上 下
7 / 8

第七話(最終話) 大好きなルームメイト

しおりを挟む
「ねえ……次は私の番だよね」

 一度絶頂したミサちゃんは、わたしに覆いかぶさってこんなことを言った。

「だ、大丈夫なの? しんどくない?」
「私もひなたさんを気持ちよくさせてあげたい。ううん、それも含めて私の欲望。私の手であなたを快楽に導きたいの」
 どエッチだ。ゾクゾクする。一体何をしてくれるつもりなんだろう。わたしはすっかり期待してしまっていた。

「脱いで」
 言いながらもミサちゃんは自分のパジャマのボタンを外し始めた。ミサちゃんがズボンも脱いで下着一枚になったので、わたしもシャツとショートパンツを脱いで同じ格好になった。人前で、自分から脱ぐという機会もなかなかないので恥ずかしい。
 ミサちゃんは両手を広げて、わたしに抱きついた。さっきまでとは違い、肌が直接触れ合うハグだった。
「ああ、気持ち良い……」
 思わずつぶやいた。素肌が密着してペタペタする。体温、滑らかさ、柔らかさが直接伝わってくる。わたしの乳首がミサちゃんの柔肌に擦れ、わたしの肌もミサちゃんの乳首を感じている。

 頬に柔らかな感触。ミサちゃんが口づけをした。ちゅ、ちゅ、ちゅ、と下がっていき、首筋を通って鎖骨へ。ああ、わたしも胸を吸って欲しい。胸元まで行くと、体の中央を通っておへそまでキスを続けた。
「く、くすぐったい……」
 おへそから、また上へ上がってきた。そのまま行くと乳首にたどり着く……が、ちょうど胸の膨らみあたりでキスは止まった。
「はぁっ……はぁっ……」
 焦らされている。乳首を攻めると思わせて、まだ触らないんだ。妖精か天使を思わせる可愛いミサちゃんが、実はとんだ小悪魔だった。
「胸触って……」
 思わず彼女を抱きしめ、懇願してしまった。
「可愛いね。寝転がってみて」
 仰向けに寝るわたしの上に行き、上下逆さまに顔を向かい合わせた。下から見上げる上下逆さまのミサちゃんは、ちょっと新鮮な眺めだ。彼女はそのまま口をわたしの唇に合わせ、逆さまのキスをした。
「んっ……はむ……」
 お互いの舌が向かい合う形だから、より密接に絡まり合う。興奮冷めやらず、両手を伸ばして頭上にあるミサちゃんのおっぱいを触りに行く。四つん這いになった彼女の乳房は重力で下向きに垂れ下がっていて、下からたぷ、たぷ、と持ち上げると重さを存分に感じることができた。最高の手触りを堪能していると、だんだんその二つの半球が近づいてきた。
 ミサちゃんはわたしの乳首に近づき、口を開いた。温かい呼気がかかるだけで、脈が上がる。さらにフーッと息が吹きかけられ、全身がゾワゾワと波打った。わたしの視界はミサちゃんのおっぱいで塞がれている。今はミサちゃんのなのに我慢できず、その先端を舐めてしまった。
「あんっ……! ふふ、いいよ。好きなようにやってね」
 彼女も、わたしの乳首をレロッと舐めた。
「ひゃんっ!」
 焦らされていた乳首は、急な刺激に大きく反応した。わたしは再び、ミサちゃんの乳首を咥えて吸った。彼女も吸ってくれた。
 ヂュッ……ヂュパッ……ヂュッ……
 ヂュッ……ヂュパッ……ヂュッ……
 わたしが吸うのと同じように吸っている。
 ヂュムッ!と強めに吸うと、同じようにヂュムッ!と強く吸われた。自分で自分を攻めているような、倒錯的な気分になる。
 彼女に、気持ち良くなってもらいたい。そのことが自分の快感にもなる。彼女にされて嬉しいことを、自分もする。お互いがそういう気持ちで愛し合えば、無限に気持ち良くなっていく。
 両手で乳房を揉みながら、もっと感じて欲しいと思いさらに舌を激しく動かした。
「ふぁっ……!」
 ミサちゃんの体を支える腕の力が抜け、胸がわたしの顔に思い切り降ってきた。
「あっ、ごめん大丈夫!?」
「ううん……しあわせ」
「ばか」
 ばかと来た。ミサちゃんにばかなんて言ってもらえる人、他にいないよね、と思いまたニヤけてしまった。

