分で天使にじゃれつく
残りの半分?本気に決まってるじゃないですか
「きゃー♪」
と笑顔で駆け出す天使
はい今出た!鼻血とか脳汁とかそういうの!
そんなこんなで天使と仲良くなり、名前も教え合った
しかしハルナちゃんって運営ェ…
わかってるじゃねーか!こういうのは安易で良いんだよ!
ハルナちゃんは孤児院に住んでるキャラなんだって!
こんな可愛い子が路頭に迷ってたなんて…よし!身請けしよう!一緒に暮らして可愛い服いっぱい着せてあげるんだい!あ、ダメだ家がない…
「ハルナちゃん、私が家を建てるまで待てる?」
流れも脈絡もすっ飛ばして素っ頓狂な言葉を吐く
「おねぇちゃんのおうち?たてるの?パパがろーんがたいへんだっていってたよ」
小首を傾げるハルナちゃん、きゃわわわわ
ん?パパが居るの?孤児院ってローンなの?
「神父さんがパパなのかな?とりあえず挨拶に行かないとだね!」
と言って立ち上がるとハルナちゃんはハッとした表情をする
「ちがうの!パパはひみつなの!るなはこじいんでパパは、パパは…」
「ヒミツなんだよね?大丈夫!お姉ちゃんわかってるから!それに女の子はヒミツが多い程キレイになれるんだよー???」
泣きそうな表情で喋るハルナちゃんの言葉を遮って可愛いほっぺをむにむにする
うわ幼女のぷにぷにほっぺヤバい蕩ける
この再現度、運営マジグッジョブ
とは言えこの感じ…“流れ”来てるんじゃない??
ハルナちゃんお迎えフラグ踏んだっしょこれ!!
このまま仲良くなってクエスト発生させてホームが出来た暁に幼女は養女になるのだ!!うはははは!!
運営よ、天使は私が育てる!
その日以降私は孤児院に入り浸った。
時に薪を割り、時にお手伝いをし、主にハルナちゃんに会いに足繁く通った
お手伝いの炊事や洗濯で便利なので火・水・風と魔法を習得、その他は掃除に勉強と冒険とは全く無縁の生活をしていた。
していたらポンポンとステータスが上がり
スキルも魔法もSPほぼ無しで身に付いたのだバグじゃね?これ
そして
『シークレットクエストの条件を満たしました』
ついに歓喜の瞬間がやってきたのである
私は頬を伝う涙を止めることが出来なかった…何故なら、出てないからね!
さーて、クエスト確認ーーっと?
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クエスト名:聖女の行進
条件 :修道女セーラの指導を受け、孤児院の子供達の好感度と街の人々の好感度を一定以上上げる。
その後聖都グラハムにて聖女の称号を得る
達成報酬 :エクストラジョブ“聖女”を獲得
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んーーーー????
「信託が降りました。ランプさん…いえ、聖女ランプ様、聖都グラハムにて大神官様がお待ちです。是非聖女となってこの世界を救済下さいませ」
あるぇーーーーーー????
天使を迎える為には聖女くらいにならないと辻褄が合わない…のか?いやしかしハルナちゃんはNPCだ、天使的に可愛くても悪魔的に無邪気でも!
達成報酬にハルナちゃんの文字が無いなんて完全に予想外ダヨ
と祝福ムードの中オロオロしていると
ハルナちゃんと目が合った
ハルナちゃんはにげだした!
なんでぇ!?
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