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第59話 護衛騎士ズと街ブラ 3

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ひととおり買い物を終えて、
さいごにひとつだけお店に入る。

―――魔石屋さんだ。

ここに来た理由は、
わたしの護衛騎士となってくれた3人に
贈り物をしたかったからである。

3人とも立派な剣を持っているし、
お守りといってはなんだけど、
剣用のチャームを選ぼうと思っている。

そんなこととは知らない3人は
キョロキョロとお店の中を見渡していた。

「すみません…ちょっと…小声で失礼いたします。あの3人に内緒で剣のチャームを選びたくて。お守りになるものってありますか?」

わたしはこっそり店主に話しかけると、
店主もすぐに察してくれて
「少々お待ちください…」と小声で返してくれる。

―――カタンッ…

しばらく待っていると、トレーの中にたくさんのチャームを持ってきてくれた。

「こちらは、剣に付けられるタイプの魔石付きチャームです。どれも聖女様の安全祈願の加護がかけられています。」

おおお!聖女の加護キター!

少々値は張るが承知の上。
わたしはなかなか稼いでいるから問題はなし。

「ではこの…
黒曜石と、トパーズと、シルバークォーツをください。それぞれにクリスタルの魔石をプラス出来ますか?」

わたしが、それぞれの護衛騎士たちと、わたしの髪色に寄せた色を指定し注文すると
「可能です。10分ほどお待ちください」と言って、店主は作業場へ行った。


…そうしてしばらく待ったあと、
店主が戻ってきて完成品を見せてくれた。

出来上がりを見たら大満足の出来。
邪魔にもならない長さと大きさで良い。
支払いを済ませ、今日のお買い物は終了!


―――その後。
帰りの馬車の中で3人にチャームを渡したら
とても喜んでくれた。
それと同じくらい恐縮したり驚いてたけど。

「黒曜石、ですか…わたしの髪色と同じ…一生大事にいたします。ありがとうございます。」

「金のトパーズ…かわいい…このような過分な贈り物を…ありがとうございます!すぐにつけます。宝物です!」

「加護付きのシルバークォーツ!…それにお嬢様の髪色をイメージしたクリスタルまで!いつどこでも一緒な気がして幸せです。」

カイは、表情が分かりにくいけど少し照れている気がした。
ニナは、意外とかわいいものが好きなのかもしれない。キラキラと目を輝かせていた。
ロンは、しっぽを振る犬のようで、チャームに頬ずりしていた。

『ふふふ!よかった!』

出来れば、この先危険なことなく
みんなの事を守ってくれますように。

こうして護衛騎士たちとの街ブラは
無事に終了した。
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