 寝転がって、向かい合わせになった。ミサちゃんは、手でそっとわたしの腋の下あたりを突いた。
「ひぁっ!?」
「ひなたさんって、ここ弱いよね」
「こんなとこ、誰だってくすぐったいでしょ……!」
「んふふふ」
 両手の四本指で、それぞれ左右の胸の脇に優しく触れ、そのまま指を乳首のほうまで滑らせる。
「んくっ……!」
 撫でられる度に体が弾む。乳首がピンと硬くなっているのが分かる。ミサちゃんの舌が、乳首の先端をピロピロと素早く舐め回す。
「はぁぁっ……!」
「ひなたさんの胸、おいしいよ」
 わたしの乳首は舐められ、吸われ、舌と唇でもてあそばれ、もう片方の乳首も指で挟まれてコリコリと転がされている。
「あぁっ……! あ……っ、ん……っ! あっ……!」
 ちゅばっ、ぢゅちゅっ、と音を立ててしゃぶり回される。その振動が全身を快感に染めていく。わたしが彼女にしていたこと、されるとこんなに気持ちいいんだ。
「ん、んんっ……!」
 胸を刺激されながら、いきなりミサちゃんの唇に口が塞がれた。思い切り吸われて、舌が彼女の口内に誘い出される。わたしはされるがままに、ミサちゃんの舌に翻弄された。頭がとろけて、すべてを委ねたくなった。
 両手でまた横乳のあたりをさすられ、上半身を仰け反りそうになる。
「☆%っ!」
 舌が奪われているので妙な声を上げてしまった。でも、もう限界近いので気にしていられない。口の中を乱されながら、乳首を指で擦られている。下腹部と、胸と、舌と、脳がごちゃ混ぜになっている感覚。
「ひなたさん……!」
 囁く声が耳にも刺激を与える。何もかも敏感になっており、彼女のするすべての行為が、わたしを感じさせてしまう。
 ミサちゃんが手をわたしの背中に回し、思い切り抱きしめ口を合わせた。わたしも、彼女にしがみつくように抱いた。胸同士が圧迫され、彼女の乳首がわたしの乳首を擦り上げる。その新しい刺激は、わたしを悦楽の旅へといざなった。

「ん……っ、んんっ……! んーっ!」
 声が上げられないまま、体中に電流が走る。次の瞬間には力が入らなくなり、ミサちゃんにしなだれかかった。ミサちゃんはまだ、強くわたしを抱いて支えている。

「はぁ……はぁ……はぁ……」
「んふふ、気持ち良かった?」
「良すぎた……。頭が、おかしく、なりそうだったよ……」
「良かった。私だけ良くても、意味ないからね」
 ミサちゃんがわたしの頬にキスをした。わたしも、首筋にお返しした。何度かキスの応酬をして、抱き合ったままクールダウンした。

 そういえば、聞いてみたいことがあるんだった。
「あの……いつ気づいたの? わたしが、夜にしていること」
「うーん、二週間くらい?前かな」
「そ、そんなに……」
 五月の下旬くらい。それって、ほとんど始めたころだ。

「私も聞いていい? どうして一日置きに?」
「えっ……。あの……毎日はよくないかなって……。いや本当は一日だってダメなんだけど……。それに、毎日なんかしてたら、我慢できなくなっちゃいそうで」
「んふふ。可愛い。すごく可愛いよ、ひなたさん」
「やめてよ……」
 やっぱり、ミサちゃんには敵わない。
「ふふ……じゃあこれからは、我慢しないでいいね」
 じわっと心が暖かくなる。好きすぎる。
「ミサちゃん……」
「ひなたさんって、意外と泣き虫だよね」
 気づかず涙が流れていた。
「い……いつもはそんなことないんだけど。嬉しすぎて……。好き、ミサちゃん好き……」
「私も嬉しい。好きだよ、ひなたさん」

 なんて素敵な人なんだろう、と思った。こんなに素敵な人を好きになれた幸運に、わたしは感謝した。そして、なんと彼女もわたしのことを好きと言ってくれている。奇跡という他ない。

 彼女は、わたしの大好きなルームメイトだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

身体だけの関係です‐原田巴について‐

みのりすい
恋愛
原田巴は高校一年生。(ボクっ子) 彼女には昔から尊敬している10歳年上の従姉がいた。 ある日巴は酒に酔ったお姉ちゃんに身体を奪われる。 その日から、仲の良かった二人の秒針は狂っていく。 毎日19時ごろ更新予定 「身体だけの関係です 三崎早月について」と同一世界観です。また、1~2話はそちらにも投稿しています。今回分けることにしましたため重複しています。ご迷惑をおかけします。 良ければそちらもお読みください。 身体だけの関係です‐三崎早月について‐ https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/500699060

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

さくらと遥香

youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。 さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。 ◆あらすじ さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。 さくらは"さくちゃん"、 遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。 同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。 ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。 同期、仲間、戦友、コンビ。 2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。 そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。 イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。 配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。 さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。 2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。 遥香の力になりたいさくらは、 「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」 と申し出る。 そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて… ◆章構成と主な展開 ・46時間TV編[完結] (初キス、告白、両想い) ・付き合い始めた2人編[完結] (交際スタート、グループ内での距離感の変化) ・かっきー1st写真集編[完結] (少し大人なキス、肌と肌の触れ合い) ・お泊まり温泉旅行編[完結] (お風呂、もう少し大人な関係へ) ・かっきー2回目のセンター編[完結] (かっきーの誕生日お祝い) ・飛鳥さん卒コン編[完結] (大好きな先輩に2人の関係を伝える) ・さくら1st写真集編[完結] (お風呂で♡♡) ・Wセンター編[完結] (支え合う2人) ※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。

処理中です...